はじめに
こんにちは、晴れる屋メディアチームです。いきなりですがみなさーん、統率者してますかぁー??
2人ならスタンダードやモダン、でも友達が3人以上集えば…「統率者!」となるぐらいお手軽に、そして楽しい時間を共有できるフォーマットですよね。
これまで晴れる屋チャンネルでは、数々の統率者戦動画を公開してきました。新セットや話題のレジェンドなどさまざまなクリーチャーを使ってある時はコンボで、ある時は政治にて、覇権を争ってきましたね。統率者に詳しいスタッフ同士のガチンコデッキによる対戦ということで、楽しくも白熱していました。
今回の対戦では、ウィザーズから発売されている構築済統率者デッキを使って対戦していきます。そのまま遊んでも十分楽しいセットですが、それぞれの統率者を手に取ると次々に相性のいいカードが浮かんできました。
そこで、ウィザーズから発売されている構築済統率者デッキをベースにして、そのアップデート版で対戦していきたいと思います。『カルドハイム』『統率者レジェンズ』の構築済デッキが原型のため、統率者戦を始めたばかりの方は、ぜひ、参考にしてみてください。
デッキ紹介
デッキを紹介してくれるのはいずれも晴れる屋スタッフで、動画でお馴染みのトロピ大塚、中国人留学生のタイシン、カードにめっちゃ詳しいスギちゃん、鑑定のプロ冨澤 晋の4名です。改良した構築済デッキについて詳しく解説してもらいましょう!!
《恒久守護のラナール》
《恒久守護のラナール》は『カルドハイム』で加わった新たなレジェンド。「予顕」や「明滅」とシナジーを形成し、アドバンテージを稼ぎ、ゲームコントロールしながら戦線を拡大していきます。
トロピ「《恒久守護のラナール》の特性を活かすために『予顕』をなるべく多く入れたいところなんだけど、『カルドハイム』だけでは不足気味。だから《儚い存在》や《一瞬の瞬き》といった『明滅』カードと一緒に戦場に出たときに誘発する能力を持つクリーチャーを増やしてるんだ」
トロピ「《反射魔道士》や《第10管区のラヴィニア》は妨害手段にもなるし、「明滅」を繰り返すことで相手の行動に制限をかけていける使い勝手のいいクリーチャー。《魅力的な王子》や《儚い存在》など増やしたから、《熟考漂い》でかなりアドバンテージを稼げるね」
トロピ「一応無限コンボもあって、《恒久守護のラナール》がいる状況で《守護フェリダー》と《修復の天使》が揃えば無限トークンを生成可能。《アシュノッドの供犠台》があれば出たトークンをマナへ変換できるし、《群の祭壇》や《爆破基地》があればそのまま独り勝ちだよ」
《エルフの刃、ラスリル》
ゴルガリカラーの《エルフの刃、ラスリル》はエルフを司る統率者。その起動型能力を繰り返し使うことで、一気にライフを削りきりたいところか。
タイシン「《エルフの刃、ラスリル》は種族クリーチャーだからロードなど強化手段がたくさん。エルフ・トークンを増やせるから、そのまま攻撃に向かってもいいし、《エルフの刃、ラスリル》がいれば直接ドレインできる」
タイシン「強化したのは展開力を早める《ティタニアの僧侶》のようなマナエルフと《エルフの刃、ラスリル》のためのアンタップ能力を持つカード。《種子生まれの詩神》は重いものの、生き残れば対戦相手のターン毎に《エルフの刃、ラスリル》を起動できちゃう」
タイシン「あとは《系図の石版》や《孔蹄のビヒモス》などの数を並べる戦略と相性のいいカードを追加したよ。攻撃しつつ、隙をみてコンボを狙っていこう」
《鋼の魂、ワイレス》
ここからは『統率者レジェンズ』の構築済デッキの《鋼の魂、ワイレス》となります。オーラや装備品と相性がよいだけでなく、自身が装備先となるため、強化カードばかり引いてつける先がない、といった引きムラの心配もありません。
スギちゃん「《鋼の魂、ワイレス》は強化がわかりやすい統率者で、強化するカードとサーチ手段を増やしていくといいです。本来アドバンテージを取りにくいカラーですが、《鋼の魂、ワイレス》が攻撃すれば使いきれないほどのカードを補充してくれます」
スギちゃん「強化したのはわかりやすくオーラと装備品です。《浄火の鎧》と《浄火の板金鎧》は修正値が手札に依存するため本来は使いにくいカードですが、《鋼の魂、ワイレス》につけることで、攻撃時に手札が増えてダメージも一気に加速します。ほかの強化カードと違い、ドローが直接強化に繋がるのも強みかな」
スギちゃん「強化カードが明確になったので、あとはそれらをサーチするカードを入れれば完成。モダンでもお馴染みの《石鍛冶の神秘家》は自身も装備先になれるだけじゃなく、打ち消しをかいくぐれる便利屋さん。《武器庫の開放》は地味だけど、装備品もオーラも両方サーチできるようになってます」
《円渦海峡の暴君、アシー》
最後はシミックカラーの《円渦海峡の暴君、アシー》。ちょうど《踏査》と《どん欲の角笛》を合わせたクリーチャーになっています。
晋「《円渦海峡の暴君、アシー》は単体で完結していて、土地を追加で出すカードと「上陸」のようにセットランドで誘発する効果や重めのカードを採用します」
晋「とにかく早めに《円渦海峡の暴君、アシー》をキャストしたいので、序盤からマナ加速していく必要があります。《桜族の斥候》からゲームが始まれば、ほかのカードとの組み合わせ次第で最速3ターン目に《円渦海峡の暴君、アシー》までたどり着ける可能性がでてきます」
晋「コストは重いけど《東の樹の木霊》と《円渦海峡の暴君、アシー》が揃うと、土地を置くたびに追加で1枚セットランドできて、倍速でマナとドローが増えるコンボになっています」
晋「土地が伸びることで重いカードを早めに使えるようになるだけではなく、《死者の原野》でゾンビ・トークンを生成したり、《ゼンディカーの報復者》のトークンを一気に強化して、攻撃に転じられます。また、《古の緑守り》がいれば、「上陸」時の誘発型能力が2倍になるから一気にリソースを稼ぐことができます」
いざ、対戦開始!
では、実際の対戦をみていきましょう!
対戦を振り返る
まずは、誰が最初に仕掛け、どう対応したのか。タイシンの《エルフの刃、ラスリル》は《剣を鍬に》され、晋の《円渦海峡の暴君、アシー》は《反射魔道士》で対処されてしまう。
晋「4ターン目の《円渦海峡の暴君、アシー》を《反射魔道士》されたのは痛かった。2ターン分動きを止められたわけだし」
ひとつめのポイントは大塚の4ターン目、《反射魔道士》で《円渦海峡の暴君、アシー》をバウンスできたことだ。マナ加速を重ねて《円渦海峡の暴君、アシー》にオールインするタイプのデッキである晋は、ここで一歩遅れをとってしまう。
では、仕掛けに成功したのは?
スギちゃん「《鋼の魂、ワイレス》が生き残って、ちょろっとずつ装備品を付けてドローしていって」
ふたつめのポイントはスギちゃんの《鋼の魂、ワイレス》が生き残り、攻撃が始まったこと。《きらきらするすべて》と《天使の贈り物》でドローを進めると、続くターンには装備品とオーラをベタ貼りして一気に優位に立った。さらに。
スギちゃん「みんなが妨害したくなったタイミングでは、もう、《速足のブーツ》がついてたので」
8/8、飛行、呪禁、魂絆とすでに対処不能な究極生命体が誕生してしまっていたのだ。「これじゃまだパワーが足りねえ」と言いながら戦場をかけるスギちゃんの《鋼の魂、ワイレス》は、ゲームを支配しているようだった。
しかし、この程度では終わらないのが統率者戦。トロピ大塚は状況を好転させるべく、リバースカードをオープンする。
トロピ「手札に有効なカードがなくて、《鋼の魂、ワイレス》が手をつけられない状態になっていたので、解決策を求めて《先祖の物語》をキャストしたんだよね」
6ターン目、大塚のキャストした《先祖の物語》によってゲームは大きく動くことになる。事前情報として、晋とスギちゃんは統率者の能力により溢れんばかりの手札を抱え、タイシンは淡々とエルフを並べて基盤を作っていた。トロピ大塚は《先祖の物語》によって手札が潤ったが、それ以上に恩恵を受けたのはタイシンだった。
タイシン「ちょうど手札がなかったところで大量に引けた」
タイシンは潤った手札から《樺の知識のレインジャー》や《遺産のドルイド》などのエルフを連打し、レガシー顔負けの盤面を構築してしまう。終焉をもたらしたのは《ティムールの剣歯虎》の無限コンボだ!
タイシン「《ワイアウッドの媒介者》で大量のマナを用意したら、適当なエルフをコストに《ワイアウッドの共生虫》でアンタップ」
タイシン「次に《ティムールの剣歯虎》で《ワイアウッドの共生虫》を手札へ戻す→召喚を繰り返すことで、何度でも《ワイアウッドの媒介者》をアンタップできる。《ワイアウッドの共生虫》の起動型能力にはほかにエルフが必要になるから、《ワイアウッドの媒介者》から生成できるマナが最低5マナ以上で無限マナになるね」
タイシン「しかも今回は《収穫の魂》が隣にいたので無限ドローのおまけつきだった」
ライブラリーを引ききったタイシンは《スケムファーの影賢者》ゲット!戦闘を挟まずにほかのプレイヤーのライフを吸い尽くし、見事勝利となった。
おわりに
今回はアップグレード版構築済統率者デッキを使用しましたが、どのデッキも統率者を活かした構築となっていましたね。クリーチャーの数を並べたり、単体を強化し続けたり、マナを伸ばしたりと戦略にも幅があるため、趣味に合わせてデッキを選択できそうです。
なお、2021年2月20日(土)より動画で紹介した構築済統率者デッキ+追加カードセットが発売となっております!こちらから統率者デッキの商品ページへ繋がっておりますので、ぜひ、ご活用ください!!