Deck Tech: 泉 優の「赤単エルドラージ」

晴れる屋メディアチーム

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By Hiroshi Okubo

 第12期レガシー神挑戦者決定戦が幕を下ろした。グランプリ・静岡2018の開催前ということもあってか、306名ものプレイヤーが集まった本大会の頂点に立ったのは小笠原 翔だった。過去にはレガシー版欠片の双子のような変わったデッキを使いこなして第6期レガシー神挑戦者決定戦でトップ8に進出した経験も持つ猛者である。

 そしてそんな小笠原と白熱した決勝戦を繰り広げたのが泉 優だ。小笠原に悔しくも破れてしまったものの、オリジナルの「赤単エルドラージ」という得物を操って準優勝という成績を残している。

 「赤単」も「エルドラージ」もそれぞれに独立したコンセプトを持つレガシーを代表するデッキだが、これらを75枚の中に同居させようという試みはもはや狂気の域と言えなくもない。はたしてこの闇鍋のようなデッキはどのような経緯で誕生したのか? 決勝を終えたばかりの泉に話を伺った。

泉 優

デッキの誕生した経緯

--「このデッキはどのような経緯で誕生したのでしょうか?」

「最初は元々《燃え柳の木立ち》《罰する火》エンジンを入れたエルドラージが組めないかな、と思って調整していたデッキなんです。その時点ではうまく形にならなかったのですが、『イクサランの相克』で《血染めの太陽》が出てから今の形になりました」

血染めの太陽

--「《血染めの太陽》ですか。発表されたばかりの頃はとても注目されていましたが、具体的にどのような強さがあるのでしょうか?」

「フェッチランドを起動できなくなるので相手のマナベースを縛ることができるのはもちろんですが、対戦相手の《不毛の大地》を無力化できるのでこちらがマナを伸ばしやすく、自分の《裏切り者の都》のデメリットも打ち消すことができます。《血染めの太陽》はこのデッキにとって本当に非常に重要なパーツなんですよ!」

--「たしかに自分のデッキの動きは阻害されず、相手だけに不都合を押し付けることができますね。《灰のやせ地》はどういった理由で採用されているのでしょう?」

「これは今言った《血染めの太陽》の影響を受けないことと、《荒地》を探すことができる疑似フェッチランドとして運用しています。エルドラージは元来《基本に帰れ》が苦手なのですが、このデッキでは『赤単プリズン』の要素もあるため基本土地もたくさん入っていて、通常のエルドラージデッキよりも特殊土地メタに強い構成になっています」

主要なデッキとの相性

--「デッキ作成の経緯について伺って、かなり考え込まれているデッキなのが伝わってきました。ちなみにレガシーの主要なデッキとの相性はいかがでしょうか?」

『赤単プリズン』要素がハマりやすい青いフェアデッキには基本的に有利です。一旦相手の身動きを封じてしまえば、あとは《現実を砕くもの》《難題の予見者》が速やかにゲームを決めてくれます」

泉 優

「他にも《エルドラージの寸借者》でダメージレースを捲れる展開が多いので、『エルドラージ』デッキとの相性も悪くありません。反対にコンボデッキとのマッチではメインボードで苦戦を強いられますが、これもサイドボード後に10枚前後のカードを入れ替えることで何とか戦えるようになります

--「ありがとうございます。では最後に、このデッキを今後調整していくうえで試してみたい構成などがあればお聞かせください」

「そうですね……エルドラージデッキ同様《罠の橋》などのヘイトアーティファクトに弱いので、《ゴブリンのクレーター掘り》はメインボードに1枚入れてもいいかもしれません。逆にサイドボードには《沸騰》を増やしたり、あるいは今回決勝で負けてしまった土地コンボ対策のカードを入れてみてもいいかもしれませんね」

ゴブリンのクレーター掘り

 赤単プリズンとエルドラージ。一見似て非なるデッキのようでいて、それらのコンセプトを一つのデッキに落とし込むのはさすがである。

 《虚空の杯》はもちろんだが、《血染めの太陽》によるハメパターンも搭載されているこのデッキ。もしも興味のある方は組んでみてはいかがだろうか?

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