By Shin Tomizawa
トーナメント・マジックの最高峰であるプロツアーを目指す者は数多く、その門戸は名に相応しいほどには狭いものだ。多くのプレイヤーが目標としている初参加を遂げた者たちはどう考えるのだろうか。
険しい道を乗り越えてきた何人かにその話を聞いてみよう。
■小林 龍海の場合
・今回のプロツアー権利はどこで得ましたか?
小林「東京で開催されたRPTQです」
・誰と練習しましたか?
小林「普段はレガシーを中心にプレイしていて、今回はたまたま権利を得られたのでどんなもんか見てみるといったくらいの気持ちで、あまり身を入れたわけじゃないんですが…。 晴れる屋Pros/Hopesの合宿と、ドラキチ合宿でドラフトを練習させてもらいました。スタンダードは晴れる屋の平日大会で回しました」
・出場してみての感想はいかがでしたか?
小林「Hopesに加入したとき、目標としてプロツアー参加というのを立てていたので有言実行できて良かったです。今回は戦績がふるわなかったんですが、もう少しやりようがあったと思うので再挑戦したいですね」
・次の目標があればお聞かせください
小林「プロポイントを1点追加できれば、ブロンズレベルが維持できるのでそこは頑張りたいです」
■片川 創太の場合
・今回のプロツアー権利はどこで得ましたか?
片川「グランプリ・北京2018(リミテッド)のトップ8入賞です」
・誰と練習しましたか?
片川「恥ずかしながら友達が少ないので(笑)、ほとんどMOですね。あとは名古屋の坪内 友哉さんにはアドバイスをもらったり」
・出場してみての感想はいかがでしたか?
片川「もっとピリピリした雰囲気かと思っていたけど、リラックスしてプレイできました。あと、大会とは別の話なんですけど、坪内さんの紹介で、諸藤 拓馬さんに宿を手配してもらって同行させてもらいました。京都でRPTQを抜けた人たちと一緒に今回の旅を世話していただいて本当に感謝してます」
・次の目標があればお聞かせください
片川「グランプリのトップ8に入賞した時点で自分では信じられないほどの好成績だったので、もうマジックはいいかなと思ってたんですよね。でもプロツアーに出てみたら楽しくて、ご多分に漏れず、またこの大会でプレイしたくなりました(笑)それに今回の旅のように、色々な人と繋がれるのもこのゲームの良いところなので、もっと友人を作って楽しみたいですね!」
※3歳の息子にカードの大会に出場する話をしたら、ドラゴンボールのカードを渡されて「これで勝ってきて」と言われたのでお守りに持ってきたそうです。
■岡本 亮の場合
・今回のプロツアー権利はどこで得ましたか?
岡本「グランプリ・シンガポール2018(スタンダード)のトップ8入賞です」
・誰と練習しましたか?
岡本「晴れる屋の友人たちと、東京のRPTQで同じPT権利を取った友人と練習しました」
・出場してみての感想はいかがでしたか?
岡本「普段友人たちとやるゲームとは少し違うなって思いました。特にドラフトで回ってくるカードですね。緑のカードがすごく安くて、評価の差を感じます。でもレベルの差があることはわかっていたので、スタンダードは上振れたら勝てるデッキを選んで上手く回ってくれたので5-3で終えることができました」
・次の目標があればお聞かせください
岡本「今回の参加ポイントで最低で9点になるので、1点上乗せしてブロンズレベルになりたいですね。The Finalsの権利がもらえるので。もし5敗で終えて次のプロツアーの権利を取れれば最高です!」
■ギエム・サルヴァドール・アルナルの場合
・今回のプロツアー権利はどこで得ましたか?
ギエム「グランプリ・千葉2018(リミテッド)での優勝で」
・誰と練習しましたか?
ギエム「スペインの友人たち。Juan Guilleneaと、Hareruya Hopesのセルヒオ・フェレール・ロサーレンと。あと、グランプリ・名古屋2018でのチームリミテッドも良い経験になったよ!」
・出場してみての感想はいかがでしたか?
ギエム 「スムーズに運営されていて、エキサイティングな試合に集中できる。素晴らしいプレイヤーたちとゲームができてとても楽しかったよ。プロプレイヤーともたくさん当たったけど、彼らに自分のリミテッドスキルが通用して嬉しかった(※1stドラフト2-1、2ndドラフト3-0とのこと)」
・次の目標があればお聞かせください
ギエム「今回でシルバーレベルに到達するから次のPTの権利はあるけど、さらに良いパフォーマンスを発揮したい。ゴールドレベルとまでなると、プロツアーでの結果が必要だからね」
夢に見たプロツアーへの参加。誰もが口をそろえて言うのは「またここに戻ってきたい」だった。
この得難い体験を再びするために、彼らがまた勝負の大海に漕ぎだす様子が目に浮かぶようだ。