神が選ぶ『イクサラン:失われし洞窟』注目カードトップ3!

晴れる屋メディアチーム

『イクサラン:失われし洞窟』へようこそ!

新セット『イクサラン:失われし洞窟』がまもなく発売されます!先週はプレリリースもあり、早速リミテッドや新たなデッキを組んでみたりして楽しんでいることでしょう!

ただ魅力的なカードばかりの『イクサラン:失われし洞窟』を見ると、どんなカードやデッキが強いのか、どのカードを買えばいいのか、悩んでしまう方も多いかと思います。

そこで、各構築フォーマットを代表する実力者である「神」のみなさんに、『イクサラン:失われし洞窟』で注目するカードトップ3!を聞いてみました!

「神」とは?

晴れる屋が主催している、「神決定戦」という大会の暫定王者。スタンダード・パイオニア・モダン・レガシー・ヴィンテージ・パウパー・統率者・リミテッドの8フォーマットそれぞれで行われており、予選大会(挑戦者決定戦)と決勝大会(神決定戦)を勝ち抜いた者だけが「神」になることができる。

詳しくはこちらをご覧ください。→神決定戦特設ページ

各フォーマットを熟知した者ならではの視点から、鋭い意見が飛び交いました。「神」の目にはなにが映り、なにを考えたのでしょうか。

◆第24期スタンダード神:酒井 達也

酒井 達也

『イクサラン:失われし洞窟』カードセット全体の印象

イクサランらしく、同族にフォーカスしたインパクトのあるカードが多いですね。なかでも恐竜がかっこいい~!スタンダード的には、既存デッキにスッとなじむようなナイスカードが多いセットに感じています。

魂の洞窟

まずは何といっても《魂の洞窟》。スタンダードリーガルになるのは驚きです!すでに兵士やフェアリーは十分デッキとして成立していますし、使えそうなデッキは多いです。ほかフォーマットでもいろいろ使えるので、持っていない方はとりあえず4枚そろえておきましょう。個人的には同族ファイレクシアンで組んでみたい!

不穏な投錨地不穏な火道

5種のミシュラランドはすべてが強く、いずれも頻繁にスタンダードで見かけることになるでしょう。起動が軽く飛行が強い青白、「落魄」との噛み合いもある赤黒には特に注目しています。

『イクサラン:失われし洞窟』スタンダード注目カードトップ3!

3位:《地底のスクーナー船》

地底のスクーナー船

《密輸人の回転翼機》を彷彿とさせる機体。飛行こそ失っていますが、《喉首狙い》《切り崩し》などの汎用除去に当たらない点や、「探検」によって増えた手札を回せるなど地味に強い部分が多いです。「搭乗1」と軽いので《策謀の予見者、ラフィーン》《下水王、駆け抜け侯》のトークンで乗れるのも嬉しい。

色が青くすべてのデッキに入るわけではないですが、青いミッドレンジデッキには十分採用圏内かと思います。飛行を付与するために《鋼の熾天使》と一緒に採用して、アーティファクトで固めるのも楽しそう!期待の一枚です!(機体だけに)

2位:《嘶くカルノサウルス》

嘶くカルノサウルス

6マナ7/6・トランプルと十分なスタッツなうえ、場に出ると「発見5」ができるのは偉いですね。実質1マナと考えるととてもお得!3マナ3点は少々心もとないですが、打ち消されない点は評価できます。

重いランプデッキのマナカーブを埋める役割やリアニメイト系、《アラーラへの侵攻》デッキのように低マナのカードを採用しづらいデッキなど、かゆいところに手が届くカードです。ほかにも魅力的な恐竜がたくさん登場しているので、恐竜デッキも組んでみたいですね!

1位:《魅惑の悪漢、マルコム》

魅惑の悪漢、マルコム

2/1瞬速・飛行と優秀なスタッツでありながら、戦闘ダメージを通すとルーティングが可能と非常に使いやすいスペックのクリーチャー。伝説のクリーチャーですが、手札で重なっても安心ですね。

最後の一文はおまけですが、これだけの内容で2マナなのは破格といえます。エスパーミッドレンジで《かき消し》を構えながら《フェアリーの黒幕》とともに使うのが強そうですし、下火になりつつあるエスパーレジェンズの復権にも期待が持てる一枚です。

◆第12期パイオニア神:松原 雄介

松原 雄介

『イクサラン:失われし洞窟』カードセット全体の印象

Souls of the LostWail of the ForgottenStarving Revenant

『イクサラン:失われし洞窟』のセット全体を通しての印象としては、墓地に関するトリッキーなカードが多いと感じました。もし注目カードが活躍することになった場合、《虚空の力線》《安らかなる眠り》などの墓地対策が重視されるようになり、現在Tier1群にいるイゼットフェニックスのポジションが悪くなるため、環境全体に大きな変化が起こる可能性があります。

パイオニアにおいては新規性のあるデッキが複数出てくることが期待できるセットであり、今回取り上げていないカードにも可能性を感じる良セットです。

『イクサラン:失われし洞窟』パイオニア注目カードトップ3!

3位:《古のもの》

古のもの

2マナ8/8の高スタッツを持つデメリット持ちクリーチャーです。活躍が期待されるデッキとしては、《八百長試合》デッキが挙げられます。

八百長試合

このカードの登場により、今までは1ターン目マナクリーチャー、2ターン目3マナの高スタッツ生物、3ターン目《八百長試合》という動きがベストな動きでした。それが2ターン目《古のもの》、3ターン目《八百長試合》と動けることで、ベストな動きにアップデートがなされています。また起動型能力も、手札に来てしまった高マナのカードを捨てて手札入れ替えをしつつ、《古のもの》が戦闘に参加できるようになる点もかみ合っています。

2位:《アブエロの覚醒》

アブエロの覚醒

パイオニアにおいては《復元》の2種類目ともいえるカードです。古来より、同じ役割のカードが2種類あるとデッキになるといわれています。

復元ファイレクシアへの門内なる太陽、チミル

エターナルフォーマットのなかでもパイオニアは、クリーチャーのやりとりが重視される環境であるので、《ファイレクシアへの門》を早い段階で戦場に出せるのはかなり強力です。また《内なる太陽、チミル》が収録されたことで、踏み倒したいアーティファクトが増えたことも注目ポイントとなっています。

1位:《もがく出現》

もがく出現

2位に続いてリアニメイトカードを選ばせていただきました。活躍が期待される既存デッキは「アブザンパルヘリオン」と「アトラクサ・ネオフォーム」です。

パルヘリオンⅡ偉大なる統一者、アトラクサ

それぞれのデッキにおいて《パルヘリオンⅡ》を釣り上げる2種類目のカードになれる点や、3ターン目に《偉大なる統一者、アトラクサ》を出すパターンが増え、勝ちパターンの再現性強化が期待できます。

ファイレクシアへの門多元宇宙と共に

このカードはわずか3マナで墓地のパーマネントをなんでもリアニメイトできるので、2位の《アブエロの覚醒》と組み合わせて新たなアーティファクト・リアニメイトデッキや《多元宇宙と共に》を釣り上げるコンボデッキなどが生まれる可能性に期待しています。

◆第24期モダン神:内藤 圭佑

内藤 圭佑

『イクサラン:失われし洞窟』カードセット全体の印象

ついにイクサランが帰ってきました!初代『イクサラン』の発売は2017年なのでもう6年も経っているのですね(時が経つのは早い……)。

暴走暴君、ガルタThe Mycotyrant

イクサランといえばやはり恐竜!《殺戮の暴君》のようなド派手な恐竜がまた暴れ回ると考えるとワクワクが止まりません。また、今回のキーワード能力である「落魄」はまさにモダン環境と相性ピッタリ!モダンには各種フェッチランドがありますので、「落魄」の条件を簡単に満たしてくれることでしょう。

『イクサラン:失われし洞窟』モダン注目カードトップ3!

3位:《嘶くカルノサウルス》

嘶くカルノサウルス

イクサランの名に恥じないド派手な恐竜です。もちろんただ派手なだけで選んだわけではありません。

このカードの凄いところは3マナを払って手札から捨てるだけで、打ち消されない3点火力を打ち込むことができるところです。これまで《双弾の狙撃手》といった「魂力」で2点火力はあったのですが、本体火力にはならないとはいえ捨てるだけで3点というのは前代未聞かと思います。

起動に3マナと少し重いのは気になりますが、リビングエンドが《ドラニスの判事》などのやっかいなクリーチャーを倒すのに一役買ってくれるかもしれませんね。また、《嘶くカルノサウルス》自身も「発見5」をもった巨大クリーチャーという点も見逃せません。

2位:《ティシャーナの潮縛り》

ティシャーナの潮縛り

《もみ消し》内蔵クリーチャーの登場です!これまでも《敏捷な妨害術師》といった、《もみ消し》の能力を持ったカードはあったのですが、あちらは「サイクリング」能力なので隙がなく、おまけとして1ドローが付いていました。

こちらはおまけとして3/2クリーチャーが残るので、盤面に与える影響はこちらのほうが大きいです。さらにはマーフォーク・ウィザードですので、同族デッキで使えばシナジーも生まれなお良しです。また冒頭で《もみ消し》内蔵と言いましたが、能力を失わせる効果も付いているので《もみ消し》より効果は強いです。

モダンには《一つの指輪》があります。起動に合わせてこのカードを出せば、相手の青ざめた顔が見れるのは間違いないでしょう。

1位:《溶鉄の崩壊》

溶鉄の崩壊

ついに出てしまいました……《戦慄掘り》の上位互換が!《戦慄掘り》はソーサリーということもあって、《終止》が使えるモダンではあまり使われることはなかったのですが、代わりにこれからは《溶鉄の崩壊》が除去の選択肢として候補に入ってきます。

硬化した鱗精力の護符

赤黒系のデッキはどうしてもメインからは《硬化した鱗》《精力の護符》といった、特定のデッキに入っている軽くて強力な置物を触りづらく、好き放題やられてしまうことがありました。

しかし、このカードの登場でそんな悩みからも解放されることとなりました。メインから入れやすい置物対策としても有能なのですが、「落魄」を達成していればクリーチャーを破壊しながら置物破壊が可能です。2マナで軽やかに1対2交換。フェッチランドのおかげで「落魄」も容易。やられたほうはたまったもんじゃありませんね。

◆第24期レガシー神:廣田 貴志

廣田 貴志

『イクサラン:失われし洞窟』カードセット全体の印象

Gishath, Sun's AvatarBreeches, Eager PillagerAclazotz, Deepest Betrayal

恐竜!海賊!洞窟!神!素晴らしい……さらに「ジュラシックワールド」とのコラボもあり、男の子が大好きセットなのは間違いないですね。カード内容としても、前回に引き続きドデカい恐竜やさまざまなクリーチャー・タイプが収録されており、カードリストを見ていてワクワクが止まりません。そのなかでも、注目している3種類のカードを紹介したいと思います。

『イクサラン:失われし洞窟』レガシー注目カードトップ3!

3位:《残響する深淵》

残響する深淵

《ヴェズーヴァ》《演劇の舞台》と似たコピーになれる土地。ただし、この2枚と違う点は墓地にある土地のコピーになれることなので、土地単や12 Postといったさまざまな種類の土地が入ったデッキに入れても良し、使い終わった《ウルザの物語》の5枚目として運用するも良しです。

そんなに複数枚も入る枠はないと思いますが、1枚あるとなにかと便利だと思います。コピーにならなくてもいいときはアンタップインできるのもいいですね。

2位:《暴走暴君、ガルタ》

暴走暴君、ガルタ

8マナ12/12・トランプル相手は死ぬ。これ以上語ることもないでしょう。

《自然の秩序》から出しても良し、《騙し討ち》《実物提示教育》から出しても良しと、レガシーはこんなに重いクリーチャーでも活躍できる唯一のフォーマットだと思っています。出しさえすれば自分だけクリーチャー《Eureka》!夢とロマンの塊です!大好きです!

1位:《溶鉄の崩壊》

溶鉄の崩壊

《戦慄掘り》の上位互換。ソーサリーとはいえ、「クリーチャー」「プレインズウォーカー」「1マナ以下の土地でもクリーチャーでもないパーマネント」の3種類にたった1枚で2対1交換できる破格のカードだと思います。「落魄」もレガシーであればフェッチランドで簡単に達成できます。

花の絨毯時を解す者、テフェリー
虚空の杯湖に潜む者、エムリー
霊気の薬瓶スレイベンの守護者、サリア

こんなセットで破壊できたら病みつきになること間違いなし!2対1を取れるので、グリクシスコントロールのようなデッキがまた台頭するかもしれませんね。

◆第22期ヴィンテージ神:萩森 格

萩森 格

『イクサラン:失われし洞窟』カードセット全体の印象

死の国からの脱出虚空の杯

『イクサラン:失われし洞窟』セット全体を見た感想としては、《黄泉からの橋》《死の国からの脱出》《魔力の墓所》《魂の洞窟》などの新規イラスト再録が良く、特に《死の国からの脱出》《虚空の杯》は私も買い替えを検討するレベルです。

ヴィンテージのデッキに新カードを採用するかどうかという観点で見ると、《鏡に願いを》《偉大なる統一者、アトラクサ》などのデッキの顔となりそうなカードは、残念ながら見つけられなかったです。

ウルザの物語輪作修繕

しかしヴィンテージでは、《ウルザの物語》《輪作》《修繕》などのシルバーバレット戦略が有効で、意外なカードが活躍することが良くあります。また、各種《Mox》や《ウルザの物語》の構築物・トークンなどを壊したいことが多いので、アーティファクトを壊せるカードはほかのフォーマットより評価が高いです。今回は、そういった使い方で採用されそうなカードなどを紹介します。

『イクサラン:失われし洞窟』ヴィンテージ注目カードトップ3!

3位:《捧げ物の穴》

捧げ物の穴

墓地対策ができる土地で、出たときに墓地を3枚追放できます。自分の墓地を1枚、相手の墓地を2枚といった追放も可能です。また、追放したカードと同じ色を出すことができます。

輪作オースなどの《輪作》系デッキで採用候補になります。墓地対策の性能としては《ボジューカの沼》のほうが強いですが、こちらは青や緑などの色マナが出る可能性があるので、メインデッキに採用した場合に、墓地対策が意味をなさないマッチアップに当たったとしても使えるメリットがあります。

2位:《不屈の解体者》

不屈の解体者

相手のアーティファクトがタップインになり、起動型能力で少し重い《溶融》が打てます。

《逆説的な結果》デッキに対して、戻したアーティファクトを出しなおしてもう一回動くといった動きを止めることができ、《一つの指輪》も1ターン起動が遅くなります。3マナあれば出したターンに起動できるので、《ウルザの物語》のトークンを流すのにも使えそうです。

こういったヘイトベアーといえば真っ先に白単イニシアチブへの採用が考えられますが、パワーが1しかないのでアタッカーとしては少し心もとないです。ただ、今は白単イニシアチブの2マナ生物が《スレイベンの守護者、サリア》4枚だけなので、その次点として数枚これを入れると1ターン目の展開が安定するかもしれません。

1位:《深根の巡礼》

深根の巡礼

トークンでないマーフォークがタップされるたびにマーフォーク・トークンを生成することができます。かなりトークンを量産できるので《ヴォーデイリアの呪詛抑え》との相性がとても良く、相手の非クリーチャースペルを通さずにほぼロック状態にすることができます。このカードにより、今後マーフォークデッキが復権するかもしれないです。

◆第5期パウパー神:片山 龍一

長谷川 翔一

『イクサラン:失われし洞窟』カードセット全体の印象

初めまして、パウパー神の片山です。今回の『イクサラン:失われし洞窟』は、パウパー的にはアーティファクト関連のサポートカードで強いカードが多い印象を受けました。アーティファクトをリソース源とするデッキが数多く存在するので、既存デッキの強化が期待できますね。

『イクサラン:失われし洞窟』パウパー注目カードトップ3!

3位:《熱狂的な献上》

熱狂的な献上

追加の《命取りの論争》としての採用が見込まれます。比較対象として《勢団の取り引き》がありますが、アーティファクトが残る分、次の展開に繋げやすい点がこのカードの良いところですね。「バーン」が少ない環境になれば、使われるようになるのではないでしょうか。

2位:《ゴブリンの墓荒らし》

ゴブリンの墓荒らし

上振れ最強の赤単にさらなる上振れカードが追加されました。1ターン目に《大焼炉》からプレイすれば、デメリットのない《ゴブリンの先達》となり、レアを超えるパワーを秘めています。

大焼炉ヴォルダーレンの美食家実験統合機

特に「カルドーサレッド」では《大焼炉》のほかにも、《ヴォルダーレンの美食家》《実験統合機》など条件を満たすために必要なアーティファクトが多数採用されており、既存の構成を大きく変えずに採用できそうです。

1位:《税血の刃》

税血の刃税血の刃

布告除去がアーティファクトとして場に残るようになりました。黒いデッキのリソース手段として多くのデッキで使われる、《命取りの論争》のコストになる点が大きなメリットですね。これにより、除去をプレイすることによるテンポロスを改善できそうです。ほかにも「親和」の除去兼アーティファクトカウントだったり、《きらめく鷹》《コーの空漁師》で使い回したりなど、さまざまな用途で使えそうです。

◆第6期統率者神:髙橋 龍司

髙橋 龍司

『イクサラン:失われし洞窟』カードセット全体の印象

今の競技志向の統率者戦は海賊や宝物との親和性が高いので期待しつつ、旧イクサランのころは自分も《ヴラスカの侮辱》《翡翠光のレインジャー》を2000円で買ったうちの一人だったので今回はどうなることやら……と思っていたら《魔力の墓所》の再録が発表され一安心。

魔力の墓所トリトンの英雄、トラシオス鋭い目の航海士、マルコム

さらに《トリトンの英雄、トラシオス》《鋭い目の航海士、マルコム》などの統率者戦でよく見かける統率者も絵違いで再録されたり、新規の「共闘」カードが刷られるなどプレビュー期間中は毎日ワクワクしておりました。いくつかデッキに入りそうなカードも複数見受けられたので発売が楽しみです。

『イクサラン:失われし洞窟』統率者注目カードトップ3!

3位:《帆凧の窃盗犯》

帆凧の窃盗犯

統率者戦のために刷られたようなカードですね。対戦相手が3人いる統率者戦において、ソーサリータイミングの除去は使いづらいのですが、それを差し引いても強そうです。相手視点では自分のカードを取り戻したいけど、一緒に追放されている強カードが相手の場に帰ってくるのは嫌なので除去しづらい……というジレンマを上手く利用したいです。

除去を持っていそうなプレイヤーや、協力関係にあるプレイヤーはあえて対象に取らないといった使い方ができるのも味がします。考えなしにプレイするとヘイトを買ってしまったり、《偏向はたき》や最近多いコピーカードでコピーされたりするので腕が出るカードのように思います。

2位:《溶鉄の崩壊》

溶鉄の崩壊

統率者戦で1マナ以下のパーマネントといえば《魔力の墓所》《太陽の指輪》があるので対象には困らないでしょう。また赤黒デッキが苦手としていた《神秘的負荷》《耳の痛い静寂》を対象に取りつつ、クリーチャー除去を2マナでできるのは破格の性能ではないでしょうか。

弱者選別悪魔の意図ロフガフフの息子、ログラクフ愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット

黒には《弱者選別》《悪魔の意図》など生贄にするカードがたくさんあるので、フェッチランドと合わせて「落魄」も無理なく狙えるでしょう。惜しむらくは宝物・トークンでは「落魄」達成しないことですね。《ロフガフフの息子、ログラクフ》&《愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット》《戦争の世継ぎ、ローアン》での使用が今後予想されます。

1位:《ティシャーナの潮縛り》

ティシャーナの潮縛り

我々統率者プレイヤーは3マナ3/2・瞬速のマーフォークというだけで《船殻破り》の悪夢を思い起こしますが、それの再来かもしれません。下の能力が苛烈で、打ち消しでは対象しづらかった《ウェザーライトの艦長、シッセイ》《愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット》、除去しても直ぐにリキャストされてしまう《トリトンの英雄、トラシオス》《眷者の神童、キナン》、最近流行りの《一つの指輪》《オークの弓使い》にも刺さるなど活躍の場には事欠かないでしょう。

タッサの神託者波止場の恐喝者耐え抜くもの、母聖樹否定の契約

また実は、《もみ消し》能力自体も統率者戦で器用な働きをします。《タッサの神託者》《波止場の恐喝者》を止められることはもちろんのこと、自分の《死の国からの脱出》に対して打たれた《耐え抜くもの、母聖樹》《忍耐》《むかつき》に飛んできた《狼狽の嵐》のストームを打ち消したりと自分のコンボを守るために使えたり、《否定の契約》の支払いや《最後の賭け》で自滅するのを防げるなど用途は多彩です。やはり、マーフォークは統率者戦における最強の同族かもしれません。

◆第16期リミテッド神:森山 真秀

森山 真秀

『イクサラン:失われし洞窟』カードセット全体の印象

イクサラン次元への再訪となる今セットですが、前回の『イクサラン』ブロックと比較すると4大クリーチャー・タイプ(恐竜・マーフォーク・海賊・吸血鬼)による制約はひかえめで、自由度の高いさまざまなアーキタイプのデッキを構築できそうです。

Idol of the Deep KingHidden NurseryRiver Herald Scout

また、各種アーティファクトの「作製」、コモン土地の起動でも行える「発見」、旧イクサランでもお世話になった「探検」(今回は新規の地図・トークンもあり)によりマナフラッドへの耐性が高く、お互いに粘り強く戦えるのでロングゲームになる展開が多いと予想しています。

『イクサラン:失われし洞窟』リミテッド注目カードトップ3!

3位:《バネ仕掛けの鋸刃》

バネ仕掛けの鋸刃

タップ状態限定とはいえ5点ダメージは倒せる範囲が広く、サイズが取り柄の恐竜さえ倒すことが可能です。《コズミューム破》も環境に存在するので、相手が白を含む2マナを立たせてきたら、攻撃は慎重に行ったほうがいいでしょう。ちなみに私はストリーマー・イベント(旧アーリー・アクセス)で《悪戯好きの子犬》と一緒に使用されて盤面が崩壊しました。

バネ仕掛けの鋸刃

また、このカードは表だけでも十分強力な除去ですが、裏面にも要注目です。新メカニズムである「作製」により5/5の機体という強力なフィニッシャーに変身可能です。「搭乗1」と軽いのも魅力で非力なノーム・トークン1体で搭乗可能ですし、アーティファクト2つを寝かせてクリーチャー化する能力も、宝物や各種アーティファクトが盤面をにぎわすことが多い今環境では起動することは簡単でしょう。

2位:《薄暮の残響》

薄暮の残響

「落魄」は今セット初登場の能力語で、「落魄4」や「落魄8」が実際にどれほど達成しやすいのかはまだ答えは出せていませんが、少しだけプレイできている現時点では「落魄4」は意識してデッキを組めていれば中盤には簡単に達成できる条件だと感じました。そのため、2マナ3/3・絆魂という驚異のスタッツに育て上げることも、決して高いハードルではありません。

もし切削など盤面に干渉しないアクションで序盤を出遅れても、パンプアップと絆魂で遅れを楽に取り返すことができるでしょう。また、探検や装備品といった相性のいい能力やカードもあるので、積極的に絆魂持ちのこのクリーチャーを強化していきたいですね!

1位:《魂のとぐろのバイパー》

魂のとぐろのバイパー

リアニメイト能力を持った蛇ですが、この環境ではできることが豊富で優れたクリーチャーだと評価しています。まず、このセットのリミテッドでは「落魄」のために切削したり、土地を探すための序盤の「探検」によって大型のクリーチャーが場を経由せずに墓地に行ってしまうことが多々あります。そういったクリーチャーを場に出すことができるだけでも、通常の環境よりリアニメイトの価値があります。

養育する鋸背無法の塩水牙

さらに《養育する鋸背》(通称《荒々しい三つ子》)や《無法の塩水牙》(通称《殺戮の暴君》)といった基本土地サイクリング持ちと合わせて使えば、強力な恐竜を序盤に出すことも可能です。夢の広がる一枚としてこのカードを1位に据えました。

新環境を楽しもう!

「神」ならではの柔軟な発想と鋭い着眼点から、各フォーマットの『イクサラン:失われし洞窟』の注目カードをレビューしてもらいました!

目を引くような強いカードが多く、どんなデッキを組むか考えるのが楽しいですね!彼らの意見を参考に新たな戦力とともに新環境へと踏み出しましょう!

『イクサラン:失われし洞窟』特設ページ

この記事内で掲載されたカード

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

晴れる屋メディアチーム 晴れる屋メディアチームの記事はこちら