統率者列伝 《暴走魔導士、デリーナ》
フォーゴトン・レルムからこんにちは!統率者戦が大好きいってつです。
『フォーゴトン・レルム探訪』環境を楽しんでいますか?
残念ながらいまのところ幅多くのフォーマットに影響を与えるカードや、往年の名カードの再録は見当たらず……しかしフレーバーに富んだ素晴らしいデザインのカードにあふれているのは確かです。
そして素敵な伝説のクリーチャーを見つけたら……そう、統率者戦に”召喚”するのです。
今回は『フォーゴトン・レルム探訪』で登場した新たな赤単ジェネラル、《暴走魔導士、デリーナ》をご紹介します!
統率者紹介
まずは統率者をご紹介しましょう。
赤にしばしば登場する、時限式のトークン生成能力。統率者としては《鏡割りのキキジキ》が有名です。
今回登場した《暴走魔導士、デリーナ》は攻撃を宣言したときの誘発でコピートークンを生み出します。戦闘フェイズに追放されてしまいますが、攻撃している状態で戦場に出るため、戦場に出たときの誘発や、ダメージを与えたときの誘発は活かせます。
ダイスを振って1-14が出れば単純に攻撃クリーチャーを増やしただけですが、15-20の目を出せばトークンを出したうえでさらにダイスを振ることができます。15以上の目を出し続ければ延々とトークンを生み出します。まさに「暴走魔導士」!
ちなみにd20を振って15以上の目を出す確率は30%です。
ダイスを振る処理があるのでごくごくカジュアルなカードのようにも思えますが、凶悪なコンボを擁する《鏡割りのキキジキ》と似ています。
《暴走魔導士、デリーナ》自身が攻撃しなければならないため、対戦相手全員がしっかり壁を建ててくると思うように動けず苦しむ場面もありますが、一度の誘発で二度三度、いやもっとたくさんのトークンを生み出して膨大なアドバンテージを獲得したり、そのまま一気に勝ててしまうかもしれません。
デッキコンセプト
このデッキは統率者《暴走魔導士、デリーナ》の能力を活用してアドバンテージを獲得し、大量ダメージや無限戦闘……さらには特殊勝利を目指すこともできます。
膨大なダメージを発生させる
《朱地洞の族長、トーブラン》はスタンダードでも赤単デッキのダメージ量を底上げする優良カードでした。伝説のクリーチャーであるため、基本的には2体以上並べることができないのですが、《暴走魔導士、デリーナ》が生み出すトークンは「伝説でないコピー」を生み出すため、盤面に《朱地洞の族長、トーブラン》をたくさん並べることができます。
もちろん、複数並べばそれだけダメージ量は増えていきます。《朱地洞の族長、トーブラン》たちが与える戦闘ダメージはもちろん、《暴走魔導士、デリーナ》による統率者ダメージでの勝利も狙えるようになるでしょう。
《峰の恐怖》も多くのランプ系デッキで活躍したカード。飛行5 点ダメージだけでも十分強力ですが、コピートークンが生まれたとき、オリジナルの《峰の恐怖》の能力が誘発して5点ダメージをどこかに飛ばすことができます。15以上の目を出してさらにもう一体出た場合は、「オリジナル+コピー1号」の2体の《峰の恐怖》の能力が誘発します。ダイスの出目次第で盤面をひっくり返しうる大量除去+ダメージになるかも。
無限戦闘
《港を滅ぼす者》で戦闘ダメージを与えると追加の戦闘フェイズを得ることができます。ただし、一人をひたすら攻撃し続けて敗北へ追い込むことができないよう、「同じプレイヤーは攻撃できない」と制限があります。
しかし《暴走魔導士、デリーナ》で生み出された《港を滅ぼす者》のコピー・トークンでダメージを与えると、追加戦闘を得たのちにトークンは消滅します。追加の戦闘でもう一度《暴走魔導士、デリーナ》で《港を滅ぼす者》をまたコピーすると……これは「同じプレイヤーを攻撃できない」の制限にひっかかることなく、延々とブロッカーを用意していないプレイヤーを殴り続けることができます。
この過程で、15以上の目が出てトークンがたくさん出たときにはほかのプレイヤーを攻撃しておきましょう。状況次第では延々と追加戦闘を繰り返して、全員のライフを1ターンで削り切ることができるかもしれません。
《追い討ち》(2)(赤)
エンチャント
(3)(赤)(赤):あなたがコントロールするすべてのクリーチャーをアンタップする。このメイン・フェイズの後に、追加の戦闘フェイズとその後の追加のメイン・フェイズを加える。この能力は、あなたがソーサリーを唱えられるときにのみ起動できる。
無限戦闘に入るルートはほかにも。《追い討ち》は5マナを支払うことで追加戦闘に入ることができます。《波止場の恐喝者》は戦場に出たときに対戦相手がコントロールしているアーティファクトとエンチャントの数だけ、宝物を出します。
戦闘の度に《波止場の恐喝者》を《暴走魔導士、デリーナ》コピーし、《波止場の恐喝者》から宝物5つ以上を出させることができれば、その宝物から5マナを出し、《追い討ち》を起動。追加の戦闘フェイズを得て以下繰り返し。対戦相手に強力なブロッカーがいなければそのまま勝利できます。全員のライフを無理に削り切らなくても大丈夫。落ち着いて、余った宝物でより強烈な一撃をぶつけに行きましょう。
特殊勝利
みんな大好き(大嫌いかも?)、《ヘルカイトの暴君》。アーティファクトが大量に採用される統率者戦では、対戦相手からアーティファクトを巻き上げるとんでもない強欲ドラゴンです。
それだけでも卑劣極まりないのですが、「アーティファクトを20以上コントロールしている状態でアップキープを迎えると勝利」という特殊勝利も狙いたいところ。
例によって《波止場の恐喝者》は大量のアーティファクトを生み出します。もうおわかりですね。《暴走魔導士、デリーナ》で《波止場の恐喝者》をコピーしまくって宝物を貯めまくるのです。
仮に《ヘルカイトの暴君》が除去されて特殊勝利できなくても、大量のマナを使って次の手に出ればよし。
このように、《暴走魔導士、デリーナ》は様々な勝利ルートを持ちながら、その必要パーツ1枚1枚が単独でも優秀なのが魅力です!
相性のいいカード
「戦場に出たときの誘発型能力」「戦闘ダメージを与えたときの誘発型能力」と非常に相性がいいのが伝わったと思います。
勝利に直結するわけではありませんが、ほかにもたくさん相性のいいカードは存在します。
4点火力に、土地破壊に、万能除去。《暴走魔導士、デリーナ》自身はボードアドバンテージを得ることができないので、こうしたカードと組み合わせて有利な盤面を作っていきましょう。クリーチャーをあらかじめ除去しておけば、無限戦闘にも入りやすくなります!
続いてこちらがアドバンテージを得るカード。
《帝国の徴募兵》のサーチ先としては《波止場の恐喝者》や《朱地洞の族長、トーブラン》、状況によっては《月の大魔術師》もいいでしょう。
《野火の悪魔》は戦場に出るたびに無作為に選ばれたプレイヤーの墓地からインスタントかソーサリーをパクっちゃいます。何を唱えるかは自分では選べませんが、青のドローや黒のサーチを借りられたら超おトクです。アップキープにも誘発するのでお忘れなく。
《真面目な身代わり》は戦場に出たときに土地をライブラリーから戦場へ!《暴走魔導士、デリーナ》が除去されてしまったときに再び戦場に出すまでもたつきたくないので、あらかじめ土地を2枚ほどいただいておきましょう。コピー・トークンがブロックしてもらえればドローももらえます。
いってつのイチオシ!
トークンが何体出てくるか。結局運否天賦ではあるのですが、この確率を上げる方法があります。
《バーバリアン・クラス》は《暴走魔導士、デリーナ》と同じセットに収録されていた、最高のサポートカードです。ダイスをもう1個振って大きい方の目で能力を解決できるので、15以上の目が圧倒的に出やすくなります。
《調和の神童》は『モダンホライゾン2』で登場。なんとシャーマンの誘発型能力を追加でもう一度誘発させます。もう戦場は滅茶苦茶に。スタックは落ち着いて解決しましょう。
それから20面ダイスもお忘れなく。数字が順番に並んでいるスピンダウンカウンターは20面ダイスとは別物ですよ。晴れる屋通販でも取り扱い中です。
- 2021/07/15
- ダイス を握って冒険しよう。4と6。それから8と12。
- いってつ
おわりに
さあ冒険だ。
『フォーゴトン・レルム探訪』は統率者戦にあらたな有力統率者を送り込んでくれました。みなさんもぜひ「ダンジョンズ&ドラゴンズ」のレジェンドたちと冒険に出かけましょう。
【イベント情報】トーナメントセンター東京にて、9月20日(月・祝)に大規模統率者イベント開催決定!
— 晴れる屋 (@hareruya_mtg) August 6, 2021
初心者の方でも超ガチな方でも、お一人でもグループでも、誰もが楽しめるイベントです!
詳細は後日発表となりますので、楽しみにお待ちください!
※社会情勢により延期・中止となる場合がございます pic.twitter.com/o4UGM0NCP7
いったい何が起こるのか。とってもワクワクしています。待て次報。