ミシックチャンピオンシップの魅力とは何か。
その答えはさまざまかもしれないが、最高峰のプレイヤー同士の戦いが見られることがそのひとつであることは間違いないだろう。
予想外のプレイ。緊迫したゲーム展開。そういったものが人々の記憶に残っていくのだ。
そして今回のミシックチャンピオンシップでも、皆さんの記憶に残るようなシーンが生まれるかもしれない。
この記事では、特に印象深かったマッチを取り上げる。皆さんにもその一端を味わっていただければ幸いである。
第2回戦(ドラフト)シャハール・シェンハー VS ジョー・ソー
ドラフトラウンドからはMPL(マジック・プロリーグ)プレイヤーであるシャハール・シェンハー対我らがHareruya Hopes ジョー・ソーによる1戦。
お互いに強力な青黒を構築した二人の熱戦、印象的だったのはジョー・ソーのメインから少なくとも2枚以上採用されていた《タミヨウの天啓》と《エイヴンの永遠衆》だった。発売すらしていない『灯争大戦』ドラフトで早くも強コモンを見分け、多量に採用したその慧眼に敬服するばかりだ。
プレインズウォーカーが大量に入った素人目にも強力に見えるシェンハーの青黒に対して、強力とはいえコモンの《タミヨウの天啓》と《エイヴンの永遠衆》を用いて熱戦へと持ち込むジョー・ソー。その結末や如何に。
第8回戦(モダン)ブライアン・ブラウン=デュイン VS ノア・ウォーカー
「《死の影》デッキ相手には余計にライフを削ってはいけない」というセオリーは競技プレイヤーの中では比較的浸透している話だ。だが、具体的にどれくらいなら殴っていいのか、その判断を的確に下せる人が何人いるのだろうか。
この1戦ではお手本のような人間対グリクシスデスシャドウの戦いが繰り広げられていた。素人目にはもう殴ってもいいのではないかと思える場面でも頑なに攻撃をしないブライアン。事実、そのターンのノアの手札には2枚の《死の影》が。
静かながらに高度な駆け引きが行われていたこの1戦は、人間とグリクシスシャドウ、どちらか片方の実力が低かっただけでもあっさりと結末を迎えてしまっていたように思える。我々が見ているこの大会は世界最高峰のプレイヤーたちによって行われているということを再認識させてくれるようなそんな戦いだった。ハイレベルな駆け引きの末に勝利したのは…?
更なる名シーンへ
ミシックチャンピオンシップという舞台には、名場面が数多く存在している。
目を凝らせば、きっと更なる発見があることだろう。
2日目、3日目になれば、より多くの衝撃が待っているはずだ。明日以降の展開からも目が離せない。