【予算約1万】チャレンジャーデッキを強化しよう ~ディミーア・コントロール~

Piotr Glogowski

(編集者注:この記事は2022年12月10日(土)に執筆されたものであり、カード価格も同日時点の英語版のものとなります。)

ようこそ、パイオニアへ!

今日は『パイオニア・チャレンジャーデッキ2022』のディミーア・コントロールを、およそ1万円で強化する方法をご紹介します。

この初期のデッキリストは、パイオニアで通用するコントロールデッキを組むには充分な基盤となるでしょう。ただ、少しだけ改善の余地があります!変更点を解説する前に、まずは私がおすすめするアップデート版のデッキリストをご覧いただきましょう。

チャレンジャーデッキを改良しよう

マナベース

湿った墓水没した地下墓地

もっともテコ入れしたのはマナベースです。もともとのリストは正直に言うと少し残念なもので、フラストレーションが溜まる展開になりかねません。どちらのカラーにもマナコストの軽いインスタント呪文があり、《悪意ある妨害》のような色拘束の厳しい呪文もありますから、《湿った墓》《水没した地下墓地》は優先して強化すべきポイントです。

欺瞞の神殿廃墟の地

欲をいえば《欺瞞の神殿》も入れ替えたいところですが、予算の範囲内で収めるのであれば数枚残したままで良いでしょう。

《廃墟の地》はミシュラランドを破壊したり、「探査」コストを溜めたり、「紛争」条件を達成したりとディミーア・コントロールにとって素晴らしい選択肢ではあるのですが、4枚は単純に多すぎます。毎試合序盤から起動している暇があるわけじゃないですからね!

湿った墓天上都市、大田原ヴァントレス城難破船の湿地

さらにマナベースを強くしたいのであれば、《湿った墓》の4枚目、《天上都市、大田原》《ヴァントレス城》といった特殊土地を検討しましょう。《難破船の湿地》も良いかもしれないですね。

ストーム・ジャイアントの聖堂

マナベースの最後の変更点は《ストーム・ジャイアントの聖堂》です。ゲームがあまりにも長引いて、勝ち筋が何もなくなってしまう状況を避けるためです。《サメ台風》をフル投入したいと思う人もいるかもしれませんが、ちょっとお財布に優しくないですね。

呪文/フィニッシャー

覆いを割く者、ナーセット

構築するにあたり、できるだけインスタントタイミングで動けるように意識しました。そのため、《覆いを割く者、ナーセット》はサイドボードに落としています。彼女の常在型能力はマッチアップ次第では劇的に刺さるのですが、このデッキのメインプランでは余程の必要性がない限りメインフェイズにタップアウトしたくありません。

厳しい授業奔流の機械巨人

メインデッキから《覆いを割く者、ナーセット》を抜いた代わりに、『兄弟戦争』の《厳しい授業》を採用しました。対戦相手が打ち消し呪文を警戒して有効なアクションをとってこなかったときに《厳しい授業》を唱えれば、手札を入れ替えつつ、パワーストーンによって《奔流の機械巨人》を1ターン早く出せるようになります!このシナジーを活かすため、《奔流の機械巨人》を1枚追加しています。

《奔流の機械巨人》入りのコントロールデッキで《残忍な騎士》を採用するのはちょっと不可解です。そこで《残忍な騎士》ではなく、墓地に行き、デッキの方向性とも噛み合っているインスタント除去を検討してみることにします。

否認魂の粉砕取り除き

《湖での水難》は使い勝手に疑問符がつきます。相手を切削するカードがないため、相手が自ら墓地を溜めてくれることを期待するしかありません。それは頼りないプランでしょう!そこで、もっと頼もしい《否認》《魂の粉砕》《取り除き》といった妨害を追加することにしました。どれもインスタントであり、切り札の《奔流の機械巨人》とシナジーがあります。

復活したアーテイ

また、2枚追加した《復活したアーテイ》も貴重な強化です。必要とあらばアタッカーになりながらも、対応力が広く、デッキの基本プランに合致しています。《復活したアーテイ》はほぼ何でも対処できるため、妨害呪文枠を引き締めるのに適しています。

サイドボード

永遠神の投入

オリジナルのリストは、ちょっとサイドボードに全体除去をとりすぎですね!一部のサイドカードの枚数を調整しつつ、《肉儀場の叫び》のところに《永遠神の投入》を1枚入れました。ライフ回復の手段が乏しく、序盤を凌いでも押し切られてしまう可能性があるためです。

気をつけてほしいのですが、サイドボードというのは相対的なものであり、みなさんの属するメタゲーム次第で採用すべきカードは大きく変わります!

時を越えた探索墓地の侵入者喉首狙い軽蔑的な一撃

これは特に今回のようなコントロールデッキに当てはまります。ゲームは長引きますし、《時を越えた探索》を唱えればライブラリー内の多くのカードを引くことになるからです。身近な対戦相手のデッキに合わせて、除去を増やしたり、《墓地の侵入者》などの軽い脅威を入れたり、手札破壊や打ち消し呪文を採用してみましょう。

このデッキを使うときは、できるだけ相手のターンにマナを構えておき、ゲームの流れをコントロールし、相手の脅威をさばき、隙を見つけてドロー呪文を唱え、最終的にカードアドバンテージで勝利を確たるものにしましょう。

劣勢な状況を避け、有利なカード交換をしていくことを意識してくださいね!終盤までもつれ込めば、ドロー呪文で一気に有利に傾き、相手はなす術がなくなるはずです。


今日はここまで。この記事がコントロール使いのみなさんの参考になれば幸いです。

ピオトル・グロゴゥスキ (Twitter / Twitch / Youtube)

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Piotr Glogowski マジック・オンライン上でkanisterとしてその名を轟かせ、Twitchの配信者としても人気を博す若きポーランドの雄。 2017-2018シーズンにはその才能を一気に開花させ、プロツアー『イクサラン』でトップ8を入賞すると続くワールド・マジック・カップ2017でも準優勝を記録。 その後もコンスタントに結果を残し、プラチナ・レベル・プロとしてHareruya Prosに加入した。 Piotr Glogowskiの記事はこちら