決勝戦:中村 光基(イゼット果敢) vs. 玄 貴寿(エルドラージトロン)
晴れる屋メディアチーム
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By Omori Kenichiro
「関西帝王戦」史上最多の109名での開催となった「第10期関西帝王戦モダン」。決勝戦まで辿り着いたのは『基本セット2021』で強化された2つのデッキだ。
中村 光基が使用するのは「イゼット果敢」。『基本セット2021』より《嵐翼の精体》を得て大きく強化され、一躍メタゲームの上位に食い込んできた。
一方、玄 貴寿が使用するのは「エルドラージトロン」。こちらは長らくメタゲームの上位に位置し続けるデッキだが、『基本セット2021』から《精神迷わせの秘本》が加わり安定感が増している。
両者ともに大きな爆発力を秘めたデッキ。果たしてどちらが“帝王”の栄冠を掴み取るのか。
先手の玄は《探検の地図》、後手の中村は《損魂魔道士》でスタートを切る。そして2ターン目、玄は早くもゲームにインパクトを与えるアーティファクトを設置する。
《虚空の杯》。デッキ内に多くの1マナ呪文を有する中村の動きは大きく制限されることとなる。
中村は《虚空の杯》に打ち消されることをいとわず《変異原性の成長》をプレイ。《損魂魔道士》で攻撃を加えると《嵐翼の精体》を呼び出す。
だが玄はこれを即《四肢切断》で除去。中村は《舞台照らし》を唱えるが、捲れたのは《選択》と《山》。有効牌を引き当てることはできない。
玄は《難題の予見者》で中村の手札を攻める。《歴戦の紅蓮術士》を抜き去ると、中村に残されたのは《稲妻》と2枚の《焦熱島嶼域》のみ。
中村は4/4《難題の予見者》を前にしても怯まず、《損魂魔道士》での攻撃を続行。ブロックのないことを確認すると、《選択》《稲妻》《稲妻》と唱えて《損魂魔道士》の果敢を誘発させ4点のダメージ。玄のライフを9へと落とす。
しかし、玄の続く戦力は《現実を砕くもの》。2体のエルドラージの攻撃で中村のライフは一気に7へと落とされる。多くの呪文を封じられ、ダメージレースまで逆転されてしまっては中村に打つ手はなかった。
中村 0-1 玄
両者とも1ゲーム目と同じく《損魂魔道士》、《探検の地図》でのスタート。中村は攻撃後2枚目の《損魂魔道士》、そして「間違えた」と一言呟きをこぼしながら《僧院の速槍》を追加する。
玄は《損魂魔道士》の内1体を《次元の歪曲》で除去するが、中村は《魔力変》から《僧院の速槍》、《稲妻》と続けてこのターンに一挙11点のダメージ!玄のライフを8まで落とす。
玄は手札の《爆発域》を起動することができれば中村のクリーチャーを一掃できるのだが、まだマナが足りない。2枚の《エルドラージの寺院》の力を使い《現実を砕くもの》をブロッカーに配備して次のターンを待つ。
だが中村の勢いは止まらない。本体に《稲妻》、これで玄のライフは5。さらに《舞台照らし》が唱えられると、パワー3となった3体の果敢クリーチャーの攻撃により4ターンキルの成就と相成った。
中村 1-1 玄
玄は3度目となる《探検の地図》スタート。中村は《僧院の速槍》で1ターン目からクロックを刻む。
玄はこれを《歪める嘆き》で、続けて《魔力変》経由で呼び出された《嵐翼の精体》には《四肢切断》で対応。中村の攻撃の手を次々と遮断していく。
だが中村は《溶岩の投げ矢》から2枚目の《嵐翼の精体》。攻め手を途切れさせない。
これには対処の叶わない玄。ならばと《現実を砕くもの》でダメージレースの先行を取る。
中村は《魔力変》から《血染めの月》。《荒地》をコントロールしている玄に対して劇的な効果は発揮しないが、《嵐翼の精体》を強化して玄のライフを9へと落とす。さらに戦闘後に《損魂魔道士》を追加して戦線を構築。
玄は《現実を砕くもの》で攻撃を継続、これで中村のライフは7に。《歩行バリスタ》をX=2で呼び出しターンを返す。
自ターンを迎えた中村はブロッカーを排除すべく《歩行バリスタ》へ《削剥》。玄は果敢の誘発に対応して《損魂魔道士》へと2点のダメージを与えるが……
中村は墓地から《溶岩の投げ矢》を「フラッシュバック」。このさらなる果敢により《損魂魔道士》は生き残り、玄のライフは8に。そして2度の果敢で2体のクリーチャーの合計パワーは8!この攻撃で、玄のライフをピッタリと削り切って見せた。
中村 2-1 玄
『第10期関西帝王戦モダン』優勝は中村 光基!おめでとう!!