モダンで最適なデッキを見つけるための8段階の手法

Immanuel Gerschenson

Immanuel Gerschenson

Translated by Kohei Kido

原文はこちら
(掲載日 2020/03/19)

はじめに

読者のみんな、俺の記事をまた読んでくれてありがとう!

むかしむかし

もう予想はついているだろうけど今日の記事は俺がモダンでデッキを選ぶ具体的な手法についてだ。《むかしむかし》禁止後の新しいデッキリストも載せるから楽しみにしておいてくれ。

なぜ俺がこれから紹介するデッキ選択方法にたどり着けたか。それはモダンフォーマットが発表されて以来、モダンにたくさんの時間を使ってきたからだ。たくさんの時間というのは、デッキ名をひとつ挙げてくれればそのデッキをどれくらい使ったかと、そのデッキに関する俺の意見を高確率で伝えられるという意味だ。

8段階で歩むモダンのデッキ選び

この手法を使いたいと思った人が要点をメモするときのために、記事の末尾には8段階の要約を書いておくよ。

#1: 現在のMOデッキリストをすべてチェックする

さあ始めようか!モダンに手をつけるとき、俺が最初にやることは約2週間分のMOのデッキリストに目を通すことだ。これによって新しいデッキがあれば認識できるし、モダン環境の方向性がわかる。

死の国からの脱出タッサの神託者真実を覆すもの

例えば3/1~3/15の2週間を見てみよう。《タッサの神託者》で勝とうとしている2つの新しいコンボデッキがある。ジェスカイ/グリクシスの《死の国からの脱出》デッキと《真実を覆すもの》を用いるデッキだ。もう一つ注目したのは、環境にどういうデッキがあるかという情報で、クリーチャーの量と比べて多くの単体除去が使われているということに気づいた。

#2: それぞれのデッキの特性についてメモを取る

流刑への道致命的な一押し稲妻

MOのデッキリストを観察して得た情報は、現在のモダン環境で使うべきではないデッキについて教えてくれる。たくさんの除去が使われているってことは、例えば《集合した中隊》系のデッキ、《死の影》系のデッキやそれに類するものを使うのには厳しい時期だってことだ。

#3: 新しいデッキを探して試してみる

デッキリストを見終わったら、次のステップは得た情報をもとに使えるかもしれないと思った新デッキを試すことだ。《タッサの神託者》で勝つ2種類のコンボデッキはそれに該当するため、MOを起動しデッキを組めば、戦う準備は万端だ!

以下は俺が試したときのデッキリストだ。

インバーターコンボ

天使の嗜み大霊堂の戦利品タッサの神託者

ジェスカイブリーチ

死の国からの脱出研磨基地タッサの神託者

見たらわかるかもしれないけど、デッキリストを拾ってきてコピー&ペーストしただけではなく、実戦前にデッキについて考えたことを反映させている。とはいえ、どちらのデッキもMOリーグで3-2よりいい成績は収められず、がっかりした。モダンは広いフォーマットであり、一つのデッキを深く掘り下げるよりも多くのデッキに触りたいので、これらの新デッキについてはそれ以上探求しなかった。

でも新デッキで一歩先のものを見たかったら、MOではElfkidとして知られているホセバ・ガルシア/Joseba Garcia《真実を覆すもの》について時間をかけて研究した記事を挙げているから見てみるといい。

#4: ポテンシャルを感じた新しいデッキを研究する

いつも俺は新デッキから試すのが好きだから、次はシミック《風景の変容》の番だった。前にも書いたけど、今は多くの単体除去が採用されているため、その除去の雨を突破していかなければならないデッキを使うのは避けたかったんだ。

シミック《風景の変容》

イリーシア木立のドライアド溶鉄の尖峰、ヴァラクート風景の変容虹色の前兆

コントロールデッキでありながら、時が来たら2枚コンボで勝利するこのデッキの発想は魅力的だったから試さないわけにはいかなかった。悲しいことにまた求めていた結果は得られず、MOリーグで2度3-2したあとに俺はまた計画を練り直した。

#5: メモを利用してどういったデッキを使うべきか理解する

この時点で既にけっこうな数のMOリーグに参加したけれど、環境について何も特筆すべきことはなかった。モダンは多種多様なデッキは使われている楽しいフォーマットだった。実際にデッキを探り始めたとき、つまり《むかしむかし》が禁止される前と今では違う環境になっていた。禁止以前は実質的に2つのデッキとしか当たらなかったんだ。《むかしむかし》を弄ぶエルドラージトロンとアミュレットタイタンの支配率が高すぎる環境だったね。

最高工匠卿、ウルザ飛行機械の鋳造所弱者の剣血染めの月

この時期に俺が愛する《飛行機械の鋳造所》《弱者の剣》コンボ(以下ソプターコンボ)を搭載した《最高工匠卿、ウルザ》デッキにメインから《血染めの月》を入れてプレイしていたが、《むかしむかし》が消えると同時にMOリーグはもっと和やかになり、《血染めの月》はその魅力を失った。

成績にも満足していたからウルザを使いつづけ、そのあとにも4~5回のMOリーグをこなしたあとに以下のデッキリストへたどり着いた。

グリクシスウルザ

致命的な一押し思考囲いボーラスの工作員、テゼレット

何に対しても解答を用意でき、突然どこからともなく勝利するコントロールデッキを握っている気分にもう一度なった。メインデッキの《ギラプールの霊気格子》が最大の追加要素だ。9か月前に使っていた《イシュ・サーの背骨》は、フォーマットの速度に対してちょっと重すぎるという感想を持ったので、《大いなる創造者、カーン》を突破して勝たせてくれる代用カードを探していた。いいカードだったけど、残念ながらメインボードに入れるほどではなかったね。

大いなる創造者、カーン

この時点で《大いなる創造者、カーン》と当たりすぎると思っていたから、ウルザを使い続けたいならもっと上手いアイデアを思いつかないといけないし、そうでなければ他のデッキを探さなければならなかった。

強力なソプターコンボはまだ使いたかったから、黒を削って白を入れるのが俺の考えだった。白があれば《大いなる創造者、カーン》への綺麗な解答で他のパーマネント対策にもなる《拘留の宝球》が使える。これが複数回5-0と多すぎるほどの4-1を積み上げたデッキリストだ。

ジェスカイウルザ

拘留の宝球流刑への道時を解す者、テフェリー

#6: デッキを試運転してから研究する

ついに使うべきデッキが決まり、それを調整していく段階に達した。ウルザを試すかたわら《死の影》も少し試してみたけど、MOリーグへ参加したあとに多くの除去を突破する必要があるという自分で出した結論に反することに気がついた。他に試したデッキには、追加の勝ち手段として《自然の怒りのタイタン、ウーロ》のために色をタッチした《裂け目の突破》系のデッキがある。

スノーブリーチ

自然の怒りのタイタン、ウーロ裂け目の突破引き裂かれし永劫、エムラクール

#7: 環境の変化を見逃さずに追いつく

沸騰窒息

このデッキでは5-0と4-1を1回ずつしており、環境が変わればもうちょっと研究を進めてもいいと思うけど、今のところはまだジェスカイカラーのウルザデッキに満足している。近い将来、他のプレイヤーが追いつき《沸騰》《窒息》のようなカードを見るようになるだろうから、その時はさらにその先を行かなければならない。特にジャンドが使用した場合の《沸騰》に対処するのは困難だ。

#8: 必要なら#3、#4は飛ばし、#1~#7を繰り返す

まとめ

《むかしむかし》が禁止されてから10以上のMOリーグをこなしたけれど、禁止改定後のモダンはとても楽しいし、まだ試してないデッキもたくさんあるのでこれからMOリーグの回数はすごい勢いで積みあがっていくだろうね。

以下が長かった本編の要約だ。


記事を楽しんでくれて、モダンに飛び込む気になってくれていたら嬉しいね。

次会う時まで健康に気をつけて。可能なら何週間から家にいたほうがいい(そしてMOかMTGアリーナを使ってデジタルでMTGを楽しもう!)。

イマニュエル・ゲルシェンソン (Twitter)

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Immanuel Gerschenson

Immanuel Gerschenson イマニュエルは構築戦を得意とするプレイヤーで、グランプリ・マドリード2014 (モダン)、そしてグランプリ・セビリア2015 (スタンダード) という2つの大会で頂点をつかみ取った、オーストリア屈指の実力派。 プロツアー『イクサランの相克』ではサイドに《遅延》を採用した独特のトラバース・シャドウを手に、構築ラウンドを9勝1敗で駆け抜け14位に入賞。さらにオーストリア選手権2018では準優勝に輝き、オーストリア代表の座を手にするとともに、ゴールドレベルを手中におさめた。 Immanuel Gerschensonの記事はこちら