はじめに
こんにちは。晴れる屋メディアの紳さんです。
本日、『サンダー・ジャンクションの無法者』の特設ページが公開されました!そして、いよいよ今週末からプレリリースが始まります。みなさん、イベント参加予約はお済でしょうか?
【プレリリース『サンダー・ジャンクションの無法者』シールド】
新カードは4/12(金)から大会などで使えるようになり、各フォーマットは新環境へと突入します。どんなアーキタイプが誕生するのか楽しみですね!
それでは『カルロフ邸殺人事件』環境最後となるスタンダード大会結果をチェックしていきましょう!
4/6(土)『Standard Challenge 32』#1
4/6(土)は『Standard Challenge 32』が2回開催されました。まずは50名が参加した1回目の『Standard Challenge 32』#1の結果です。
4/6(土)『Standard Challenge 32』#1
優勝 ティムールランプ
準優勝 ディミーアミッドレンジ
3位 版図ランプ
4位 ティムールランプ
5位 ディミーアミッドレンジ
6位 版図ランプ
7位 エスパーミッドレンジ
8位 エスパーミッドレンジ
TOP8すべてが現環境を定義するデッキで占められ、トップメタのティムールランプが優勝しました。
- 2024/4/3
- ティムールランプ
-大量マナから一撃必殺を叩き込め!-
優勝 「ティムールランプ」
こちらが優勝したデッキのリストです。
最近の注目ポイントとしては、今回の優勝デッキのように《洞窟探検》が1枚挿しされたリストをチラホラ見かけるようになりました。
《洞窟探検》があればオートフェッチランド経由で戦場に出る基本土地がアンタップ状態となり、《事件現場の分析者》や《見事な再生》でランプしたターンに《間の悪い爆発》を唱えたり、《記憶の氾濫》を構えるといった追加のアクションをすることができます。
《洞窟探検》を出したターンこそ大きな隙がありますが、戦場に出ればキャントリップ+追加で土地を置ける能力も誘発し、かなりデッキに合っているカードといえます。今後は2枚、3枚と採用枚数が増えることも十分に考えられるカードです。
また、《ガイアの声、ティタニア》も採用されたりされなかったりするカードですが、今回の優勝デッキにはサイドに2枚も採用されていました。
実際、《事件現場の分析者》や《見事な再生》とのシナジーで凄まじい量のライフ回復を実現し、赤単アグロやボロス召集相手には実質的なエンドカードとなりそうです。
このデッキの展望ですが、『サンダー・ジャンクションの無法者』環境では最強墓地対策カードの《安らかなる眠り》が使えるようになるため、ややポジションが悪くなると予想されます。
ティムールというカラー的にエンチャント破壊もできますが、できれば戦場に出ることなく処理できる《否認》などで対抗したいところです。
4/6(土)『Standard Challenge 32』#2
つづいて、57名が参加した『Standard Challenge 32』#2の結果です。
4/6(土)『Standard Challenge 32』#2
優勝 ディミーアミッドレンジ
準優勝 バント毒性
3位 ディミーアコントロール
4位 ディミーアミッドレンジ
5位 エスパーミッドレンジ
6位 版図ランプ
7位 ゴルガリミッドレンジ
8位 版図ランプ
ここではディミーアミッドレンジが優勝しました。準優勝には久しぶりにバント毒性の姿が。「生きとったんかワレ」という感じですね。
優勝 「ディミーアミッドレンジ」
こちらが優勝したデッキのリストです。
とてもオーソドックスな構築のディミーアミッドレンジで、『カルロフ邸殺人事件』のカードは1枚も採用されておりませんでした。
- 2024/3/30
- 第26期スタンダード神決定戦カバレージ-
- 晴れる屋メディアチーム
ディミーアミッドレンジといえば『第26期スタンダード神決定戦』で神の矢島 広道さんが使用したデッキでもあります。
矢島さんのデッキには『カルロフ邸殺人事件』の新カード、《顔を繕う者、ラザーヴ》と《長い別れ》が採用されておりましたが、今回の優勝デッキのように『イクサラン:失われし洞窟』環境のままの構築でも十分に強く、かなり完成度が高いデッキと考えられます。
また、打ち消しを採用できるためティムールランプのように一つ一つのアクションが大きいデッキに対しては特に強く戦えそうです。『カルロフ邸殺人事件』環境において、もっともポジションが良かったデッキではないでしょうか。
今後の展望ですが、『サンダー・ジャンクションの無法者』でもディミーアミッドレンジの新戦力となりそうなカードが多数収録されます。
新環境ではさらなる活躍が期待できそうですね!
4/7(日)『Standard Challenge 64』
それでは最後に、74名が参加した『Standard Challenge 64』の結果です。
4/7(日)『Standard Challenge 64』
優勝 赤単アグロ
準優勝 ディミーアコントロール
3位 エスパーミッドレンジ
4位 エスパーミッドレンジ
5位 ボロス召集
6位 ゴルガリミッドレンジ
7位 版図ランプ
8位 ディミーアミッドレンジ
ディミーアコントロールとの決勝を制し、赤単が優勝しました。
優勝 「赤単アグロ」
こちらが優勝したデッキのリストです。
ほとんどリストが変わらない赤単アグロですが、『カルロフ邸殺人事件』で新加入した《逃走する暗号破り》は今や赤単アグロの定番カードとなりました。
2マナ2/1で「果敢」と「速攻」を持ち、打点は十分。いざという時は赤単が苦手なリソース補充にも役立つなど、大車輪の活躍をします。
そして、今回優勝したデッキのリストで最も注目すべきポイントは、サイドに3枚採用された《墓所の門番》です。
赤単アグロがティムールランプを咎めるカードとしてはこの上なく、墓地のオートフェッチランドを追放することによってランプ戦略を妨害しながら、土地をプレイするたびに2点のダメージを飛ばす砲台となり、大幅に相性を改善してくれます。
今後の展望ですが、新たな飛行戦力として《精鋭射手団の目立ちたがり》が加入する可能性はありそうです。《巨怪の怒り》《火遊び》《稲妻の一撃》などと合わせれば10点以上のダメージを叩き出すことも難しくありません。
《狡猾なコヨーテ》も地味ながらアグロ向きの性能ですし、《黙示録、シェオルドレッド》対策として新たに2マナ5点火力の《焦熱の射撃》にも注目したいですね。
アグロ戦略を咎めるカードとして《害獣駆除》のような新カードがありますが、意外と赤単アグロは大丈夫そうです。実際、今回のリストでは《僧院の速槍》と《熊野と渇苛斬の対峙》ぐらいしか破壊されるものがなく、《一時的封鎖》に比べれば影響力はかなり小さいと考えられます。
『カルロフ邸殺人事件』環境の振り返り
それでは最後に『カルロフ邸殺人事件』の発売後に新しく誕生したデッキについて考えながら、この環境を振り返ってみたいと思います。
ボロス召集
まずはなんといってもボロス召集ですね!環境初期のトップメタとして圧倒的なシェア率を誇りました。
特に《戦導者の号令》のカードパワーに注目が集まりましたが、本当にヤバいのは《門道急行の事件》の方で、いつの間にか《戦導者の号令》よりも採用枚数が多くなっていたのが印象的です。
- 2024/03/07
- ボロス召集
全体強化が強すぎる!最速&最強の数の暴力
デッキは強いものの、《一時的封鎖》のような明確なアンチカードもあり、トップを走り続けることはできませんでした。
新戦力の加入によって化ける可能性はあるのでしょうか。
《陰謀の解明者》コンボ
《陰謀の解明者》が戦場に出たら即死のコンボデッキも活躍しました。プレイヤーズコンベンション横浜2024内で行われたリバウンドスタンダードでTOP4に入賞し、話題になりましたね。
《蒸気核の学者》と《間の悪い爆発》が意外とプレイアブルなカードだと気がついたのも、このデッキがきっかけだったように感じます。
- 2024/02/14
- 《陰謀の解明者》コンボ
《多元宇宙の突破》でリアニメイトが無限ループ
コンボが決まった時の爽快感は随一ですが、墓地対策や打ち消しなど弱点が多く、トップメタになるほどの活躍はしませんでした。
新環境での復権に期待したいところですが、エンチャントを破壊できる色でもなく、《安らかなる眠り》の存在は無視できなさそうです。
アゾリウスコントロール
令和の《マナ漏出》こと《喝破》の強さにしびれたプレイヤーも多かったのではないでしょうか。《推理》も思った以上に使い勝手がよく、今後も使われることが多いドローソースだと思います。
そして、なんといってもあらゆるクリーチャーを沈黙させてしまう《太陽降下》の異常なまでの強さを版図ランプと共にアピールしてきたのもこのデッキですね。
- 2024/03/07
- アゾリウスコントロール
全体除去と打ち消しですべてを制圧!
長らく実現しなかった「スタンダード環境でのコントロールデッキ」を成立させた功績を素直に称えたいです。
ティムールランプとスゥルタイランプ
『カルロフ邸殺人事件』環境で新しく誕生し、もっとも多くの成功を収めたのがティムールランプでした。
テーブルトップでは《復活した精霊信者、ニッサ》が手に入りづらく、四苦八苦したプレイヤーも多かったのではないでしょうか。
これまで注目されてこなかったオートフェッチランドの有用性を新たに発掘し、現在も環境最強デッキの一角として君臨しています。
- 2024/4/3
- ティムールランプ
大量マナから一撃必殺を叩き込め!
ちなみに現時点のトップメタであるこのデッキにも、スゥルタイランプという前身があったことは覚えておきたいですね。
- 2024/03/14
- スゥルタイランプ
リソースと「可能性」どちらも無限な土地コンボ!
最初にオートフェッチランドと《事件現場の分析者》や《見事な再生》とのコンボを使用したのがこのデッキで、製作者が編み出した「メインデッキ68枚構成」は議論を呼びました。
大量マナから《見捨てられたぬかるみ、竹沼》を使いまわす動きは圧巻です。
スタンダードに無限の可能性を与えてくれる面白いデッキでしたね!
番外編:《陰湿な根》デッキ
大会などで結果を残したわけではありませんが、多くのファンを生み出した《陰湿な根》デッキも忘れてはいけません。
《陰湿な根》がトマトなら《歓喜する喧嘩屋、タイヴァー》がモッツァレラチーズというぐらい、最高のマリアージュです。
《瓦礫帯の異端者》や《フェアリーの夢泥棒》など、墓地から自身を追放できる能力を持ったクリーチャーが輝きました。
墓地利用デッキでありながら、墓地対策カードではなかなか止まらないギミックなのもユニークです。墓地のクリーチャーを追放しても、次々と戦場に植物が出て巨大化していきます。
平凡なフェアデッキでは膨れ上がった植物軍団が止まらず、一気に盤面が崩壊することも珍しくありませんでした。
ちなみに《安らかなる眠り》は墓地に置かれることを置換して追放するので、《陰湿な根》を完全にシャットアウトしてしまいます。このカード、いろんなデッキを締め付けすぎでは?
おわりに
『カルロフ邸殺人事件』環境はこれにて終わりを迎え、来週からは『サンダー・ジャンクションの無法者』環境の新しいメタゲームが始まります!
一体、どんな新しいデッキが誕生するのか。そして、今のトップメタデッキたちはどんな変化をしていくのか。要注目です!