メディアチームが独断と偏見で選ぶ『イニストラード:真夜中の狩り』

晴れる屋メディアチーム

『イニストラード:真夜中の狩り』を好きに語ろう!

みなさんこんにちは、晴れる屋メディアチームです。

先週末に『イニストラード:真夜中の狩り』の全カードリストが公開されました!次元イニストラードには三度目の来訪であり、懐かしの「フラッシュバック」や部族たちと再会を果たすことになります。レアを見れば3種類のプレインズウォーカーやドラゴン、全体除去と魅力的なカードが目白押しですね。

レンと七番月の帳の執政日没を遅らせる者、テフェリー

最新エキスパンションの紹介記事としては『神が選ぶ』がお馴染みですが、今回もそれに先立ちましてメディアチームが各々の好きなカードを勝手にオススメしていきたいと思います!

それではメディアチームが独断と偏見で選ぶ『イニストラード:真夜中の狩り』、スタートです。

登場人物

『イニストラード:真夜中の狩り』のオススメカードを独断と偏見で選んだのは、次の4名です。

富澤:ライター。好きなフォーマットはドラフト(特にキューブドラフト)。極端に軽いか、極端に重い尖った性能のカードが好みであり、ドラフトでレアが流れてくるとついついピックしてしまう。『フォーゴトン・レルム探訪』では手札がたくさんある状況で《デック・オヴ・メニー・シングズ》を起動してしまい、危うく負けかけた。

いってつ:ライター。好きなフォーマットは統率者戦。統率者戦の知識はメディアチーム内で群を抜いており、新旧含めて知らぬカードはない。統率者に絡むシナジーやコンボ、デッキの組み方まで自身の知識を余すところなく連載記事カードアーカイブで披露してくれている。彼の愛する《真実の解体者、コジレック》は、新弾で強化されるのだろうか?

やまお:編集担当。好きなフォーマットはスタンダード。強くて派手なカードをできるだけ入れたアグロやミッドレンジデッキをよく使う。手札からマナカーブ順にプレイする簡単なデッキが好き。

島田:デッキリスト担当。好きなフォーマットはフロンティア、好きなプレインズウォーカーはオブ・ニクシリス。イニストラード次元のカードは毎回イラストがやたらとグロテスクなため、カードリストを見ているときに家族が後ろを通らないか心配している。過去一番グロかったと思うカードは《思考掃き》

富澤のオススメ

この記事を書くにあたり、何かいいカードはないものかと自室でつらつらと全カードをリストを見ていたときのこと。時刻はちょうど丑三つ時。青はなし、黒もなし。赤も《嵐の捕縛》まで見終わったころ、突然自室の明かりが落ちて…そのカードが浮かびあがってきたのです。

《盗まれた活力》

盗まれた活力

え、怖っ!

《盗まれた活力》はカードなのに、カードとは思えないリアルな恐怖を伝えてくれます。アップで描かれた笑顔の吸血鬼が何とも言えず不気味。らんらんと赤く輝く瞳孔が開き気味な瞳、ニヤけた口元、その唇を滴る血とそのすべてが恐ろしく、夜中に真っ暗な部屋では直視できないイラストです。思わず後ろを振り返ったら…なんて考えるとカードを直視できません

まるでホラー映画のワンシーンを切り取ったかのような、リアリティある作風はMike Bierek氏によるもの。同氏の作品としては《繁殖池》《太陽の指輪》《マナ吸収》などがあります。統率者戦でも使用頻度の高いカードばかりですので、みなさんも一度は目にしたことがあるかもしれません。

繁殖池太陽の指輪マナ吸収

それにしても《盗まれた活力》があまりに怖かったので、クリーチャーなどのキャラクターが描かれたイラストも調べてみましたが、意外と普通でした。『イニストラード:真夜中の狩り』ではほかに《捜索隊の隊長》を描かれています。さらに調べていて気がついたのですが、なんとみんな大好きな《石鍛冶の神秘家》を描いたのもMike Bierek氏でした。ちょっと作風違いすぎますよね。

捜索隊の隊長マナの座、オムナスカラストリアの血の長、ドラーナ石鍛冶の神秘家

最後になりますが、大切なことなのでもう一度。くれぐれも夜中に一人で《盗まれた活力》を見ないでください。次見ても、自分は間違いなく泣きます。

盗まれた活力

いってつのオススメ

不浄なる者、ミケウスギトラグの怪物希望の天使アヴァシン

イニストラード次元は過去に優秀な統率者を輩出してきた実績があります。《希望の天使アヴァシン》亡きイニストラードではどんな伝説が生まれるのでしょうか。

《年経た枝指》

年経た枝指

新たなガチ統率者の登場かもしれません。《年経た枝指》は唱えたときに無作為にX枚のクリーチャー・カードをライブラリーから墓地へ落とします。「コンボをしろ」って意味です。「唱えたとき」の誘発型能力なのでほとんど打ち消されることがないのも魅力です。

壊死のウーズPhyrexian Devourer歩行バリスタ

《Phyrexian Devourer》のシルエットがおにぎりっぽいから。

一番シンプルな方法は「おにぎりコンボ」でしょう。デッキに入れるクリーチャーを《壊死のウーズ》《Phyrexian Devourer》《歩行バリスタ》のみにしておき、《年経た枝指》をX=3で唱えます。するとライブラリー中のこの3枚が必ず墓地に置かれます。《再活性》などで《壊死のウーズ》を吊り上げると、ほぼ無限ダメージが成立します。

生き埋め

従来は《生き埋め》でコンボパーツをすべて墓地へ送ってコンボの準備がなされていました。《年経た枝指》は統率領域においておける(ほぼ)打ち消されない《生き埋め》と読み替えることができるかもしれません。

デッキリスト共有サイトなどでは、《年経た枝指》を統率者や重要なコンボパーツに据えたデッキリストが発売前にも関わらず多数投稿されています

「おにぎりコンボ」の3枚セットのほかに《不浄なる者、ミケウス》《Rot Hulk》《アンデッドの大臣、シディシ》などさまざまなコンボに転用できるクリーチャーを投入し、おにぎりコンボに頼らない勝利パターンを搭載したデッキが研究されています。

今後さらに研鑽が進み、ガチ統率者の一角となるかもしれません。要注目です。

《月銀の鍵》

月銀の鍵

無色統率者《真実の解体者、コジレック》や白茶単《オズワルド・フィドルベンダー》を握る者いってつとしてはアーティファクトにも触れざるを得ません。

「マナ能力を持つアーティファクト・カード」を探す初のカードではないでしょうか。唱えてから起動まで3マナとサーチカードとして実用圏内の軽さ。《加工》が3マナであることを考えるとなかなか悪くない性能です。

彩色の灯籠宝石の睡蓮魔力の墓所

《彩色の灯籠》を引き込んでマナベースを安定化させたり、軽量のマナアーティファクトを使って一気にマナ加速したり。

2ターン目に《月銀の鍵》、3ターン目に起動、《宝石の睡蓮》をサーチ、土地セットができれば5マナの統率者を唱えることができます。

クラーク族の鉄工所ファイレクシアの供犠台ライオンの瞳のダイアモンド

コンボパーツのサーチ要員としても利用できそうです。さまざまな無限コンボを形成するサクり台や、「ブリーチコンボ」「サルベイジャーコンボ」で活躍する《ライオンの瞳のダイアモンド》もサーチできます。

単純にマナを出すだけの目的で使うにはやや悠長な印象ですが、コンボパーツとしての供犠台をサーチできるのは大きな魅力です。

船壊し、ダーゴ三度の再誕、ジェスカ

自身の能力を利用して1マナで唱えた《船壊し、ダーゴ》《ファイレクシアの供犠台》で生け贄で捧げて生み出した赤マナ1点で再び《船壊し、ダーゴ》を唱えなおして……を100回ほど繰り返してから《三度の再誕、ジェスカ》を戦場に出し、各プレイヤーに100点を飛ばすコンボデッキが存在します。

ギャンブルゴブリンの技師

従来の赤のサーチ手段。
《ゴブリンの技師》を出したら《ボジューカの沼》出されがち。

赤単色であるためサーチに恵まれないデッキでしたが、新たなサーチカードを獲得して強化されそうです。

やまおのオススメ

《凶兆の血の暴行》

凶兆の血の暴行

《不詳の安息地》のような土地を破壊できる呪文ですが、相手に土地を与えてしまうため基本的には自分の土地を破壊してランプ呪文として使うことになりそうです。

「フラッシュバック」があるのでこれ1枚で土地のセットを含め7マナまで伸ばせる優れもの。前環境のスタンダードでは、ランプ後のフィニッシャーとして《出現の根本原理》が圧倒的な強さを誇っていましたが、ローテーションによりほかの重くて派手なカードにも出番が回ってきました。

山火事の精霊カザンドゥのマンモス硬鎧の大群世界を彫る者、ファイラス

また、一度に土地を2つ出せるので「上陸」と相性がいいのも見逃せません。似たようなカードに《乱動の再成長》がありますが、《凶兆の血の暴行》は「フラッシュバック」があるので「上陸」の弾を切らすことなく攻めれます。

レンと七番

生まれ変わった《レンと七番》も「上陸」と非常に相性のいい能力を持ったカード。[+1]で土地を集めて「0」で置けば爆発的に「上陸」を誘発させることができます。再び上陸デッキが環境に現れるかもしれませんね。

島田のオススメ

《哀悼の巡回兵》《朝焼けの亡霊》

哀悼の巡回兵哀悼の巡回兵

フレーバーテキストがエモーい!シンプルな効果のコモンにこんなに素敵なストーリーが、というかシンプルだからこそフレーバーを入れ込む要素があるんでしょうか。昔のカードだと《命知らずの群勢》とか。

命知らずの群勢

地味に犬がずっと生きてるのもいいですね。犬好きの友人が「人間はいいけど犬がひどい目に遭う描写は絶対見たくない」と言ってたのを思い出しました

《食肉鉤虐殺事件》

食肉鉤虐殺事件

イラストが怖すぎ!なんらかのホラー映画の一場面みたいな絵面、まぁイニストラード次元は毎回そういう感じなのでだいぶ慣れました。しかも《食肉鉤虐殺事件》というホラー小説のタイトルみたいなカード名がまたいい味出してます。語呂もいいですよね《食肉鉤虐殺事件》、とても現実では出てきてほしくないタイプのフレーズですけど。

カードの効果もやたらと怖くて、場に残るということは事件がずっと続いてるってことだしクリーチャーが死亡すると能力が誘発するってことはそのクリーチャーをどうしているのか…まさかプレイヤーに食べさせ…使うのが嫌になってきました。

《忘れられた大天使、リーサ》

忘れられた大天使、リーサ

えっ生きてらしたんですか!?

彼女を初めて見る方に説明しますと、彼女はイニストラードに昔からいた強力な天使の1人です。《雪花石を率いる者、ブルーナ》《黄金夜の刃、ギセラ》《鷺群れのシガルダ》と同じ生まれの存在らしく(マナコストに類似性がありますね)、4人は姉妹として協力しながら長い間イニストラード次元を守っていました。

雪花石を率いる者、ブルーナ黄金夜の刃、ギセラ鷺群れのシガルダ

ですが黒が混じっているからかデーモンや吸血鬼など闇の勢力と近づきすぎた(それも人間を守るためだったんですが)彼女は後から現れたアヴァシンに滅ぼされてしまい、それからはアヴァシンがほか3人の天使を率いて人間を守護している…という話でした。少し前に『統率者レジェンズ』で《薄暮の埋葬布、リーサ》としてカード化されたものの、統率者系セットは決まった時間軸が存在しないので彼女も既に亡くなった扱い、かと思っていたらまさかの再登場!

薄暮の埋葬布、リーサ

どうやって復活したんでしょうか。黒マナの絡んだ何か、あるいはアヴァシンも実は滅ぼしたくなくて手加減した?今後のストーリーで判明することに期待したいです。

あとシガルダがずーっと一人で戦ってて可哀想だったから姉妹で仲良く頑張ってほしい。地味にシガルダも不幸パラメーター高めの人ですよね、こんなこと言ってて結局リーサが悪役サイドだったらどうしよう?

《確固たる討伐者、レム・カロラス》

確固たる討伐者、レム・カロラス

祝!!カード化!!!

彼がストーリーに初登場したのは『イニストラード』発売の2011年9月。当時からずっとファンだったので、10年越しのカード化で感無量です。しかも新たな二つ名「確固たる討伐者」を引っ提げての登場、今回もかっこいい!登場するたびに二つ名は変わるけどあくまで人間の敵と戦う姿勢は不変、素敵です。

破砕聖戦士の相棒直接射撃

しかも『イニストラード:真夜中の狩り』の統率者セットではまた別の二つ名で呼ばれているとか?それも早く見たいなぁ。

ところで彼は直近でストーリーに登場したときは愛馬のジェッダに騎乗していましたが、今回はグリフに乗って空を飛んでいますね。当時もう「老ジェッダ」と呼ばれていたので寿命が来ちゃったのかな…おかげでカード的には飛行が付き、使う分にはありがたいです。

ちなみにその記事「聖トラフトと空駆る悪夢」はとても熱い話で非常に面白いので、まだ読んでいない方はぜひ。

あと能力も呪文のダメージを増やしたり減らしたりと若干《黄金夜の刃、ギセラ》を連想させるものになっており、武器で直接戦闘するイメージだったこれまでとは少し毛色が違います。実は魔法も使えたのか、エルドラージとの戦いの後に新たな力を手に入れたのか、特に理由はないのか…これからの背景世界記事に期待。

『イニストラード:真夜中の狩り』まもなく発売

今回は、フォーマットの垣根を取っ払って、個人の好きを全面に押し出して語ってきました。カードの効果も気になるところですが、イラストや物語もマジックの魅力の一つ。『イニストラード:真夜中の狩り』の楽しさが伝われば幸いです。

また、来週には神が選んだ各フォーマットのイチオシカードが紹介されます。これを読んで『イニストラード:真夜中の狩り』で使うカードに狙いを定めるのもいいかもしれませんね。

なお、2021年9月24日(金)発売予定の『イニストラード:真夜中の狩り』ですが、現在晴れる屋ではブースターBOXやシングルカードの予約受付中となっております!下記のリンクより『イニストラード:真夜中の狩り』のブースターBOXシングルカードへそれぞれ繋がっておりますので、ぜひ、ご活用ください!!

イニストラード:真夜中の狩り イニストラード:真夜中の狩り
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