決勝戦:トクヤマ ユウタロウ(ラクドス騎士) vs. 芝田 輝良(ティムールアドベンチャー)
晴れる屋メディアチーム
晴れる屋メディアチーム
トクヤマ ユウタロウは、本来は別のデッキで出場する予定だったものの、愛機ラクドス騎士を従えて決勝まで駆け抜けた。
対するは「出来事」がキーワードのティムールアドベンチャーを巧みに操り、数あるプレイヤーを退け、決勝まで駒を進めた芝田 輝良。
あと一勝。
桜も咲き始めるこの季節に、帝王の花を咲かすのは、果たしてどちらか。
スイスラウンドの順位により先手は芝田、《繁殖池》から《エッジウォールの亭主》を召喚。対するトクヤマは《熱烈な勇者》を軽快に走らせる。
返すターン、芝田の回答は《願いのフェイ》。《エッジウォールの亭主》で攻撃をしてトクヤマの動向を伺う。だが芝田の予想に反し、勇者は止まらない。
絶対に何かある…冷静に通してライフは残り15。さらにトクヤマは《砕骨の巨人》で《エッジウォールの亭主》を焼いて、これ以上のドローを許さない。ここで不幸にも芝田は土地が止まってしまうが、キーカードである《幸運のクローバー》を設置し、ターンを返す。
トクヤマは土地を置くと《熱烈な勇者》を走らせて、小考。トクヤマが取った選択肢は《ドリルビット》。《幸運のクローバー》が出てしまった以上、出来事を引き抜きたい考えか。だが、公開されたのはなかなかに濃い手札。
ここから《厚かましい借り手》を引き抜く。その返し、念願の土地を引き込んだ芝田は《自然の怒りのタイタン、ウーロ》を唱え、さらに土地を引き込みマナスクリューを解決する。
クロックが《熱烈な勇者》1枚では寂しいトクヤマだが、4ターン目にして追加の戦力となる《朽ちゆくレギサウルス》と《漆黒軍の騎士》が駆けつけ、一気に圧をかけていく。負けじと芝田も《恋煩いの野獣》で恋人2人(?)と野獣1人を戦場に呼び出し攻撃に備える。
トクヤマのターン、アップキープに残る2枚の手札から捨てられたのは陰ながら孤独な《熱烈な勇者》をバックアップしていた《黒槍の模範》。セットランド後、《漆黒軍の騎士》と《朽ちゆくレギサウルス》で素早く攻撃。赤マナは2つ、残る手札は1枚だ。
芝田はこの1枚をどう考えるか。取った選択は《恋煩いの野獣》で《漆黒軍の騎士》を、人間・トークンの片割れで《朽ちゆくレギサウルス》をブロック。
今度はトクヤマが考える番だ。《漆黒軍の騎士》の能力は起動せず、第2メインで《騒乱の落とし子》をプレイする道を選ぶ。だが、先程の戦闘で《恋煩いの野獣》を生き残らせてしまった代償が重くのしかかることになる。
キャスト、《グレートヘンジ》。そのまま倍化した《踏みつけ》で《騒乱の落とし子》を焼き切り、空からの攻め筋を絶つ。
こうなるとトクヤマの勝ち筋は《朽ちゆくレギサウルス》に《エンバレスの宝剣》をつけ、一気にライフを削りきるのみになりそうだが…果たして間に合うか。アタックは《恋煩いの野獣》と《願いのフェイ》のダブルブロックで止められるが、間髪入れずに《朽ちゆくレギサウルス》2号機を投入。チャンスを切らさない。
だがゆっくりと、勝機は芝田へと移りつつある。まずは《成就》により《ムラーサの胎動》と《霊気の疾風》の2枚を手に入れ、《エンバレスの宝剣》へ備える。そのまま《願いのフェイ》を出し、《グレートヘンジ》でドロー。
時間でおす以外の選択しがないトクヤマだが、《幸運のクローバー》の存在が重くのしかかる。《朽ちゆくレギサウルス》での攻撃は、もう1体の人間・トークンに阻まれダメージを刻めない。トクヤマは《砕骨の巨人》を追加し、ターンを終える。芝田も《砕骨の巨人》を唱えるが、こちらは+1/+1とドローのおまけ付き。《グレートヘンジ》が、ただただ強い。
アップキープに頼みの綱である《朽ちゆくレギサウルス》の能力がスタックへのったところで、芝田はスタックして《ムラーサの胎動》。《厚かましい借り手》を戻すと、そのまま《些細な盗み》を唱え、手札へと戻った《朽ちゆくレギサウルス》は自身の能力によりディスカードされる。
だが、トクヤマはドローしたカードを一瞥すると即座に攻撃。強化された《願いのフェイ》で止まるかと思いきや、
なんとここで《エンバレスの宝剣》を引き込んでいた!!
《願いのフェイ》は一方的に打ちとられるが、それでも《グレートヘンジ》によって芝田のライフは20点を優に超えている。とうとう《自然の怒りのタイタン、ウーロ》を「脱出」させ、《僻境への脱出》を続ける。《砕骨の巨人》と《願いのフェイ》を盤面へと追加する。
トクヤマの攻撃を《自然の怒りのタイタン、ウーロ》と《砕骨の巨人》のダブルブロックでいなした返しのターン。《砕骨の巨人》と《願いのフェイ》でアタックし6点。先ほどの《僻境への脱出》で見えた《踏みつけ》×2で8点。そして《願いのフェイ》を手札へ戻し、《成就》をキャスト。
サイズアップしていた《砕骨の巨人》を《投げ飛ばし》と、わずか1ターンでトクヤマのライフをピッタリ削りきった。
トクヤマ 0-1 芝田先陣はご機嫌な笑顔の《熱烈な勇者》。芝田は《神秘の神殿》で占術から。アタック後にトクヤマは《嵐拳の聖戦士》、芝田はまたしても《幸運のクローバー》。
《幸運のクローバー》によって盤面を壊滅される前に勝負を決めたいトクヤマ。攻撃後に《ドリルビット》で手札を覗く。
公開されたのはまたしても強烈なものばかり。《嵐の怒り》も嫌だが、すぐに盤面を崩壊させる《砕骨の巨人》を落とす。芝田は《豆の木の巨人》で土地を伸ばし、来るべき時に備え足場を固める。
トクヤマは《踏みつけ》と攻撃を合わせ、芝田の残るライフを残り6とする。
予定調和に吹き荒れる《嵐の怒り》。《エッジウォールの亭主》を召喚し、ターンを返す。このエンドにトクヤマは再び《踏みつけ》をキャストし、プレイヤーを対象にとる。
生き残ったかに見えた《エッジウォールの亭主》は《軍団の最期》で除去、《砕骨の巨人》を場に出し、残る4点のライフを狙う。後がない芝田。巨大な《豆の木の巨人》を召喚し、望みを託す。
勝利まであと一歩のトクヤマ、ドローを見て苦笑い。残念ながら《豆の木の巨人》を処理できず、《砕骨の巨人》を追加してターンを返すのみ。
首皮一枚繋がった芝田。まず《成就》により1ゲーム目で活躍した《グレートヘンジ》と《ムラーサの胎動》を手に入れ、両方とも即キャスト。《砕骨の巨人》を手札へ戻すと、《エッジウォールの亭主》を盤面へと追加。先程まで4点だったライフを、一気に12点まで引きあげる。
《豆の木の巨人》を未だ突破できないトクヤマは、《漆黒軍の騎士》を追加するのみ。これに対し芝田は《願いのフェイ》、《砕骨の巨人》、《恋煩いの野獣》で盤面をかため、形勢逆転。
あと一歩まで追いつめていたはずが、逆に追いつめられたトクヤマは、このターン決死の総攻撃を仕掛ける。この攻撃に対し芝田は《エッジウォールの亭主》以外のすべてのクリーチャーをブロックへと回す。《豆の木の巨人》と《恋煩いの野獣》で《砕骨の巨人》を、その他軍勢で《漆黒軍の騎士》を迎え撃つ。
トクヤマは《漆黒軍の騎士》へ《エンバレスの宝剣》をまとわせ、起動能力と合わせて一気に4体のクリーチャーを葬り去ることに成功する。だが、致命傷には至らない。
次のターンに《エッジウォールの亭主》へ向けた《軍団の最期》でトクヤマが確認したのは大量の土地と、決して見たくなかった《霊気の疾風》。
《エンバレスの宝剣》での攻撃が通らないことを悟ったトクヤマは、右手を差し出した。
『第9期関西帝王戦スタンダード』優勝は芝田 輝良!おめでとう!!