大きく変化した席順ごとの勝率と引き分け数。191戦のデータで見る第二期統率者神決定戦

いってつ

データで見る統率者神決定戦

みなさんこんにちは、メディアチームのいってつです。

初代神による防衛という衝撃的なクライマックスを迎えた第二期統率者神決定戦。そのゲーム結果をデータで振り返っていきましょう。

前回の記事はこちらからご覧ください。

席順と勝率

マジックというゲームは基本的に先手が有利とされ、その有利を是正するために、ゲームをスタートするプレイヤーは最初のターンのドローがスキップされることになっています。

しかし統率者戦ではスタートプレイヤーにも開始ターンのドローがあり、スタートプレイヤーが圧倒的に有利だとされてきました。

手番 勝利数
1番手 62(32.5%)
2番手 49(25.7%)
3番手 27(14.1%)
4番手 32(16.8%)
引き分け 21(11.0%)

今回は1番手のプレイヤーの勝率が32.5%。3番手4番手と比べておよそ2倍勝ちやすいという結果になりました。

前回は1番手よりも2番手のほうが高かった勝率。当時はこれを「一番最初にコンボを仕掛けた1番手に対し妨害を吐き出してしまい、優先権をパスし続けた2番手が次の手番で勝ってしまう」ためだ、と分析していました。

非常にありがたいことに、第一期統率者神決定戦以来、多くの強豪プレイヤーが「note」やSNSで戦略やデッキの情報共有をしてくれました。結果、マリガン判断や仕掛けの技術が底上げされ、国外のトーナメントと同様「1番手の有利」となったのかもしれません。

こうなると気になるのはSEに残るトップ12の手番。ではまず1位通過、マツモト選手の予選ラウンド結果を見てみよう。デッキは「ログ&テヴェ」です。

画像のタイトル

決勝戦に臨むマツモト選手。

第一期統率者神決定戦でも決勝戦に残った強豪だ。

第1ラウンドー4番手ー勝利
第2ラウンドー2番手ー勝利
第3ラウンドー4番手ー勝利
第4ラウンドー1番手ー勝利
第5ラウンドー3番手ー勝利
第6ラウンドー1番手ー敗北

脅威の5-1。しかも3番手を1回、4番手を2回引きながらいずれも勝利しています。

もちろんトップ12に残ったプレイヤーの中には、3番手4番手を1度も引かなかった「ラッキー」なプレイヤーもいます。しかしそんな幸運はまれで、実際には1番手を引いたときに確実に勝利しながら、3番手4番手でも勝利しているのです。

トップ12のプレイヤー全体を見てみましょう。

手番 ゲーム数(勝率)
1番手 21(61.9%)
2番手 20(65.0%)
3番手 11(72.7%)
4番手 20(65.0%)

3番手を引く回数は確かに少ないものの、1番手と4番手を同じ回数引いています。そして手番に関わらず、勝率は65%前後。

前回と同様です。「手番が早いほうが有利」なのは事実ですが、予選ラウンド勝ち抜ける強豪は「手番にかかわらず勝ち抜くことができる構築と技術」を擁しているのです。

引き分けの大幅増加

今回は黒を含むデッキが全体の58%と、前回の47%から大きく増えました。

ロフガフフの息子、ログラクフ愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット

今回から制限時間切れ後の延長ターンが廃止されたため、ゆっくりとアドバンテージを稼いでいては、コンボパーツがそろいそうなのに時間切れ、なんてことになりかねません。「50分以内に勝利できること」を強く意識し、《むかつき》《深淵への覗き込み》を強く使えるデッキが台頭しています。決勝戦にも残った「ログ&テヴェ」が特に象徴的です。こうしたデッキは暴力的で理不尽なスピードでゲームを終わらせます。

時間切れ・引き分けの処理 試合時間内に対戦が終了しなかった場合、スタックが空になるまでゲームを進めます。スタックが空になってもゲームが終わらない場合は引き分けになります。引き分けになった場合、その卓のすべてのプレイヤーは戦果点の7%を失います。勝者はいないためこのポイントを得るものは居ません。

事実上、プレイヤーがとれる選択肢、プレイするターン数は減るわけですから、それだけ引き分けの数が増えるのも納得です。

具体的には、前回の4回(2.3%)から21回(11%)に増加しています。

従来のルールであれば、これらのゲームそれぞれに延長ターンが与えられていたため、このルール変更でスムーズな大会進行が可能になるはずでした。

しかし一部ではこのルールを逆手に取り、プレイヤーが事実上の追加ターンを得ることに成功していました。

出現領域

これまでも対戦相手のマナが尽きた瞬間や対戦相手のリーサルの上から行動して勝利をもぎ取る《出現領域》を用いる戦術が存在しました。

制限時間の終わりが近づいてきたら優先権を得て《出現領域》を起動。フェイズ移行や土地のプレイはできませんが、事実上自分だけが延長ターンとなります。

こうした戦術自体はなんのルール違反でもなく、こうした戦術を採用したデッキやプレイヤーを非難してはなりません。とはいえ、今後もより快適でフェアなイベント運営のため、制限時間終了時の処理に関するルールが変更される可能性はあります。

コマンドフェストと第三期統率者神決定戦

7月30日に実施される「コマンドフェスト・大阪2022」で行われる統率者戦のトーナメントでは統率者神決定戦とほぼ同じトーナメント形式が採用されています。

統率者神決定戦や最強統率者決定戦でも活躍している強豪プレイヤーの中からも多くの参加表明がされている一方、西日本のプレイヤーも多く参加することになるこのイベント。どんなデッキが活躍するのでしょうか。『バルダーズ・ゲートの戦い』リリースからもある程度の期間が空いているので、研究が進んだ新たなデッキが台頭するかもしれません。事実上の新環境となるこのイベントにも注目です。

それでは、また統率者戦のテーブルでお会いしましょう。

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いってつ 晴れる屋メディアライターです。統率者戦は自己実現の物語。私を成長させ、時間を破壊する。最近の悩みは記事執筆と動画出演で忙しくて統率者戦が1日2回くらいしか遊べないこと。 いってつの記事はこちら