完全銀枠統率者の世界へようこそ
やあみんな。晴れる屋メディアのいってつだ。
みんなは銀枠のカードで遊んだことはあるかな?
シールドやドラフトで遊んだことはあっても、デッキを構築して遊んだことはないだろう。
『Unfinity』のカードのうち、「どんぐりマーク」のないものはレガシー以下のフォーマットでトーナメントリーガルとなっているが、「銀枠カードを使える」とは言えない。
とにかく銀枠カードで遊んでみたい!それも手軽に!
(T),Ashnod’s Couponを生け贄に捧げる:プレイヤー1人とドリンク1本を対象とする。そのプレイヤーは、そのドリンクをあなたのために取ってくる。あなたはそのドリンクに必要なあらゆるコストを支払う。
時間制限あり。立ち入り禁止の場所は避けること。1回の購入につき一個だけ。参加するデュエルにおいてのみ有効。このクーポンは譲渡できません。《粉砕》された、《爆破》された、《略奪》された、ほか《解呪》された場合無効です。実際価格は1セントの1/20未満です。ケベック州(カナダ)、ロードアイランド州(米北西岸)、あるいは法律によって立ち入り禁止の場所や、DCIによって禁止された場所では、この申し出は無効。
そんな発想で生まれた「完全銀枠統率者」をご紹介しよう。
ルール
まず最初に断っておきたい。
おそらく似たようなルールで遊んでいるコミュニティは世界中にあるだろう。今回紹介するルールはあくまでいってつがごく狭い身内で遊んでいるものとなる。実際に遊ぶときにはプレイヤー間で相談して、「どっちのほうがより楽しいか」という尺度で都合のいいようにルールを変えてしまおう。
構築ルール
使用できるカードは銀枠カードのみ。
統率者のルール、固有色のルールは統率者戦と同じ
ゲーム外部からカードを持ち込む能力は機能する。ゲーム外部から持ち込まれるカードに固有色のルールは考慮されない。
デッキは統率者を含めて40枚ちょうど。
使用できるのは銀枠カードのみ
使用できるのは「Un」シリーズに収録されたカードと一部のプロモカードのみとなる。
具体的には、
『Unglued』
『Unhinged』
『Unstable』
『Unsanctioned』
『Unfinity』
の5セットに収録されているカード、『HASCON・プロモーション・カード』に収録されているカードが使用可能だ。
もし持っているなら、ウィザーズからホリデーシーズンに関係者に配られる「ホリデー・プロモ」を使用してもいいだろう。合意が取れれば、『Mystery Booster』に収録されているテストカードを使ってもいいかもしれない。
『Unfinity』に収録されている、「どんぐりマーク」でないカードはレガシーやヴィンテージ、統率者戦で使用できる。これらのカードをプールに加えるべきか検討したが、「宇宙ジェイス使いたくね?」の一言でとりあえずOKとした。『Unfinity』を剥いてゲットしたカード、使いたいもんね。
銀枠統率者界の《梅澤の十手》
一方で、ただ強い装備品《Sword of Dungeons & Dragons》の使用を控えている(禁止とはしていないが誰も使わなくなった)ことを考えると、今後のメタゲームを注視し、必要なら介入するかもしれない。《Sword of Dungeons & Dragons》は、登場時は「d20」を振る面白カードだったが、『フォーゴトン・レルム探訪』でそれも珍しいことではなくなった。クリーチャーや除去の質が悪い銀枠環境で、毎ターン4/4飛行が出てくるという状況はあまり面白くなかったのだ。
伝説のクリーチャーを統率者に指定する。
統率者戦同様、伝説のクリーチャー1枚、もしくは『共闘』を持つ2枚のカードを統率者に指定する。
ブロールのように伝説のプレインズウォーカーを統率者に指定できるようにしてもいいか検討したこともある。当時は『Unfinity』発表前で、プールに存在するプレインズウォーカーの性能に対し、クリーチャーが弱すぎたため、この提案は却下された。
しかし、『Unfinity』に収録されたクリーチャーはこれまでの者と比べて戦闘向きの能力を持っているものも増えたため、伝説のプレインズウォーカーを統率者に指定できるようにして、統率者の選択肢を増やしてもいいかもしれない。
固有色のルール
統率者戦と同じく、固有色のルールにしたがって構築しなくてはならない。固有色とはカードの色に「ルール文章に含まれるマナシンボルの色」を加えたもの。
統率者の固有色がデッキの固有色となり、その色から外れたカードは採用できない。
ブロールでは《荒地》が存在しないため、《生けるレガシー、カーン》など無色の統率者を選択した際に選んだ色1色の基本土地をデッキに入れることができるというルールがある。
そこで、完全銀枠統率者でも同様に、固有色が無色の統率者を選んだ場合には、選んだ色を出せる基本土地を使用できるようになっている。
ゲーム外部からカードを持ち込む
一般の統率者戦ではゲーム外部のカードをゲームに持ち込む能力は機能しないというルールになっている。
銀枠カードには、無作為に選ばれたカードをゲーム外部から持ち込む能力が少なくない。こうしたカードは使えたほうが楽しいという理由から、完全銀枠統率者ではゲーム外部からカードを持ち込む能力の利用を認めている。
なお、持ち込まれるカードは黒枠のカードなど、「Unシリーズ」ではないセットのカードでもよい。また、固有色のルールも考慮しない。
デッキ総数は統率者を含めた40枚
デッキ枚数を40枚としたのは、デッキ構築に選択肢を作りたかったからだ。カードプールが狭い完全銀枠EDHでは、デッキ枚数を100枚や60枚にすると固有色が同じデッキは中身がほとんど一緒ということになりかねない。これを避ける措置だ。
リミテッドと同じデッキ枚数になり、再現性が高まるのでは?と思うかもしれないが、安心してほしい。
再現性なんてあってないようなものだ。
ゲームルール
ライフは20点。統率者ダメージのルールはなし。
テキストに書かれたことは実行しなければならない。
ライフは20点で開始する
40点や30点ではゲームがなかなか終わらないからである。20点でサクっと終わらせて、まだ遊び足りなければもう1回ゲームをやればいい。
ライフが20点しかなく、極端にライフを回復するカードも無い環境なので、統率者ダメージのルールは用いない。
テキストは絶対
銀枠カードのなかには、マジックの世界では到底考えられない行動をプレイヤーに強いるものがある。恥ずかしいからと言って、こうした指示を省略するのは望ましくない。僕らはカオスな銀枠世界を楽しみたくて銀枠統率者を遊んでいるはずだ。
《Kindslaver》で僕がゲーム外部の人物にコントロールされた結果、《Land Aid ’04》で「晴れる屋のテーマソングを歌いながら土地を探せ」と指示されたことがある。
やむを得ない
一方、カードを物理的に破壊しなければならないカードも存在する。こうしたカードについては「代用品で済ませるか」「本当に破壊するか」ゲーム前に取り決めておこう。
僕が遊んでいるコミュニティでは「実際に破らなければならない」としているため、《Blacker Lotus》と《Chaos Confetti》は実質的に禁止カードとなっている。
デッキ紹介
実際に使用しているデッキをご紹介。
統率者は《Baron Von Count》。「対象のプレイヤーを破壊する」という強烈な能力を持っている。普通の統率者戦に持ち込んだところ、この能力を《偏向はたき》され、僕自身を「destroy」してしまったことがある。
新セットのカードを採用したデッキもお見せしよう。統率者は《Lila, Hospitality Hostess》。ライブラリー上からコモンカードをプレイできる。必ずしもレアリティが高いカードが強いカードというわけではなく、アドバンテージを取るカードが少ない銀枠統率者界では圧倒的な供給力を誇る。
銀枠版《副陽の接近》である《Form of the Approach of the Second Sun》着地後は一気にライブラリーを掘り進めて特殊勝利も目指せる。
おいコーヒー買って来いよ
実際のゲームを見てみたい?近日中に晴れる屋YouTubeチャンネルで公開予定だ。抱腹絶倒間違いなしの超カオスなゲームをぜひ楽しんでほしい。
デッキ枚数が少なく、銀枠カードしか使わないので、1からデッキを組んだとしても非常にリーズナブル。ぜひみなさんもこのカオスな世界に飛び込んでみて欲しい。
それではみなさん、統率者戦のテーブルの下でお会いしよう。