『機械兵団の進軍』へようこそ!
新セット『機械兵団の進軍』が発売されました!早速プレリリースや新たなデッキを組んでみたり、楽しんでいることでしょう!
ただ魅力的なカードばかりの『機械兵団の進軍』を見ると、どんなカードやデッキが強いのか、どのカードを買えばいいのか、悩んでしまう方も多いかと思います。
そこで、各構築フォーマットを代表する実力者である「神」のみなさんに、『機械兵団の進軍』で注目するカードトップ3!を聞いてみました!
「神」とは?
晴れる屋が主催している、「神決定戦」という大会の暫定王者。スタンダード・パイオニア・モダン・レガシー・ヴィンテージ・パウパー・統率者・リミテッドの8フォーマットそれぞれで行われており、予選大会(挑戦者決定戦)と決勝大会(神決定戦)を勝ち抜いた者だけが「神」になることができる。
詳しくはこちらをご覧ください。→神決定戦特設ページ
各フォーマットを熟知した者ならではの視点から、鋭い意見が飛び交いました。「神」の目にはなにが映り、彼らはなにを考えたのでしょうか。
◆第22期スタンダード神:酒井 達也
『機械兵団の進軍』カードセット全体の印象
各次元からさまざまなキャラクターが協力して新ファイレクシアと戦っているため、とてもにぎやかなセットですね。特に別の次元からタッグを組んでいるカードは、両者のデザインを良い感じにマッチさせているものが多くて感動しました。
新カード・タイプの「バトル」は実質的に相手のライフを増やしてしまうためアグロデッキでは使いづらそうですが、ミッドレンジの多い今のスタンダードでは、かなり使われる機会がありそうです。完全に新しいデッキは組みづらいかもしれませんが、既存デッキを強化できそうなカードはとても多いと感じています。
『機械兵団の進軍』スタンダード注目カードトップ3!
3位:《薄暮軍団の決闘者》
+1/+1カウンターが置かれると1ドローできる優秀な生物です。今回初登場のキーワード能力「賛助」とも相性が良いですし、今のスタンダードには《包囲の古参兵》《策謀の予見者、ラフィーン》などカウンターを置く優秀なカードがそろっています。
書いてあることはシンプルですが、警戒持ちであることや兵士であることも相まってミッドレンジ~アグロの2マナ域としてよく見かけるようになると思います。既存のアゾリウス兵士やエスパーミッドレンジなどには間違いなく採用されるでしょう。
2位:《サリアとギトラグの怪物》
《異端聖戦士、サリア》と《ギトラグの怪物》の能力が合わさった能力を持っています。サイズこそ小さめになっていますが、先制攻撃と接死が組み合わさって戦闘では最強に。今の多色環境のスタンダードでは相手のテンポを落とす能力も非常に噛み合っています。
継続的なアドバンテージを得られる伝説のクリーチャーでもあるため、エスパーレジェンズに緑を足して《グリッサ・サンスレイヤー》などと一緒に採用されることを期待しています。実は《ギトラグの怪物》はEDHのデッキを持ってるくらいには好きなクリーチャーなので、イラストもテキストも最高の仕上がりになっていて嬉しいです!
1位:《タルキールへの侵攻》
初登場の「バトル」の中でもっとも強力なカードに感じています!表面は2点+αの火力、《タルキールへの侵攻》を倒すと強力なドラゴンになれる、と2マナとしては破格の性能。いろいろと違いはありますが、《砕骨の巨人》と似たような使用感になるのではないかと予想しています。
今のスタンダードには《シヴの壊滅者》《月の帳の執政》など強力なドラゴンがそろっていますので、ドラゴン好きの方はぜひ最強の構築を探してみてください!ドラゴンデッキでなくても普通のミッドレンジデッキにも入るかもしれません。2点もあれば《税血の収穫者》《鏡割りの寓話》のトークンなど環境に多く存在している生物を倒せるため、おまけ付きの除去としても十分採用に値すると考えています。
◆第10期パイオニア神:松原 雄介
『機械兵団の進軍』カードセット全体の印象
『機械兵団の進軍』のセット全体を通しての印象としては、ユニークなカードが多いと感じました。特筆すべきポイントは、新カード・タイプ「バトル」の登場です。
バトルとプレインズウォーカーを比較すると、バトルのボーナスを得るためには相手プレーヤーのライフを削る機会を消費するか、火力呪文などのカードアドバンテージを消費する必要があり、ターンを重ねる毎に必ず有利な状況が漸次的に進行するわけでない点があります。
今回の「バトル」は新タイプのため調整が難しく、カードパワーは抑えめに設定されているなと感じています。それに合わせて比較的落ち着いたパワーのカードが多い印象です。
『機械兵団の進軍』パイオニア注目カードトップ3!
3位:《呪文槍のケンラ》
2マナ2/2と標準的なスタッツに果敢とトランプルという攻撃的な能力を持っています。それに加えて、変身まで可能。裏面は3/3で護法2と果敢が追加され、1回呪文を唱えるだけでもそこそこのサイズになるので防御プレイヤーに難しい選択を迫ることができます。
2位:《回路の完成》
ロータスコンボで活躍が期待される1枚です。ロータスコンボは多くのソーサリーを組み合わせて勝利するコンボデッキであるがゆえに、相手のエンドフェイズに揺さぶりをかける手段がほとんどありません。カウンターを有するデッキには効果が狭い《思考のひずみ》や《龍王ドロモカ》などを使用せざるを得ず、マナコストが重いソーサリータイミングの呪文なので、相手に備える時間を与えることが多々ありました。
しかしこのカードの登場で、相手のエンドフェイズに8マナが使用できる状況なら、このカードと《見えざる糸》からコンボを始めることができるのです。また、このカード自体コンボを広く補助することができるコピー能力があるのも優秀です。
1位:《フェアリーの黒幕》
高橋 優太選手のプレイヤー・スポットライト・カードで、インビテーショナル・カードとあわせると日本人通算2度目の快挙。おめでとうございます。
2マナ2/1瞬速、飛行とスタッツが素晴らしいうえに、相手が2枚目のカードをドローするときに自分もドローできる能力は柔軟性が高く、さまざまなシーンでの活躍が期待できます。一例を挙げると、相手の《ラフィーンの密通者》の「謀議」にあわせてキャストするだけで1枚ドローできますし、《鏡割りの寓話》のⅡ章による手札入れ替えも牽制できます。
現在パイオニアおいては、クロックパーミッションの元気がないのでディミーアフラッシュなどの強化によって環境が刺激されればいいなと考えています。
◆第22期モダン神:西林 優成
『機械兵団の進軍』カードセット全体の印象
ファイレクシアとの最終決戦ということもあり、ド派手な効果を持ったカードが数多くあるという印象です。
新カード・タイプの「バトル」が登場しましたね。カードタイプが増えたということは…そうです!みんな大好き《タルモゴイフ》がさらに大きくなれます!(やったーーー!!)。しかし、モダンのゲームスピードの速さから、バトルを倒してアドバンテージを取っていくのは少し難しいかもしれません。より強いバトルがでてくるかもしれませんので、今後に期待ですね。
『機械兵団の進軍』モダン注目カードトップ3!
3位:《打ち砕かれた尖塔、オゾリス》
新しい《オゾリス》の登場です。あちらと違って1マナ重いですが、自身の起動型能力でカウンターを置けるのは非常に強いです。伝説なので何枚も戦場に出すことはできませんが、手札でだぶついても「サイクリング」できる優秀っぷり。鱗親和に採用すれば、カウンターをさらにモリモリ乗せれて特大サイズのクリーチャー爆誕!と非常に楽しいことができそうですね!
2位:《救済の波濤》
やってきました、白い《夏の帳》です。《夏の帳》のように1ドローはできませんが、代わりにクリーチャーへの黒と赤からのダメージ軽減と白らしいオマケがついてます。
モダン環境には《思考囲い》や《稲妻》《悲嘆》《激情》など黒や赤の強力なカードが数多く存在します。除去こそはできませんが、それらの脅威からたった1枚で1ターン凌げるのはとても優秀です。アゾリウスコントロールやハンマータイムといった白いデッキのサイドカードとして活躍しそうです。
1位:《フェアリーの黒幕》
相手の2枚目のドローに自分もあやかれる、青らしい軽量クリーチャーです。瞬速を持っているだけでなく自身の能力でもドローできるなんて…能力がモリモリですね。相手のメインで誘発した《創造の座、オムナス》や《帳簿裂き》《鏡割りの寓話》といったドロー能力のスタックに合わせて出しちゃいましょう。デッキとしては、まずはカウンターモンキーに採用してみると面白そうですね。
◆第21期レガシー神:清田 勝之
『機械兵団の進軍』カードセット全体の印象
『第22期レガシー神挑戦者決定戦』の2日前に正式発売となる『機械兵団の進軍』!当然神決定戦でも使用可能となりますが、果たして環境を変化させるカードがあるのか要チェックですね。また、新カード・タイプである「バトル」が環境に影響をもたらすのかどうかがとても気になります。それでは私が選んだ3枚をご紹介いたします。
『機械兵団の進軍』レガシー注目カードトップ3!
3位:《フェアリーの黒幕》
『第27回マジック世界選手権』王者・高橋 優太氏がカード化!
レガシー、ヴィンテージでの使用を見据えてのマナコスト・色・能力となっていてとても良いですね。コントロールデッキが好きな私好みの能力で、特に瞬速という点が最高です。ぜひ使用してみたいカードです。
2位:《レンと次元壊し》
まず緑なので《青霊破》や《紅蓮破》系のカードの対象にならない点が良いです。初期忠誠度も4なので簡単には倒されません。常在型能力は《血染めの月》や《月の大魔術師》を出されると辛いデッキ(私が神決定戦で使用した4色コントロールのようなデッキ)で活躍が見込める能力です。また、4色コントロールは色拘束がきついのですが、その点を解消してくれるのもありがたいですね。
[+1]能力は次の自分のターンまで土地に呪禁を与えられるので、若干ですが《不毛の大地》への対策となりますし、3/3速攻警戒なのでブロッカーにもアタッカーにもすることができる優秀な能力です。《覆いを割く者、ナーセット》を[+1]能力で倒しにいきたい!また、[-2]能力でアドバンテージを稼げる点も優秀ですし、[-7]能力はゲームを決められるくらいの強さがあります。このカードは特に土地単で採用されることを予想しています。
1位:《サリアとギトラグの怪物》
《緑の太陽の頂点》で出せる超優秀クリーチャーキターーー!!マーベリック、5色ゼニスに採用で!
特殊地形だらけの環境でこの能力が弱いわけがありませんし、タフネス4なので《稲妻》で倒されません。しかも、先制攻撃+接死で戦闘最強なだけでなくマナ加速もできて、余った土地をドローに変えれる!?強い!《ラムナプの採掘者》や《壌土からの生命》と組み合わさったら宇宙!超オススメの1枚です!
◆第20期ヴィンテージ神:小林 龍海
『機械兵団の進軍』カードセット全体の印象
『機械兵団の進軍』ではファイレクシアが各次元に侵略する様子が、新しいカード・タイプの「バトル」というカードで描かれます。「バトル」はヴィンテージ視点ではまだ未知数ですが、バトル以外でもセット全体では使われそうなカードがいくつかありますね。それでは早速いってみましょう。
『機械兵団の進軍』ヴィンテージ注目カードトップ3!
3位:《ゴバカーンへの侵攻》
今回初登場の「バトル」から選出です。ヴィンテージでバトルを攻撃して変身させるのは悠長にも思えますが、クリーチャーデッキである白単イニシアチブなら採用される可能性があります。
《ゴバカーンへの侵攻》は表面の能力で追加コストを要求するとともに、ハンドを確認することでバトルを攻撃するのか否かのゲームプランを決めることができます。裏面は全体強化と除去耐性付与と、クリーチャーデッキに噛み合っている点も優秀です。
2位:《フェアリーの黒幕》
《覆いを割く者、ナーセット》が制限カードに指定されているくらいヴィンテージにおいて追加ドロー制限は強力な能力です。《フェアリーの黒幕》は相手が追加ドローしたら自分も1枚引ける能力となっており、本体が2マナと軽いのでクロパ系のデッキで使われそうな1枚となっています。追加ドローを完全に封じたい場合や《Timetwister》とのコンボする場合は、《船殻破り》のほうが優先されるでしょう。
1位:《金属の徒党の種子鮫》
ヴィンテージは《意志の力》や《噴出》などのピッチスペルや《時を越えた探索》に代表される「探査」スペルなど、マナを踏み倒す手段が豊富なので少ないマナでも大きい培養器・トークンを作ることができます。
また、出てくるトークンが+1/+1カウンターが乗ったアーティファクトなため《王冠泥棒、オーコ》との相性が良く、[+1]能力で鹿にすればマナを支払うことなくクリーチャー化して攻撃することも可能です。ほかにも《修繕》のコストにあてたり、《トレイリアのアカデミー》からでるマナが増えたりもします。青い《僧院の導師》になれるか注目の1枚です。
◆第3期パウパー神:長谷川 翔一
『機械兵団の進軍』カードセット全体の印象
こんにちは、パウパー神の長谷川です。今回のセットでは「賛助」「培養」といった新キーワード能力から、「召集」といった強力な能力の再録ありと全体的にパワフルな印象を受けます。
「賛助」は見かけのスペックより一回り大きいので単体でも十分に活躍できますし、能力をほかのカードに付与することでコンボチックな動きができるものも存在します。
「培養」はアーティファクトであることや複数の+1/+1カウンターが乗っていることを活かして、親和や《ケンクのアーティフィサー》などと組み合わせた新たなデッキ誕生の可能性もあり期待のキーワードだと感じました。
また《無謀なる衝動》の同型再版である《レンの決意》の登場により、赤単がさらなる強化を受けていることも重要なポイントで、今後のメタゲームにどのような影響が起きるのか注目しています。新カード・タイプの「バトル」のカードがコモンでは収録されていないのが残念ではありますが、これからのセットで登場していくでしょうし、ほかのフォーマットでの活躍は要チェックですね。
それでは今回のパウパー注目カードについてご紹介します!
『機械兵団の進軍』パウパー注目カードトップ3!
3位:《鬱牙のやっかいもの》
3位はリアニメイトデッキの期待の新星。今までのリアニメイトデッキでは、《ウラモグの破壊者》といった大型クリーチャーをルーティングで墓地に落としてから《死体発掘》するという3ステップを踏んでいました。ですが、《鬱牙のやっかいもの》は「沼サイクリング」によって自ら墓地へと送れるため、実質2枚コンボといえるルートが誕生しています。
もちろん過去にもさまざまな「サイクリング」持ちクリーチャーがいましたが、このカードの優れている点は「黒でありパワー7の威迫持ち」であることです。パウパーの代表的な除去である《殺し》が効かず、3ターンクロックなのに威迫でブロックが困難、とフィニッシャーの素質は十分に備わっています。「サイクリング」のおかげでバウンスにも若干耐性がありますし、《沼》をサーチすることで《殺し》のピッチ条件達成しやすいメリットも。リアニメイトデッキのマスターピースとなるかもしれません!
2位:《精神の交差》
まさか「召集」付きのインスタントドロー呪文が出るとは思いませんでした。このカードの登場でパウパーの青いコンボデッキは大きな強化を受けたのは間違いないでしょう。特にファミリアコンボの《陽景学院の使い魔》とは相性抜群で、ほぼ2マナ2ドローとして運用することができます。そこへ《熟考漂い》の「想起」でキャストし、スタックで「召集」コストにあてて無色1マナ2ドロー!なんてのも今後よく見る光景になるかもしれませんね。
ただ、トロンのようなクリーチャーが薄いデッキや青単フェアリーのような殴るデッキでは「召集」コストを用意するのが難しく、現行のデッキリストにそのまま採用されるのかは懐疑的です。青単は入れること自体は可能ですが、1〜2マナは支払うことになってしまうので《心を一つに》とどちらが優れているのかを見極めたいですね。ただこのカードが強いことには変わりはないので、リリース後は真っ先に買っておこうと思います。
1位:《霊気刃の工作員》
注目カード1位は新時代の変身クリーチャー、《霊気刃の工作員》!表面は2マナ1/1接死と平均的なスペックですが、4マナとファイレクシアマナを払うことで3/3接死に加え戦闘ダメージを与えるたび1ドローを持つハイスペッククリーチャーへ進化します。近い性能のカードに《ギルド公認のこそ泥》というカードがあり、明確な差別化として変身後のスペックが優秀であることが挙げられます。
まず多色であること。これはパウパーには重要な要素で、《ギルドパクトの守護者》をメインから対処できるカードが増えるということを意味します。さらに、このカードは接死を持っていることで《バジリスク門》などでの強化も関係なく対応できるのも強力。黒単だと《ギルドパクトの守護者》に対応するのはやや骨が折れていましたが、このカードの登場で改善されそうですね。
攻めに回ると3/3というスタッツで継続的なドローソースとして運用することができますし、接死によって相手側のブロックも厄介なこと間違いなし。黒のカードなので除去によるバックアップも行いやすいので、さながら黒い《深き刻の忍者》のような働きができそうです。
何より英語のカード名(《Aetherblade Agent》/《Gitaxian Mindstinger》)もイラストもカッコイイ!!使う上でめちゃくちゃ重要です。今回のセットはこれ以外にも《光素跳び》を始めとした面白いカードが多数登場しており、非常に楽しみなセットだと思います。
◆第4期統率者神:吉田 敏行
『機械兵団の進軍』カードセット全体の印象
統率者デッキやセットブースター限定カードも合わせると40種もの新規統率者候補が登場。「多元宇宙の伝説」での再録もあるため、統率者戦を始めるにはうってつけのセットになっています。
一方、固有色の関係で実質多色のカードが多いので、デッキ内に入るカードはちょっと少ないかなという印象です。
新登場の「バトル」は、多人数戦では自分以外の対戦相手も攻撃できる面白いシステム。ほかの対戦相手が攻撃することによって恩恵を与えるカードは現状ありませんが、「あのクリーチャーを除去してほしい」など盤面によっては協力してもらえるかもしれません。倒されたときに追放してから唱えるため、《ドラニスの判事》《時を解す者、テフェリー》といったカードに引っかかるのは注意が必要です。
『機械兵団の進軍』統率者注目カードトップ3!
3位:《金属の徒党の種子鮫》
《騎士の団結》と悩みましたがこちらに。《意志の力》や《時を越えた探索》のような重量スペルを唱えれば、殴り勝つプランも見えてきます。ガチ統率者戦でよく見る《織り手のティムナ》《鋭い目の航海士、マルコム》を抑える2/4飛行というボディも魅力的です。トークンはアーティファクトなので《無のロッド》や《波止場の恐喝者》には気をつけましょう。
2位:《イコリアへの侵攻》
《破滅の終焉》の2枚目。《堂々たる撤廃者》《イーオスのレインジャー長》をサーチできないのは痛いけれども、《狼狽の嵐》《白鳥の歌》に当たらないのは強み。緑単やナヤカラーのクリーチャーコンボデッキで使われるでしょう。
パーマネントなので《起源の波》などで戦場に出た際は《ドライアドの東屋》をサーチできます。《破滅の終焉》同様、《敵対工作員》を出されたら墓地からサーチして回避しましょう。裏面の《イコリアの頂点、ジローサ》を唱えることは少ないでしょうが、《野生の魂、アシャヤ》や今回の《ヤーグルとムルタニ》のようなパワーが極端に大きい統率者では嬉しいオマケです。
1位:《フェアリーの黒幕》
統率者戦では《リスティックの研究》や《森の知恵》などのドローパーマネントが多用されるため相乗りしやすいです。瞬速・飛行と攻撃を通しやすい能力を持っているので《織り手のティムナ》でも「共闘」相手が青なら使うでしょう。愛用している《トレストの密偵長、エドリック》でも《悪名高き群れ》を「徘徊」で唱えられるのが地味に嬉しい。
下の能力もクリーチャーでありながら《タッサの神託者》+《Demonic Consultation》に対抗できますし、4人対戦なら同一ターンに2回起動できればトータルで5枚ドローできます。8マナは厳しいですが、《訓練場》があれば現実的ですね。今後のガチ統率者戦ではよく見かける1枚になるでしょう。
◆第14期リミテッド神:高橋 太朗
『機械兵団の進軍』カードセット全体の印象
さまざまな次元が一堂に会し、それぞれの次元のレジェンドがコンビで登場したり、ファイレクシア化したりと非常ににぎやかな印象のセットですね。
リミテッドでの注目ポイントはやはり新カード・タイプの「バトル」でしょう。表面の効果だけ見るとおおむねちょっと重めのソーサリーといった感じですが、裏面の効果はアンコモンであっても強力なものが多く、うまく裏返せればテンポとアドバンテージをともに大きく稼ぐことができるでしょう。パックごとに必ず1枚入っていることもあり、バトルを中心とした新機軸のリミテッドが楽しめそうですね。
『機械兵団の進軍』リミテッド注目カードトップ3!
3位:《巨大化した害獣》
3マナ2/2と十分なスタッツを持ったうえで出すだけでアドバンテージを取れる強力なクリーチャーです。この手のカードで土地が手に入るものは今までも数多くありましたが、このカードの場合はさらに両面カードも選べることが大きな違いとなってます。
このセットはバトルと両面クリーチャーが各1枚ずつ必ず封入されていることから、デッキに入る両面カードの枚数も確保しやすく、レア以上ではゲームを決定づける性能を持つものも少なくないため、それらを探せるというのは価値が高い効果です。緑を使うなら確実にデッキに入るため、ヘタなレアよりも優先してピックしてよいコモンといえるでしょう。
2位:《ゼンディカーへの侵攻》
アンコモンのバトルはほかにもいろいろありますが、このカードがもっとも目を引きました。表面の能力だけでも十分4マナ相当であり、一気に2マナ分増やした上に色のサポートもできるため、マルチカラーに重く強力なカードがあるこのセットにおいては嬉しい効果となります。
また守備値も3と低いため裏返しやすく、裏面も4/4警戒のマナクリーチャーと強力なのも嬉しいですね。特に、環境の速度が遅くなりがちなシールドでは大活躍するカードではないでしょうか。
1位:《雪花石の徒党の仲裁者》
「基本土地サイクリング」持ちのクリーチャーは1、2枚なら土地の代わりに入れられることもあり、どの色のものも使いやすいのですが、このカードはそれらの中でも一線を画す強さですね。
疑似的な除去として機能する能力を持ち、クリーチャーとしてはタフネスが4あるので除去されにくくなっています。これ自体が《平地》にもなるためタッチでも使いやすく、複数枚入れてもだぶつきにくいため、どんなデッキにもフィットする万能カードとして活躍するでしょう。
新環境を楽しもう!
「神」ならではの柔軟な発想と鋭い着眼点から、各フォーマットの『機械兵団の進軍』の注目カードをレビューしてもらいました!
目を引くような強いカードが多く、どんなデッキを組むか考えるのが楽しいですね!彼らの意見を参考に新たな戦力とともに新環境へと踏み出しましょう!
また『機械兵団の進軍』の特設ページがオープンしています!こちらからも各種商品の購入ができるだけでなく、『機械兵団の進軍』に関する記事や動画がまとめてご覧いただけますので、ぜひご活用ください!