パスタをお食べ!衝動レストランロッコ
晴れる屋メディアのいってつです。
ときどきこう思いませんか?
みんなでワイワイやる牧歌的に統率者戦をやりたい、と――。
血で血を洗う強烈でスリリングなゲームは、それはそれでよいものですが、時にはピザを片手にビールを煽りながら行われているというアメリカでの統率者戦に憧れます。
しかし、晴れる屋店内は飲酒飲食はお断り。
……ではしょうがないゲームの中だけでもいただくとしましょう。そう、「食物」を。
統率者の物語
《街角の料理人、ロッコ》はニューカペナの舞台座一家に所属するシェフ。舞台座の誇る大催場ヴァントリオーネの料理長でした。
しかしファイレクシアの侵攻をうけ、ニューカペナも無事ではいられませんでした。それでもロッコは料理人であり続けています。料理をだすのが華やかなキャバレーやパーティー会場か、青空の下か、そんなことはロッコにとって大した問題ではないのかもしれません。
さて、そんなロッコですが、統率者としての働きぶりはどうでしょうか。
あなたの終了ステップの開始時に、各プレイヤーはそれぞれ自分のライブラリーの一番上にあるカード1枚を追放する。次のあなたの終了ステップまで、各プレイヤーはこれにより自分が追放しているカードをプレイしてよい。
毎ターン、全員に衝動的ドローをさせます。白や緑には「みんなでドローする」といったデザインのカードが存在しています。
プレイヤー1人が追放領域から土地をプレイするか追放領域から呪文を唱えるたび、クリーチャー1体を対象とする。あなたはそれの上に+1/+1カウンター1個を置き、食物・トークン1つを生成する。
もちろん対戦相手にタダでアドバンテージを与えるわけではありません。対戦相手が追放領域のカードを使うたびに、こちらのクリーチャーは大きくなり、食物トークンを得ます。おいしい思いをしたのですから、きちんと対価はいただきます。
ロッコの能力で追放されたカードはもちろん、《ジェスカの意志》や「続唱」などにも反応します。
全員にカードを与えるので、ゲームはかなり牧歌的な雰囲気になります。しかし、《授けるもの、グランチ》や《大衆扇動者、ブリーナ》同様、恩恵は非対称です。
デッキのコンセプト
全員にアドバンテージを与えるものの、強化されるのは自軍だけという構造は《大衆扇動者、ブリーナ》にも少し似ています。
ここに紹介したブリーナデッキでは妨害クリーチャーでゲームを停滞させつつ殴り勝つという構成でした。今回はもっとわかりやすく、+1/+1カウンターを軸にして大型のクリーチャーで面制圧するデッキを目指します。
シングル販売価格1000円を越えるカードは使わずに構築しました。
相性のいいカード
+1/+1カウンターと
『神河:輝ける世界』で登場した「改善」など、現在のスタンダードには+1/+1カウンターを活かすギミックが存在していますね。
+1/+1カウンターを持っているクリーチャーにトランプルを与える《薄暮殻の這うもの》、自身よりパワーが小さいクリーチャーに自軍がブロックされなくなる《ラムホルトの勇者》はこのデッキでは非常に強力。大きく育ったこちらのクリーチャーの攻撃をしっかり通してくれます。
『統率者デッキ:ウォーハンマー40,000』でも面白いクリーチャーが登場しています。《タイラント・ガード》は生け贄に捧げるとカウンターが置かれている自分のクリーチャーに《英雄的介入》!全体除去に怯えなくてすみますね。
《バイオタイタンの司祭》は戦場から+1/+1カウンターを取り除くとコストが軽くなる12/12!最安値は緑2マナ!コジレックと同等のクリーチャーでなぐれば勝つ!
食物・トークンと
サクって3点回復。これが沁みるゲームも確かにありますが、もうちょっとなにか欲しいところ。
《アカデミーの整備士》がいれば宝物と手掛かりもついてくる!マナとマナの使い道がセットで出てくるのはうれしいですね。《ジェトミアの情婦、ジニー・フェイ》なら犬猫がついてくる!
う~んもう食べられないよ。そんな寝言が出てしまうくらい、このデッキは大量の食物トークンを抱えることになります。そこで《きらきらするすべて》!統率者やトランプルを持つクリーチャーに張り付けて、一気に大ダメージを狙います!
《アコライト・ハイブリッド》は攻撃するたびにアーティファクトを破壊できますが、そのコントローラーにドローをさせてしまいます。が、自分の食物を破壊すれば……!
おすすめはしません
しまった!青空レストランと銘打ったからには、みなさんにお食事を召し上がっていただかないと。
というわけでピザをお届け!!《世界混ぜ》は全員のパーマネントをランダムに配り直す「ひどい呪文」。こっちは食物がいっぱいあるので有利に「分配」されます。パスタをお食べ!
《歪んだ世界》はすべてのパーマネントに対して《混沌のねじれ》するようなカード。全体除去をくらって「食物しかねえ」盤面で打ちたい。これも絶対楽しいはずなのですが、毎回打ち消されています。
いってつのイチオシ!
現在プレビューが進んでいる『指輪物語:中つ国の伝承』でも食物・トークンがフィーチャーされています!
食物・トークンの使い道がたくさん増えそうで楽しみですね!なかでも《サムワイズ・ギャムジー 》は墓地からカードを回収と、かなり強力です。これが加わるのであれば、アーティファクト・クリーチャーや英雄譚を増やすのもいいかもしれません。
おわりに
見た目の印象よりも圧倒的に早く大きくこちらのクリーチャーが育つので、初めて対戦する相手はひどく狼狽します。でっかいクリーチャーでなぐるゲームが好き!という方におすすめです。
全員が毎ターン追加でドローしているようなものなのでゲームのテンポもよくなり、結果として全員が楽めるゲームになりやすい、というのがいいですね。統率者戦は勝つことだけが楽しいことではありませんからね。
それではみなさん、青空レストランでお会いしましょう。