2026年2月10日 禁止制限告知
2026年2月10日未明、各構築フォーマットと統率者戦で禁止制限告知が行われました。
ここでは、告知の内容を振り返ります。
「2026年2月9日 禁止制限告知」
「2026年2月9日 統率者戦 禁止制限告知」
「2026年2月9日 統率者戦ブラケット(ベータ版)更新
」
各構築フォーマット
スタンダード、パイオニア、モダン、レガシー、ヴィンテージ、パウパーでは禁止および禁止解除はありませんでした。
スタンダード
プレビューで公開されてすぐに危険視する声があがっていた、スタンダードの《アナグマモグラの仔》も禁止をまぬがれました。
直近の「プロツアー『ローウィンの昏明』」では、《アナグマモグラの仔》デッキは勝率50%を割り込み、一方で『ローウィンの昏明』の新カード《欺瞞》や《並外れた語り部》、《刻み群れ》を利用した新たなデッキも存在感を増しており、まだメタゲームには変遷の余地が残されています。
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パイオニア
パイオニアでの《コーリ鋼の短刀》禁止を確信していた方は少なくなかったでしょう。しかし、今回は禁止となりませんでした。
《コーリ鋼の短刀》を利用した「イゼット講義」や「イゼット果敢」といったデッキは非常に強力ですが、MO Challengeの結果を見ると「セレズニアカンパニー」や「パルへリオンシュート」なども入賞しており、現時点ではまだメタゲームの変遷は収束していないとの見方です。
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モダン
昨年の「プロツアー『久遠の終端』」ではトップ8に7つのアーキタイプが入賞して以来、さまざまなデッキが勝利し、また別のデッキがそのデッキを攻略し、また別のデッキが……といったメタゲームの変遷が続いています。
一方で《司書、ワン・シー・トン》を利用した青黒のミッドレンジ・コントロールが現れたり、《並外れた語り部》が複数のアーキタイプで試されるなど、新セットの影響での強化を受けながらメタゲームが変遷する良環境となっています。
レガシー
《納墓》の禁止以降、同じく青黒のテンポデッキが精力を伸ばしています。一方で、「土地単」や「デス&タックス」、青ベースの「親和」、《ガイアの揺籃の地》デッキなどフェア戦略のデッキが勢力を強めています。
ウィザーズ・オブ・ザ・コーストは現在のレガシーの方向性を前向きに捉えているとのことです。
統率者戦
《生命の律動》 禁止解除
《呪文追い、ルーツリー》 禁止解除(相棒としての使用は継続して禁止)《告別》をゲームチェンジャーリストに追加
《生命の律動》
ソーサリー
各プレイヤーのライフの総量は、そのプレイヤーがコントロールするクリーチャーの数に等しくなる。
かつてはマナ・クリーチャーの大量展開→《生命の律動》で対戦相手のライフを一気に0に、そうでなくてもわずか数点にまで減らすことができる、「通せば勝てるカード」として禁止推奨カードになっていました。
一方で《星の揺らぎ》や《合同勝利》といったカードの解禁後の動向をみて、ゲームを大きく歪めたり終わらせたりする高コスト呪文の禁止解除をさらにすすめることになったのです。
今後は大量にマナ・クリーチャーを使用するデッキで見かけることになるかもしれません。ただし「ゲームチェンジャー・リスト」に加えられることになるので、ブラケット3以下ではそう多くはないでしょう。
緑中心のエルフデッキでは《生命の律動》を引き込んだりサーチするのが苦手なので、青や黒を追加したクリーチャー中心のデッキで使われるかもしれません。5色統率者の《メムナークの残滓、ウルテト》では、自然にクリーチャーを並べつつ、《生命の律動》を撃ち、戦闘に入ればマナ・マイアが起き上がってそのまま戦闘でき、隙がありません。
とはいえ、すでに環境には緑のデッキでサーチしやすく、打ち消されにくい《孔蹄のビヒモス》が存在しています。
《生命の律動》が禁止になった当時と比べると、マジックのカードパワーは格段に上がっており、「8マナの準備が必要なソーサリーを通すなら勝ってもいい」といった考えのようです。
《呪文追い、ルーツリー》
伝説のクリーチャー – エレメンタル・カワウソ
相棒 ― あなたの開始時のデッキに入っている土地でない各カードが、それぞれ異なる名前を持っていること。(このカードがあなたの選んだ相棒であるなら、ソーサリーとして
を支払うことでゲームの外部からそれをあなたの手札に加えてもよい。)
瞬速
呪文追い、ルーツリーが戦場に出たとき、あなたがこれを唱えていた場合、あなたがコントロールしていてインスタントかソーサリーである呪文1つを対象とし、それをコピーする。あなたはそのコピーの新しい対象を選んでもよい。
このカードが公開された当時、「固有色に赤と青を含むすべてのデッキで相棒に指定できる」ことが問題視され、収録セット『イコリア:巨獣の棲処』のリリースと同時に《呪文追い、ルーツリー》は禁止されました。
《呪文追い、ルーツリー》はカードパワーが問題視されたわけではなかったので、当時から「相棒として使用することだけを禁止にしてはどうか」との声がありました。2026年、ついに「統率者として使用する」「デッキに入れて使用する」ことが可能になりました。
なお、《呪文追い、ルーツリー》はゲームチェンジャー・リストには追加されません。「禁止解除となったカードはゲームチェンジャー・リストに加えられる」原則の例外となります。それもやはり、カードパワーを理由に禁止されたわけではないからです。
《二重詠唱の魔道士》や《練達の魔術師、ナル・メハ》と似た能力ではありますが、呪文をコピーするには「唱えて出る」必要があり、コンボに活用するにはまた別のアプローチが必要です。
例えば《超次元レンズ》などで土地2枚から色マナを含む4マナを生み出せる状況では、
①何かを対象に《断絶》を唱えて、優先権を離さずに《呪文追い、ルーツリー》を唱える。
②《呪文追い、ルーツリー》の能力で《断絶》をコピーする。対象は《呪文追い、ルーツリー》。
③《呪文追い、ルーツリー》が手札に戻り、土地がアンタップされる。その土地から4マナを出す。
④1マナが浮いた状態でふたたび《呪文追い、ルーツリー》を唱え、オリジナルの《断絶》をコピーする。
――を繰り返して無限マナが作れます。
このループはおのずと無限「魔技」にもなります。今年4月には「魔技」の出身次元「アルケヴィオス」へ再訪する『ストリクスヘイヴンの秘密』がリリース予定なので、今後の発展にも注目です。
《告別》がゲームチェンジャー・リスト入り
《告別》がゲームチェンジャー・リストに加えられることになりました。
《告別》はこれまでのゲーム中の出来事のほとんどすべてをなかったことにしてしまいます。ほぼ「振り出しに戻る」であり、もとの盤面を取り戻すのは困難です。他の全体除去とも一線を隔す強力なカードといえるでしょう。
一方で《告別》はその象徴的なカード名から多くのユニバースビヨンド・セットの構築済み統率者デッキに収録されています。現在では「構築済み=ブラケット2」という説明は削除されており、今後も構築済みデッキに《告別》が収録される可能性はあるとのことです。一方でこのカードは必ずしも全員が楽しいと感じるカードではない、ということは意識しておきましょう。
マッチングについて
統率者戦については、禁止改定以外にもアナウンスがありました。
混成マナ:いまはルール変更をしない
前回のアナウンスで混成マナと固有色のルールを変更を検討しているとの発表がありました。例えば《魔力変》は固有色「赤と緑」のカードで、固有色に赤と緑を含むデッキでしか使用できません。これを赤単や青緑のデッキなど、構築フォーマットのようにどちらか片方の色さえ含んでいれば使えるようしてはどうか、ということです。
日本国内では反対意見が強く、賛成する意見も消極的なものが多い印象でした。ウィザーズ・オブ・ザ・コーストが実施した調査によれば、賛成と反対の意見がほぼ同数の完全な賛否両論の世論となったといいます。そこで、今回はこのルール変更について「保留」となりました。
ブラケットの現状
マッチングツールであるブラケットについては「全体的に非常によい/Overall, we’re quite happy with the bracket system」とみています。
しばしば「広すぎる」といわれるブラケット3を二つに分けることも引き続き議論されていますが、大規模な変更になるため、これまではぐくまれてきた理解を損なわせる恐れがあります。とはいえ、ブラケット3の範囲を狭めたいと考えているとのことです。
リマインド
改めて強く「ブラケットはルールではない」ことがアピールされています。
ブラケットは誰と誰が対戦するかを決めるものではなく、ゲーム前の話し合い・調整をしやすくるためのツールです。
ブラケット2のデッキと3のデッキ、3のデッキと4のデッキが対戦しても楽しいゲームになることは十分考えられます。試合前に「どんなブラケットでやる?」「どんなゲームチェンジャーリストのカードを使う?」と話し合って、お互いのズレに気付いたら改めて期待するゲーム感について話し合ってみるとよいでしょう。
ブラケット1はカードの使用可否のルールを多少曲げても構わない場所として意図されていること。私たちのもとにも「Un」セットのカードを使いたいという声がときどき届くけれど、ブラケット1ではゲーム前の会話で「通常なら統率者戦で使用できないカードが入ってるんだけど」という声が上がることも想定されている。
Gavin Verhey「2026年2月9日 統率者戦ブラケット(ベータ版)更新 」から引用
また、「ブラケット1はリーガリティを逸脱しうる場」であることも強調されていました。あらかじめ対戦相手の同意を得られれば、ジョークセットのカードや禁止カードを使うのも楽しいかもしれません。
ただし、周囲の迷惑にならないように!ショップのプレイスペースやイベントで使用する際には管理者や主催者にも事前に確認しておくとよいでしょう。
展望
今回は主に統率者戦のアナウンスとなりました。
《新たな道の魁》アーキタイプ《呪文追い、ルーツリー》はどんなデッキになるのか、《生命の律動》は果たして2026年のカードパワーについていけるのか、注目です。


















を支払うことでゲームの外部からそれをあなたの手札に加えてもよい。)











