はじめに
みなさん、こんにちは。
今週は『ストリクスヘイヴンの秘密』が正式にリリースされ、MO(Magic Online)でも実装されました。レガシーでも使えそうなカードが複数見られるので、どんなデッキで活躍するか楽しみですね。
さて、今回の連載では『Legacy Challenge』と『Legacy RC Qualifier』の入賞デッキを見ていきたいと思います。
また記事後半では、おまけとして新カードを使って入賞したデッキを早速紹介しています!
『Legacy Challenge 32』 -不在のディミーアテンポ-
開催日:2026年4月11日
優勝 ボロスエネルギー
準優勝 スニーク・ショー
3位 トロン
4位 ドゥームズデイ
5位 8 Cast
6位 マルドゥエネルギー
7位 黒単アグロ
8位 ジュエルトロン
今大会も含めた先々週末に開催されたすべての『Legacy Challenge』で、なんとディミーアテンポがプレイオフに不在でした。
ボロスエネルギーとスニーク・ショーが特に好調で、ここ最近はトロンも上位によく入賞しています。また、『マジック:ザ・ギャザリング | ミュータント タートルズ』から新戦力を獲得した黒単も見られました。
ボロスエネルギー
ボロスエネルギーは、レガシーでは珍しい堅実なアグロデッキです。
ディミーアテンポなど青いフェアデッキに強い一方で、《実物提示教育》系などコンボデッキには苦戦を強いられます。
今回入賞したリストは、《スレイベンの守護者、サリア》がメインから搭載されており、サイドから《ガドック・ティーグ》や《耳の痛い静寂》などが追加されるなど、コンボ対策が厚めに取られていました。
☆注目ポイント
緑をタッチしてまで採用されている《ガドック・ティーグ》は、現在MOで人気なトロンをはじめとしたさまざまなデッキに有効なヘイトベアーです。
特にトロンに対しては、《一つの指輪》《コジレックの命令》《大いなる創造者、カーン》《嵐の目、ウギン》といった複数の重要なカードを封じることができます。
また、トロンの多くは除去を《コジレックの命令》に頼っているため、《ガドック・ティーグ》が場に出た時点で《四肢切断》など限られた手段で対応するしかありません。
高速コンボのThe Spyに対しては、0ターン目から置ける《虚空の力線》が採用されています。《封じ込める僧侶》は《実物提示教育》系デッキに有効で、《紅蓮破》と合わせて妨害しながら立ち回ります。
《耳の痛い静寂》はストーム系のコンボ以外にも、コンボパーツを探すために軽量ドローを連打する《実物提示教育》系デッキにも一定の効果が望めます。
どの対策カードもコンボデッキを完全にシャットアウトすることはできないものの、ゲームに勝つまでの時間をかなり稼ぐことができ、その間に高速ビートダウンできるのがこのデッキの強みです。
黒単アグロ
『ローウィンの昏明』から《月影》が登場したことで増えた黒単の高速アグロ。そして、『マジック:ザ・ギャザリング | ミュータント タートルズ』から《スーパーシュレッダー》を得て、さらに強化されています。
《目くらまし》のために青をタッチしたバージョンも見られますが、今大会で入賞していたのは黒単でした。
☆注目ポイント
《ウルザのガラクタ》《ミシュラのガラクタ》という2種類の0マナパーマネントを駆使し、《月影》や《スーパーシュレッダー》のサイズを高速で上げていきます。
《スーパーシュレッダー》は相手のパーマネントが離れても誘発するので、《不毛の大地》で土地を破壊すると一気に+1/+1カウンターが2個置かれます。伝説なのがネックですが、威迫で2マナという軽さもあり、十分に強力なクリーチャーです。
《ダウスィーの虚空歩き》がメインからフル搭載されているため、墓地を使ったデッキには有利ですが、The Spyに対しては間に合わないので《外科的摘出》《フェアリーの忌み者》などの0マナの妨害がサイドにとられています。
《見下す高手、メイ》はスペルベースのコンボやコントロールなどを牽制できるクロックです。《虐殺》は主にボロスエネルギー用の全体除去で、《バロウゴイフ》を戦場に残しながら盤面を一掃できます。黒を使うデッキなら、ぜひとも採用したいスペルです。
『Legacy RC Qualifier』 -ディミーアテンポが再び頂点に-
開催日:2026年4月17日
優勝 ディミーアテンポ
準優勝 トロン
3位 ボロスエネルギー
4位 アゾリウステンポ
5位 トロン
6位 マルドゥエネルギー
7位 ボロスエネルギー
8位 リアニメイト
前週では上位から姿を消していたディミーアテンポでしたが、今大会では優勝して地域チャンピオンシップの権利を獲得しています。
ほかには、《溌剌の牧羊犬、フィリア》+《量子の謎かけ屋》を軸にしたアゾリウステンポ、《納墓》亡きあとも活躍しているリアニメイトなどが見られました。
リアニメイト
キーカードの《納墓》が禁止にされたのにも関わらず、一定数見られるリアニメイト。
サーチスペルの《納墓》を失ったことで安定性が損なわれ、ミッドレンジプランにも移行できるディミーアリアニメイトと違ってコンボ特化型なので、墓地対策に対して貧弱など明確な弱点を抱えています。
『マジック:ザ・ギャザリング | ミュータント タートルズ』からは新戦力の《トラブルメーカー、ラフとマイキー》が加わり、リアニメイトが決まったときの爆発力が増しています。
☆注目ポイント
《トラブルメーカー、ラフとマイキー》はパワー7という優秀なサイズでありながら速攻を持つため、《再活性》したそのターンに攻撃することが可能です。ランダムではありますが《偉大なる統一者、アトラクサ》や《グリセルブランド》などを踏み倒すことができ、決まればほぼ勝ったも同然です。
《浅すぎる墓穴》はインスタントタイミングでリアニメイトできるスペルです。終了ステップには追放されてしまいますが、《偉大なる統一者、アトラクサ》のように出ただけで仕事をするクリーチャーが中心なので問題ありません。
相手の墓地対策が《虚無の呪文爆弾》《外科的摘出》《忍耐》など1回限りのものの場合は、別のリアニメイトスペルをプレイして相手の墓地対策を誘い、それに対応して《浅すぎる墓穴》でクリーチャーをリアニメイトするといったプレイングもできます。
サイド後は墓地対策をかわすために、墓地に依存しない踏み倒し手段である《要塞の計略》と《実物提示教育》が用意されています。ハンデスであらかじめ手札を確認しておき、確実にクリーチャーを出せるように立ち回りましょう。
ボーナストピック:《没頭》はレガシーで強い?
さて、既存の環境のデッキを見ていきましたが、新セット『ストリクスヘイヴンの秘密』がリリースされ、レガシーにも早速影響を与えているようです。
おまけとして、新カードを採用したデッキも見ていきたいと思います。
イゼットデルバー
生まれ変わった《表現の反復》として話題になっていた《没頭》。レガシーでは青いテンポデッキでもっとも強く使えるのではと予想されていました。
展開の速いレガシーでは、2マナのソーサリーをプレイするテンポの損失は見た目以上に大きいです。ですが、軽いスペルの多いテンポデッキであれば、稼いだアドバンテージをうまく活用できます。
その予想通り、《没頭》を採用したイゼットデルバーが早速リーグで5-0していました。
☆注目ポイント
《没頭》はソーサリーですが、特にデッキ構成を歪めることなく既存の青いデッキにフィットします。
テキストで勘違いされやすいところですが、追加のカードを得る条件は「ソーサリーとインスタントの両方が墓地に落ちた状態」であること。
基本的には条件を満たしてから唱えることになりますが、速いコンボデッキ相手には、《意志の力》を探すために仕方なく《予期》として使うこともできます。また、ドローではなく手札に加えるなので《オークの弓使い》にも引っ掛かりません。
懸念としては《コーリ鋼の短刀》だけだった2マナ域が増えたことで、アクションしづらいタイミングが少し起きやすくなったことでしょうか。
ソーサリーの選択や《コーリ鋼の短刀》の枚数など、今後リストがどのように変化していくか楽しみです。
ディミーアテンポ
ディミーアテンポもまた《没頭》を強く使えるデッキです。
イゼットにはない《思考囲い》が使えるため、自然とソーサリーカウントの条件を満たしやすくなっているのがポイントです。
☆注目ポイント
土地が20枚と多めで、諜報ランドが2枚も採用されているため、早い段階から《没頭》の条件達成を狙いやすくなっています。
最近は《ネザーゴイフ》と《ミシュラのガラクタ》をセットで入れた軽いバージョンが多かったですが、今後は《没頭》でよりミッドレンジに寄せたバージョンも増えていきそうです。
総括
話題の新カード《没頭》を試したリストが早速テーブルトップ、MOの両方で試されており、その強さは本物のようです。
イゼットやディミーアテンポとの相性は抜群。アゾリウステンポでも使われていましたが、ソーサリーが少なく、2マナアクションがクリーチャーの《溌剌の牧羊犬、フィリア》と《量子の謎かけ屋》なので、そこまで相性は良くない印象です。
スニーク・ショーなど《古えの墳墓》が使える青いコンボデッキは、見れるカードも多く確実に2枚のカードを手札に加えられる《食糧補充》のほうが合っていそうですが、今後の調整で変わってくるかもしれません。
USA Legacy Express vol.275は以上になります。それでは次回の連載でまた会いましょう。楽しいレガシーライフを!









































