第4期統率者神挑戦者決定戦
みなさんこんにちは。晴れる屋メディアチームです。
《トレストの密偵長、エドリック》の優勝で終わった第4期統率者神。このフォーマットで気になるのはなんといっても統率者。デッキのカラーボードを決めるこのシステムは、打ち消し呪文や除去の有無、果てはフィニッシャーが自身なのかそれともデッキ内に入っているのか判断できるマーカーでもあります。
今回はどの統率者に人気が集まったのか、参加者96名の選択を集計しました。
メタゲームブレイクダウン
共闘統率者は「マナ総量順」「英語カード名順」の記載としました。
最多
もっとも使用された統率者は《鋭い目の航海士、マルコム》と《激情の薬瓶砕き》の組合せ、通称「マル砕き」で、使用者は5名です。トップ12にも一名入賞しています。
《鋭い目の航海士、マルコム》と《光り角の海賊》の「1枚コンボ」を黒の万能サーチでバックアップ。
《パルン、ニヴ=ミゼット》と《好奇心》のコンボを採用したデッキも存在します。《好奇心》は統率者にはりつけても十分なアドバンテージ獲得を見込めます。
トップ12入りしたリストに見られる《甦りし悪夢、ブレイズ》を黒い《リスティックの研究》と呼ぶむきもあります。
打ち消しが非常に当たりにくく、盤面に定着すれば、マルコムが生み出す宝物を生け贄に捧げながら圧倒的なアドバンテージを稼ぎます。
次点には「トラシオス&ティムナ」「ログラクフ&テヴェシュ」。それぞれ4名ずつ参加していましたが、入賞者はいません。
単体で数えてみると、最多は11枚の《織り手のティムナ》、次点は8枚の《ロフガフフの息子、ログラクフ》となっています。
しかしながら、《織り手のティムナ》は一人としてトップ12に残ることはできませんでした。
統率者神タカハシ選手が使用する「ティムナ&クラム」対策の研究がすすんだことで、挑戦者側の「ティムナ+」デッキにとってもつらい環境だったといえるでしょう。
色
各色の使用率は以下の通りでした。
色 | 採用率 |
---|---|
白 | 43.8% |
青 | 62.5% |
黒 | 56.3% |
赤 | 57.3% |
緑 | 45.8% |
無色 | 1.0% |
黒青赤の組合せが強いと言われるだけあり、白と緑を使用するデッキはやや少なくなっています。これは過去の大会でも同様の傾向がみられます。
ではトップ12を見てみましょう。
色 | 採用率(全体との比較) |
---|---|
白 | 8.3%(-35.4) |
青 | 58.3%(-4.2) |
黒 | 41.7%(-14.6) |
赤 | 50.0%(-7.3) |
緑 | 50.0%(+4.2) |
もっとも顕著なのは白。11人のティムナ全員が予選で去ったことが大きく響いたか。トップ12に残った白は《祖神の使徒、テシャール》のみでした。
その一方で、今回は緑の大躍進が見えます。トップ12のうち、半分は緑だったのです。緑は競技的な統率者戦においてもっとも弱い色でありながら、カジュアルでは強力な色であるため、強力な新規カードを獲得しにくいと言われていました。
トップ12のデッキリストを見ても、目立った新規カードはありません。《忍耐》《耐え抜くもの、母聖樹》がせいぜいです。
しかし、「アーティファクトを止める」緑の得意技で勝機をつかみます。トップ12には4枚の《溜め込み屋のアウフ》、3枚の《刻み角》の姿があります。
緑単の「ギランラ木霊」やブルーカウントが少なくピッチスペルを採用しにくい「アニマー」では《虚空の杯》の採用も見られました。
こうしたカードはデッキの色が多いほど致命傷になりやすく、予選ラウンドで散っていったのでしょう。
ユニークデッキの台頭
同時に、使用者の少ないユニークなデッキが話題になった大会でもありました。
今回特に驚かせたのは《雇われの剛力、スライサー》でしょう。一見カジュアル向けの統率者のようですが、全員のターンに攻撃する6点クロックの統率者であり、あっという間に全員を殴り切る力があります。戦ったことがなければ、その強さを見誤りたちまち敗北してしまいます。
トップ12にも1名残っていましたが、残念ながら機材トラブルによりその模様を放送することができませんでした。近日中に公開するテキストカバレージでその模様をお届けします。
- 2023/02/25
- 第4期統率者神決定戦カバレージ
- 晴れる屋メディアチーム