マジック30周年!これまでのマジックの話をしよう
マジック:ザ・ギャザリングがこの世に生まれておよそ30年。いまもマジックのイベントには多くの人が集まり、多くのカードが売り買いされています。日本語カードが誕生した『基本セット第4版』から始めた人、MTGアリーナをきっかけに始めた人、今日始めた人がいっしょにマジックを楽しんでいます。
それぞれの人に、それぞれのマジックの思い出があるはず。
現在晴れる屋では「あなたとマジックのこれまで」をテーマにした「記事」を募集しています!
noteに投稿した記事のURLをハッシュタグ『#あなたとマジック30周年_記事』を付け、Twitterでご投稿ください。 優秀賞となった作品の投稿者様には『30th Anniversary』プレイマットをプレゼントいたします!
『30th Anniversary』プレイマットは先日ラスベガスで開催された「#Magic30」で限定販売された、レアな一品です!
しかし、記事を書くというのは少々ハードルが高く感じられるかもしれません。どんなことを書けばいいのでしょうか。そこで今回は、晴れる屋スタッフにそれぞれのマジックの思い出や想いを語ってもらいました!
はじめてマジックに触れた日の話
あなたがマジックに触れたのはいつ?どんなふうにでしたか?多くの人はカードゲームショップで目にしたとか、先輩に教わったのではないでしょうか。あるスタッフはこんな思い出を語ってくれました。
私にとってマジックはコミックの世界の話でした。
そう、『デュエル・マスターズ』です。
当時小学一年生だった私がコロコロコミックで初めて目にしたマジックは「牛次郎戦」。
なんとフォーマットは「ヴァンガード戦」。現在の統率者戦のように、自分の相棒となる「ヴァンガード・カード」を設定して戦う、特殊ルールでした。
勝舞が5色デッキで戦うのと対照的に、牛次郎はクリーチャーを《Sliver Queen, Brood Mother》が生成するスリヴァー・トークンに依存した、青単ドローゴー。今だからわかります、牛次郎の戦術のいやらしさが……。しかし、当時の私はそれがよくわかっていません。なんとなく、「牛次郎ってなんかやな奴だなあ……」とだけ。
勝舞の猛攻を牛次郎は《対抗呪文》や《目くらまし》で妨害します。しかし、勝舞は「切札」を引き当てます。それは《ウルザの激怒》!キッカーで唱えれば火力の上がる、打ち消されることのない火力呪文です。
しかし、勝舞くんは行方不明のお父さんをダシにした挑発に乗ってしまい、《ウルザの激怒》をキッカーせずに唱えてしまいます。
これに牛次郎は《誤った指図》。仮にキッカーして唱えていたとしても、《ウルザの激怒》は命中しなかったのです。一方勝舞は《対抗呪文》!《誤った指図》を打ち消そうとしますが……これにはピッチで唱えた《撃退》。もはやこれまでか。いいえ、勝舞はまだ《蝕み》を構えていました!
「わかるか?この《蝕み》が、おれの《対抗呪文》を打ち消した《撃退》を打ち消し、場に残ったおれの《対抗呪文》が、おまえの《誤った指図》を打ち消す。」
松本しげのぶ『デュエル・マスターズ4』(小学館)より引用
かっこいい!!!何が起きているのかはよくわからないけれど!!!!!
《ウルザの激怒》は見事命中、《蝕み/Undermine》の3点と合わせて牛次郎のライフは0に!勝舞の勝利で決着!わたしが初めてカードゲームを「かっこいい」と感じたの瞬間でした。
その後、漫画『デュエル・マスターズ』はその題材を「デュエル・マスターズカード」に移していくことになり、私はマジックに触れることなく、デュエル・マスターズでカードゲームデビューすることになります。そんな私も今ではマジックにどっぷりです。漫画『デュエル・マスターズ』のおかげで、現在の私がいます。
私にカードゲームのかっこよさを教えてくれたマジックと、松本しげのぶ先生には感謝です!
お気に入りのマジックのカード
みなさんにはお気に入りのカードがありますか?イベントで勝たせてくれた相棒、特別なトレードで手に入れたカード。いろんな理由でいろんな好きなカードがあると思います。あるスタッフは強いと信じたとあるカードが忘れられないようです。
私が最初にマジックに触れたのは中学校1年生のとき。友人のお兄ちゃんがやっているカードゲームがオシャレでかっこよく見えて、部活の仲間たちと一斉に遊び始めました。
友人たちとそれぞれ違う色のデッキを組み、私は緑を担当していました。《飛びかかるジャガー》と《怨恨》が強いという雑誌の言葉を信じ、緑単ストンピィのようなデッキを組んでいたと記憶しています。
ただ、まだプレイ経験が少ないころは、どんなカードが強いのか自分ではわからないもの。そのため、初心者の人なら誰しも「このカード強すぎじゃね!?」とほほえましい勘違いをしたことがあるはずです。
かくいう私もこのカードに見事に騙されました。
『プロフェシー』にはこの「化身」サイクルが各色に存在します。緑の担当だった私は雑誌でこのカードを見て、こう思いました。
「8/8トランプル。弱いわけがない。これで友達を全員倒せる。」
いま考えれば、デッキ構築としてメチャクチャです。《飛びかかるジャガー》と《怨恨》が入っているデッキに8マナ域の《力の化身》。どうしておかしいと気づけなかった、13歳の自分。
当然のごとく《力の化身》は手札で腐り、「こいつ全然出せないじゃん!」「まさかこいつ弱いのでは…」という疑念が出てきます。そして、ようやく8マナに到達しても《対抗呪文》や《恐怖》で対処される始末。疑念が確信に変わった瞬間でした。
いまでも《力の化身》をはじめとする「化身」サイクルを見ると、仲間内で盛り上がった記憶がよみがえってきます。晴れる屋に入社してから『プロフェシー』は残念なセットだと知ることになるわけですが、それでも『プロフェシー』は自分にとって間違いなく最高のセットでした。
マジックへの想い
はじめて握ったデッキ。憧れた最初のカード。思いがけず手に入れたレアカード。誰しも特別な思いを持っているデッキやカードがあるはずです。
マジックってすごい。俺はマジックからパワーをもらっている。
5つ上の兄の影響でゼンディカー・ブロックから始めて、しばらくはフォーマットなんかを意識せずに遊んでいたけれど、『エルドラージ覚醒』でエルドラージを引き当てて、その圧倒的な存在に夢中になった。
兄も最初は「15マナなんて絶対無理。10マナだって出せるわけない」って言ったけど、構築で結果を残したリストを見つけてきてくれて、兄からカードを借りながらエルドラージランプを組んだ。いま思えば、自分のデッキよりも弟のデッキを優先してくれるめちゃくちゃいい兄貴だ……
当時のリストは残ってない。イベントに出たりもしなかった。カードもやっぱりちょっと足りなかった。でも兄の友達と遊んで、コジレックや 《全ては塵》 で逆転勝ちしたときのあの気持ちよさを今も忘れられない。大体はもっとプレイが上手でデッキも洗練されていたみんなに負けていたけれど。
俺はエルドラージを従えているんだ!中学生の僕はそれだけで大興奮だった。なにか嫌なことがあっても、家に帰ればコジレックが待っている。嫌いな奴らを 《全ては塵》 や「滅殺」する妄想で僕は救われた。
今では仕事に忙殺されてあまりマジックのゲームを楽しめていないけれど、それでもファイルにしまってある「あの日のコジレック」を眺めて、嫌な記憶を滅殺してもらっている。エルドラージは今でも僕に元気をくれるカードだ。
みんなも自分のマジックの話をしよう!
マジックの記事というと、その多くがイベントレポートやデッキリスト、調整記録が大半を占めますが、この機会に自分自身とマジックの話を書いてみませんか?
数百字程度と短めでも、一万字を超える力作も大歓迎!みなさんのとっておきのエピソードやマジックへの想いを聞かせてください! !
締め切りは12月16日(金)です。みなさんのご応募お待ちしております!