USA Modern Express vol.29 -ホガークホライゾン-

Kenta Hiroki

Kenta Hiroki

みなさんこんにちは。

『モダンホライゾン』がリリースされ、モダンはまた新たな環境となりましたね。

Magic Online(以下:MO)では、リアルに先行して『モダンホライゾン』のカードが使えたので、リーグやModern Challengeの結果も一足早く出ていました。今回の連載では、『モダンホライゾン』加入後に行われたModern Challengeの大会結果を見ていきたいと思います。

Modern Challenge #11885863
環境を変えた否定の力

2019年6月9日

  • 1位 UW Control
  • 2位 Hogaak Bridgevine
  • 3位 Eldrazi Tron
  • 4位 Hogaak Bridgevine
  • 5位 Mono Red Phoenix
  • 6位 Humans
  • 7位 Hogaak Bridgevine
  • 8位 Esper Death’s Shadow

トップ8のデッキリストはこちら

今回のModern Challengeは、『モダンホライゾン』が先行して使える注目イベントのひとつでした。

『モダンホライゾン』のカードを軸にしたデッキが多数入賞しており、特に《狂気の祭壇》《甦る死滅都市、ホガーク》《屍肉喰らい》を得たことで大幅に強化されたBridgevineは、優勝こそ逃したもののプレイオフに3名とデッキパワーの高さを見せつけました。

今大会を制したのは、UW Controlでした。新たに加わった《否定の力》の恩恵で、以前よりもコンボデッキと渡り合えるようになっているようです。

Modern Challenge #11885863 デッキ紹介

「UW Control」「Humans」「Esper Death’s Shadow」

UW Control

《安らかなる眠り》にアクセスできるので、Hogaak Bridgevineなど墓地コンボがトップメタの現環境では、UW Controlは有力な選択肢となります。

《否定の力》は様々なマッチアップとの相性を変化させたカードです。特にコンボデッキとの相性が改善され、今大会のパフォーマンスの原動力になったことが予想されます。

☆注目ポイント

否定の力

《否定の力》は、コントロール念願のマナを支払わずにキャストできるカウンターです。1~2ターン目の《アロサウルス乗り》コンボのアクションや《信仰無き物あさり》《精力の護符》などを妨害しやすくなり、プレインズウォーカーもタップアウトで出しやすくなりました。レガシーのように、《精神を刻む者、ジェイス》でアドバンテージを稼ぎつつ守ることができるようになり、前評判通りコントロールデッキの強化に貢献しています。

嘘か真か

《ヒエログリフの輝き》などが採用されていた枠には、《嘘か真か》が代わりに採用されています。《謎めいた命令》を構えながら、相手が何もアクションを起こさななければ無駄なく動けます。スペルが墓地に落ちるので《瞬唱の魔道士》とも相性が良く、中盤以降は《嘘か真か》をフラッシュバックすることでさらにアドバンテージを稼げます。

Humans

環境のトップメタの一角として、大きな大会では必ずと言って良いほど見かけるHumans。ミシックチャンピオンシップ・ロンドン2019でも優勝するなど元から強かったデッキですが、このデッキも《イーオスのレインジャー長》という新戦力を獲得しました。

マナ基盤の関係で《石のような静寂》が使えず、Affinityなどに苦戦することもありましたが、『モダンホライゾン』から《溜め込み屋のアウフ》が加入したことで対応力が増しました。

☆注目ポイント

イーオスのレインジャー長

《イーオスのレインジャー長》でサーチできる1マナ域は《教区の勇者》《貴族の教主》の2種類のみですが、確実にアドバンテージを稼ぐことができます。コントロールに対しては、相手のアップキープに能力を起動することで《神の怒り》などのスイーパー対策になったり、《瞬唱の魔道士》に対応して起動することで、スペルをフラッシュバックされることを防げます。《幻影の像》でコピーすれば、数ターンに渡って相手の行動を制限できるので、相手が除去やスイーパーをキャストする猶予を与えずに殴り切りやすくなりました。

溜め込み屋のアウフ

《溜め込み屋のアウフ》は、《霊気の薬瓶》との相性の悪さは気になりますが、AffinityやTronとのマッチアップの相性改善に貢献しています。

Esper Death’s Shadow

Death’s Shadow系のデッキは、Grixisカラーが主流でしたが、今大会ではEsperカラーのバージョンが結果を残していました。

先ほどご紹介した《イーオスのレインジャー長》は、Death’s Shadowでも使われています。《死の影》 という強力なフィニッシャーをサーチしてこれるので、Humans以上の活躍を期待できそうです。

Esperにすることで、《未練ある魂》《時を解す者、テフェリー》といったカードにアクセスできるようになり、苦手だったコントロールとの相性が緩和されています。白を採用したおかげで優秀なサイドボードカードにアクセスできるのも、このバージョンの強みになります。

☆注目ポイント

ヴリンの神童、ジェイス未練ある魂イーオスのレインジャー長

《ヴリンの神童、ジェイス》《未練ある魂》《イーオスのレインジャー長》といったアドバンテージを稼げるカードに恵まれているところが、ほかのバージョンと異なっています。《時を解す者、テフェリー》の[+1]能力によって、《未練ある魂》をインスタントタイミングでも使えるようになるので、隙を作らずに展開できるようになります。ハンデスも相手のドローステップにキャストできるようになるので腐りにくく、このデッキにマッチしたプレインズウォーカーといえます。

発掘ケイヤの手管

再録された《発掘》《瞬唱の魔道士》との相性が良く、墓地対策されても「サイクリング」付きなので無駄になることはありません。《イーオスのレインジャー長》をリアニメイトして《死の影》 をサーチするという動きは非常に強力です。

《ケイヤの手管》クリーチャー除去墓地対策Burn対策が1枚にパッケージされた便利なスペルで、Esperを使うのなら必ず1枚入れておきたいカードです。

Modern Challenge #11892017
墓地コンボが支配する環境

2019年6月16日

  • 1位 Hogaak Bridgevine
  • 2位 Hogaak Bridgevine
  • 3位 Hogaak Bridgevine
  • 4位 Mono Phoenix
  • 5位 UW Control
  • 6位 Mono Phoenix
  • 7位 Dredge
  • 8位 Hogaak Bridgevine

トップ8のデッキリストはこちら

《甦る死滅都市、ホガーク》の加入によって、Bridgevineは大幅に強化されました。今大会で5位に入賞したUW Controlはメインから《外科的摘出》を2枚、サイドに《安らかなる眠り》を4枚採っていましたが、それらの対策ですら間に合わないほどの速さと粘り強さを持ったデッキになりました。

前回もプレイオフに3名の入賞者を輩出していたHogaak Bridgevineは、今大会でもプレイオフの半数を占め、決勝戦ではHogaak Bridgevineのミラーマッチと高いポテンシャルを見せます。

Modern Challenge #11892017 デッキ紹介

Hogaak Bridgevine

Bridgevineは《甦る死滅都市、ホガーク》《屍肉喰らい》《狂気の祭壇》という大きな新戦力を獲得しました。

《信仰無き物あさり》《縫い師への供給者》《傲慢な新生子》といったカードで墓地を肥やし、《復讐蔦》《甦る死滅都市、ホガーク》を高速展開していきます。爆発力があるデッキで、2ターン目から合計パワーが10点以上のクロックを展開することも稀ではありません。先手ならば、《安らかなる眠り》《大祖始の遺産》といったサイドボードカードを設置、起動される前にクロックを展開できるのもこのデッキの強みのひとつです。

☆注目ポイント

狂気の祭壇屍肉喰らい

《狂気の祭壇》《屍肉喰らい》は、起動コストにマナのかからない生け贄台です。特に《狂気の祭壇》《甦る死滅都市、ホガーク》との組み合わせが強力で、相手を対象に取ることでライブラリーアウトも狙うことができます。

《屍肉喰らい》はゾンビなので《墓所這い》ともシナジーがあり、《狂気の祭壇》を引けなかった場合でも《墓所這い》《黄泉からの橋》によって継続的に攻めることができます。

薄れ馬鋳塊かじり

墓地を完全にシャットアウトしてくる《虚空の力線》《安らかなる眠り》の対策用に、サイドには《薄れ馬》を忍ばせてあります。さらに、《墓掘りの檻》《罠の橋》対策として《鋳塊かじり》も採用されており、どちらもエレメンタルなので《炎族の先触れ》でサーチすることが可能です。

総括

否定の力甦る死滅都市、ホガーク

『モダンホライゾン』が環境に与えた影響は大きく、特に《否定の力》を得たUW Control《甦る死滅都市、ホガーク》によって一段と強くなったHogaak Bridgevineが結果を残しています。

Hogaak Bridgevineは、《復讐蔦》からの高速ビートダウンや《墓所這い》《屍肉喰らい》《黄泉からの橋》による中速アグロプラン、《狂気の祭壇》によるライブラリーアウトと多角的な攻めができ、対策も困難なので来週末に開催されるグランプリ・ダラス2019SCGO Pittsburghでも人気が出ることが予想されます。

以上、USA Modern Express vol.29でした。

それでは次回の連載でまた会いましょう。楽しいモダンライフを!

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Kenta Hiroki

Kenta Hiroki アメリカ在住のプレイヤー。 フォーマットを問わず精力的に活動しており、SCGやグランプリの結果などからグローバルな最新情報を隔週で発信する「USA Standard Express」「USA Modern Express」「USA Legacy Express」を連載中。 Kenta Hirokiの記事はこちら