インタビュー:ルイス・サルヴァット ~プレイヤー・オブ・ザ・イヤーを成し遂げて~

晴れる屋メディアチーム

By Shin Tomizawa & Hiroshi Okubo

 今回のプロツアーの目玉の一つといえば、我らがHareruya Prosのエースでありプロツアー『イクサランの相克』優勝者でもあるルイス・サルヴァットと、2018年のプロツアー殿堂顕彰者に選ばれたセス・マンフィールドによるプレイヤー・オブ・ザ・イヤー(以下PoY)レースのタイブレイク争いだ。

 プロツアー本選に先駆けて開催されたこの2人の世界最強クラスのプレイヤーの戦いを見届けたという方も多くいることだろう。結果としてルイス・サルヴァットはセス・マンフィールドとの激しい戦いの末に勝利をつかみ取り、マジックプレイヤーにとって最も栄誉ある称号の一つ、PoYの座を得た。

 試合直後のルイス・サルヴァットへとインタビューを申し込むと、勝利の余韻も冷めやらぬ中ではあったが、快く受けてもらえた。はたして新たなPoYは、今どのような心持ちなのか?

ルイス・サルヴァット

ルイス・サルヴァット

PoYレース、決着!

――「とうとうPoYの決着がつきましたね。今の心境はどうですか?」

ルイス本当に幸せだよ! 成し遂げたことはもちろん、プロポイントで追いつくためのグランプリ連戦から数えると、かれこれ3か月ずっとプレッシャーがのしかかっていたから、やっと一息ついた気分さ」

――「おめでとうございます。あなたは今日、マジック界で最も栄誉ある称号の一つに輝かれたわけですが、次の目標はありますか?」

ルイス「そうだね……ちょっと曖昧な答えになってしまうけど、できる限り楽しむっていうことだな。PoYの称号を獲得したことは本当に大きな業績だから、これを越えるさらなる高い目標を立てるというのがまず難しい。今回ばかりは『一つ越えたから、さあ次だ』というわけにはいかないね。まずはマジックをプレイし続けて、それを楽しむことだ。今までと違うことをやってみるのもいいかもしれない。プレイの配信とか……最近話題のマジック・アリーナもいいね。そしてプラチナレベルを維持し、世界選手権に出続ける。来年もその先もこれを続けられたら素晴らしいことだよ」

――「今回のプロツアーにあたってはPoYプレイオフとプロツアーの両方に備えなくてはいけなかったわけですが、練習はどのように行いましたか? リソースの配分が難しかったのではないですか?」

セバスチャン・ポッツォ ティアゴ・サポーリト

セバスチャン・ポッツォ(左)/ティアゴ・サポーリト(右)

ルイス「PoYプレイオフに関しては、セバスチャン・ポッツォやティアゴ・サポーリトが手伝ってくれた。フォーマットのあらゆるデッキを試すのはすごく大変だけど、最終的なデッキ選択はうまくいったと思う。そこはセスを上回れたね! サイドボードなし・フリーマリガン1回というルールだったから、アグロはより有利だと思ったんだ。ビートダウンは元々得意だし、俺にとっては追い風だった」

――「なるほど、今回の勝利の裏には頼もしい仲間のサポートもあったんですね。ところで難しい質問かもしれませんが、プロツアーとPoYプレーオフ。強いていうならどっちの方が重要でしたか?」

ルイス「これは断言できるけど、PoYの方が重要だった。プロツアーを軽んじていたわけではないが、今シーズンは6回のプロツアーがあって、今回もそのうちの一つだから、今までよりは比重が落ちるしね」

――「納得です。では、あなたにとってPoYという称号はどのような意味を持ちますか?」

ルイス結果を出し続けて、トップレベルに居続けたことの証明書。世界中のマジックプレイヤーが、自分を素晴らしい選手だと知ってくれる。まさに夢のようなタイトルってとこだね」

――「ありがとうございます。では、最後に一つだけ。記事でも書いていましたが、あなたはここ数年で信じられないほどの成績・成長をしてきました。そんなに変化できた要因は何だと思いますか?」

ルイス・サルヴァット

ルイス「もっとも重要なのは、自分を優れたプレイヤーだと思わないことだ。常に振り返り、反省する。そして、このゲームを楽しむこと。俺にとってこの数カ月はプレッシャーのかかる大会の連続だったが、この『楽しむ』という点を今までより意識したことで結果を出すことにつながったと思う。これはマジックに限らず、何らかの高い目標を成し遂げるときには共通する課題なのかもしれないな」


 年間最優秀賞選手を意味する「プレイヤー・オブ・ザ・イヤー」というタイトル。ルイス・サルヴァットほどのトッププレイヤーにとっても、それを手にするということは、並の出来事ではない。

 おそらくPoYを意識し始めてからのグランプリ行脚の日々は、ルイスがここで語っている以上に困難で、重圧の大きい戦いだったことは想像に難くない。しかしそれでも自らの可能性を信じ続け、一心にマジックに打ち込むことができたからこそ、今日の戴冠に至ることができたのだろう。

 ルイス・サルヴァット。2017-2018シーズンのプレイヤー・オブ・ザ・イヤー戴冠おめでとう!