みなさんこんにちは。
来月には日本国内でグランプリ・横浜2019が開催されることもあり、モダンは現在最も熱いフォーマットのひとつです。
今回の連載では、グランプリ・ビルバオ2019、グランプリ・タンパ2019、SCGO Philadelphia、SCGO Cincinnatiで入賞したデッキをご紹介しながら、グランプリ・横浜2019に向けて現環境を考えていきたいと思います。
グランプリ・ビルバオ2019
最高の1マナドロースペルを使ったデッキが環境を支配
2019年3月16-17日
- 1位 Izzet Phoenix
- 2位 Whir Prison
- 3位 Dredge
- 4位 Izzet Phoenix
- 5位 Titan Breach
- 6位 Dredge
- 7位 Dredge
- 8位 Super Crazy Zoo
Guillaume Matignon
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《クラーク族の鉄工所》禁止後の環境を支配し始めたIzzet PhoenixやDredge。それらの安定性を支えている《信仰無き物あさり》が禁止になると予想されていましたが、新マリガンルールが試験的に導入されるミシックチャンピオン・ロンドン2019や『モダンホライゾン』のリリースが控えていることもあり、結果はノーチェンジでした。
2日目に進出したデッキの20パーセント以上がIzzet Phoenixと、近年のモダンにしてはかなり極端な結果となり、優勝もIzzet Phoenixでした。今大会で準優勝を収めたWhir Prisonは、Izzet Phoenixに刺さる《虚空の杯》と《罠の橋》をメインからフル搭載しており、Izzet Phoenixに対して有力な選択肢として注目が集まっているデッキです。
グランプリ・ビルバオ2019 デッキ紹介
「Whir Prison」
Whir Prison
4 《産業の塔》
4 《植物の聖域》
3 《空僻地》
4 《トレイリア西部》
1 《イプヌの細流》
1 《アカデミーの廃墟》
1 《発明博覧会》
1 《地盤の際》
-土地 (21)- -クリーチャー (0)-
4 《発明品の唸り》
4 《虚空の杯》
4 《ミシュラのガラクタ》
4 《溶接の壺》
4 《オパールのモックス》
2 《仕組まれた爆薬》
2 《トーモッドの墓所》
1 《黄鉄の呪文爆弾》
2 《魔術遠眼鏡》
1 《減衰球》
4 《罠の橋》
1 《世界のるつぼ》
1 《瓶詰めの回廊》
1 《魔女封じの宝珠》
-呪文 (39)-
3 《ボーラスの工作員、テゼレット》
2 《練達飛行機械職人、サイ》
2 《魔術遠眼鏡》
1 《殺戮の契約》
1 《漂流自我》
1 《墓掘りの檻》
1 《倦怠の宝珠》
-サイドボード (15)-
MOの強豪プレイヤーであるsusurrus_mtgが使用し、Modern ChallengeやLeagueで結果を残し続けたことで広まったデッキです。Izzet Phoenixを含めた環境の多くのデッキをシャットアウトする《虚空の杯》 や、クリーチャーデッキに効果的な《罠の橋》、Burnや《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》などを対策する《魔女封じの宝珠》など、相手の行動を制限するアーティファクトを多数搭載したのがこのPrisonデッキです。
メイン戦は、ロックが決まった後に《黄鉄の呪文爆弾》で《アカデミーの廃墟》を使い回したり、《イプヌの細流》+《世界のるつぼ》によって相手のライブラリーアウトを狙っていくことになります。
アンチIzzet Phoenixの代表的なデッキで、このデッキが苦手とするUW Controlが減少傾向にあるのもこのデッキにとって追い風です。
《発明品の唸り》と《古きものの活性》といった強力なサーチスペルを搭載しているためデッキの動きも安定しており、《溶接の壺》や《呪文滑り》によって《古えの遺恨》や《削剥》といった対策カードからキーとなるアーティファクトを保護することができるので、《粉砕の嵐》のようなカード以外で対策されにくいのもこのデッキの強みです。
☆注目ポイント
《世界のるつぼ》は《イプヌの細流》や《発明博覧会》を再利用したり、「変成」済みの《トレイリア西部》を土地としてプレイしたりできます。さらに、墓地に落ちた《アカデミーの廃墟》も回収できたりとアドバンテージ源や勝ち手段としても機能するキーカードの1枚となります。《トレイリア西部》は「変成」によって《イプヌの細流》や《発明博覧会》、《アカデミーの廃墟》といった土地や、《虚空の杯》、《仕組まれた爆薬》、《トーモッドの墓所》、《溶接の壺》など0マナのアーティファクトを状況に応じてサーチします。
禁止を免れたことによって、《信仰無き物あさり》を活用したDredgeやIzzet Phoenixが大流行することは明らかだったため、多くのデッキがメインから何かしらの墓地対策を採用していました。このデッキも例外ではなく、《トーモッドの墓所》をメインから採用しています。また、追加のIzzet Phoenix対策用に、アクション数を著しく減速させる《減衰球》もメインから採用されていました。
Izzet Phoenix側もサイド後は《削剥》や《粉砕の嵐》など多数の対策カードをサイドインしてくるため、《呪文滑り》や追加の勝ち手段として《練達飛行機械職人、サイ》や《ボーラスの工作員、テゼレット》のといったカードが投入されます。《粉砕の嵐》が通ってしまうと被害が大きいので、反撃の目を摘むために《漂流自我》もサイドインされます。
《ボーラスの工作員、テゼレット》は、「-1」能力でTronやTitan Shiftなどコンボデッキに対してクロックをかけることができるようになり、《石のような静寂》や《安らかなる眠り》などといった対策カードを多用するデッキに対して、軸をずらした勝ち手段として活躍します。
グランプリ・タンパ2019
不死鳥が支配する環境
2019年3月16-17日
- 1位 Grixis Death’s Shadow
- 2位 Izzet Phoenix
- 3位 Izzet Phoenix
- 4位 Bogles
- 5位 Tron
- 6位 Izzet Phoenix
- 7位 Izzet Phoenix
- 8位 Lantern Control
Roshen Eapen
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優勝こそGrixis Death’s Shadowに譲ったもののプレイオフの半数がIzzet Phoenixで、グランプリ・ビルバオ2019と同様に2日目に進出したデッキの20パーセント近くを占めていました。
ほかにはBoglesやTronといったデッキも勝ち残っていました。Boglesは、《魂の絆》や《夜明けの宝冠》のおかげでIzzet Phoenixに対してダメージレースで優位に立つことが可能です。Izzet Phoenix側にも《氷の中の存在》という対抗策はありますが、Boglesは《流刑への道》という回答を持ち合わせています。
Tronも《精霊龍、ウギン》や《絶え間ない飢餓、ウラモグ》といったパワーカードを速い段階からキャストすることによって、優位に立つことができます。Izzet Phoenixは《ワームとぐろエンジン》に対して少なくともメインでは明確な回答がなく、《大祖始の遺産》もメインから採用されています。このように勝ち残ったデッキには、何かしらIzzet Phoenixに強い要素がありました。
グランプリ・タンパ2019 デッキ紹介
「Izzet Phoenix」
Izzet Phoenix
《信仰無き物あさり》が無事環境に残ったことで、Izzet Phoenixが現環境のベストデッキのひとつになるというのは明らかでした。このデッキがDredgeよりも成功している理由に、多角的な攻めを展開できることが挙げられます。《弾けるドレイク》や《氷の中の存在》、サイド後のプレインズウォーカーなど、墓地の状況に依存しない勝ち手段が多数採用されているので《虚空の力線》や《安らかなる眠り》なといった墓地対策で完封することは難しく、対策しきれないことが安定した成績を残し続けている要因となっています。
《プテラマンダー》を採用したバージョンなどリストにバラつきがありましたが、最近は《瞬唱の魔道士》を採用した形が定着しています。《瞬唱の魔道士》を採用することで、コントロールのように振舞うこともできるようになりました。
ドロースペルの恩恵で《血染めの月》や《粉砕の嵐》、《外科的摘出》といった決定打となるサイドボードカードを引き当てやすく、Amulet Titan、Dredge、Death’s Shadow、Whir Prisonといった相性が悪いとされるマッチアップでも勝つチャンスは十分にあります。
☆注目ポイント
Eli Kassis選手が採用している《残響する真実》は、メイン戦での対策が困難な《虚空の杯》や《罠の橋》、《魔女封じの宝珠》といったWhir Prisonなどが使用する置物を対策可能です。同型でも、《氷の中の存在》や複数の《弧光のフェニックス》をバウンスすることによって時間を稼ぐことに貢献します。自分の《瞬唱の魔道士》をバウンスしたりと用途が広く優秀なスペルです。
最近のリストは、同型やDredgeなど墓地を使うデッキが環境のトップメタに多いことから、《外科的摘出》が《はらわた撃ち》よりも優先して採用されています。相手の《弧光のフェニックス》を対策しつつ、自分の《弧光のフェニックス》や《氷の中の存在》のスペルカウントに貢献します。また覚えておいておきたいプレイングとして、相手の《外科的摘出》にレスポンスして対象となった《弧光のフェニックス》を1枚だけ追放することによって、相手の《外科的摘出》は立ち消えるので、ライブラリーや手札から《弧光のフェニックス》が全て追放されることを防ぐことができます。
《手練》か《選択》を採用するのかは意見が分かれますが、Eli Kassis選手は両方採用しています。《手練》の方が一度に見れるカードは多いのですが、《瞬唱の魔道士》との相性や《氷の中の存在》をインスタントタイミングで変身させられることを考慮すると、《選択》の方が優先される傾向にあります。
サイドボードの選択は、このデッキでプレイヤーの個性が一番出るところです。特に、墓地対策を見越した追加のフィニッシャー枠は各々のスタイルによってバラつきがあります。Eli Kassis選手を始めとした多くのプレイヤーが選択している《反逆の先導者、チャンドラ》は、《血染めの月》の影響下でもキャストしやすく、タフネス4のクリーチャーも除去できる優秀なプレインズウォーカーで忠誠度も高めです。
Brian DeMars選手やShaheen Soorani選手が採用していた《精神を刻む者、ジェイス》は、同型では《稲妻》がサイドアウトされる傾向にあるので意外と対処されにくく、火力で触れない《グルマグのアンコウ》などをバウンスできます。サイド後にUR Controlにシフトしていく戦略にもフィットしています。
今大会のファイナリストであるMatt Costa選手が採用していた《嵐の神、ケラノス》 は、先ほどの2種類のプレインズウォーカーと比べるとコストが重く、効果が表れるまでラグがあるのが難点ですが、《呪文貫き》や《暗殺者の戦利品》などに耐性があり、戦闘で破壊されることもないので追加のフィニッシャーとしては申し分ない性能です。
SCGO Philadelphia
留まることを知らない不死鳥
2019年3月16-17日
- 1位 Izzet Phoenix
- 2位 Golgari Midrange
- 3位 Dredge
- 4位 Amulet Titan
- 5位 Amulet Titan
- 6位 Izzet Phoenix
- 7位 Hollow One
- 8位 Mono Green Tron
Austin Collins
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同週末にふたつの異なるグランプリのメタを支配していたIzzet Phoenixは、SCGOでも例外ではなく2日目進出デッキの20パーセント以上を占めました。
Izzet Phoenix、Dredge、Hollow Oneと異なるスタイルのデッキが勝ち残っていましたが、ここでも《信仰無き物あさり》を採用したデッキがプレイオフの半数で、優勝もIzzet Phoenixと圧倒的な強さを見せます。
ほかに入賞したデッキはGolgari Midrange、Mono Green Tron、Amulet Titan、Boglesといった《信仰無き物あさり》デッキに強い要素を持つプロアクティブな戦略が中心でした。
SCGO Philadelphia デッキ紹介
「Golgari Midrange」
Golgari Midrange
2 《森》
2 《草むした墓》
4 《新緑の地下墓地》
4 《花盛りの湿地》
2 《風切る泥沼》
2 《樹上の村》
4 《廃墟の地》
-土地 (24)- 4 《闇の腹心》
4 《タルモゴイフ》
3 《漁る軟泥》
3 《不屈の追跡者》
2 《ゲトの裏切り者、カリタス》
-クリーチャー (16)-
3 《コジレックの審問》
3 《思考囲い》
4 《暗殺者の戦利品》
1 《集団的蛮行》
1 《大渦の脈動》
3 《ヴェールのリリアナ》
1 《最後の望み、リリアナ》
-呪文 (20)-
2 《外科的摘出》
2 《集団的蛮行》
2 《虚無の呪文爆弾》
1 《台所の嫌がらせ屋》
1 《滅び》
1 《仕組まれた爆薬》
1 《墓掘りの檻》
1 《減衰球》
1 《生命の力、ニッサ》
-サイドボード (15)-
Izzet Phoenixは、現在のモダン環境を支配していますが死角が全くないわけではなく、弱点のひとつとして《稲妻》に除去を頼っているという点があります。《タルモゴイフ》に加えてメインから墓地を対策できる《ゲトの裏切り者、カリタス》や《漁る軟泥》は、Izzet Phoenixが対処に手を焼くクリーチャーです。また、《致命的な一押し》や《暗殺者の戦利品》など《弾けるドレイク》や《氷の中の存在》といった脅威を処理する手段も多数持ち合わせているため、Golgari Midrangeは有力な選択肢のひとつとなります。
ハンデス、効率的なクリーチャー除去、土地への干渉手段、火力に耐性のあるクロックと揃っているのでTronやTitan Shiftといったビッグマナ以外で特に絶望的なマッチアップが少なく、安定した成績が期待できます。
☆注目ポイント
メインから採用された《ゲトの裏切り者、カリタス》は、タフネスが4と硬く《弧光のフェニックス》対策になり、ライフゲインもBurnとのマッチアップでは無視できない要素です。
《コジレックの審問》や《思考囲い》といったハンデスを連打することで、Izzet Phoenix側の選択肢を絞ります。手札が十分に整っていない状態では、《弧光のフェニックス》を復活させることが困難になり、《信仰無き物あさり》などのカードを捨てる手段を落としてしまえば、《弧光のフェニックス》が手札で腐ることになります。
メインから4枚ずつ採用された《暗殺者の戦利品》と《致命的な一押し》は、《氷の中の存在》や《死の影》を含めた環境の様々な脅威を対処できます。特に《暗殺者の戦利品》は、トロンランドや《紅蓮術士の昇天》など土地やエンチャントにも干渉できるフレキシブルな除去で、その分サイドのスペースを苦手なマッチの対策に割けるようになりました。《集団的蛮行》は、様々なマッチで活躍する汎用性の高いスペルなのでメイン採用も納得です。
サイドにも《墓掘りの檻》、《外科的摘出》、《虚無の呪文爆弾》といった墓地対策カードが多めに採用されています。《減衰球》はIzzet PhoenixだけでなくTronやAmulet Titanなどにも有効で、こういった複数のマッチで有効なカードはサイドのスペースの圧迫を防ぐ意味でも重要となります。
《外科的摘出》は、主に《弧光のフェニックス》を対策するために採用されているスペルですが、TronやTitan Shiftとのマッチアップでも効果的です。相手のトロンランドや《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》を、《大爆発の魔道士》や《廃墟の地》で破壊したあとに《外科的摘出》で追放することで、その後のゲームを有利に運ぶことが可能になります。
Golgari Midrangeは今大会で初日を全勝、最後の最後で環境の本命であるIzzet Phoenixに善戦するも敗れ準優勝となりましたが、現環境で最も安定した選択肢のひとつであることは確かです。
SCGO Cincinnati
不死鳥を倒すもの
2019年3月23-24日
- 1位 Mono Green Tron
- 2位 Izzet Phoenix
- 3位 Whir Prison
- 4位 Amulet Titan
- 5位 Amulet Titan
- 6位 Dredge
- 7位 Eldrazi Taxes
- 8位 Mono Green Tron
Minor/Ambrosio/Cresopo jr
トップ8のデッキリストはこちら
スタンダード、モダン、レガシーのチーム構築戦で競われたSCGO Cincinnatiは、個人戦と同様にIzzet Phoenixがダントツで高い2日目進出率を出していました。
そのIzzet Phoenixを追うのは、Amulet TitanとMono Green Tronという2種類のビッグマナデッキです。軸をずらした戦略のビッグマナ系は、Izzet Phoenixをカードパワーによって圧倒することが可能で、Golgari Midrangeなどのミッドレンジにも強いデッキです。
SCGO Cincinnati デッキ紹介
「Mono Green Tron」
Mono Green Tron
《ワームとぐろエンジン》や《解放された者、カーン》など対処が困難なカードが多く、このデッキにとって相性の良いGolgari Midrangeも復権の兆しを見せています。《儀礼的拒否》など対策カードの使用率が低いこともあり、現環境でポジション的になかなか良いデッキとなります。
Izzet Phoenix側はサイド後に《血染めの月》を投入してきますが、Tron側も《自然の要求》などエンチャントを割る手段を用意してあります。さらに、メインから《大祖始の遺産》を採用していることからも、DredgeやIzzet Phoenixとのマッチアップは、相手がブン回らない限りはTron側に分があります。
カード単体のパワーの高さと豊富なサーチスペル、トロンランドの恩恵でマリガンにも強いデッキでプレイングも比較的簡単なことも人気の要因です。
☆注目ポイント
キャントリップが付いている《大祖始の遺産》は、メインから無理なく入る墓地対策で、現環境のトップメタに位置するIzzet PhoenixやDredgeといった《信仰無き物あさり》デッキとのマッチアップで有効に機能します。
《ワームとぐろエンジン》は、Izzet Phoenix、Dredge、Burn、Grixis Death’s Shadow、Golgari Midrangeなど現環境の多くのマッチアップで有効なフィニッシャーとして機能します。青白系のコントロールが減少傾向にあり、環境に《流刑への道》を採用したデッキが少ないのも追い風です。
《精霊龍、ウギン》をIzzet PhoenixやDredgeとのマッチアップで着地させて更地にしてしまえば、勝利は目前です。Joe Ambrosio選手は《荒地》を採用しているので、サイド後に《血染めの月》が着地してしまっても《歪める嘆き》と《難題の予見者》といったエルドラージスペルをキャストすることができます。《歪める嘆き》は《信仰無き物あさり》をカウンターしたり、《氷の中の存在》を追放したりと要所で活躍します。デッキパワーが高く使いやすいデッキなので、グランプリ・横浜2019でも有力な選択肢となりそうです。
総括
Izzet Phoenixは序盤から攻めることもでき、中盤以降も《瞬唱の魔道士》やプレインズウォーカーによって安定した立ち回りができます。《紅蓮術士の昇天》を採用したタイプであれば、コンボデッキとして振舞うこともでき、このフレキシブルさはかつてモダンの環境を支配した《欠片の双子》デッキを彷彿とさせます。
同じく《信仰無き物あさり》を使うDredgeは、Izzet Phoenixが猛威を振るっている影響で多くのデッキに《外科的摘出》や《大祖始の遺産》などがメインから採用されていることもあり、以前と比べるとポジション的に厳しくなっています。
《信仰無き物あさり》が環境に留まったことついては意見が分かれていますが、ミシックチャンピオンシップで試験的に導入されるロンドンマリガン、『モダンホライゾン』が登場予定なので環境が激変することは間違いないでしょう。
USA Modern Express vol.26は以上となります。今回の連載がみなさんの参考になったのなら幸いです。
それでは次回の連載でまた会いましょう。楽しいモダンライフを!
この記事内で掲載されたカード
Kenta Hiroki アメリカ在住のプレイヤー。 フォーマットを問わず精力的に活動しており、SCGやグランプリの結果などからグローバルな最新情報を隔週で発信する「USA Modern Express」「USA Legacy Express」を連載中。