By Wataru Otsuka
“白と黒”と聞いて、まずは何を連想するだろうか。
「光と影」。「表と裏」。こんなキーワードを思い浮かべたのではないだろうか。僕らは白と黒という2つを、全く逆の属性だと思っている。
しかし、その2つを合わせることによって、魅力を持つこともある。
モノクロ写真のような白と黒で表現された世界は、色を排することによって“光”と“影”や物の質感を強調し、本質を際立たせ、素晴らしい芸術を生み出す。
輝く栄光を飾る“表”舞台と、知られることに隠された“裏”の世界。そんな背景をテーマにした物語も、様々な形で生み出され、愛されている。
白と黒という相反する二つは、全く逆の属性が合わさることでバランスを保ち、その魅力を放っているのかもしれない。
マジックにおいても、白と黒は対立する色として扱われているが、その色が全く触れ合わないということはない。
むしろ白と黒が交わることで、神秘的な美しさと強さを持つこともある。
そして1月25日にお目見えとなる『ラヴニカの献身』では、その白と黒をテーマとしたギルド、「オルゾフ」が登場する。
今回お見せするのはそんな芸術としての“白と黒”の魅力と、マジックとしての“白と黒”の魅力を合わせ持つ1枚だ。
《秤の熾天使》 (2)(白)(黒)
クリーチャー-天使
飛行
(白):ターン終了時まで、秤の熾天使は警戒を得る。
(黒):ターン終了時まで、秤の熾天使は接死を得る。
死後2 (このクリーチャーが死亡したとき、飛行を持ち白であり黒である1/1のスピリット・クリーチャー・トークンを2体生成する。)
4/3
う、美しい……!まず目を奪われるのがその壮大なイラスト。このアートを手掛けたMagali Villeneuve氏は、《ゴルガリの女王、ヴラスカ》や《ヤヤ・バラード》、《反逆の先導者、チャンドラ》といった各セットを代表するカードを世に送り出している。天秤を携えラヴニカの街を見下ろす彼女は何を思うのだろうか。
カードの効果にも注目していこう。今のスタンダードで飛行クリーチャー達を悩ませているカードと言えば、環境トップの「ゴルガリミッドレンジ」に採用されている《ビビアン・リード》だろう。「-3」の能力で飛行クリーチャーはなす術もなく破壊されてしまう。
だがこの《秤の熾天使》は違う。
今回の「オルゾフ」の新キーワード「死後」という能力によって、《ビビアン・リード》の矢に撃ち落されたとしてもスピリット・トークンとして生まれ変わることができるのだ。
しかもこの天使は「死後2」。2体のトークンを生み出せる。
これがどういうことか?天使を撃ち落とした《ビビアン・リード》の忠誠度は残り「2」。返しの攻撃で無理なく倒すことができる、というわけだ。
そして能力はそれだけではない。起動型能力によって警戒や接死を持たせることも可能だ。《殺戮の暴君》や《破滅を囁くもの》といった強大なクリーチャーも、相打ちに持ち込むことができる。
個人的には《黎明をもたらす者ライラ》や《正義の模範、オレリア》といった、スタンダードを象徴する美しい天使と共に羽ばたかせたいカードだ。既存の「ボロスエンジェル」にこの《秤の熾天使》を追加した「マルドゥ・エンジェル」のようなデッキが今後活躍するかもしれない。
また、新キーワード「死後」を活用したデッキなら「死後2」という強力なキーワード能力を持つ《秤の熾天使》は欠かせないはずだ。現在のスタンダードには《追われる証人》や《悪運尽きた造反者》、《薄暮の殉教者》など、死亡したときにトークンを生み出すクリーチャーが揃っている。
これらのクリーチャーを存分に生かすために、《惨劇の悪魔》や《ベルゼンロック典礼》といったカードを採用してみても面白い。そしてこのようなデッキなら《秤の熾天使》はぜひとも4枚採用したいカードだろう。
すでに相性のいいカードが多数存在しているが、これから公開されていく「オルゾフ」のカード次第では、更に強力なデッキのキーカードになる可能性も十分にある。ぜひ《秤の熾天使》で最強のデッキを作り上げてみて欲しい。
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