マジック名カード集 ~『プレーンシフト』編~

晴れる屋メディアチーム

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はじめに

みなさま、「名カード集」へようこそ。

この「名カード集」では、時代を過去へと遡り、昔のエキスパンションの名だたるカードを紹介していきます。

今回は『プレーンシフト』をご紹介しましょう。

『プレーンシフト』ってどんなセット?

『プレーンシフト』とは、2001年2月に発売されたインベイジョン・ブロック最初の小型エキスパンション。『インベイジョン』のテーマである「多色」をさらに一歩先に進めて、友好色同士からなる3色デッキをサポートするカードが登場しました。

トリーヴァの廃墟
ドロマーの洞窟クローシスの地下墓地デアリガズのカルデラリースの木立ち

「棲み家」と呼ばれたこのシリーズの土地はダメージなく友好3色を生み出せるため、3色デッキのマナベースの最適化が進みました。しかし無条件で3色でるわけではなく、これらの土地が戦場に出たときに「棲み家」以外の土地を手札に戻さなければならないデメリットが付与されていました。相手より1ターン分遅れてしまうため序盤に連続して引かないように、土地事故の保険程度に1~2枚の採用にとどまりました。

シヴのワーム俊足の豹洞窟のハーピー有角カヴー

キーワード能力では戦場に出たとき友好色のクリーチャーを手札に戻す「開門」が登場し、コストパフォーマンスの優れたクリーチャーとなっていました。環境定義であった《火炎舌のカヴー》はこの「開門」と相性が良く、戦場と手札を往復し、優位をもたらしてくれたのです。

堕落した者アーテイタールルームの勇士ターンガース飛翔艦ウェザーライト

また、『プレーンシフト』には一部のカードのみ絵違い版が存在しています。《堕落した者アーテイ》《タールルームの勇士ターンガース》、そして《飛翔艦ウェザーライト》の3枚のレジェンドは、フォイル版ではより躍動感溢れるイラストで描かれているのです。

堕落した者アーテイタールルームの勇士ターンガース飛翔艦ウェザーライト

『プレーンシフト』の名カードたち

《オアリムの詠唱》

オアリムの詠唱

《オアリムの詠唱》

キッカー(白)(あなたがこの呪文を唱えるに際し、あなたは追加の(白)を支払ってもよい。)

プレイヤー1人を対象とする。このターン、そのプレイヤーは呪文を唱えられない。

《オアリムの詠唱》がキッカーされていた場合、このターン、クリーチャーは攻撃できない。

まず紹介するのは《オアリムの詠唱》。このカードが解決されると、対象にとられたプレイヤーは一切の呪文を唱えることができなくなってしまい、さらに「キッカー」が支払われると攻撃まで禁止されてしまいます。ドローこそできるもののターンを飛ばされたに等しく、コンボ前の露払いやソフトロックとして使用されました。

等時の王笏

かつての構築フォーマットエクステンデッドでは《等時の王笏》とのコンボを中核に据えたセプターチャントとして、主要アーキタイプとなりました。《等時の王笏》《オアリムの詠唱》を「刻印」することで、インスタント以外の相手の動きを封じ、「キッカー」コストまで用意できれば攻撃すらも止められてしまったのです。

《解呪》のような明確な弱点こそあるものの、デッキによっては脱出不可能なコンボであり、《金属モックス》経由で2ターン目から運用できるソフトロックコンボとして活躍したのです。

《荊景学院の戦闘魔道士》

荊景学院の戦闘魔道士

《荊景学院の戦闘魔道士》

キッカー(赤)/(白)(あなたがこの呪文を唱えるに際し、あなたは追加の(赤)か(白)またはその両方を支払ってもよい。)

《荊景学院の戦闘魔道士》が戦場に出たとき、それが(赤)でキッカーされていたなら、クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。《荊景学院の戦闘魔道士》はそれに2点のダメージを与える。

《荊景学院の戦闘魔道士》が戦場に出たとき、それが(白)でキッカーされていたなら、アーティファクト1つを対象とし、それを破壊する。

戦闘魔道士サイクルは「キッカー」能力を2種類持つ、ダブル・キッカーのクリーチャー。なかでも《荊景学院の戦闘魔道士》の能力は使い勝手の良くなった《火炎舌のカヴー》であり、アーティファクトまで対策可能でした。単純なダメージ量では《火炎舌のカヴー》に軍配が上がりますが、対象がなくともプレイでき、プロテクション(赤)にも引っかからない痒い所に手が届く仕様だったのです。

極楽鳥火炎舌のカヴーキマイラ像石臼

『プレーンシフト』が登場したマスクス-インベイジョン期のスタンダードには《極楽鳥》《ラノワールのエルフ》から加速していくファイアーズがあり、《荊景学院の戦闘魔道士》はその出鼻をくじくのに最適なクリーチャーとなりました。また、赤いデッキ同士ならお互いに《火炎舌のカヴー》を出しあって戦場を潰しあうことになりますが、《荊景学院の戦闘魔道士》をセットで使用することでこの消耗戦でも優位に立つことができたのです。

おまけ程度とはいえアーティファクトも除去でき、《キマイラ像》対策となりました。《荊景学院の戦闘魔道士》の能力は2種類とも汎用性が高かったことで活躍しました。

《終止》

終止

《終止》

クリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。それは再生できない。

《終止》はシンプルなテキストと軽いマナコストの揃った赤黒を代表する単体除去呪文です。プロテクションこそ引っかかってしまいますが、《恐怖》のように黒でないといった一文は見られません。序盤~終盤まで活躍するため、極端なコントロール環境でない限り赤黒のデッキなら問答無用で4枚採用されました。

ファイレクシアの盾持ちスキジック

アーキタイプを問わず赤黒デッキの中心除去となった《終止》ですが、特に《ファイレクシアの盾持ち》《スキジック》擁するマシーンヘッドでは最適なカードでした。《暗黒の儀式》のブーストでパワー5のクリーチャーを用意して、あとは《終止》でブロッカーを排除しながらパワー5軍団でビートダウンするだけで押し切れたのです。

《ドロマーの魔除け》

ドロマーの魔除け

《ドロマーの魔除け》

以下から1つを選ぶ。

あなたは5点のライフを得る。

呪文1つを対象とし、それを打ち消す。

クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで-2/-2の修整を受ける

『プレーンシフト』らしい友好色の3色呪文である魔除けサイクル。「ライフゲイン、打ち消し、除去」の3つのモードからなる《ドロマーの魔除け》は、単体の能力自体はマナコストに対してやや弱いものの、状況に応じて使い分けできる汎用性の高さが魅力です。

追放するものドロマー神の怒りFact or Fiction

《ドロマーの魔除け》《追放するものドロマー》《冥界のスピリット》をフィニッシャーにしたデッキ、青白黒のドロマーコントロールで採用されました。豊富な打ち消し呪文と《神の怒り》でゲームをコントロールしていき、《嘘か真か》でアドバンテージ差をつける由緒正しい防御的なデッキです。

ブラストダームウルザの激怒

一見すると打ち消しや除去と比べて使い道のないライフゲイン効果ですが、当時のスタンダードには単体除去の効かない《ブラストダーム》と打ち消せない《ウルザの激怒》が存在する環境でした。《神の怒り》以外では除去できないこともあり、《ドロマーの魔除け》は貴重な延命手段になったのです。

《エラダムリーの呼び声》

エラダムリーの呼び声

《エラダムリーの呼び声》

あなたのライブラリーからクリーチャー・カード1枚を探し、それを公開してあなたの手札に加え、その後あなたのライブラリーを切り直す。

クリーチャー限定の《悪魔の教示者》ともいえる《エラダムリーの呼び声》。能力はシンプルに好きなクリーチャーを手に加えられるためコンボパーツのサーチ手段が真っ先に思いつきますが、メインボードから特定のデッキに対するメタカードを少数採用し自在にサーチするツールボックスも可能になります。

コーの遊牧民ダールの降霊者価値ある理由

緑と白のコンボデッキといえば、エクステンデッドでのループ・ジャンクションでしょう。ループ・ジャンクションはただで自軍のクリーチャーを対象にとれる《コーの遊牧民》と対象になることでタフネスが上昇する《ダールの降霊者》を使いパンプアップし続け、《価値ある理由》で無限ライフを目指すコンボデッキ。《エラダムリーの呼び声》のおかげでコンボは安定して4ターン目には決まるようになっていたのです。

今も使われる『プレーンシフト』のカード

エラダムリーの呼び声

昨今のカードパワーの上昇により現在の環境でかつての名カードたちの活躍は難しくなっています。ですが、なかには現在も構築フォーマットでその存在感を示しているカードもあるのです。今回紹介したなかでは《エラダムリーの呼び声》がまさにそれに該当します。

太陽冠のヘリオッド献身のドルイド療治の侍臣

モダンにはクリーチャーを基調としたセレズニアカラーの2つのデッキがあります。《太陽冠のヘリオッド》《歩行バリスタ》で無限ダメージを狙うヘリオッドカンパニー《献身のドルイド》《療治の侍臣》で無限マナを狙うドルイドコンボです。どちらも軽めのクリーチャーによるコンボパーツを集めるため《集合した中隊》が採用されていますが、勝ち手段である《歩行バリスタ》を用意することはできません。

歩行バリスタ

《エラダムリーの呼び声》《集合した中隊》《召喚の調べ》と違いクリーチャーを直接戦場に出すことはできませんが、マナコストが軽く、さらに《歩行バリスタ》のような0/0のクリーチャーを探せるようになっています。安定して勝ち筋に繋げるにはこのカードが必要不可欠なのです。

まだある名カード

さて、『プレーンシフト』名カード集、お楽しみいただけたでしょうか。しかし、「あの有名カードなくない?」「もっといいカードあるよ!」と思われた方もいらっしゃるはず。

もっと『プレーンシフト』のカードについて知りたい方は、ぜひ、動画もご覧ください!

次回の「名カード集」では、『アポカリプス』をお届けいたします。

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