優勝者インタビュー:2025 Asia Vintage Championship

晴れる屋メディアチーム

優勝者インタビュー

《三なる宝球》を置かれると困るデッキを使っているため、タップ状態で。

――長丁場お疲れ様でした!優勝おめでとうございます!お疲れのところ恐縮ですが、インタビューにお付き合いください。

ありがとうございます!そちらこそ、遅くまでお疲れ様です。

岡本は”相棒”であるルールスデッキでみごとに勝ち抜き、決勝進出が確定。しかしその時点で、「すぐにタクシーに乗り込んで横浜駅に向かわなければ新幹線の終電に間に合わない」という時間帯であった。翌日は月曜日、当然仕事が控えていたが、岡本は”宿泊”を選択。果たして決勝戦で勝利し、Asia Vintage Championship 王者となったのだった。

――ヴィンテージのメタゲームを見ていると、多くのプレイヤーが「相棒」に《夢の巣のルールス》を指定していました。《夢の巣のルールス》を使う側、使われる側に分かれていると思うのですが使う側としてこの対比をどう感じますか。

夢の巣のルールス

それは違いますね。ヴィンテージを二分するとしたら、それは強い土地(《Mishra’s Workshop》or《Bazaar of Baghdad》を使う側と、対応する側です。

Mishra's WorkshopBazaar of Baghdad

ヴィンテージを象徴する「強い土地」

そして、対応する側に回るとしたら《夢の巣のルールス》を使わない理由がない。というのが実態だと思います。

レガシーやモダンなどの「上環境」ではそうした「使わない理由がない」カードが嫌われてしまいますが、ヴィンテージでは違います。いずれも3マナ以上のパーマネント・呪文とあわせて使用する《Mishra’s Workshop》《Bazaar of Baghdad》使用しない代わりに得られる武器なのです。この絶妙なバランスがいまのヴィンテージのおもしろいところです。

――なるほど、確かに多くのヴィンテージを始める方はワークショップか、ドレッジか、この二つと戦うかというかんじでデッキを選びますよね。岡本さんもヴィンテージをはじめたころはどんなデッキを使用されていたのでしょうか。

《死儀礼のシャーマン》《溜め込み屋のアウフ》《タルモゴイフ》などを使うコントロールデッキ、墓荒しです。

岡本自身の2022年のデッキリストより

――おお、ということは始めたころから「対応する側」だったわけですね。

そうです。「《修繕》撃ったぜ!ドーン!さらにドーン!」とか「コンボしたぜイェーイ!!」ではテンションが上がらないんですよね。

「アウフでなんとかなりませんか……?」「この除去で勘弁してもらえないでしょうか」ってドキドキしながらプレイするのが好きなんですよね。ギリギリのところでなんとか勝つ。そういうゲームに興奮します。

終電を諦めて臨んだ「綱渡り」。その緊張がとけた瞬間。

――そもそも岡本さんはどんなきっかけでヴィンテージを始めたんでしょうか。

タルモゴイフヴェールのリリアナ血編み髪のエルフ

もともとミッドレンジデッキが好きで、モダンのジャンドルールスとかも大好きでした。《タルモゴイフ》《ヴェールのリリアナ》《血編み髪のエルフ》はお気に入りのカードです。

ただ、モダンは環境の変化が目まぐるしくなってきて、趣味とあわなくなってきてしまいました。よりゆったりとした変化を求めて下へ移動してきて、ヴィンテージまでたどり着きました。

――一方、今年はヴィンテージに影響を与えるスタンダードのカードがありましたね。

食糧補充

《食糧補充》には驚かされました。あまりにも強すぎて、はじめは《逆説的な結果》デッキから禁止制限カードを出してしまうのでは、とさえ思いましたがいまのところ健全そう。

冷酷な船長、テゼレット

《冷酷な船長、テゼレット》も面白いですね。

司書、ワン・シー・トン

《司書、ワン・シー・トン》は超気持ちよかったですね。

特にスイスラウンドでの《ドルイドの誓い》デッキとのマッチ。バックアップつきで《実物提示教育》を通されてメイン戦はとられてしまい、2本目はなんとか辛勝、そして3本目では《司書、ワン・シー・トン》が相手に「制限時間」を課してくれたおかげで勝てました。

基本的には相手のフェッチランドの起動にあわせて出していくんですが、そうでなくても無料(手札が減らない)の4マナ瞬速3/3飛行・警戒ってコントロールにとっては最高ですよ……きもちいい……

間違いなく今日のベストカードです。最初は《オークの弓使い》に弱いかな、とも思っていたんですが、Xをうまく調整すれば問題ありません。

この一年は「禁止制限カードが出るほどではないが、いいカードが追加された」というかんじでした。まさに自分がヴィンテージに求めていた「ゆるやかな変化の中で楽しむフォーマット」という感じで最高でしたね。

――ヴィンテージの変化といえば、最近はヴィンテージでもプレイヤーやイベントが増えてきたように感じます。プレイヤーとしての肌感いかがでしょう。

やっぱり増えた気がします。先日「パワー0黒単」が勝ってからか、「ワクショひねってドーン!」「パワーナインでコンボドーン!」だけじゃないんだと感じてくれているんじゃないでしょうか。

Eternal Weekend North America Vintage Championship 5位入賞

メタゲーム上になかったデッキが新しく生まれてくること、新しい人が入ってきてくれることはうれしいと思います!コントロール側としてはメタ外のデッキと当たるのは嫌なんですが(笑)

――では、今回の決勝戦を観戦していた方に一言お願いします。

全員ヴィンテージやれ。

――そのこころは。

おもしろいから。

パワーナインなくてもいいんすよ。

おもしろいから。

気に入ったら一年に一枚とか、ゆっくり揃えたらいいんです。ゆっくりできるのがヴィンテージのいいところです。

カバレージトップへ戻る

晴れる屋メディアチーム 晴れる屋メディアチームの記事はこちら