はじめに
新年明けましておめでとうございます。今年もみなさんに、モダンの情報をお届けしていきたいと思うのでよろしくお願いいたします。
今週末には『第32期モダン神挑戦者決定戦』が開催されるなどモダンのイベントが充実しています。
今回はMagic Online(以下MO)で開催された予選イベントと、先週末に開催された『Modern Challenge』で入賞したデッキをピックアップしていきたいと思います。
『Modern Super Qualifier』 -エルドラージトロンがミッドレンジを圧倒-
開催日:2025年12月25日
優勝 エルドラージトロン
準優勝 ルビーストーム
3位 親和
4位 エルドラージトロン
5位 ボロスエネルギー
6位 ボロスエネルギー
7位 ネオフォーム
8位 ジェスカイブリンク
9位 ジェスカイブリンク
10位 ジェスカイブリンク
11位 ベルチャー
12位 ボロスエネルギー
13位 アゾリウスコントロール
14位 ドメインズー
15位 ルビーストーム
16位 エスパーブリンク
MOで開催された予選イベントのプレイオフは、ジェスカイブリンクやボロスエネルギーといったミッドレンジや、ルビーストーム、ネオフォームなどコンボデッキが勝ち残るなど、現環境のモダンらしく混沌としていました。
そんななか、優勝を果たしたのは「エルドラージトロン」でした。
エルドラージトロン
最近のエルドラージは《日を浴びる繁殖鱗》コンボとのハイブリットなどいろいろなバリエーションが見られますが、今大会で活躍していたのはトロンランドによるマナ加速から《嵐の目、ウギン》や《絶え間ない飢餓、ウラモグ》といった強力なスペルをプレイするエルドラージトロンでした。
トロンランド以外にも《エルドラージの寺院》や《ウギンの迷宮》のような2マナ出る土地も使えるため、安定して強力なスペルを展開することができます。
デッキパワーが高く、トップメタの一角であるボロスエネルギーを含めた多くのマッチアップで互角以上に渡り合えます。
☆注目ポイント
『タルキール:龍嵐録』から登場した強力なプレインズウォーカーである《嵐の目、ウギン》は、現在のトロンの主要な7マナ域を務めています。
プレイするだけで無色以外のパーマネントを除去することができ、各種タリスマンや《探検の地図》など軽いアーティファクトスペルをプレイしてさらに除去できるため、このカード単独で相手の場を壊滅させることが可能です。
《衝動のタリスマン》と《反発のタリスマン》の2種類のタリスマンのおかげで、トロンランドがそろっていない場合でも3ターン目から《難題の予見者》 や《大いなる創造者、カーン》といった4マナ域を展開できます。1ターン目に刻印した《ウギンの迷宮》から始めていれば、2ターン目から4マナ域の強力なカードをプレイすることも可能です。
『久遠の終端』から登場した《殲滅戦艦》は、やっかいな置物や土地を破壊しつつ相手の場のクリーチャーを一掃できる優秀なアーティファクトです。
基本的にこのデッキのサイドボードは《大いなる創造者、カーン》でサーチするためのカードでまとめられていますが、唯一複数枚採用されている《攪乱のフルート》はルビーストーム、アミュレットタイタン、エスパー御霊などコンボデッキ対策としてサイドインされます。
ボロスエネルギー
禁止改定を得てモダンは変化を続けていますが、ボロスエネルギーは常に第一線で活躍しています。アミュレットタイタンなど苦手なコンボデッキが多いなか、地域予選でも常に上位で見られるアーキタイプでした。
☆注目ポイント
メインから2枚採用された《血染めの月》は、アミュレットタイタン、エスパー御霊、トロンなど特殊地形を多用するマッチアップが多い現環境では有用な選択肢といえます。
『マジック:ザ・ギャザリング | アバター 伝説の少年アン』からの新カードである《ロクの伝説》もサイドに採用されています。アドバンテージを獲得しつつフィニッシャーとしても機能するため、フェアデッキとのマッチアップでサイド後は《空の怒り》などが投入されミッドレンジ、コントロール寄りにシフトしていくこのデッキの戦略と相性がいいカードになります。
《血染めの月》で相手のマナを制限しても、脅威を場に出せていない状態では効果が薄くなります。そういった意味では、サイドに採用されている《黒曜石の焦がし口》は土地を攻めつつクロックとしても活躍する優秀なクリーチャーです。
《栄光の闘技場》とも相性が良く、相手の土地を割りつつ4/4・速攻持ちのクリーチャーでプレッシャーをかけることができます。
『Modern Challenge 32』 -モダンでも活躍しているアバターのカード-
開催日:2025年12月31日
優勝 ドメインズー
準優勝 ルビーストーム
3位 ドレッジ
4位 グリクシス眼魔
5位 ボロスエネルギー
6位 エルドラージトロン
7位 ネオブランド
8位 イゼット親和
新年初のモダンチャレンジを制したのは「ドメインズー」でした。スタンダードでも活躍している《ばあば》を採用した「グリクシス眼魔」も結果を残していました。
グリクシス眼魔
モダンで最も一般的なリアニメイトデッキは《御霊の復讐》デッキですが、《頑強》を使った形も見られます。エスパー御霊と同様に、リアニメイト戦略には全振りせずにミッドレンジに寄せた構成になっています。
グリクシスカラーは《信仰無き物あさり》を使えるため、2ターン目からリアニメイトを仕掛けることも可能です。
☆注目ポイント
スタンダードのイゼット講義でおなじみの《ばあば》がモダンのリアニメイトでも採用されるようになりました。タップ状態になるたびにルーティングができるので、1ターン目に《ばあば》をプレイ→2ターン目に攻撃してルーティングからリアニメイトといった動きが強力です。
リアニメイト能力を内蔵した《骨の皇帝》は墓地対策としても機能するため、ミラーマッチなどでも活躍します。《忌まわしき眼魔》とも相性が良く、「戦慄予示」で墓地に落ちたクリーチャーをリアニメイトできます。
無理に2ターン目からリアニメイトを狙う必要がなく、《超能力蛙》や《忌まわしき眼魔》《量子の謎かけ屋》のおかげでミッドレンジとしても振る舞えるので、相手のデッキや状況に応じて対応していくことが重要です。
『Modern Challenge 32』 -優勝はライブラリーアウト-
開催日:2026年1月2日
優勝 ライブラリーアウト
準優勝 ルビーストーム
3位 ジェスカイブリンク
4位 エスパーブリンク
5位 ルビーストーム
6位 ベルチャー
7位 繁殖鱗コンボ
8位 バント出産の儀
コンボデッキが多く入賞するなか、「ライブラリーアウト」が優勝する結果となりました。
ライブラリーアウト
《書庫の罠》や《不可思の一瞥》などでライブラリーアウトによる勝利を狙う、モダンでも異質なデッキです。
《外科的摘出》をメインから採用しているため、キーカードを追放して相手の戦略を封じることも可能で、リアニメイトやコンボデッキのほか、クロックが遅いコントロールやミッドレンジに強い戦略になります。
☆注目ポイント
《面晶体のカニ》と《遺跡ガニ》の2種類のカニはフェッチランドによって能力を2回誘発させることができ、継続的な切削手段になるため最も重要なカードになります。《雲の宮殿、朧宮》とも相性が良く、毎ターン能力を誘発させることができます。
《書庫の罠》はフェッチランドが多用されるモダンでは非常に強力なライブラリー破壊スペルになります。《廃墟の地》で強制的にライブラリーを探させることで無理やり唱えることも可能です。
《正気破砕》は14枚もライブラリーを削れるスペルで、サイクリングにより打ち消しをかいくぐりながら切削できる強みがあります。
《ターシャズ・ヒディアス・ラフター》はマッチアップによって性能が大きく変動しますが、ボロスエネルギーやイゼット果敢などデッキが軽い相手にかなり効果的に働きます。また、切削したカードを追放できる点がこのカードの特徴で、《火の怒りのタイタン、フレージ》や昂揚など墓地の状態を参照するカードが多いモダンでは非常に重要な要素です。
《彼方の映像》はこのデッキならではのリソース獲得手段で、墓地が20枚以上あれば1マナ3ドローとして機能し、最後の一押しに必要なライブラリー破壊スペルなどを補填します。
《完成化した精神、ジェイス》の[-2]能力でも《彼方の映像》と同様の効果を得ることができ、[+1]能力で時間を稼ぎつつ最後のトドメとして使える[-X]も優秀です。
ボロスエネルギーなどクリーチャーを並べてくる相手に対しては、単体除去が追いつかないことがあるため、サイドに《滅び》《毒の濁流》《食肉鉤虐殺事件》といった全体除去が複数とられています。
『Modern Challenge 32』 -モダンでもディミーアミッドレンジが大活躍-
開催日:2026年1月4日
優勝 ディミーアミッドレンジ
準優勝 エスパー御霊
3位 エルドラージランプ
4位 ベルチャー
5位 アミュレットタイタン
6位 リビングエンド
7位 ボロスエネルギー
8位 ジェスカイブリンク
ディミーアミッドレンジ
現在のモダン環境には、さまざまな《量子の謎かけ屋》デッキが見られます。《量子の謎かけ屋》を使ったミッドレンジはジェスカイブリンクがポピュラーですが、モダンで最も強いクリーチャーの1枚である《超能力蛙》も使いたくなります。
ディミーアミッドレンジはトップメタに位置するデッキではないものの、《超能力蛙》《オークの弓使い》など軽い優秀なクリーチャーと、《致命的な一押し》《呪文嵌め》《思考囲い》など効率的なスペルが一通りそろっているため、モダンに存在する多くのコンボデッキと互角以上に戦えます。
☆注目ポイント
《量子の謎かけ屋》は《超能力蛙》と非常に相性が良く、手札の枚数を自在にコントロールできるため、序盤から手札を捨てて《超能力蛙》を強化しつつ「ワープ」で手札補充することができます。
『マジック:ザ・ギャザリング | アバター 伝説の少年アン』で登場した《司書、ワン・シー・トン》も採用されています。フェッチランドが多用されるモダンでは、頻繁に能力を誘発させることが可能です。普通に2マナでプレイしてもよく、中盤以降はアドバンテージを稼ぎつつフィニッシャー級のサイズとして展開できるなど、フレキシブルなクリーチャーになります。
現在人気があり、ミッドレンジが苦手とするアミュレットタイタンやエルドラージトロン用に、サイドには《海の先駆け》が採用されています。
ディミーアはアーティファクトに触りづらいカラーなので、トップメタの親和に対しては《仕組まれた爆薬》で対処します。ボロスエネルギーやイゼット果敢などにも有効で十分な時間を稼いでくれます。
総括
2026年もモダンはいろいろなデッキが活躍する群雄割拠なフォーマットで、《アナグマモグラの仔》以外にも《ばあば》や《ロクの伝説》《司書、ワン・シー・トン》といった『マジック:ザ・ギャザリング | アバター 伝説の少年アン』からの新カードも見られました。
カードプールが広大なモダンですが、去年も《コーリ鋼の短刀》や《量子の謎かけ屋》など環境に影響を与えた新カードも複数見られたので、新セット『ローウィンの昏明』の発売が楽しみですね。
以上、USA Modern Express vol.147でした。それでは次回の連載でまた会いましょう。楽しいモダンライフを!














































