(編集者注:この記事は2022年12月10日(土)に執筆されたものであり、カード価格も同日時点の英語版のものとなります。)
ヒューマンズ・アッセンブル
やぁ、みんな!ハビエル・ドミンゲス/Javier Dominguezだ。
今日は『パイオニア・チャレンジャーデッキ2022』のオルゾフ・ヒューマンズをアップデートしていくよ。
まずは構築済のデッキリストを見てみよう。
オルゾフ・ヒューマンズは紛れもないアグロデッキだ。人間クリーチャーをたくさん展開し、切り札である《兵員の結集》や《サリアの副官》で全体強化して戦うんだ。
基本的なゲームプランは、できるだけ早くゲームに勝ち切ることだ。相手を攻撃し、ブロッカーや単体で勝負を決めうるクリーチャーに除去を使う。ゲームに大した影響を与えない小型クリーチャーには除去を使わないようにしたい。
じゃあ、強化後のデッキを見てもらおう。
オルゾフ・ヒューマンズをアップデート!
人間はパイオニアの大会でも活躍する強力な部族だ。その強さのゆえんのひとつが《輝かしい聖戦士、エーデリン》だ。
《輝かしい聖戦士、エーデリン》は今回最大の強化だろう。ただただ、人間というアーキタイプに合っている。クリーチャーが大量に入っているデッキだから、盤面を支配するほどのサイズに膨れ上がる。それに、生成するトークンが人間なので全体強化カードと極めて相性が良いんだ。
《輝かしい聖戦士、エーデリン》と《サリアの副官》が並べば、《サリアの副官》のサイズが瞬く間に上がっていくだろう。もしデッキを一か所しか強化できないとすれば、《輝かしい聖戦士、エーデリン》はその筆頭だ。
これに次いで変更できそうなのはマナベースだろう。ショックランドはパイオニアで最高の2色土地であり、《神無き祭殿》は可能な限り多く採用したい。ただ、それよりも重要なのは《変わり谷》で、先ほどの改良したデッキリストにも採用している。《変わり谷》は土地でありながら人間・クリーチャーでもあるため、人間を強化できるカードがあるこのデッキなら大量のダメージを狙える。
《スレイベンの検査官》は《徴兵士官》と入れ替えた。この2体はゲームが長引いたときにアドバンテージがとれるが、できるだけ多くのダメージを入れたい展開ではパワーが2か1かで大きな違いが出る。人間がアグロデッキである以上、ダメージを入れたい展開になるのが普通だ。そう考えると、アドバンテージを生む1マナ域なら《徴兵士官》のほうが優れていると言える。
元々のリストでは除去呪文が数種類入っているけど、《不吉な戦術》に統一することにした。このカードはたった2マナでどんなクリーチャーでも対処できる素晴らしい除去だ。デッキ内には人間しかいないため、そのデメリットはほぼないようなものであり、その強さに拍車がかかっている。
人間を全体強化するカードは非常に重要なので、《ドラニスのクードロ将軍》を1枚採用することにした。ほかの全体強化カードと似た役割を果たしながら、墓地利用デッキへの対策にもなり、状況によっては勝敗に大きな影響を与える。メタゲーム次第だろうけど、《兵員の結集》を数枚減らして《ドラニスのクードロ将軍》を追加しても良いと思う。
それから《帆凧の掠め盗り》をサイドボードへ移した。パイオニアにはクリーチャー中心のデッキがいくつかあり、そういった相手には《帆凧の掠め盗り》を引きたくないからだ。
サイドボードに《邪悪を打ち砕く》を2枚採用したけど、その採用に興味を持った人もいるかもしれない。このカードは大型クリーチャーを除去できるだけでなく、《創案の火》といった強力なエンチャントを破壊することもできるんだ。《黙示録、シェオルドレッド》や《鏡割りの寓話》に対しても持っておくと便利なカードだ。
デッキを使う上でのポイント
ポイント1
《サリアの副官》で《変わり谷》にも+1/+1カウンターを置きたい場合は、《サリアの副官》をプレイし、その効果がスタックに積まれているときに《変わり谷》を起動しよう。《サリアの副官》をプレイする前に《変わり谷》を起動してしまうと、《サリアの副官》がカウンターされてしまう可能性がある。
ポイント2
《不吉な戦術》を唱える前に、できるだけ盤面にクリーチャーを並べておこう。この除去を使うなら、その後に攻撃できるクリーチャーが複数いるほうが望ましいからだ。
ポイント3
《スレイベンの守護者、サリア》が刺さり、なおかつ除去が多いデッキ(たとえばイゼットフェニックス)に対しては、《スレイベンの守護者、サリア》を守れるようなタイミングで《不屈の護衛》をプレイしよう。
そうすれば、《スレイベンの守護者、サリア》を除去するのに呪文を2枚消費させることができ、しかもどちらの呪文も1マナ多く払わせられる。あるいは、《輝かしい聖戦士、エーデリン》を守れるタイミングで《不屈の護衛》を出しても良いだろう。
ポイント4
除去満載の相手に対しては、トークンを出せそうなタイミングで《輝かしい聖戦士、エーデリン》を展開するようにしよう。全体強化カードがあるため、1/1のトークンも1枚分の価値がある。
ポイント5
《コイロスの洞窟》や《神無き祭殿》で自分のライフを調整すれば、《黄昏の享楽》でライフ回復条件を達成できる。
話をまとめると、オルゾフ・ヒューマンズは質の高いアグロデッキだと思う。パイオニアの大会に持ち込んで良い結果を出せる確率は充分にあるはずだ。
ここまで読んでくれてありがとう!