コマンダー塚本の統率者最前線!! vol.50 -脳を覚醒させよ!!-

塚本 樹詩

はじめに

 皆さんこんばんは。コマンダー塚本です。

 今回はゲームの支配に関する話です。

ギャンブル

 カードの処理中に無作為で選択が行われるものは、自分の希望通りの働きをすればとても強く、外れれば「無」であるのが当然だと思います。なのでカードの最大値は高いものの、振り幅が広いカードデザインものばかりです。

 これがもし、すべて自分の思い通りになったとしたら。

 今回は無作為に何かをするカードでデッキを固め、統率者戦を楽しみながら無作為を自分の味方にするトレーニングをしていきましょう。そうです、脳を覚醒させるのです。

Wake Up your Brain!!

思案

例えば《思案》で上から3枚のカードを見るとき、望むカードがあるようにイメージするのです。そして、3枚を見たときに望むカードがなくても大丈夫、ライブラリーをシャッフルすることによって望むカードをトップに引き寄せることができるかもしれません。《思案》は2回も脳を開発するチャンスがある素晴らしいカードです。

予兆予報

 ライブラリーの上のカードをイメージできるようになれば、《予兆》《予報》といったカードに対しても違った見方ができるようになるでしょう。カード名を当てられないとしても、今は自分のライブラリーの上に不必要なカードがあるというときや、相手のライブラリーの上に重要なカードが眠っているときにこれらのカードを使うことで、危機的な場面を回避できるようになりますね。

世界混ぜ

 1度唱えるだけで無作為の選択を複数回行える呪文もあるので、トレーニングには最適です。《世界混ぜ》はうまくいけば全てのパーマネントがあなたのものになるので、脳開発が進むと最大値を引き出せ最高です!!

沸騰する小湖乾燥台地湿地の干潟
霧深い雨林新緑の地下墓地

 普段何気なく使っているようなカードの中にも、無作為化するものは含まれています。その代表格が《沸騰する小湖》をはじめとしたフェッチランドです。ライブラリーの中身を無作為化し直すことによって、ゲームの展開に何かしらの影響を与えられるようになるのです。

狂った火猫

 コイン投げをするカードは、脳開発の初期段階には最適なものといえます。1/2の確立の中から正解を当てるだけなので選択肢が少なく、脳の覚醒を促してくれるでしょう。《狂った火猫》のパワー/タフネスが大きくなればなるほど、あなたの脳開発の段階も進んでいるということになるので、視覚的にもわかりやすくいいですね!

脳が震えるうぅぅ!!

覚醒

 無作為化を自分のものにするために、テキスト内にランダム要素が含まれているカードを何度も使い脳の開発を進めていくのも良いですが、なかなか思い通りにいかないときもあるでしょう。そのような場面に遭遇しまったときは、脳開発グッズの力を借りましょう!脳開発グッズとは、カード名に『覚醒』『目覚め』を含むものです!これらのカードを使い、またはバトルゾーンに並べることによってより、脳の覚醒を意識できるような環境をつくりましょう!!

クメーナの覚醒古きものの目覚め大空の暴君の目覚め
目覚めの領域精霊信者の覚醒覚醒の兜

 このようにカード名に『覚醒』『目覚め』の付くものは結構あるので、活用してきましょう!!また、一見ニッチな場面でのみ役に立たなそうなこれらのカードも、ゲームの勝敗に影響するようにイメージしながらデッキを回すことも重要になってきますね。

精神隷属器約束された終末、エムラクール

 脳開発が進み、ある程度無作為化を操れるようになると、自分の領域だけではどうしようもない場面に差し掛かってくると思います。次の段階では自分のデッキ以外の部分を操作できるようにイメージしましょう。

 例えば《精神隷属器》《約束された終末、エムラクール》といったカードで対戦相手をコントロールすることによって、対戦相手が勝ちそうな場面を回避できるようになるのです。ここで重要なのは、どのプレイヤーが今にも勝ちそうなのか?ということです。タイミングを合わせないと折角奪ったターンが意味をなさないので、直観で危機感を嗅ぎ取れるように意識していきましょう。

賢いなりすましダク・フェイデン

 プレイヤー単位に限らず、カード単位でも相手の力を利用してゲーム展開を有利にできるようにするのも重要です。相手が自分の手助けになるカードをプレイすることをイメージして《賢いなりすまし》《ダク・フェイデン》といったカードで利用できるようになれば、より勝てるチャンスが増えるでしょう。自分の領域の無作為化を操ることができたら、次は対戦相手の行動も操れるようにしていきましょう。

「続唱」でLet’s 脳開発♪♪

 脳を覚醒させ、無作為化や対戦相手の思考を操ることでゲームそのものを支配できるようになるまでもう少しです!今回は教材としてぴったりな統率者を用意しましたので、今回のデッキリストを見てみましょう!!

-サイドボード (0)-
大渦の放浪者

 今回の統率者は《大渦の放浪者》!このクリーチャーの「続唱」を使って2枚コンボのパーツを一気に揃えるこという行為はまさに、脳開発のトレーニングなのです!!

食物連鎖不死身、スクイー霧虚ろのグリフィン

 今回のデッキでは、《食物連鎖》《不死身、スクイー》 または《霧虚ろのグリフィン》の2枚を揃えることによって、無限に《大渦の放浪者》を唱え、ライブラリーの中の呪文を唱えるだけ唱えて勝つ内容になっています!脳開発が進み自信がついてきたら、《不死身、スクイー》または《霧虚ろのグリフィン》のどちらかを抜いても大丈夫でしょう!また脳開発の初期段階でトレーニングの最中なら《永遠の災い魔》を追加するのもいいですね!!

 統率者に設定されているのでマナさえ揃えば、脳開発チャンスがやってくる《大渦の放浪者》運命を支配できる近道ですね!

自分、むちゃくちゃするやん!!

 そして、ここからは無作為ではあるものの最大値の滅茶苦茶高いカードを紹介してきます!最大限の働きをするイメージをしながら、そのカードを使うことも脳にとってはすごく良いのですよ!!

《ノッグルの荒らし屋》

ノッグルの荒らし屋

 自分は望むカード2枚を手に入れ、対戦相手は重要なカードを捨てることになるという劇的なアクションを起こしてくれる凄い馬!!

《収穫祭の編み上げ》

収穫祭の編み上げ

 《予兆》《予報》のようにライブラリーの上のカードを墓地に置くことで、運命をずらせるだけでなく、ライフがピンチの時にはコストの大きいカードをイメージし、宣言して当てれば大量ライフゲイン!

《プレインズウォーカーのいたずら》

プレインズウォーカーのいたずら

 対戦相手の手札に《召し上げ》《原初のうねり》といった派手な呪文が潜んでいることをイメージして能力を起動すれば、リターンが凄い!!《無限への突入》が公開された日にはこりゃもうたまらない!!サイクルで《プレインズウォーカーの好意》《プレインズウォーカーの憤激》もあるので、相手の手札を利用してきましょう!!

《Soldier of Fortune》

Soldier of Fortune

 たった1マナのクリーチャーなのに、毎ターンいずれかのプレイヤーの運命(ライブラリーの上)を操作できるの!?!?自分に使えば毎ターン自動《吸血の教示者》ってこと!?!?

《オークの司書》

オークの司書

 自分の山札の上を意のままにできるという点では、《オークの司書》はこのデッキにマッチしている凄いクリーチャーです!ライブラリーの上を最適なものにしながらも、ついでに《永遠の災い魔》《霧虚ろのグリフィン》を追放してくれるのです!べ、便利ぃ~~~!!

《宝石の洞窟》

宝石の洞窟

 自分が毎回後手で、かつこのカードが初手にあったなら毎回スタートダッシュできるということですね!このカードも《オークの司書》同様に、《永遠の災い魔》《霧虚ろのグリフィン》を自発的に取り除けるナイスなカードなのです!!

《次元の混乱》

次元の混乱

 そして最後は《次元の混乱》!このカードがバトルゾーンに着地したならば、全ての運命を掌握できたといっても過言ではありません!!以前、このカードを大塚先輩が評価していたのですが、今思えばもうすでに大塚先輩は脳開発が終わったということだったのですね!

おわりに

 ということで今回は無作為を楽しむ回でした!もしあなたが別のデッキを使っていて無作為化が自分のゲーム展開を有利にしたのなら、それは脳の目覚めの始まりかもしれません。

 そう、運命は操作できるのです。

この記事内で掲載されたカード

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塚本 樹詩  統率者戦をこよなく愛し、どうやったら瞬殺コンボを達成できるかに日々心血を注いでいるデッキビルダー。頭のおかしいデッキを作らせたら右に並ぶ者はいない。また他のフォーマットでも、よく狂気と芸術点を掛け合わせて勝利に変換している。代表作は【グリセルシュート】など。 塚本 樹詩の記事はこちら