プロツアー観戦ガイド -『機械兵団の進軍』-

晴れる屋メディアチーム

マジックの祭典がやってくる

みなさんこんにちは。晴れる屋メディアチームです。

突然ですが、今週末にアメリカ・ミネソタ州のミネアポリスでプロツアーが開催されることをご存知でしょうか?

プロツアーとはマジックの最高峰といわれるイベントであり、テーブルトップにて有名プレイヤーや強豪が夢の競演を果たします。前回の『プロツアー・ファイレクシア』では、リード・デューク/Reid Duke選手の初優勝で幕を閉じました。今回は誰が栄光を手にするのでしょうか。

…え、プロツアーをご存知ない!?プロツアーはドラフトテクニックやデッキ構築に関する最新情報が目白押し。マジックで遊んでいるなら、ぜひとも見ていただきたい世界規模のイベントです。

本稿ではプロツアーを初めて見る方向けに、配信スケジュールやフォーマットを紹介していきます。これを読んで今週末に開催される『プロツアー・機械兵団の進軍』に興味をもっていただけたら幸いです。

プロツアーとは

各国の予選を勝ち抜いた強豪のみが一堂に会し、3日間かけて優勝者を決定する世界大会です。上位入賞者には賞金やほかの世界大会への参加権利が与えられます。

セット発売直後に開催されることが多く、トッププレイヤーによるドラフトや最新デッキが出し惜しみなく披露されます。過去には既存の構築にないカードが大活躍し、一夜にしてトップメタへと躍り出たこともあります。

最初に開催されたのは、なんと1996年のプロツアー・ニューヨークと歴史が古く、その後2018年のプロツアー『ラヴニカのギルド』で一度幕を下ろしましたが、プロツアー・ファイレクシアより帰ってきました!

参加するにはいくつか方法がありますが、現在は各地の予選を突破して参加できる『チャンピオンズカップファイナル』での上位入賞が主な権利獲得方法です。

配信スケジュール

『プロツアー・機械兵団の進軍』は5月5日(金)~7日(日)の3日間に渡り開催されます。トップレベルの対戦が、3日間も観戦できるのです!

配信はマジック公式チャンネル(Youtube/Twitch)にて、下記のスケジュールで行われます。

1日目:5月5日(金) 25:00~

2日目:5月6日(土) 25:00~

3日目:5月7日(日) 24:00~

対戦フォーマットは?

『プロツアー・機械兵団の進軍』は最新セット『機械兵団の進軍』を使用した2つのフォーマットで競うことになります。初日、2日目ともにドラフト3回戦、続けてスタンダード5回戦が行われます。

ドラフト

まず初日に行われるのは『機械兵団の進軍』ドラフト・ブースター3つで行われるブースタードラフトです。MTGアリーナから始めた方もプレミア・ドラフトなどで遊んだことがあるかと思いますが、テーブルトップのドラフトは一味違います。

MTGアリーナでは8人でドラフトを行い、ランダムなプレイヤーと対戦します。しかし、テーブルトップではドラフトで同卓した8人のプレイヤーと対戦します。つまりピックしなかったカードは相手に渡ってしまい、対戦する際にその流したカードと対面することになります。これにより、自分のデッキとは色があわないカードを、使われないためにピックしておくといったことも起こるわけです。

上級者になると隣に流したカードを覚えておいて、卓内のプレイヤーがどんな色の組合せか予想しつつ、自分が組めそうな色のデッキを見極めながらピックを進めていくことになります。かなり読み合いが発生するそんな高度なドラフト技術を、プロツアーではふんだんに楽しむことができるのです。

加護をもたらす戦乙女金属の徒党の種子鮫

『機械兵団の進軍』の新キーワード能力である「賛助」「培養」はどちらもドラフトの基本である戦闘に影響します。

「賛助」は自他いずれかのクリーチャーへ+1/+1カウンターを配置し、戦闘を有利に運べるようにサポートしてくれます。しかも1ターン限定ですが能力まで付与できるため、「賛助」もと次第では戦線を強化するだけにとどまらず勝敗へ直結しかねないカードパワーを秘めています。

「培養」はややテンポが悪いものの、何かしらの効果のおまけとして生成されるため、1枚でカード2枚分にカウントできます。どちらも早いターンから戦場に影響を及ぼすため、ゲームの趨勢を決めかねない効果となっています。

これらのキーワード能力に加えて、新たなカードタイプ「バトル」によりゲーム展開は複雑なものへと変化しています。戦場に出たときに何らかの効果を誘発して、ゲーム展開を有利に進める助けになるのです。守備カウンターを減らして「変身」までたどりつけば追加のカードが手に入ります。「バトル」の「変身」を巡る攻防には注目したいところです。

スタンダード

環境がリセットされ、単色アグロ、多色ミッドレンジ、コンボとさまざまなアーキタイプが同居しているスタンダード。現状、ミッドレンジが一歩抜け出している印象がありますが、プロツアーにはどんなデッキに人気が集まるのでしょうか。

素直に最強デッキを持ち込むか、それともそれに打ち勝てるデッキか、はたまた今までにない新しいデッキが大活躍をみせるのか、デッキリストの公開が非常に待ち遠しいですね。

ここでは4月29日に開催された『Standard Challenge』から上位に入賞したデッキを紹介しましょう。

グリクシスミッドレンジ

クリーチャー、除去、打ち消し呪文と三拍子そろった捌くミッドレンジ。特に除去はテンポ面で交換比率に優れたものばかりであり、最小限のコストで相手の動きを止めてしまいます。『機械兵団の進軍』からは新たなフィニッシャーとして《希望の標、チャンドラ》が採用され、ボードコントロールは盤石となりました。

ボロスミッドレンジ

戦場に出たとき効果を持つパーマネントを《ギラプールの守護者》で使いまわしてアドバンテージを稼ぎ、同時にクリーチャーを並べていく防御的なミッドレンジ。新加入の《原初の征服者、エターリ》相手のデッキから《絶望招来》《偉大なる統一者、アトラクサ》を奪える規格外の効果を持っています。

赤単アグロ

赤単アグロは速攻クリーチャーと火力を武器に、ライフを攻めていく伝統的なビートダウンデッキ。1ターン目から果敢に走ってくる《僧院の速槍》《呪文槍のケンラ》の2枚は直接ダメージ呪文と相性が良く、気がつけばライフが一桁となりかねません。ミッドレンジ全盛期だからこそ、速度で勝る赤単アグロに要注目です。

今週末をお楽しみに!

ここまで簡単ですが『プロツアー・機械兵団の進軍』についてご紹介してきました。トッププレイヤー同士の真剣勝負は、見ていてハラハラワクワクし、ときには大きな感動となって観衆者の心に残ります。

仮にプレイヤーは知らずとも最新のデッキやトップレベルのドラフティング、最新のマジック情報など有益な情報ばかりの3日間です。お見逃しないように!

左からハビエル・ドミンゲス、マッティ・クイスマ、ピオトル・グロゴゥスキ、マルシオ・カルヴァリョ

今大会にはHareruya Prosから4名の選手が出場します。ぜひとも応援よろしくお願いいたします。

トップレベルのプレイヤーによって競われる最高峰のトーナメントが始まるのは5月5日25時から!一緒に観戦いたしましょう!

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