週刊 緑単で遊ぼう!《飢餓のドミヌス、ゾパンドレル》編

きよそね

はじめに

突然ですが、みなさんの好きな色はなんですか?

優秀なクリーチャーを擁する白でしょうか。ドローと打ち消しの青でしょうか。あるいはハンデスと除去の黒?火力と混沌の赤も捨てがたいですね。

私はが好きです。

一見豪快なようでいて、使ってみるとマナや打点の計算が案外大変だったり。一見不器用なようでいて、細かいテクニックの積み重ねで器用な動きができたり。そんな緑に魅せられて、これまでのMTG歴のほとんどを緑単のデッキと共に歩んできました。

背教の主導者、エズーリワイアウッドの呼び手、ギランラ東の樹の木霊

初めて組んだ統率者はエズーリでした

メインフォーマットである統率者戦でもさまざまなデッキを使いますが、気がつくとまた緑単を使っている。この記事を通じて、そんな緑単の魅力を少しでも届けられれば幸いです。

《飢餓のドミヌス、ゾパンドレル》を使おう

というわけで晴れる屋のきよそねです。普段はWebディレクターとして働いており、デッキ構築機能MTGプロフィールなんかを作りました。「何か書いて」と言われたものの、書けそうなのは緑単の記事くらい。まあ茶単野郎がいるんだし、緑単野郎だって許されるでしょう。

さて、今回ご紹介する統率者はこちら。

飢餓のドミヌス、ゾパンドレル

『ファイレクシア:完全なる統一』に収録されたファイレクシアン・ホラーです。「ドミヌス」は各色に1枚ずつ収録されており、いずれも何かしらを倍にする常在型・誘発型能力と、ファイレクシアマナとリソースをコストに破壊不能カウンターを得る起動型能力を持ちます。

栄光のドミヌス、モンドラク尋問のドミヌス、テクータル修羅のドミヌス、ドリヴノッド擾乱のドミヌス、ソルフィム

緑が倍にするのはパワー・タフネス。各戦闘の開始時に自身のクリーチャーすべてのパワー・タフネスを倍にします。サイクルの中ではマナコストの重さが気になりますが、《不自然な成長》に2マナ足したら4/6+αがついてきたようなもので、さすが神話レアというべきマナレシオ。

起動型能力のコストはファイレクシアマナ2つとクリーチャー2体の生け贄。サイクル中唯一マナの支払いなしで起動することが可能です。

つまりこれは緑単で統率者領域におけるサクり台では……?

サクり台として使ってみよう

統率者領域におけるサクり台が強力なのは《敬愛されるレンジャー、ミンスク》で証明済み。これは緑単で《変幻の大男》デッキが組めてしまうかも?

変幻の大男シルヴォクののけ者、メリーラ小型マスティコア

「頑強」持ちが足りないし、ただライフを支払い続けるだけ

変幻の大男野生の魂、アシャヤクウィリーオン・レインジャー

別にマナクリーチャーか上陸持ちが必要だし、これならアシャヤで良い

収穫の魂メムナイト羽ばたき飛行機械

0マナクリーチャーを13枚サーチして13ドロー!ロマンはある

……組めませんでした。いくつかコンボルートを検討しましたが、どれも実用的とはいえず。

ライフ4点払いつつ、2体ずつしかサクれないサクり台はさすがに癖が強すぎました。良い感じのコンボを思いついた人はこっそり教えてください。

パワーを倍にしよう

もうコンボとか知らん。マジックは相手のライフを0にすれば勝ちなんです。気を取り直してパワーを倍にしてぶん殴りましょう。

まず最初に検討したのは《飢餓のドミヌス、ゾパンドレル》自身でのワンショットキル。ゾパンドレル自身のパワーは4。+7/+7修正を与えてから戦闘に入れば、ワンパンチで対戦相手を沈める歩く理不尽の出来上がりです。

驚異的成長神話的体形樫の力

重い……!重すぎる……!!

さすがにちょっと大振りすぎですね。除去されると目も当てられません。破壊不能カウンターを得られるとはいえ、追放除去やバウンスには無力です。

それならば横に並べましょう。緑特有の屈強なクリーチャーたちを強化して殴っていれば、120点を削りきるのも夢ではありません。パワー参照のドローなんかも追加して、できあがったのが以下のリスト。

デッキリスト

回し方はいたってシンプル。

1ターン目:マナクリーチャーを出す

2ターン目:強いマナクリーチャーを出す

3ターン目:強いクリーチャーを出す

4ターン目~:統率者を出してひたすら殴る

以上!

……これで記事をしめるわけにもいかないので、採用したカードをいくつかピックアップしていきます。

《ガイアの眼、グウェナ》

ガイアの眼、グウェナ

《アーチリッチ、アサーラック》とのコンボでも知られる、『兄弟戦争』での新顔。1ターンでの複数回の行動を補助しつつ、育ったパワーで自分でも殴りにいけるナイスガイです。

《ビヒモス呼び、ルナーディ》

ビヒモス呼び、ルナーディ

こちらは『ジャンプスタート2022』から。ゾパンドレルに+3/+3修正と速攻を付与し、唱えた次のターンには1人を倒すことが可能になります。《原初の飢え、ガルタ》と組み合わさると脅威の20/20トランプル速攻。これが倍になって40/40。決まると脳汁がドバッドバ出ます。

《カル・シスマの恐怖、殺し爪》《アンダーマウンテンの冒険者》

カル・シスマの恐怖、殺し爪アンダーマウンテンの冒険者

《カル・シスマの恐怖、殺し爪》は次のターンのゾパンドレル着地を補助しつつ、トランプルを付与してくれる便利なクマさん。《アンダーマウンテンの冒険者》もマナ能力と「イニシアチブ」でゾパンドレルの着地を補助。地下街の+2/+2修正もこのデッキだとジワジワと効いてきます。

《草分けるアイベックス》

草分けるアイベックス

毎ターン《圧倒する暴走》。さらなる修正を与えつつ、トランプルを付与してくれます。ゾパンドレルと組み合わせるために生まれてきたようなカード。

《不自然な成長》

不自然な成長

倍じゃ足りなければ4倍だ!

感染

ファイレクシアのハイドラファイレクシアの巨大戦車大軍の功績生体融合外骨格

120点削りきるってのは嘘です。毒でも殺します。

大量ドロー

狩人の眼識野生語りの帰還生命の遺産
魂の威厳リシュカーの巧技よりよい品物

とんでもない枚数引きます。この手のカードを撃っていると「俺、緑単使ってるなぁ……!」と強く実感できます。

強化するなら

ガイアの揺籃の地宝石の睡蓮魔力の墓所

統率者を含めとんでもなく重いデッキなので、マナ基盤が強ければ強いほど回しやすくなります。安いカードではありませんが、いずれも汎用性の高いカードなので、統率者戦を遊び続けるなら持っていても損はないカードです。特に《ガイアの揺籃の地》は緑の醍醐味。大量のマナで対戦相手に差をつけましょう。

今回は《飢餓のドミヌス、ゾパンドレル》を統率者に据えて、緑単の「」の側面についてご紹介しました。次回以降はまた緑単の別の側面をご紹介していきます。

それではみなさん《狩猟迷宮》でお会いしましょう。

この記事内で掲載されたカード

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きよそね ITチーム所属のWebディレクター。 デッキビルド好きが高じてデッキ構築機能を作った。 きよそねの記事はこちら