インタビュー:神の抱く『ラヴニカのギルド』環境への印象
晴れる屋メディアチーム
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By Takumi Yamasaki
初代リミテッド神、加藤 健介。
グランプリ・東京2016でTOP8、さらに今年開催されたグランプリ・京都2018でもTOP4に入賞経験のある言わずと知れた強者だ。
リミテッドの大会では、上位を覗くと有名な強豪選手の顔ぶれで溢れているのをよく目にするものだが、加藤 健介もその中に列する一人だ。 第1期リミテッド神決定戦では、前日のトライアルで優勝して2Byeを勝ち取り、その勢いのまま本戦を優勝。初代リミテッド神へと就任した。
昨日の予選ラウンドで上位に勝ち残った7名とのドラフトピック、そしてデッキ構築が終わり、7名の中から勝ち上がってくる挑戦者を待つ間に、神である加藤 健介に簡易インタビューを行った。
――「この『ラヴニカのギルド』リミテッド環境にどういった印象をお持ちでしょうか?」
加藤「そうですね、結構練習してるんですけどやっぱり難しいですね。特にどのギルドにどの段階で切り込むかの見極めが非常に難しく、初手のレアからまっすぐその色のデッキを目指そうとしても、上家と下家のギルド次第で上手くいかないことが多いです」
加藤「なので、そうならないように受けを広く色に縛られないようピックすると、今度は下にマルチのカードを流すことになるのでその色をやられてしまうという問題もあります」
――「なるほど、素直に狙いのギルドに行くのは難しそうですね。やりたいギルドはありますか?」
加藤「やりたいギルドはイゼットアグロとセレズニアですね。環境的に攻めた方が強いと考えていて、コモンだけでも組みやすいのでイゼットアグロはやりたいギルドです。セレズニアは、クリーチャーのサイズが大きくライフゲイン要素もあり、人気のアーキタイプであるボロスに強いのが良いですね」
――「逆にやりたくないギルドはなんでしょうか?」
加藤「やりたくないのはボロスですね。綺麗に回ると強いんですが、その分初手の要求値が高く、少しでももたつくと攻めきれずそのまま負けてしまいます。個人的にはゆったりとキープしてゲームするのが好きなので(笑)」
――「さきほどピックを終えられましたが、振り返ってみていかがでしょうか?」
加藤「結果的に言うとディミーアになりました。自分のパックからは青黒のレアを引くことができなかったのですが、《夜帷のスプライト》や《夜帷の捕食者》など強いアンコモンが取れて流れも良かったので素直に組みました。ただ、セレズニアのカードもたくさん流れてきたので、意図的に下にその色を流したんですけど、遅い巡目で《議事会のギルド魔道士》と《ディミーアの偵察虫》があって。そのときは素直に《ディミーアの偵察虫》をピックしたんですが、いま思い返せば、《議事会のギルド魔道士》をピックしてセレズニアに切り込んでもよかったかなと思います」
――「どんなデッキが勝ち上がってくると有利だと思いますか?」
加藤「遅いデッキと当たりたいですね。僕のデッキもコントロールなんですが、カウンターやドローなどアドバンテージを稼ぐカードが多く、《夜帷の捕食者》などはそういうデッキに滅法強いので同型なら勝てると考えています。逆にボロスなど速いデッキは、ブン回りされると捌くのが難しいので、厳しい戦いになるかなと思います」
――「ありがとうございます。2連覇に向けて頑張ってください!」
空いているギルドの見極めが難しく、神にとってもこの環境は一筋縄ではいかないようだ。
自身のピックを振り返ると、色を変えても良かったかもしれないと言う加藤。その選択が吉と出るか凶と出るか。険しい戦いを勝ち抜いてきた挑戦者を打ち倒し、神の座を防衛できるか注目である。