『ファイレクシア:完全なる統一』を好きに語ろう!
みなさんこんにちは、晴れる屋メディアチームです。
もうすぐ『ファイレクシア:完全なる統一』が発売されます。全世界のマジックプレイヤーがさまざまなカードを試し、新たなデッキを組もうとワクワクしているころでしょう。
最新エキスパンションの紹介記事としては「神が選ぶ」がお馴染みですが、メディアチームも各々の好きなカードを勝手にオススメしていきたいと思います!
それではメディアチームが独断と偏見で選ぶ『ファイレクシア:完全なる統一』スタートです。
登場人物
富澤:ライター。好きなフォーマットはドラフト(特にキューブドラフト)。極端に軽いか、極端に重い尖った性能のカードが好みであり、ドラフトでレアが流れてくるとついついピックしてしまう。
いってつ:ライター。好きなフォーマットは統率者戦。統率者戦の知識はメディアチーム内で群を抜いており、新旧含めて知らぬカードはない。統率者に絡むシナジーやコンボ、デッキの組み方まで自身の知識を余すところなく連載記事やカードアーカイブで披露してくれている。
きよそね:Webディレクター。好きなフォーマットは統率者戦。さまざまなデッキに手を出すが、気がつくとまた緑単を握っている緑単マニア。
やまお:編集担当。最近好きなフォーマットはスタンダード(BO1)。強くて派手なカードをできるだけ入れたアグロやミッドレンジデッキをよく使う。手札からマナカーブ順にプレイする簡単なデッキが好き。
富澤のオススメ
すべてが完成化されつつある世界、『ファイレクシア:完全なる統一』。収録されているクリーチャーの大半がファイレクシアンであり、一部のプレインズウォーカーも悲劇的な運命をたどります。
完成化してしまったのは残念ですが、今作はほかにも数多くのプレインズウォーカーが登場します。構築戦での活躍が楽しみなセットといえます。
ここまでプレインズウォーカーの話をしてきましたが、今回ご紹介するのは白いファイレクシアン《這い回る合唱者》です。
ところで、みなさんは『彼岸島』というマンガ作品をご存じでしょうか。
松本 光司先生が『週刊ヤングマガジン』にて連載されていた作品であり、彼岸島と呼ばれる吸血鬼の住む島を舞台にしたサバイバルホラーです。現在は同紙にて、続編である『彼岸島 48日後…』が絶賛連載中です。
この物語を読み進めていくと、「邪鬼(オニ)」と呼ばれる存在が登場します。邪鬼(オニ)とは、一定期間人間の血を接種しなかった吸血鬼が変化した姿。不気味な姿と独特の能力を持ち、本能の赴くままに人を食らいます。そう、この百目も。
《這い回る合唱者》を見たとき、私は無意識に『彼岸島』の邪鬼を連想し、百目へとたどり着きました。異形の姿、数多の顔、そして地の果てまで追いかけてきそうな疾走感。フレーバーテキストにある「迅速である必要はない。我々は止められない。」とは、本能のまま暴れまくる邪鬼そのものです。
邪鬼も元々は人間でしたが、吸血鬼ウイルスにより悲劇的な運命をたどってしまいます。ファイレクシアの油によって完成化してしまった『ファイレクシア:完全なる統一』のクリーチャーたちと同じように。
これはもはや、『ファイレクシア:完全なる統一』後の環境には丸太は必須と言えそうです。
「みんな 丸太は持ったな!」
いってつのオススメ
みなさんは《殲滅学入門》というカードをご存じだろうか。
5マナのソーサリー。なんでも触れるが、除去したパーマネントのコントローラーは1枚ドローする、アドバンテージ損カード。スタンダードに存在した時期には「履修」でサイドボードから手札に加えることができたため、サイドボードに1枚採用されることもあったが、現在では見かける機会がほとんどなくなってしまった。
しかし、こんな限界なカードをありがたがって使っているやつがいる。統率者戦で無色デッキを使っている人たちだ。
伝説のクリーチャー1枚を「統率者」に選び100枚のデッキで戦う多人数戦。それが統率者戦だ。デッキに入れられるカードは統率者の同じ色でなくてはならず、統率者に無色のカードを選べば、無色のカードしかデッキに入れられないということになる。
アーティファクトの相互作用や、エルドラージを使うのが楽しいのだが、《溜め込み屋のアウフ》などアーティファクト対策カードが尋常じゃなく刺さる。特に《無のロッド》は非常に除去しにくい。こうしたカードを除去するために、《殲滅学入門》のような非常に弱いカードまで選択肢に入ってくるのだ。
ところがどうだ、新セットのカードは。なんなんだ君は。強すぎる。
毎ターン手札を捨ててパーマネントを破壊できる――《精神石》を捨てて《無のロッド》を破壊できる!!
除去能力を発揮するときにはマナが不要なので、即自分のアクションにつなげることもできる。ほんとうにすごい。
それでいて先制攻撃5/5というボディも素敵だ。40点のライフを削りあう統率者戦ではライフを軽視されがちだが、それでも5点は十分な高打点となる。
『兄弟戦争』に引き続き、非常に有力なカードを獲得した無色統率者デッキ。みなさんもぜひチャレンジしてみてほしい。
きよそねのオススメ
統率者戦的にも注目カードの多い本セット。各色に気になるカードが収録されていますが、今回は緑単マニアとして緑単ならではのカードを紹介していきます。
《腐れ花》
統率者戦における緑は《倦怠の宝珠》で機能不全におちいることもあるため、起動型能力による置物破壊は貴重。とはいえ裏面の強い《辺境地の罠外し》という競合がいる以上、「増殖」も活かせるデッキで使いたいところ。《放浪の吟遊詩人、イーサーン》は「増殖」によってコンボの成立ターンを早めることもできるため、《辺境地の罠外し》との入れ替えで採用してみようと思っています。
統率者戦ではほかのフォーマットほど重要になりにくい要素ですが、マナレシオも良好。3/2ではなく2/3だと《織り手のティムナ》をブロックできて嬉しいところですが、これ以上を望むのは贅沢というものでしょう。
《飢餓のドミヌス、ゾパンドレル》
《不自然な成長》が2マナ増えたら4/6で除去耐性もちのクリーチャーに。サイクルの中ではやや重さが気になりますが、マナレシオ自体は十分に良好です。
ほかのドミヌスと違って不特定マナなしで能力を起動できるため、緑のクリーチャーとしては珍しいサクり台としての運用も可能です。統率者に指定すれば緑単で《変幻の大男》1枚コンボができちゃうかも……?
やまおのオススメ
《契約の族長、ゲス》
3マナ3/4という良いマナレシオに加えてリアニメイト能力を備えていますが、常在型能力は自軍のサイズが下がるデメリットを持っています。
毎ターン起動できるので墓地次第ではやりたい放題。デメリットも《産業のタイタン》や《偉大なる統一者、アトラクサ》など、サイズダウンがそこまで気にならないクリーチャーを使えば問題ありません。
ただ、リアニメイトを軸にするとデッキが重くなってしまい不安定さが増すのと、召喚酔いで速効性もないので、クリーチャーを使いまわすリソース源としてミッドレンジで運用するのがいいかもしれません。
黒のフィニッシャーといえば《黙示録、シェオルドレッド》。盤面に維持しているだけで勝てるので、除去されても戦場に戻せば再び悪夢が始まります。
3ターン目に《契約の族長、ゲス》から次のターンに《黙示録、シェオルドレッド》と出せば、相手はどちらかを除去しても結局《黙示録、シェオルドレッド》と付き合わざるを得ません。
ほかに組み合わせるなら《夜明けの空、猗旺》がオススメです。死亡したときの能力でうっかり《契約の族長、ゲス》がでれば、そのまま死亡した《夜明けの空、猗旺》を使いまわすことが可能。先ほどの《黙示録、シェオルドレッド》も入れて、何度も強力な脅威を連打するオルゾフミッドレンジが組めそうです。
『ファイレクシア:完全なる統一』絶賛発売中!
フォーマットの垣根を取っ払って、個人の好きを全面に押し出して語ってきました。カードの効果も気になるところですが、イラストや物語もマジックの魅力の一つ。『ファイレクシア:完全なる統一』の楽しさが伝われば幸いです。
現在晴れる屋では『ファイレクシア:完全なる統一』のブースターBOXやシングルカードの予約受付中となっております!
また『ファイレクシア:完全なる統一』の特設ページがオープンしました!こちらからも各種商品の購入ができるだけでなく、『ファイレクシア:完全なる統一』に関する記事や動画がまとめてご覧いただけますので、ぜひご活用ください!