ゼロから始める統率者戦

Goncalo Pinto

Translated by Nobukazu Kato

原文はこちら
(掲載日 2021/7/13)

はじめに

いまマジックを遊んでいるなら、統率者戦について耳にしたことのない人はいないでしょう。地域のゲームショップを経営している友人曰く、ここ最近は統率者プレイヤーからの売上が特に大きいそうです。ウィザーズ・オブ・ザ・コーストが統率者戦の製品やイベントを積極的に推すようになってから、統率者戦の規模が大きくになったことを私も知りました。

この記事では、ゼロから統率者戦を始めるに当たって知っておくべき基本的なことをまとめました。内容は以下のとおりです。

虎の影、百合子

私の統率者が《虎の影、百合子》なので何度も例として登場しますが、みなさんがどんな統率者を選んでも問題のないように、できるだけ一般的な内容になるようにしています(《虎の影、百合子》は統率領域からの「上忍術」があるので、普通のデッキとはだいぶ違う構成になってしまうんですよね)。

統率者戦のルール

まずはルールから見ていきましょう。マジックに親しんでいる方なら、無理なく理解できるものがほとんどのはずです。

統率者戦は複数人で行うゲームで、3~5人でできるフォーマットですが4人が理想です。6人いる場合は、同じ卓で全員で戦っても良いですが、3人で2卓作ったほうが良いと思います。

ルールその1

厚顔の無法者、マグダ深海の破滅、ジャイルーダ屑鉄の学者、ダレッティ

プレイヤーは伝説のクリーチャー1体を自分のデッキの統率者に選びます。

ルールその2

デッキの統率者の固有色とは異なる固有色を持つカードをデッキに入れることはできません。カードの固有色とは、「そのカードの色」に「そのカードのマナコスト」と「そのルール文章に含まれるマナシンボルの色」を加えたもの。

カードの固有色はゲームが始まる前から決まっており、ゲーム中の効果によって変化することもありません。いくつか例を挙げましょう。

カード名 固有色
《島》 青
《聖なる鋳造所》 白・赤
《ラウグリンのトライオーム》 白・青・赤
《イストフェルの門》 白・青
《乾燥台地》 無色
《真鍮の都》 無色
《終末を招くもの》 無色
《多面相の侍臣》 青
《朱地洞の族長、トーブラン》 赤
《礼儀正しい識者》 青・赤
《台所の嫌がらせ屋》 白・緑
《黄金牙、タシグル》 青・黒・緑
《樹の神、エシカ》 5色
《帰還した王、ケンリス》 5色
《不屈の巡礼者、ゴロス》 5色
《四肢切断》 黒
《太陽の指輪》 無色
《束縛の刃、エルブラス》 黒

では、私の統率者である《虎の影、百合子》だとどうなるでしょうか。採用できるカードとそうでないものを分けてみました。

使用できるもの

島沼沸騰する小湖
清水の小道カーフェルの港真鍮の都
秘密を掘り下げる者多面相の侍臣終末を招くものメムナーク四肢切断太陽の指輪束縛の刃、エルブラス夢を引き裂く者、アショク

使用できないもの

森草むした墓ゼイゴスのトライオーム
河川滑りの小道リトヤラの鏡湖水晶の採石場
ボーマットの急使嘘の神、ヴァルキー礼儀正しい識者大爆発の魔道士黄金牙、タシグル夜の衝突はらわた撃ち独創のタリスマン

ルールその3

船壊し、ダーゴ冒涜する者、トーモッド

統率者戦のデッキは、統率者を含めてきっかり100枚になるようにしなくてはいけません(基本は99+1ですが、統率者が「共闘」を持っている場合は98+2になります)。

ルールその4

統率者戦はシングルトンのフォーマット。つまり、基本土地を除き、同名カードは1枚しか入れられません。《執拗なネズミ》など、一部のカードはこの制限を無視するルール文章を持っています。

執拗なネズミしつこい請願者ドラゴンの接近

ルールその5

統率者はゲーム開始時に統率領域に置かれます。統率者は統率領域から唱えることができますが、唱えるタイミングは通常のクリーチャー呪文と同様の制約を受けます。

ルールその6

オパールの宮殿統率の灯台

統率者が墓地・追放・手札・ライブラリーのいずれかに移動する場合、そのオーナーは統率領域に戻すことを選択できます。

統率者を唱える場合、それまでに統率領域から唱えた回数1回につき、そのオーナーは2マナを払わなくてはいけません。これは追加コストです(統率者税と呼ばれたりします)。

ルールその7

ゲーム中に同一の統率者から戦闘ダメージを21点与えられたプレイヤーは敗北します。

ルールその8

ケンリスの変身不実

統率者であることは特性ではなく、そのカードが持つ属性であり、物理的なカードに直接結びついています。いかなるステータス変更があっても統率者である性質は変わらず、他のプレイヤーにコントロールを奪われても統率者であり続けます。

ルールその9

「相棒」は使用可能で、そのデッキ構築条件を満たしていれば101枚目として機能します(《呪文追い、ルーツリー》はもともと禁止されており、《空を放浪するもの、ヨーリオン》はデッキ枚数が100枚と決まっている統率者戦では「相棒」として使用できません)。

呪文追い、ルーツリー空を放浪するもの、ヨーリオン

ルールその10

《生ける願い》、《大いなる創造者、カーン》、「履修」など、サイドボードからカードを手札に加える効果は統率者戦では機能しません(みなさんのグループが独自に認めることはできますよ!)

生ける願い大いなる創造者、カーン現地調査

ほとんど普通のマジックと同じですが、ほかにも以下のような違いがあります。

そして、最後まで立っていたプレイヤーがゲームの勝者になります!

統率者戦の哲学

とある日のこと……

私のオフィスはあるコワーキングスペースに位置していた。ある木曜のハッピーアワー、共有スペースで別の会社の男性2人が何やらカードゲームと思しきものを遊んでいるのが遠めから確認できた(そう、毎週木曜日にハッピーアワーがある)。

私はテーブルに駆け寄り、彼らがマジック:ザ・ギャザリングをプレイしているとわかると、喜びの雄たけびを上げそうになった。

自分の自己紹介を済ませると、何のフォーマットをプレイしているのか尋ねた。するとどういうわけか悲しげなトーンで彼らはこう答えた。「統率者戦だけど、このフォーマット知ってる?3人目がいなくて困ってるんだ!」

帰宅すると、私は統率者戦についてすぐさま調べた。《虎の影、百合子》を注文し、持っているカードを99枚組み合わせ、来週の戦いへの準備を済ませた。

原初の共感

ひどい出来の構築だったが、幸い彼らのデッキも同じようなもので、大盛り上がりのゲームとなった。こんなにも楽しいマジックは久しぶりのことだった。まるで「Among Us」とボードゲームを組み合わせたものを、マジックのゲームで遊んでいるような感覚だった。2週間に渡って彼らとプレイしたが、新型コロナウィルスが直撃し、それ以来在宅業務になってしまっている。

その一方、およそ3か月前に地元のプレイヤーたちがSpellTableというプログラムを使い、オンラインで一緒にプレイしていることを知った。私も参加しても良いかと尋ねてみると、真っ先にこう聞かれた。

「デッキのパワーレベルいくつ?」

「どういう意味?統率者は《虎の影、百合子》だけど」

「それはわかったけど、デッキのパワーレベルは?」

「どういうこと!?!?」

これがルールゼロと呼ばれるものです。統率者戦の基本哲学は一言で言えば「やりたくないゲームはやらない」というものですが、ルールゼロとはこの哲学の通称です。

めでたしめでたし

統率者戦は楽しくカジュアルにプレイすることが想定されています。派手なやりとりと鮮烈なプレイが飛び交う、全員で作り上げる多人数フォーマットであり、トーナメントマジック以外の選択肢として創設されています。

発見の誘惑大当たり災難の輪

統率者戦における成功したゲームとは、誰が最終的な勝者になろうとも、良い時間を過ごせたと全員が最後に思えるゲームのことを指します。笑いのために変なプレイをしたり、土地事故を起こしている誰かを手助けしたりすることも珍しくありません。

このフォーマットは、参加者全員の体験を全員が思いやろうという相互の同意が土台にあります。その日の終わりに全員が楽しい気持ちでいること。それがとても大切なのです。普段のマジックではなく、統率者戦はマジックのルールで行うボードゲームと捉えたほうが良いかもしれません。

統率者戦は柔軟性を持たせたフォーマットとしてデザインされています。プレイヤーたちはルールや禁止リストをスタート地点として、自分たちの体験を最適化することを推奨されています。これは、プレイヤーたちに自分たちの目的を話し合ってもらい、そのゴールに適するようにルールを調整することを勧めていると捉えるべきでしょう。

激情の後見魔力の墓所毒の濁流

追加のルールを設けるのは本当に楽しいですよ。構築済デッキに30ユーロ(約4000円)という制限内で強化したデッキを使ったり、打ち消し呪文・マナアーティファクト・全体除去を禁止してみたり。制限を課すことで創造力が活性化しますし、バランスも取れるようになります。

統率者戦は壊れたフォーマットにすることもできますが、壊さないほうが楽しんじゃないかと思います。参加者が壊れてても問題ないプレイヤーたちなら構いませんけどね。そのときは思いっきりぶち壊しましょう!

試合が始まる前に簡単に会話しておけば、参加者全員が同じ考えを持っているのか、そしてゲームにどんな期待をしているのかわかります。その際によく使われる質問が、「デッキのパワーレベルはいくつ?」なのです。

デッキパワーレベル

デッキパワーレベルの説明として一番良いなと思ったのが、The Command Zoneのエピソード295でした。

The Command Zoneは1~10まで区分を設けたうえで、5つのカテゴリーにパワーレベルを分類しています。

ジャンク(1~2)

この分類に当たるのは、もっとも低いレベルの統率者デッキ。デッキとしてのまとまりはあまりありません。特に考えなしにまとめられた100枚の固まりです。

構築の意図があることもありますが、実際のゲームに関係なかったりします。眼鏡があるイラストだけを使ったり、ミスカットされているカードだけで構成してみたり、ロード・オブ・ザ・リングをテーマにしてみたり。

カジュアル(3~4)

黎明期の構築済デッキ。妨害やシナジーが少なめです。特にリサーチすることなく、自分のカードだけでカジュアルにデッキを初めて組もうというときは、ここに該当するでしょう。

フォーカスド(5~6)

最近の構築済デッキ。妨害が増え始めるラインです。構築理念がある程度備わっていて、マナカーブやマナベースも適切。同じ役割のカードが重ねて採用され、ゲームプランに安定性があります。

オプティマイズド(7~8)

(フェッチランドやデュアルランドなどの)洗練されたマナベースと綺麗なマナカーブ。序盤から強力な盤面を築いていきます。安定性を引き上げるチューター呪文も多め。妨害やシナジーも豊富です。

コンペティティブ(9~10)とオプティマイズドとの壁はかなり薄いです。7~8のデッキは、弱めの戦略を全力で構築しているか、強力な戦略であっても全員が楽しむという相互同意に反さないようにデッキの安定性やパワーに自ら歯止めをかけているものが中心です。

コンペティティブ(9~10。競技EDHやCEDHと呼ばれるもの)

最高の戦略に最高のカード。ここに相互の同意はありません。9~10のデッキが集う卓に入る場合は、自ら選んだ世界がどんなものか理解しておかねばなりません。全員がもっとも速く、もっとも嫌らしい方法で勝とうとしてきます。

このレベルのデッキは戦略に一切のブレがありません。禁止されていない各種モックス、《魔力の櫃》、《魔力の墓所》などの高速マナ加速を大量に積み込んだ完璧なマナベースを備えています。卓上政治はないに等しいでしょう。大会に参加する場合は、このレベルのデッキと当たることが想定されます。

もし例えることが許されるのであれば……こんな感じでしょうか。

デッキのパワーレベルを選ぼうというとき、普遍的な正解はありません。究極的に言えば、デッキパワーレベルの意義は蚊帳の外のプレイヤーを作らないことなのですから。

7-8のグループに3-4のデッキで参加してしまったり、5-6のグループに9-10のデッキで参加すれば浮いてしまうでしょう。そういうゲームは往々にして参加者全員が楽しめません。全員が3~4ぐらいのパワーレベルで共通していれば、通常は楽しめるはずです。

ただ、パワーレベルが全く同じでなくても、多人数戦という性質や卓上政治を活用すれば、より強いプレイヤーへの当たりを強くすることで卓全体のパワーレベルを調整することができます。

デッキ構築のテンプレート

最初のデッキ構築を始める前に、まずは参加する予定のグループについて理解しましょう。先ほども言いましたが、デッキ構築プロセスにおいてこれが一番重要かもしれません。デッキのパワーレベルは参加するグループに適しているのが理想なのです。

もしグループについて知識がない場合(新しいお店やマジックフェストに行く場合)、私は75%理論をおすすめしています。これは、みなさんが思う理想のデッキの75%ほどの仕上がりにしようというものです。デッキパワーレベルの指標で言えば、通常7~8の間に該当します。

2つの構築方法

統率者戦のデッキ構築方法にはトップダウン型とボトムアップ型があります。

トップダウン型

ギトラグの怪物悟った達人、ナーセット精霊の魂、アニマー

トップダウン型というのは、まず統率者を選択し、それからその統率者をサポートするカードを選ぶ方法です。統率者が主たる勝ち筋になりますから、統率者中心のデッキを組み上げることになります。

虎の影、百合子ちらつき蛾の注入

私の《虎の影、百合子》デッキで考えるとわかりやすいでしょう。彼女を統率者にしたいと決めていましたから、ちょっと弱くても彼女をサポートできる1マナの回避能力付きクリーチャーを多く採用したデッキを組み上げました。

《ちらつき蛾の注入》は手札に来ても何の役割もありませんが、こういうカードでさえも彼女の能力でめくることを期待して採用しています。

ボトムアップ型

これに対し、ボトムアップ型はまず戦略を決め、デッキの基礎を構築し、ここでようやくデッキのリーダーを選択します。グリクシスコントロールにおける《反体制魔道士、ケス》のように、統率者はデッキ内のほかのカードと役割が変わらないので、統率者がサポート役に回るデッキになります。

反体制魔道士、ケス不屈の巡礼者、ゴロス

あるいは、統率者を勝ち筋に全く関与させず、戦略の脇役にしてしまう統率者軽視型デッキにすることもできます。この場合は、ストームデッキにおける《不屈の巡礼者、ゴロス》のように、固有色を追加するといった目的で統率者が選ばれることが多いですね。

構築テンプレート

いま統率者戦を始めるなら、以下のテンプレートが良い参考になるかもしれません。

土地 35~38枚

アガディームの覚醒バーラ・ゲドの復活シルンディの幻視

どんな戦略を選ぶにしても、土地は全ての根幹を成す重要なものです。十分な枚数を採用するようにしましょう。そのために役立つのが「モードを持つ両面カード」で、土地が余るときは呪文として使うこともできます。

汚染された三角州変遷の泉地底の大河

枚数だけでなく、土地は色の比率にも気を配りましょう。《虎の影、百合子》のリストを見ていると、よく見かけるミスがあります。1ターン目に「上忍術」のタネを展開するにはアンタップインの青マナが必要であること、そして2ターン目に《虎の影、百合子》の「上忍術」を使うにはアンタップインで青黒マナを用意する必要があることを見落としてしまっているのです。

マナ加速 10枚以上

通常、序盤のターンは盤面の構築に充てられ、後々のビッグアクションに備えていきます。ここで油断していると、ほかのみんなは5~6マナ用意できているのに、自分だけ3マナしかないという状況になりかねません。

《不屈の自然》系の呪文やマナクリーチャーを使っても良いですが、「印鑑」や「タリスマン」などの マナアーティファクトがもっとも一般的な方法です。

アゾリウスの印鑑発展のタリスマン

カードアドバンテージ源 10枚

基本的にプレイヤーたちは非常に長いゲームを想定していますから、みなさんも長期戦への備えが必要になります。この「カードアドバンテージ源」というカテゴリーは、ロングゲームになっても戦えるリソースを確保するための枠です。

入念な研究耕作調和

ここで気をつけて欲しいのはドロー呪文が必ずしもカードアドバンテージ源ではないことです。たとえば《入念な研究》は、墓地にカードを送りたいという戦略でない限りはカードを1枚分失います。反対に、《耕作》はカードカウントを1枚増やしながらマナ加速できる呪文です。

要するにカードアドバンテージ源として理想なのは《調和》《ファイレクシアの闘技場》《時を越えた探索》などのことですね。

除去 10~12枚

内にいる獣混沌のねじれ大群への給餌

クリーチャーのみならず、非クリーチャーパーマネントにも触れるようにしましょう。統率者戦では通常の構築フォーマットよりも非クリーチャーパーマネントの重要性が高くなるので、ぜひ覚えておいてください。青のデッキを使う場合は、打ち消し効果をこのカテゴリーに含めて考えて構いません。

全体除去 3~4枚

粉砕の嵐選別の儀式サイクロンの裂け目

こちらもクリーチャーだけを念頭に置かないようにしましょう。《粉砕の嵐》も全体除去として選択肢に入るということですね。劣勢のゲーム展開になったとき、その状況を打開できるのはリセットボタンを押す以外にありません。

シナジー 30枚

喉笛切り深き刻の忍者

デッキの核となる部分です。理想を言えば、ほかのカテゴリーと重複するシナジーカードが良いですね。《虎の影、百合子》デッキを例にすると、《喉笛切り》はシナジーカードと除去の二役をこなします。《深き刻の忍者》もカードアドバンテージ源を兼任しますね。

《太陽の指輪》 1枚

太陽の指輪

誰もが入れてますよ。


このテンプレートは、これから始めようというプレイヤー向けの指針に過ぎません。決してこれが絶対ではないのです。統率者戦に参入した競技プレイヤーたちは、直観的に戦略に合うように枚数を調整していくことが多いようです。

入念な研究

初めて統率者戦のデッキを組む場合は、最初のゲームから多くを期待してはいけません。構築戦で新しいデッキを組んだときもそうですが、失敗ばかりなのは避けて通れないのです。

思い描いた通りの動きをするデッキを組み上げるには時間とゲーム数を重ねるしかありません。その過程を楽しみながらデッキを回していきましょう!

EDHRECからアイディアを得よう!

デッキ構築に関してはこれが最高のアドバイスになるかもしれません。このEDHRECというサイトは、オンライン上の統率者戦のデッキを多く集めており、みなさんの統率者や戦略に合うアイディアに溢れています。自分のデッキに合うカードをたくさん覚えたり把握したりするのは、なかなか1人ではできません。

記事の最終パートに移る前に、デッキ構築のちょっとしたアドバイスをいくつか送りしましょう。

卓上政治

最後に、卓上政治について話しておきましょう。

統率者戦においては、ゲーム中に他のプレイヤーとどう関わるかが勝率に大きな影響を与えます。デッキの構成を練ったり、カードを正しい順序でプレイすることも大事ですが、卓上での振る舞いもゲームを左右するのです。協力関係を結びながらも社交的に交流すること。これこそ統率者戦の重要かつ楽しい部分なのです。

冒険の戦利品

何が許容されて、何が許容されないかは、みなさんが参加するグループ次第です。これもまた、ルールゼロが意味を持つ部分ですね。政治は多人数戦ゲームの醍醐味であると同時に、度を越すとゲームに支障をきたす可能性もあります。

大まかな目安ですが、卓全体に訴えかける政治は問題ないものの、一部のプレイヤーと結託するような政治はほかのプレイヤーに対する非礼に当たります。また、「あいつを倒すから、次のターンまで攻撃しないで」といった一時的な協力関係は全く問題ありませんが、「ほかのみんなが負けるまでお互い攻撃しないようにしよう」という長期的な同盟は歓迎されません。

戦いの同盟

ひとつ覚えておいて欲しいのは、ひとつひとつのゲームは別のゲームであり、ゲームに過ぎないということです。前のゲームのことを次のゲームに引きずるべきではないですし、個人的な問題も脇に置いておきましょう。

ゲームバランスを崩壊させるような行為も避けましょう。たとえば、1ターン目からほかのプレイヤーが死亡するまで誰かと結託するような行為ですね。

色々とお伝えしましたが、何よりも大切なのは楽しむことです。ときには悪質でない裏切りが最高傑作となり、全員が大笑いするかもしれません(裏切られた人を含めて)。

おわりに

今回の内容は以上です。お楽しみいただけたでしょうか?この記事がきっかけになって、初めての統率者戦デッキを組んでくれたら嬉しいですね。統率者戦は本当に楽しいですから、ご友人と一緒に同じ気持ちを共有してもらえたらと思います。

何か質問がありましたら、気兼ねなくTwitterでリプライを飛ばしてください。マジックに関する情報をもっと知りたければ、私のTwitterアカウントをフォローお願いします!

それではゴンサロ、ドロンします!

ゴンサロ・ピント (Twitter)

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Goncalo Pinto ポルトガル出身の古豪。同郷のマルシオ・カルヴァリョをはじめHareruya Latinの面々と親交が深く、彼らと共に日々研鑽を積んでいる。 プロツアー『ドミナリア』ではマルシオと共にトップ8へと勝ち進み、準決勝にて同郷対決を制して準優勝を記録。見事にゴールドレベルを確定させてHareruya Prosへと加入した。 Goncalo Pintoの記事はこちら