はじめに
こんにちは。晴れる屋メディアの紳さんです。
- 2025/12/21
- THE LAST SUN 2025 カバレージ
先週末、年末のマジックの祭典『THE LAST SUN 2025』が開催され、西村 柊哉さんが初出場で優勝という快挙を成し遂げました。
この大会はスタンダード・レガシーのダブルフォーマットで行われましたが、今回の記事ではスタンダードの結果のみを集計した成績上位者のリストを紹介していきます!
スタンダード成績上位者デッキリスト
全国から集まった権利獲得者210名が参加した本大会、予選のスタンダードは7ラウンドが行われました。成績上位デッキは以下の通りです。
スタンダード成績上位者デッキリスト
全勝 ゴルガリランプ
全勝 イゼットルーティング
全勝 ナヤユウナ
6勝1敗 ジェスカイコントロール
6勝1敗 セレズニア上陸
6勝1敗 ディミーアミッドレンジ
6勝1敗 スゥルタイリアニメイト
6勝1敗 イゼット講義
6勝1敗 赤単アグロ
6勝1敗 白単トークン
6勝1敗 シミックウロボロイド
6勝1敗 アゾリウスアーティファクト
6勝1敗 イゼット講義
6勝1敗 黒単ミッドレンジ
6勝1敗 スゥルタイリアニメイト
全勝者は3名で、それぞれゴルガリランプ、イゼットルーティング、ナヤユウナというラインナップでした。全体的に結果を残したアーキタイプがばらけており、混戦模様のメタゲームとなっています。
- 2025/12/21
- デッキテク:スタンダード全勝!イゼットキラー、武藤 優生の「ナヤユウナ」
ナヤユウナに関しては、使用者の武藤さんにインタビューを行ったデッキテク記事がございますので、そちらをぜひ、ご参考ください。
ゴルガリランプ
昨年の『THE LAST SUN 2024』の準優勝者、奥野 篤哉さんは新進気鋭のゴルガリランプでスタンダード全勝という結果を残しました。さすがですね!
マナクリーチャーや《アナグマモグラの仔》などは採用せず、《一繋がりの根》・《咲蔦森の執政》の「前兆」・《氷耕しの探検家》 + 《寓話の小道》のハッピーセットなどで土地を伸ばしていきます。
無理にロケットスタートを狙わないことで序盤は除去に専念することができ、アグロデッキのスピードにもついていけそうです。
中盤以降は伸ばしたマナから《ゴミあさりの執政》の前兆面で盤面を一掃し、自分が得意とするレンジまでゲームを引き延ばしていきます。クリーチャーを主体としたデッキ相手には、サイド後に追加の全体除去として《黒い太陽の日》を加えることも可能です。
注意点として、《ゴミあさりの執政》の能力によって-X/-Xの修正を受けるのはドラゴンでないクリーチャーということを覚えておきましょう。うっかり《新星のヘルカイト》を堕としそびれて負けたくないものです。
一方で、こちらが展開するドラゴンたちが全体除去に巻き込まれないことはかなりのメリットとなるでしょう。
ちなみに、奥野さんのデッキには除去兼アドバンテージを継続的に得られるカードとして、《嵐の目、ウギン》が採用されています。採用されている無色のカードは《魂標ランタン》とサイドボードの《倦怠の宝珠》ぐらいなので、シナジーがそこまで強いわけではありませんが、ドローがそこまで強くないゴルガリカラーにとっては貴重な存在です。
盤面を除去しながらカードアドバンテージを稼ぎ、最終的にドラゴンの群れで襲い掛かるというのがこのデッキの主な勝ち筋となっております。
また、《バーシンセー》はコントロールデッキ相手に強力なカードで、土地を戦力に変えながらリソース勝負を挑むことができます。横並べ用として使っても良いですし、1つの土地を集中してサイズアップすることも可能です。
元からミシュラランドの機能を持っている《眠らずの小屋》にあえて「土の技」を使うこともでき、毎ターン、ほぼノーリスクで墓地追放 + 食物・トークン生成が狙えます。終盤は土地も戦力になるのは頼もしいですね!
イゼットルーティング
今年のプロツアー『久遠の終端』でトップ4に入賞するなど、実力者として知られる堀内 真さんはイゼットルーティングでスタンダード全勝を果たしました。
これまで必須枠だと思われていた《略奪するアオザメ》《精神の決闘者》はどちらも不採用で、《ドレイクの孵卵者》をフル採用するなど、ドローシナジーだけに頼らない構成のデッキです。
《ドレイクの孵卵者》の戦闘ダメージが通れば、マナを支払わずにドレイク・クリーチャー・トークンを量産することが可能。ただの飛行2/2も《降霜断崖の包囲》と組み合わされば速攻・飛行3/2となり、「無」から生み出されたトークンとは思えない攻撃力を誇ります。除去でブロッカーを排除しながら果敢を誘発させ、《ドレイクの孵卵者》の攻撃を通していくのが狙いとなるでしょう。
《ブーメランの基礎》で《嵐追いの才能》や《咆哮する焼炉/蒸気サウナ》を使い回す動きも強力で、採用されている除去カードの少なさをカバーすることができそうです。
そして、なんといっても《量子の謎かけ屋》が強すぎます!「これ1枚で勝てる」と言われるほどの性能で、《降霜断崖の包囲》との相性は抜群。2マナで出たクリーチャーがドローした上で、速攻・飛行5点パンチを決めてくるのはやりすぎでは?
コンディションが良いと2枚ドローするのも見逃せません。今回のデッキは《量子の謎かけ屋》を1番強く使うために、あえてルーティング系のカードを減らして手札を使いきれるように調整したのかもしれませんね。
セレズニア上陸
こちらも新進気鋭のデッキです。今月開催された『第31回マジック:ザ・ギャザリング世界選手権』で準優勝した芝田 輝良さんが持ち込み、6勝1敗という好成績を残しました。
- 2025/12/21
- インタビュー:芝田 輝良のおもちゃとスマホ
また、自然体の芝田さんが語るインタビュー記事も公開しております。今回のデッキを選択した理由なども知ることができるので、ぜひ、ご参考ください。
さて、こちらのデッキは1ターン目から切り込み隊長として《サッズのヒナチョコボ》が出陣し、あらゆる除去を受けにいきます。生き残れば、もちろん最強の1マナクリーチャーとなるでしょう。
本命は《強靭形態の調和者》と《重厚な世界踏破車》で、「上陸」や土地の数を伸ばし続けることでフィニッシャー級の攻撃力を手に入れることが可能です。
このデッキの《氷耕しの探検家》と《寓話の小道》は見た目以上に強力で、戦場か墓地に1枚でも《寓話の小道》があれば、毎ターン4回上陸が誘発するという、とんでもない上陸エンジンとして機能します。
ちなみに探した基本土地をアンタップインはできませんが、《脱出トンネル》でも4回上陸自体は可能です。
しかし、《強靭形態の調和者》や《重厚な世界踏破車》のパワーがどんなに高くなったとしても、量産型カワウソにチャンプブロックされるのが現在のスタンダードです。トランプルは絶対に欲しい……ということで、《土のベンダーの位に至る》と《群れの家宝》が採用されています。
《群れの家宝》がタップするだけでトランプルを付与できることは、意外と知られていないかもしれません。
あまり見慣れない《導路の塔門》ですが、アンタップインできる砂漠という強烈な個性を持っています。これのおかげで《巨大なガラガラワーム》を「瞬速」でプレイできるようになるなど、奇襲性も兼ね添えているようです。これは盲点ですね。
ほぼ緑単といったデッキですが、最低限の除去カードを採用するために白がタッチされているようです。《幽霊による庇護》は赤単アグロ対手にライフレースを逆転するカードとしても重宝しそうですね。
サイドボードの《フェリダーの撤退》は再録カードですが、強力な上陸シナジーを有するエンチャントです。上陸するごとにクリーチャー・トークン生成 or クリーチャー全体強化を行うことができ、このデッキの弱点でもある全体除去後の復帰を手助けしてくれるカードでもあります。
今回のリストでは不採用でしたが、伝説という弱点を踏まえた上で、1枚だけ《ティファ・ロックハート》を採用するのは面白そうです。元からトランプルを持っているため、《土のベンダーの位に至る》や《群れの家宝》を引けなかったときの貴重なフィニッシュ手段になる可能性を秘めています。
今週末はスタンダード神挑戦者決定戦!
以上、今年最後となる『Just Nowスタンダード!』をお届けしました。
新しいタイプのデッキが次々と登場し、スタンダード環境はますます盛り上がっていくことでしょう!
しかし、2025年はまだまだ終わっていません!今週末は『第32期スタンダード神挑戦者決定戦』が開催されます。予選を勝ち抜き、現スタンダード神・平山 怜さんに挑むのは誰になるのでしょうか。大一番をお見逃しなく!
今年もたくさん記事を読んでくださってありがとうございました。よいお年をお迎えください。それでは、また来年!











































