最新のスタンダード大会結果をチェック!
こんにちは!晴れる屋メディアの紳さんです。
新デッキがめっちゃ活躍してます!
先週は大型大会である『Standard Showcase Challenge』と『ジャパンスタンダードカップ』が開催され、新環境ということもあり、多種多様なデッキが活躍しました。
それぞれの大会結果を振り返りながら、強豪プレイヤーたちが練り上げた新進気鋭のデッキをチェックしていきましょう!
『Standard Showcase Challenge – 2025/11/22』
新環境突入後、最初に開催された『Standard Showcase Challenge』には231名と多くのプレイヤーが参加しました。
トップ16に入賞したデッキは以下の通りです。
『Standard Showcase Challenge – 2025/11/22』
優勝 イゼットルーティング
準優勝 白単ケージ
3位 ディミーアミッドレンジ
4位 イゼットブリンク
5位 ディミーアミッドレンジ
6位 ジェスカイコントロール
7位 イゼットルーティング
8位 グルール《残響の力線》
9位 イゼットルーティング
10位 シミックウロボロイド
11位 ディミーアミッドレンジ
12位 ゴルガリミッドレンジ
13位 イゼットルーティング
14位 シミックミッドレンジ
15位 スゥルタイミッドレンジ
16位 赤単アグロ
《コーリ鋼の短刀》《迷える黒魔道士、ビビ》《プロフトの映像記憶》という重要なパーツを立て続けに失いましたが、なお勝ち続けるのがイゼットカラーの恐ろしさです。新デッキ「イゼットルーティング」は優勝者を含む4名をトップ16へ送り込みました。
12位のゴルガリミッドレンジ、15位のスゥルタイミッドレンジはどちらもクリーチャー主体の構成でありながら《黒い太陽の日》を4枚フル採用しており、新時代の幕開けを感じました。
《幻獣との交わり》や《変容する悪党、サンドマン》のような墓地から戦場に出せるダメージソースが強力で、不利な盤面は全体除去で流しつつ、自分だけは《サンドマン》で復帰するという強い意志を感じます。
イゼットルーティング
こちらが優勝したデッキのリストです。
1マナ警戒3/3という高いマナレシオを持つ《トラアザラシ》が新戦力として加わっています。ルーティングを多用するこのデッキであればデメリットはないに等しく、《略奪するアオザメ》《精神の決闘者》と共に戦線を支えます。
あらゆるデッキに採用され始めた《嵐追いの才能》&《ブーメランの基礎》のコンビにも注目が集まりました。
《嵐追いの才能》をバウンスしながらドローを進め、果敢1/1のカワウソを並べる動きが強力です。ゲーム終盤には《嵐追いの才能》をレベルアップすることで《ブーメランの基礎》を墓地から手札に戻せるということもあり、かつての相棒《この町は狭すぎる》とのシナジーを彷彿とさせます。
最近、新しく採用されるようになった《降霜断崖の包囲》はこれまで注目されなかったことが不思議なぐらいの強さです。とくに「ティムール」のモードを選んで定着させたあとは、すべてのクリーチャーに速攻・トランプルと+1/+0が付与され、手がつけられなくなります。
このデッキがイゼット界の新たな希望の星となるでしょうか。
白単ケージ
「ケージ」とは《収集家の檻》の英語名、《Collector’s Cage》のことで、以前はセレズニアカラーのデッキが主流でした。
クリーチャーを横並べするデッキと《収集家の檻》の相性が良いことは周知の事実ですが、横並べ戦略に新しく《放棄された気の寺》が戦力として加わり、パワーアップしています。
「
,
」という軽くない起動コストではあるものの、各クリーチャーに+1/+1カウンターを置くというのは、ただの土地がやっていいことの範疇を超えているのではないでしょうか。
土地事故率を下げつつ1マナクリーチャーをサーチする《星原の番人》や、《永劫の無垢》《光に導かれし者、ハリーヤ》といったクリーチャーを出し続けることでリソースを稼げるカードがふんだんに採用されており、1-2回の全体除去を喰らったぐらいでは沈みません。
サイドボードには《エイヴンの阻む者》が4枚フル採用されておりました。このデッキであれば
も余裕で支払うことができ、「対戦相手が墓地や追放領域から呪文を唱えるためのコストは
多くなる」という能力が「気の技」を使うデッキ全般に刺さります。
今もっとも熱い対策カードですね!
単色なので《月殺し、ジャオ》がほとんど刺さらないのもデッキの強みですね。
シミックウロボロイドとの聖戦を制し、横並べ界の頂点へ立つことはできるでしょうか。今後の活躍が楽しみです。
イゼットブリンク
新しいアプローチのイゼットカラーのデッキ、イゼットブリンク。メインから採用しているクリーチャーは《稲妻罠の教練者》と《量子の謎かけ屋》の2種類だけであり、これらを《水飛沫の門》でブリンクすることを狙います。
3ターン目に「ワープ」で唱えた《量子の謎かけ屋》をブリンクさせ、ドローを進めながら戦場に残す動きが特に強力です。
このデッキも《嵐追いの才能》&《ブーメランの基礎》コンビを採用しており、クリーチャーをほとんど採用していない分、果敢が誘発する機会が多いため、カワウソがより狂暴になります。
《今のうちに出よう》は妨害としても優秀ながら、いざとなれば《嵐追いの才能》を同時に2つバウンスするといった使い方もでき、クリーチャーの少なさをカバーしながら盤面をつくることが可能です。
プレインズウォーカーという別軸の勝ち手段も用意されており、イゼットルーティングには速度で劣る分、リソース勝負になるとこちらのデッキが本領を発揮します。
今後のメタゲームでは、どちらのイゼットが主流となっていくのでしょうか。
「ジャパンスタンダードカップ:『アバター 伝説の少年アン』」
363名が参加した『ジャパンスタンダードカップ』。新環境突入後、国内で開催されたテーブルトップのスタンダードの大会としては最大規模となりました。
トップ16の結果は以下の通りです。
「ジャパンスタンダードカップ:『アバター 伝説の少年アン』」
優勝 グルール昂揚
準優勝 ディミーアバウンス
3位 アゾリウスミッドレンジ
4位 シミックウロボロイド
5位 バントエアベンダー
6位 シミックウロボロイド
7位 ゴルガリミッドレンジ
8位 ディミーアミッドレンジ
9位 バントエアベンダー
10位 白単コントロール
11位 スゥルタイリアニメイト
12位 バントエアベンダー
13位 ジェスカイコントロール
14位 ディミーアミッドレンジ
15位 イゼットブリンク
16位 バントエアベンダー
優勝は新型のグルール昂揚、準優勝はこれまた新型のディミーアバウンスという結果となりました。
新しいデッキ、新しいカードが大舞台でいきなりの活躍を見せており、ワクワクしますね!
7位入賞のゴルガリミッドレンジは《自然の律動》のみならず《陽気な哀歌》まで4枚フル採用しており、実質的に《ウロボロイド》12枚体制というユニークな構築を実現させています。
グルール昂揚
こちらが優勝したグルール昂揚のリストです。「昂揚」を達成したときの爆発力は折り紙つきのデッキですが、以前はメタゲーム的に墓地対策カードが多く採用されており、思うような活躍ができていませんでした。
環境が変わった今、狙い目のデッキではありましたが、いきなり大型大会で優勝するほどのポテンシャルがあるとは驚きです。
今回の快進撃を支えたのは、やはり《アナグマモグラの仔》でしょうか。グルール昂揚にとっては《脱走》からの「大当たりカード」が増えたようなもので、《アナグマモグラの仔》が定着してマナが伸びれば《ウロボロイド》のようなカードにも繋がりやすくなります。
今大会、《アナグマモグラの仔》を採用したデッキはたくさんありましたが、このデッキがもっとも《アナグマモグラの仔》を強く使えていたように感じます。
クリーチャーを除去から守りながらスタッツ強化もできる《過剰防衛》は《ウロボロイド》とも相性がよく、昂揚達成後の《暴力的衝動》と組み合わせたときの破壊力はまさに一撃必殺です。
墓地が重要なアーキタイプではありますが、リアニメイトと違って、墓地対策カード1枚で止まるようなことはなく、クリーチャーでガンガン攻めていけるデッキです。
今回の優勝をきっかけに、グルール昂揚の再ブレイクがあるかもしれませんね!
ディミーアバウンス
準優勝したディミーアバウンス。使用者の堀内 真さんはプロツアー『久遠の終端』(モダン)でトップ4入賞を果たし、ノリにノッているプレイヤーです。
このデッキにも当然のように《嵐追いの才能》&《ブーメランの基礎》が採用されているほか、対戦相手の手札を絞る《チビボネの加入》、有能な除去の《逃げ場なし》などが採用されていました。これらをバウンスして使い回すことでアドバンテージを獲得していきます。
また、エンチャントを多く採用することで《精体の追跡者》が強力なドローエンジンとして機能し、手札が尽きません。
新カードの《クルクの伝説》は4マナとやや重いカードですが、質の高いドローを2回提供したのち、バウンス戦略と非常に相性のよいクリーチャーへと変身します。リソース勝負になれば、かなり頼りになるエンチャントです。
このディミーアバウンス、カード1枚1枚の性能はお世辞にも「高い」とはいえませんが、シナジーによって強大な力を発揮するタイプのデッキです。
準決勝では「森山ジャパン」の総帥として知られる森山 真秀さんが使用するシミックウロボロイド相手に快勝しており、デッキが秘めるポテンシャルは底知れぬものがあります。
バントエアベンダー
トップ16に4名を送り込んだバントエアベンダー。新しいコンボデッキとして非常に高い注目を集めました。
《灰毛の天才、オーロック博士》《素早き救済者、アン》《不動の守護者、アッパ》の3枚が揃うと、無限ループコンボが成立。トークンを無限に並べた上で、《素早き救済者、アン》を
でキャストできる状態にして相手にターンを返せるため、全体除去でも対処されず、実質的な勝利が約束されます。
上手く回れば、最速4ターンキルですね!
足りないコンボパーツは《自然の律動》や《岐路に立つアン》で探すことができ、マナも《アナグマモグラの仔》で捻出が可能。
さらに、先述した無限ループコンボ以外にも《木苺の使い魔》を「気の技」で追放し、出来事面の《初めてのお使い》を踏み倒して唱えるといった裏ワザがあり、《孔蹄のビヒモス》が見つかれば、ほとんど勝ちといえる盤面になります。
新セットが発売して間もないのに、とても完成度が高いデッキです。
不安材料はマナベースがちょっと痛すぎることでしょうか。アンタップ土地が増えたことは良いのですが、代償として支払うライフが心配です。
基本は1ターン目にマナクリーチャーをプレイしたいため、
を濃くしたいところですが、4ターン目には
のダブルシンボルを要求されるところもなかなか難しいところですね。
今はまだ赤単がおとなしくしているから大丈夫かもしれませんが、《月殺し、ジャオ》や《陽背骨のオオヤマネコ》が本気を出したら、無事では済まないような気がしています。
おわりに
以上、最新の大会結果をお伝えしました。
今回紹介したアーキタイプ以外には、《火の技の学び手》を強化しながら「火の技」でマナを生み出し、爆発的なダメージを叩き出すといったアプローチのデッキなども注目されているようで、これから新しいデッキが続々と登場するような予感がしております。
全体としては緑なら《アナグマモグラの仔》、青なら《ブーメランの基礎》を採用したデッキの活躍が目立っていたように感じます。新環境はこの2枚のカードを強く使うデッキか、あるいは対策を進めたデッキがメタゲームの中心になると予想できそうですね。
さて、今度はどんなデッキが活躍するでしょうか。次回の大会結果もお楽しみに!



























































