神が選ぶ『神河:輝ける世界』注目カードトップ3!

晴れる屋メディアチーム

(※この記事は第19期モダン神決定戦が開催される前に依頼されたものです)

新時代の神河へ

梅澤悟漆月魁渡完成化した賢者、タミヨウ

いよいよ今週末『神河:輝ける世界』のプレリリースが開催され、一足先に実装されているオンラインではすでに遊ぶことができます!早速カードリストを眺め、新しいデッキの構想を思い描いていることでしょう。

ただ魅力的なカードばかりの『神河:輝ける世界』を見ると、どのカードやデッキが強いのか、どのカードを買えばいいのか、悩んでしまう方も多いでしょう。

そこで、各構築フォーマットを代表する実力者である「神」のみなさんに、『神河:輝ける世界』で注目するカード トップ3!を聞いてみました!

「神」とは?

晴れる屋が主催している、「神決定戦」という大会の暫定王者。スタンダード・パイオニア・モダン・ヴィンテージ・レガシー・リミテッドの6フォーマットそれぞれで行われており、予選大会(挑戦者決定戦)と決勝大会(神決定戦)を勝ち抜いた者だけが「神」になることができる。

詳しくはこちらをご覧ください。→神決定戦特設ページ

各フォーマットを熟知した者ならではの視点から、鋭い意見が飛び交いました。「神」の目にはなにが映り、彼らはなにを考えたのでしょうか。

◆第6期パイオニア神:中島 篤史

『神河:輝ける世界』カードセット全体の印象

天上都市、大田原轟く雷獣

アーティファクト、エンチャントが中心のセットで尖った性能を持ったカードが多く、デッキの単純な強化となりそうな汎用性の高いカードは少なめな印象です。ですが、パイオニアでは新規収録となる「魂力」、新規キーワード能力の「改善」を持ったカードを始め、ズルいことがいろいろと考えられそう。

創案の火黎明起こし、ザーダ原初の死、テジマク

「魂力」は呪文と遜色ないパワーを持ちながら、《創案の火》の呪文を唱える際の制約を無視したり、《黎明起こし、ザーダ》などでコスト軽減が可能。「改善」はカウンターの種類を問わないので、《原初の死、テジマク》を手札から見せるだけで、自分のクリーチャーを「改善」できます。それズルくない?と相手に思わせたら勝ちです。もっと隠されたシナジーがないかどうか、常にアンテナを高く張っておきたいですね。

『神河:輝ける世界』パイオニア注目カードトップ3!

3位:《巨大な空亀》

巨大な空亀

《復元》を軸とした《王神の贈り物》デッキで採用が考えられます。非常に汎用的な2つの「魂力」能力を持っており、《王神の贈り物》で釣るためのクリーチャーを墓地に用意しながら、干渉することが可能です。

復元王神の贈り物

序盤の露払いを行えるバウンス能力、墓地に落ちてしまったキーカードの《復元》を手札に戻せる回収能力のどちらも便利に使えそう。飛行、「護法(2)」と《王神の贈り物》で釣り上げた際の能力も及第点なのが嬉しいですね。

2位:《大牙勢団の総長、脂牙》

大牙勢団の総長、脂牙

なんといっても《パルヘリオン II》とのコンボが強力!対処されなければ飛行13点+次のターンに残った天使・トークンで8点。ゲームが終わります。戦場に出たときの能力と攻撃時の能力の両方を持つ、《エシカの戦車》《領事の旗艦、スカイソブリン》との相性も良好。これらは手札に戻っても出し直しが容易であり、安定性が魅力ですね。

Parhelion II未練残り

《未練残り》を使用し、墓地肥やしに全力を注いでコンボを狙いに行く戦略のほか、あくまでミッドレンジとして動きながら、破壊された機体を釣ることでリソース回復手段として用いることも考えられます。

1位:《皇の声、軽脚》

皇の声、軽脚

スラムオーラに頼もしい1枚が加わりました。デッキのキーカードである《天上の鎧》をライブラリーからサーチでき、大きくパワーを上げる戦術に安定性を持たせることができます。すでに戦場にあるオーラと同名カードはサーチできないため、《きらきらするすべて》以外にも2マナのオーラも種類を散らして数枚仕込んでおきたいですね。

無私の救助犬天使の贈り物ギルド嘲笑いの護法印

《上級建設官、スラム》と比べて1撃でゲームを決めるようなパワーに育てやすい一方、除去されてしまった際の損失も大きくなりがちな点に注意したいところ。《無私の救助犬》などを増やしてクリーチャーを守る形にしたり、《天使の贈り物》などのドロー付きのオーラを採用することも考えられます。ライブラリーに1枚あればサーチできるため、《ギルド嘲笑いの護法印》のような用途が限定的なオーラにも日の目が当たるかもしれません。

◆第18期モダン神:宮下 翔太

『神河:輝ける世界』カードセット全体の印象

精霊界との接触鏡殻のカニ

とにかくひたすら詰め込んだなという印象です。その分カードパワーもここ最近のパックと比較すると明らかに高く設定されており、インフレが進んだモダンでさえも影響を与えそうなカードが散見されます。最近のパックは何が使われるかと頭を悩ましていたのですが、今回は嬉しいことに逆に絞るのが大変でした。

『神河:輝ける世界』モダン注目カードトップ3!

3位:《冥途灯りの行進》

冥途灯りの行進

《虹色の終焉》より強い白の除去は今後まず出ないと思っていましたが、これまたとんでもない除去が登場。モダン目線だとマナ効率は《虹色の終焉》に劣ります。ですがインスタントゆえ、《敏捷なこそ泥、ラガバン》の「疾駆」や突然《巨像の鎚》を持った《メムナイト》にも対処できます。さらに土地でないと書かれてないのもポイントで、各種ミシュラランドはもちろんなんとあの憎き《ウルザの物語》にも対処可能です。

あくまで《虹色の終焉》のサブとしての役割にはなりそうですが、それでも非常に強力な除去だと思います。

2位:《獅子の飾緒》

獅子の飾緒

はい出ました《石鍛冶の神秘家》でサーチできる《漁る軟泥》素のサイズが《漁る軟泥》より小さいし、ライフゲインもないのでいろいろと突っ込まれてそうですが、パーマネントを追放すれば大きくなるのは驚異的です。モダン環境であれば、墓地にフェッチランドが落ちていないことのほうが珍しいのでどんどん大きくなります。

ハンマータイムにとって頼もしい新戦力になるでしょう。メインから採用できる強力な墓地対策であり、ロングゲーム時うまく《巨像の鎚》が機能しない場合のフィニッシャーであり、さらに装備品でもあるので《墨蛾の生息地》《羽ばたき飛行機械》につけて地上が膠着してるときの打開策にもなります。

1位:《耐え抜くもの、母聖樹》

耐え抜くもの、母聖樹

アンタップインできてちゃんと緑マナも出るくせにとんでもない能力を持った土地。一応アドバンテージでいうと損をするのですが、触れる範囲の広さが異常です。《解呪》系かと思いきや土地すら触れる広さ。

レンと六番

採用されるのはまず《レンと六番》を使うデッキでしょう。このカードを《レンと六番》で毎ターン使われたら一部のデッキは手も足も出ません。ほかのサイクルの土地と比べても極めて起動コストが軽く、一緒に使わることの多い《敏捷なこそ泥、ラガバン》により起動コストがさらに軽くなります。・・・何で?

ここだけ見ると土地コンボ系いじめのカードに見えますが、逆に土地コンボにとっては土地をサーチするカードで《血染めの月》を始めとした置物への対処手段を探せるようになりました。そのため、使用機会の差を加味すると土地コンボ側のほうが強化としては少し大きいかなという印象です。

ちなみにこのカードによって出せるのは基本土地ではなく、基本土地タイプを持つ土地です。ショックランドを持ってくることもできますし、逆に《荒地》は持ってこれません。

◆第18期レガシー神:高野 成樹

高野 成樹

『神河:輝ける世界』カードセット全体の印象

しげ樹の牙

神河は、自分がマジックを始めたセットでもあるのでとても思い出があるエキスパンションです。また懐かしいだけでなく各レジェンドランドサイクルなど、いろいろなフォーマットで見かけそうなパワーカードが多いですね。

『神河:輝ける世界』レガシー注目カードトップ3!

3位:《碑出告が全てを貪る》

碑出告が全てを貪る

初の両面英雄譚、赤黒なのにエンチャントも触れる全体除去はめずらしく、赤と黒が入っているコントロールなら使ってみたいカードです。レガシーは1マナのカードが複数枚並ぶことも多く、また墓地追放も《濁浪の執政》《自然の怒りのタイタン、ウーロ》を封じることができるので、痒いところに手の届く良いカードだと思います。

2位:《獅子の飾緒》

獅子の飾緒

《漁る軟泥》が白くなったらいろいろできるようになりました。デス&タックスの装備枠が増えるとともに、自身もクリーチャーなので装備先にもなる腐らない1枚。《護衛募集員》だけでなく、《石鍛冶の神秘家》でもサーチできるので、石鍛冶デッキに1枚入れておくと便利で強そうです。

1位:《耐え抜くもの、母聖樹》

耐え抜くもの、母聖樹

文句なしで強いと思います。ほかのサイクルが起動に3マナ以上必要なのに、なぜか2マナで置物に触れてカウンターもできません。コンボが置物対策として使っても良いし、コントロールが《壌土からの生命》で使いまわしても良し。複数枚引いても、アンタップインの緑マナと至れり尽くせりの1枚です。

◆第17期ヴィンテージ神:高野 成樹

高野 成樹

『神河:輝ける世界』カードセット全体の印象

樹海の幻想家、しげ樹

どうも、《樹海の幻想家、しげ樹》です。ヴィンテージではカードパワーが足りません。ですが、神河にはヴィンテージでも活躍できるカードがたくさんあります。

『神河:輝ける世界』ヴィンテージ注目カードトップ3!

3位:《隔離用構築物》

隔離用構築物

1ターン目《Mishra’s Workshop》からプレイ、2ターン目《Bazaar of Baghdad》を起動すると実質タダで2枚ドローできる夢のコンボが可能です。ほかにも《ライオンの瞳のダイアモンド》《Black Lotus》になったり、いろいろと夢が広がる1枚です。

2位:《皇国の地、永岩城》

皇国の地、永岩城

ヴィンテージは除去が薄いですが、これなら白単エルドラージやヘイトベアーデッキに土地として問題なく採用できます。《スレイベンの守護者、サリア》を出すことにより、普通は重い除去もなぜか《皇国の地、永岩城》は軽くなるのでデッキとも噛み合っていて良い仕事をしそうです。

1位:《耐え抜くもの、母聖樹》

耐え抜くもの、母聖樹

レガシーに引き続きヴィンテージもこのカードを1位にさせていただきました。レガシーでは禁止カードに指定されている《レンと六番》で毎ターン「魂力」することができます。《鋼の風のスフィンクス》が出てきてもこれで安心ですね。

◆第9期リミテッド神:高橋 太朗

高橋 太朗

『神河:輝ける世界』カードセット全体の印象

銀毛の達人駆動メカ熊野と渇苛斬の対峙

海外から見た「こうあってほしい日本」がこれでもかと詰め込まれたとても魅力的なセットだと思います。また、「忍術」「機体」「両面英雄譚」など印象的な要素が多く、ド派手なセットな印象ですね。

リミテッド目線で見てもコモン、アンコモンに強力なカードが多く、シナジーも豊富で見た目の派手さに負けていません。コモンの2色土地も採用されているため多色化も可能で、非常にできることが多いセットという印象です。ただその分ドラフトではピックとなる候補が多く、軸を絞ることもなかなか難しくなりそうですね。楽しくも悩ませてくれそうなセットだと思います。

『神河:輝ける世界』リミテッド注目カードトップ3!

3位:《ネットワークの攪乱者》

ネットワークの攪乱者

「忍術」のタネとなるクリーチャーの条件は「コストが軽く攻撃を通しやすい」「手札に戻すことに意義がある」といったものがあげられますが、このカードはその両方を満たす最高の相棒といえます。

テンポを損なわない1マナでありながら飛行という回避能力を持ち、さらに手札に戻した後は忍者の攻撃を通しやすくするETB能力と、まさに忍者のために生まれたカード。アーティファクトである点もメリットのほうが大きいです。ドラフトを行う際、「忍術」をテーマにしたデッキを組むならば最優先で集めたいカードです。このカードの枚数次第でデッキの完成度に大きな差が出てくることでしょう。

2位:《神童の試作機》

神童の試作機

今回はレアリティ問わず多くの機体が収録されていますが、その中でもこのカードは使いやすい1枚だと思います。機体はマナコストに比して性能が高く設定されていますが、乗り手となるクリーチャーがいなければ始まりません。そのため、強力な機体が場に並んでいても乗り手が除去されてしまい機能しなくなるケースが多々見受けられました。

その点このカードは自分自身で乗り手を生成できるため、機体が持つ根本的な弱点を補っています。自分以外の機体が攻撃しても誘発するため、出したターンに自分の乗り手を調達できる点も評価できますね。

1位:《孤独な鍛錬》

孤独な鍛錬

いわゆる《衝動》的ドローを行うカードで、この手のカードはたびたび収録されてきたのですが、この軽さと誘発条件の緩さは衝撃でした。相打ち狙いで攻撃しても多くの場合は問題ないでしょうし、このセットは装備品も多く、単独攻撃をサポートする能力を持ったクリーチャーも多いため効果の誘発は容易です。

エンチャントなので対処されにくいことも評価ポイント。序盤に出てしまえばアドバンテージの差はどんどん広がり、気づいたときには一方的なゲームを作り上げてしまう危険なカードです。


「神」ならではの柔軟な発想と鋭い着眼点から、各フォーマットの『神河:輝ける世界』の注目カードをレビューしてもらいました!

目を引くような強いカードが多く、どんなデッキを組むか考えるのが楽しいですね!彼らの意見を参考に新たな戦力とともに新環境へと踏み出しましょう!

なお、2022年2月18日(金)発売予定の『神河:輝ける世界』ですが、現在晴れる屋ではブースターBOXやシングルカードの予約受付中となっております!下記のリンクより『神河:輝ける世界』のブースターBOXシングルカードへそれぞれ繋がっておりますので、ぜひご活用ください!!

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