決勝戦:堀 雅貴(ボロスバーン) vs. 武藤 正吾(アゾリウスエンソウル)

晴れる屋メディアチーム

By Souta Nakagawa

対峙する古豪デッキ

『第2期関西帝王戦パイオニア』から1年と2か月。季節がめぐり、様々な変化が起こった2021年と同様に、パイオニア環境にも変化があった。

「トップ8に残ったデッキがすべて違う」ほどの変化だったが、61名が参加した『第3期関西帝王戦パイオニア』に残った2つのデッキは――強さの「不変」を表していた。

堀 雅貴:ボロスバーン

ボロスバーン

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堀 雅貴が使用するのは「ボロスバーン」。パイオニア黎明期から存在し、圧倒的火力と赤い優良クリーチャーで攻め立てるデッキだ。

武藤 正吾:アゾリウスエンソウル

アゾリウスエンソウル

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対する武藤 正吾が使用するのは「アゾリウスエンソウル」。『The Last Sun2020』でも実績を残したデッキで、軽量アーティファクト・クリーチャーと《アーティファクトの魂込め》などのオーラ呪文で圧倒する。

3rd-Kansai-Pioneer-Final

堀 雅貴(左) vs. 武藤 正吾(右)

頂点に残ったのはふたり。戴冠するのはただひとり。 激動の2021年、最後に『帝王』の座につくのは堀と武藤、果たしてどちらか。

決勝戦

Game1

スイスラウンドの順位により、先手は堀。互いに「相棒」である《夢の巣のルールス》を公開。堀は初手をキープ。武藤は即座にマリガンを選び、その後少し悩んだ様子でキープし、ゲームが始まった。

堀の先陣を切ったのは、《感動的な眺望所》から姿を見せた《損魂魔道士》。 対する武藤がショックインした《神聖なる泉》で繰り出したのは、《ポータブル・ホール》

ポータブル・ホール

これにより、堀の《損魂魔道士》は追放されてしまう。魔道士が穴に落とされてしまった被害が大きかったのか、堀は《感動的な眺望所》をセットし、そのままターンを渡す。これを好機と見たか、武藤は一気に攻めの姿勢に打って出た。

アーティファクトの魂込め

《ダークスティールの城塞》をセットし、《ポータブル・ホール》《アーティファクトの魂込め》を付与。そのまま攻撃して堀のライフを15に減らし、《羽ばたき飛行機械》を召喚して次の攻撃に備える。さて、こうなると堀は一転、苦しい状況に追い込まれる。

三度《感動的な眺望所》をセットし、今度は相棒である《夢の巣のルールス》を手札に加え入れる。 完全に攻めの手を失ってしまった堀に対し、武藤はまたも《ダークスティールの城塞》をセット。《ジンジャーブルート》を唱え、これにも《アーティファクトの魂込め》を装着。 2体の5/5クリーチャーに攻撃を叩き込まれ、堀の残りライフは5。

3rd-Kansai-Pioneer-Game1

どうにかして苦境を乗り越えたい堀だが、肝心のドローは《火遊び》。 曰く「まるでポーカーのような手札」となったようで、ここで堀が投了した。

堀 0‐1 武藤

Game2

再び《夢の巣のルールス》を公開したのち、手札をチェック。 堀はハンドを見るなり即座に、武藤は少し悩んでから互いにマリガンを選んだ。 その後は双方キープを選択し、運命の2ゲーム目が幕を開けた。

ポータブル・ホール

先手の堀は《山》から早速《ギトゥの溶岩走り》を召喚する。順調な滑り出しだが、武藤がショックインした《神聖なる泉》から唱えたのは、またも《ポータブル・ホール》。 出鼻をくじかれるも、堀は焦る様子を見せず、冷静に《感動的な眺望所》をセットしてターンを渡す。

一方で武藤は再び《神聖なる泉》をショックイン。ライフを16まで減らしながらも、《ジンジャーブルート》を繰り出して攻撃。着実に堀のライフを削る。

再び堀はドロー、ターンを渡し、武藤のターン。 《平地》をセットして、《アーティファクトの魂込め》を唱えた武藤に対し、堀が動いた。

灼熱の血

《灼熱の血》

《ジンジャーブルート》に向かって放たれた火力呪文は、お菓子の兵隊を焼き払っただけでなく、武藤のライフに3点のダメージを与えた。 とはいえ、《アーティファクトの魂込め》を装着した《ポータブル・ホール》に攻撃され、堀のライフは14。双方のライフがほぼ並ぶ。 緊迫したせめぎあいが続く中、状況を変えるべく堀が唱えたのは《岩への繋ぎ止め》

岩への繋ぎ止め頑固な否認

しかし、無情にも武藤の《頑固な否認》で打ち消されてしまう。 無事に攻撃手段を守り切った武藤は、次のターンに5/5の《ポータブル・ホール》で攻撃。 堀のライフを9まで削り、着実に追い詰めながら《羽ばたき飛行機械》を召喚。1ゲーム目と同様の動きで、勝利への布陣を形成してゆく。

後がない堀はアップキープに《火遊び》を武藤に唱え、ダメージを与えつつ占術を行う。 デッキトップに置いたカードをそのままドローし、盤面に着地したのは《ギトゥの溶岩走り》。速攻を持って文字通り走り出したクリーチャーの攻撃で、武藤のライフは残り11。

だが、今の武藤にとってはかすり傷にすぎない。 返しのターン、武藤が唱えたのはとどめとなる《アーティファクトの魂込め》

3rd-Kansai-Pioneer-Game2

並び立つ2体のハサミを対処する手段がないと判断したのか、堀はここで投了した。 そして同時に、新たなるパイオニアの『帝王』が誕生したのだった。

堀 0‐2 武藤


3rd-Kansai-Pioneer-Champion

『第3期関西帝王戦パイオニア』優勝は武藤 正吾!おめでとう!!

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