決勝戦:藤本岳大(白青)vs筒井裕貴(白赤)
晴れる屋メディアチーム
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By Ken’ichiro Omori
『第2期関西帝王戦リミテッド』決勝戦は関西の実力者同士の顔合わせとなった。
藤本 岳大はご存知“BIG MAGIC”所属のプレイヤー。「はまち式〇〇攻略」の配信でもお馴染み、その名前や実力は広く知られていることだろう。
筒井 裕貴は関西で精力的に活動を続けるプレイヤー。全国的な知名度では藤本に劣るかもしれないが、かつての”PPTQ”を何度も突破するなどその確かな実力は関西圏ではよく知られている。
白青vs白赤。白いデッキ同士の対決となった決勝戦、『灯争大戦』の覇者はどちらとなるのか。
両者マリガンでゲームスタートとなるが先手の筒井は《ティボルトの憤怒鬼》から《怒り狂うクロンチ》、対する後手の藤本は《幸運な野良猫》から《アジャニの群れ仲間》、《間に合わせの大隊》とテンポ良くクリーチャーを並べてゆく。
最初の戦闘は筒井から。《ティボルトの憤怒鬼》と《怒り狂うクロンチ》の攻撃を藤本は通しライフは16に。戦闘後に筒井の場には《ゴブリンの突撃隊》が追加される。4ターン目を迎えた藤本だがここで追加の土地を置けない。《高名な弁護士、トミク》を戦場に加えてターンを返す。
筒井は先程と同じく2体のクリーチャーで攻撃。いつまでも攻撃を通し続けるわけにもいかない藤本、このターンはブロックを選択。《アジャニの群れ仲間》を《ティボルトの憤怒鬼》へ、《間に合わせの大隊》を《怒り狂うクロンチ》へそれぞれ差し向ける。筒井は《怒り狂うクロンチ》へ《戦地昇進》。《間に合わせの大隊》を一方的に討ち取る。
さらに《ティボルトの憤怒鬼》の能力を起動し《アジャニの群れ仲間》と相討ち。《ティボルトの憤怒鬼》死亡時の能力により《幸運な野良猫》も巻き込まれ、藤本の戦線は一気に《高名な弁護士、トミク》のみとなってしまう。続くターンも土地を引けない藤本は《戦地の金切り声上げ》を戦場へ。
筒井は《山》をコストに《王神への敬意》を唱えた後、《ゴブリンの突撃隊》と《怒り狂うクロンチ》で攻撃。藤本は《戦地の金切り声上げ》と《ゴブリンの突撃隊》の相打ちを選択。《ゴブリンの突撃隊》の能力により《王神への敬意》で「動員」された軍団トークンにさらなる+1/+1カウンターが置かれる。
未だ土地を引けない藤本に対し、筒井は2枚目となる《ゴブリンの突撃隊》を追加して攻撃を継続。《怒り狂うクロンチ》は戦闘前に《立像崩し》でタップされてしまうが、《ゴブリンの突撃隊》と《高名な弁護士、トミク》が相討ちとなり軍団トークンはさらに巨大化。全てのクリーチャーを失った藤本の前に5/4《怒り狂うクロンチ》と3/3軍団トークンが立ちはだかる。
まだ《島》を引けない藤本は《鉄の暴漢》を繰り出すが、筒井はそこへ《放浪者の一撃》を放つと、「増殖」によりさらに強化されたクリーチャーの攻撃で藤本の残りライフ10点を一気に削りきった。
藤本 0-1 筒井
またもマリガンスタートとなった藤本だが2ターン目に《奉謝の亡霊》、3ターン目には《戦地の金切り声上げ》と《法ルーンの執行官》を展開して一気に戦線を作り上げてゆく。
筒井は一度攻撃を受けた後《チャンドラの螺旋炎》で《奉謝の亡霊》を除去すると、2ターン続けて《怒り狂うクロンチ》を展開してゆく。4ターン目に《間に合わせの大隊》を追加した藤本は5ターン目に《戦地の金切り声上げ》と共に攻撃へ送り出す。
これを筒井は《怒り狂うクロンチ》2体でブロック、《怒り狂うクロンチ》1体と《間に合わせの大隊》が相討ちとなる。藤本は戦闘後に《鉄の暴漢》で現在戦場にて唯一クロックを刻む《戦地の金切り声上げ》を強化しておく。
筒井は《アン一門の侵略者》、《ゴブリンの突撃隊》と続けて攻めの姿勢を見せるが、《怒り狂うクロンチ》は《法ルーンの執行官》によって無力化。すでに役目の半分を終えた《鉄の暴漢》との相討ちを嫌ってか《ゴブリンの突撃隊》は攻撃には行かず、《アン一門の侵略者》のみが藤本のライフを削る。
藤本は《牢獄領域》で《怒り狂うクロンチ》を追放すると、《鉄の暴漢》も果敢に攻撃へ送り出し、筒井のライフは12へと減少する。《法ルーンの執行官》の次なる標的は《ゴブリンの突撃隊》。筒井に許された攻撃クリーチャーはこのターンも《アン一門の侵略者》のみとなる。思うように攻めることができない筒井だが、《放浪者の一撃》で《戦地の金切り声上げ》を排除し、自身にかけられたクロックを大幅に引き下げることに成功する。
しかし藤本の追加戦力は《エイヴンの永遠衆》、途切れた飛行クロックをすぐさま補充。《エイヴンの永遠衆》の動員により軍団トークンを手に入れた藤本は《法ルーンの執行官》の標的を変更、今度は《アン一門の侵略者》をタップする。
筒井は《ゴブリンの突撃隊》で攻撃し軍団トークンと相討ち、《アン一門の侵略者》へ+1/+1カウンターを置く。戦闘後に筒井は《飛びかかるオオヤマネコ》、《目的のための殉教者》を追加。こちらは地上の戦力を途切れさせない。
藤本は《エイヴンの永遠衆》と《鉄の暴漢》で攻撃。ライフレースで後れを取っている筒井は藤本のクロックを1点でも引き下げるべく、呼び出したばかりの2体のクリーチャーで《鉄の暴漢》をブロック。《飛びかかるオオヤマネコ》との相討ちを受け入れる。だが5枚目の土地を引き込んだ藤本は《執行官のグリフィン》とまたも飛行戦力を追加。現状飛行クリーチャーを止める術の無い筒井へ、大きなプレッシャーとなる。
しかし筒井も3枚目の《平地》をトップデッキ!《死者の災厄、ケイヤ》で《執行官のグリフィン》を排除し、《法ルーンの執行官》の呪縛から解放された《アン一門の侵略者》で藤本のライフを削る。
藤本は《密かな任務》で《エイヴンの永遠衆》を強化して《死者の災厄、ケイヤ》を打ち倒す。これでお互いほぼ手札を使い切った格好となる。藤本の場には4/4となった《エイヴンの永遠衆》と《法ルーンの執行官》、筒井の場には3/4《アン一門の侵略者》と《目的のための殉教者》。ライフは筒井9に対し藤本12。現状は藤本やや優勢といったところか。
とはいえ、まだ諦めるような戦力差ではない。まずは筒井のターン。《アン一門の侵略者》は《法ルーンの執行官》に抑え込まれてしまっているため《目的のための殉教者》のみで攻撃。2枚目の《目的のための殉教者》を戦列へ加え、まずはダメージクロックの量で藤本へ追いつく。
だが《エイヴンの永遠衆》が止まらない。藤本から戦力の追加は無いが、筒井も打開策を引くことができない。戦場のクリーチャーが4点ずつお互いのライフを削り合うが、やはり序盤につけたリードが大きく藤本が先に筒井のライフを削りきることとなった。
藤本 1-1 筒井
後手となった藤本だが今回も《幸運な野良猫》、《戦地の金切り声上げ》、《間に合わせの大隊》とテンポ良くクリーチャーを並べていく。
筒井は少し遅れて《怒り狂うクロンチ》からスタート。これは藤本の《間に合わせの大隊》をブロックして相討ちとなる。
筒井は《信頼あるペガサス》、《飛びかかるオオヤマネコ》、《目的のための殉教者》×2を展開。藤本は《法ルーンの執行官》、《精鋭護衛魔道士》、《鉄覆いのクロヴァド》とあっという間に両者のクリーチャーが戦場を埋め尽くしてゆく。
筒井が追加した《執行官のグリフィン》は《法ルーンの執行官》で無力化され、藤本の《精鋭護衛魔道士》が筒井のライフを削っていく。さらに2枚目の《幸運な野良猫》で1枚目を強化した藤本はこれも攻撃へ。筒井は全ての地上クリーチャーでブロックし、《目的のための殉教者》の1体と相討ちとなる。
膠着気味の展開が続くかと思われたが、筒井のプレイしたカードが一気に戦況を変える。戦場に降り立ったのは《主無き者、サルカン》。
このサルカンの呼び出したドラゴントークンによって藤本の攻撃は止まってしまう。藤本は《主無き者、サルカン》を落とすべく《アショクの潜伏者》を戦場へ。
だが筒井は《死者の災厄、ケイヤ》を呼び出し《アショクの潜伏者》を排除。ここにきて、プレインズウォーカーを連打する『灯争大戦』らしい展開を見せる!
2人のプレインズウォーカーに対峙し、苦しい展開となった藤本。《主無き者、サルカン》の攻撃は《法ルーンの執行官》で抑えるが、追加戦力は《アジャニの群れ仲間》のみ。《主無き者、サルカン》の[+1]能力を起動し、一時的に3体のドラゴンをコントロールすることとなった筒井。
だが藤本が《法ルーンの執行官》で《執行官のグリフィン》をタップすると、藤本の残した3マナを警戒してかこのターンは攻撃を自重。《死者の災厄、ケイヤ》で《戦地の金切り声上げ》を破壊すると、《ティボルトの憤怒鬼》を追加する。
戦力を追加できずターンを返した藤本に対し、筒井は《王神への敬意》でさらなる有効牌を探しに行く。そして忠誠値が4まで回復した《主無き者、サルカン》はさらなるドラゴンを呼び出す。土地を置くのみの藤本に対して筒井は一気に攻勢へ。
《主無き者、サルカン》の[+1]能力を起動すると、《法ルーンの執行官》にタップされた《死者の災厄、ケイヤ》を除く《主無き者、サルカン》を含めた3体のドラゴンが藤本へ襲い掛かる。だが藤本は、ここまで唱える機会を伺っていた2枚の《神聖なる矢》を解き放つ。
《主無き者、サルカン》とドラゴントークンの1体が撃ち落され、藤本へのダメージは4点に留まる。戦闘後に筒井は《砲塔のオーガ》を追加するが、藤本も《間に合わせの大隊》を戦場へ。もはやお互い地上のクリーチャーは膠着状態、生半可なことではこじ開けられそうにない。
こうなると焦点は航空戦力、筒井の3体に対し藤本の飛行クリーチャーは1体。《信頼あるペガサス》は《精鋭護衛魔道士》が、《執行官のグリフィン》は《法ルーンの執行官》が睨みを利かせているためこのターンも藤本へ攻撃できるのはドラゴンのみ。だが筒井は戦闘後に《法ルーンの執行官》へ《チャンドラの螺旋炎》。
これまで自軍の攻撃を抑え込んでいた藤本の守りの要を排除し、《ゴブリンの突撃隊》を追加する。藤本は空域を守る最後の砦となった《精鋭護衛魔道士》を《テヨの光盾》で強化。援軍の到着までなんとか持ちこたえたい。だが無情にも、この《精鋭護衛魔道士》へ筒井の《心火》が飛ぶ。
空を阻むものがなくなった筒井は全ての航空戦力を攻撃へ送り出す。ドラゴントークン、《執行官のグリフィン》、《信頼あるペガサス》、そしてペガサスに導かれた《ゴブリンの突撃隊》により13点ものダメージが藤本に与えられる。
力を込めカードをドローする藤本。だがこの圧倒的な戦況を覆すことは叶わなかった。
藤本 1-2 筒井
『第2期関西帝王戦リミテッド』優勝は筒井 裕貴!おめでとう!!