そのギモン、スタン落ち!ジャッジに質問「ゲーム前にサイド見せるのって意味あるの?」

晴れる屋メディアチーム

そのギモン、スタン落ち!気になるルールをジャッジに聞いてみよう

「このカードの処理って……」
「イベントでこんなことがあったんだけど……」
「これってよくないんじゃないの?」

たびたび議論になるマジックのルールのギモン。もうそんな話題の”再録”はこりごり!

ジャッジに答えを聞いて、そのギモンをスタンダード落ちさせましょう!

今回のギモン

Q. スタンダードの大会に出ています。対戦相手がゲーム前に「サイドボードは15枚です」と言って、15枚のカードを裏面で見せました。これって必要なんですか?

スタンダードをはじめ、サイドボードを使用する構築フォーマットでは、大会のゲーム前にお互いのサイドボードの枚数を確認し合う光景をよく目にします。

しかし、これはなんのためにやっているのでしょう?

SNSでもときおり、「これって何を根拠にやってるの?」と議論になっています。

このギモン、スタンダード落ちさせましょう!

牧野ジャッジに聞いてみよう!

ギモンに答えてくれるのは、日本屈指のジャッジ、牧野さんです!

■牧野充典ジャッジ

現在のジャッジ組織の前身団体では、日本で数人しかいないといわれる、レベル5ジャッジ資格を取得したうえ、ジャッジプログラム日本リージョナルコーディネーターも務めた。

神決定戦」「THE LAST SUN」といった晴れる屋の競技イベントだけでなく、「チャンピオンズカップファイナル」などのプレミアイベントや、マジック以外のTCGイベントにもヘッドジャッジとして多数参加している。

日々の晴れる屋のイベントのみならず、さまざまなTCGのイベントでもヘッドジャッジを務める牧野さん。競技プレイヤーなら顔に見覚えがあるのではないでしょうか。そんな牧野さんならズバッと答えてくれるはず!

牧野さーん!これってルール上、どういう意味があるんですか?

牧野ジャッジないよ

ないの!?!?!!?みんなやってるのに!?!?

牧野ジャッジないよ(2回目)

で、でも調べたんです。「イベント規定3.16」によれば、”各ゲームの開始前に、プレイヤーは自分のサイドボードを(存在する場合)裏向きで提示する。対戦相手はいつでも、自分の対戦相手のサイドボードの枚数を数えてもよい。”のでは?

牧野ジャッジ:それはどちらかというと、「サイドボードを使うなら、その所在をゲーム前にはっきりしようね」というルールなんだよね。ゲーム中に突然カバンをガサゴソしてサイドボーディングし始めたら「それホントに最初から用意していた15枚?」ってなっちゃうでしょ。

牧野ジャッジ:みんながよくやってるように、15枚丁寧にならべて「15枚です」と言う必要はやっぱりないんだよね。サイドボードの束を見せて、「あります」「ここにしまっときます」で十分

それじゃあ、僕たちは何のためにアレをやっているんですか?

牧野ジャッジ:第一に、あれはルールというより自分のためにやってるんだよね。

牧野ジャッジ:前回のゲームでプレイしたときにうまくしまえてなくて、メインボード60枚のうちの1枚がサイドボードに混ざっていたとして、そのまま始めちゃったらメインボードが59枚しかない不正なデッキになってしまう。

孤児護り、カヒーラゼロ除算大いなる創造者、カーン

牧野ジャッジ:サイドボーディングでメインボードからカードをうっかり抜きすぎちゃったり、直前のゲームで《ゼロ除算》《大いなる創造者、カーン》でサイドボードからカードを加えてそのままだったりね。この場合、サイドボードを数えていれば、エラーに気づけるはず。

たしかに、ときどき見ます!「あれ?サイドが16枚ある」ってなって、直せてますね。

牧野ジャッジ:ほかにも、イベントの2ラウンド目の1ゲーム目、うっかり1ラウンド目でサイドボーディングしたままになっちゃってたりね。

牧野ジャッジ:こうした不適切な状態でゲームをしてしまうのはNG。気づいた時点で正直にジャッジに申告して必要な対応をしてもらってください。でも、そもそもジャッジを呼ばずに済むほうが絶対にいいよね。だから、自分のサイドボードが正しい状態か確認する一環で、相手にも見せるという所作になっているんじゃないかな。

な、なるほど……ではルール上あれはムダで、やらないほうがいいんですか?

牧野ジャッジ:そうとは言わない。

牧野ジャッジ「日本人はなぜかゲーム前にサイドボードを見せてきてクール」という話が外国人プレイヤーの間にあるらしいと聞くし、日本のコミュニティ特有の所作ではあると思うんだけど、それをジャッジが「時間のムダ」という理由で止めることはないし、やったっていい――けど、やるならカードの表を見ながらやるともっといいんじゃないかな?

牧野ジャッジ正々堂々と対戦したい、潔白でありたい、といういわゆる「武士道」的な気持ちの表れだと思うんですよね。「ルール上意味ある?」って聞かれたら「ない」って答えになっちゃうけど、続けてもいい。でも、相手がやらないからといって目くじらを立てる必要はないよ。

【結論】

サイドボードがあることは伝える必要はあるが、わざわざ枚数まで見せる必要はない。

正々堂々の気持ちの表れだから、やっちゃだめってこともない。

これにてこのギモン、スタン落ち!ではまた次回!

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