鱗親和 サンプルリスト
デッキの動き
「まさかこのターン、自分が死ぬわけないだろう」そんな相手の幻想をぶち壊すのが鱗親和です。
その名の通り、《硬化した鱗》がデッキのキーカードです。+1/+1カウンターを乗せるカードとのシナジーが強く、特に「接合」をもったアーティファクト・クリーチャーとは抜群の相性を誇ります。
たとえば複数個の+1/+1カウンターが乗った《電結の荒廃者》や《微光蜂、ザーバス》が墓地におかれた場合、「接合」と《オゾリス》による+1/+1カウンターを置く能力はどちらも誘発します。実質的に+1/+1カウンターが倍増となり、《硬化した鱗》があれば倍以上の増加率です。
このシナジーを活用し、クリーチャー間で+1/+1カウンターを移し替える能力を何度も誘発させれば一瞬で高打点を叩き出すことが可能で、コンボ的な要素があるデッキです。
また、このデッキは《アガサの魂の大釜》を強く使うことができ、《歩行バリスタ》を追放することですべてのクリーチャーが、自身に乗っている+1/+1カウンターの数だけ直接ダメージを与えることができるようになります。戦闘ダメージと合わせれば、一瞬でゲームを終わらせるほどの破壊力です。
序盤
1ターン目から《硬化した鱗》をプレイし、その上で《微光蜂、ザーバス》や《電結の荒廃者》などの「接合」クリーチャーを展開できれば理想です。ただし、手札にあるクリーチャーを適当にプレイすれば良いかというと、そんなことはありません。
鱗親和の負けパターンについて考えると、「+1/+1カウンターを盤面に維持できなくなる」ことにあります。戦場のクリーチャーをのきなみ除去されてしまうと、「接合」クリーチャーの+1/+1カウンターを引き継ぐ能力を活かすことができません。
例えば、《電結の荒廃者》をほかにアーティファクト・クリーチャーがいない状態で出し、即座に《オークの弓使い》によって除去されては盤面に何も残せません。このデッキは1を10や100に増幅させることが肝のデッキなので、少し展開が遅れてもできるだけ+1/+1カウンターを維持できるようなプレイングを心がけましょう。そういう意味では「護法」を持つ《継ぎ接ぎ自動機械》などは「接合」による+1/+1カウンターの移動先として重宝します。
中盤
中盤以降は《ウルザの物語》でトークンを出したり、《オゾリス》をサーチする動きが強力です。《オゾリス》はクリーチャーが場を離れるたびに乗っていたカウンターを一時的に保存する能力を持ち、後続クリーチャーに再び+1/+1カウンターを引き継ぐことで「強いままニューゲーム」状態にできます。
終盤
終盤は巨大なフィニッシャーへと成長したクリーチャーで殴り続け、対戦相手の除去やブロッカーが尽きたところでゲームに勝利します。「接合」や《オゾリス》の継戦能力は高く、後続クリーチャーが新たなフィニッシャーになるため、除去だけでは対処困難なビートダウンを押しつけることができます。
また、隙をみて《アガサの魂の大釜》と《歩行バリスタ》のコンボを狙うのも強力ですし、クリーチャー化した《墨蛾の生息地》に+1/+1カウンターを集合させれば毒で一撃必殺となります。
苦手なカード
「接合」はクリーチャーが墓地に落ちないと誘発しないため、《虚空の力線》《ダウスィーの虚空歩き》《エレヒの石》などを出されてしまうと打点を増やすのが難しくなります。
《大いなる創造者、カーン》《溜め込み屋のアウフ》《呪われたトーテム像》なども《電結の荒廃者》や《歩行バリスタ》の起動型能力が使えなくなるため、とても厳しいカードです。
そのほか《血染めの月》も出されると《ウルザの物語》は即座に墓地送りとなったり、《墨蛾の生息地》がただの「山」になるなど刺さる場合があります。
上記で挙げられたカードの内、《耐え抜くもの、母聖樹》や《活性の力》で破壊できるものはまだやりようがありますが、プレインズウォーカーやシステムクリーチャーは対処に手を焼くことになるでしょう。
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