統率者戦で注目のカードは?『モダンホライゾン3』カードレビュー

吉田 敏行

エドリックマスター吉田のモダホラ3レビュー!

トレストの密偵長、エドリック

みなさん、こんにちは。元統率者神の吉田です。今回は『モダンホライゾン3』の発売に先駆けて統率者戦目線でセットをレビューしていきます。

いつものモダンホライゾンのような強力なカードに加え、今回は『モダンホライゾン3』統率者デッキというモダン使用不可で統率者戦では使用可能のカードもあり、新規カードだけで300枚も増えました。

その中から統率者戦で使われそう、面白そうなカードをピックアップしてみたのでぜひ参考にしてみてください。

無色

《エルドラージの合流点》

エルドラージの合流点

統率者デッキより。数少ない無色で使えるインスタント呪文。メインセット収録の《コジレックの命令》と異なりこちらは同族呪文ではなく、生成されるトークンも1/1のエルドラージ・末裔トークンです。ややこしい……。

大いなる歪み、コジレック意志を縛る者、ディハーダ死の国からの脱出

除去の少ない無色・緑にとっては3体除去できるのはありがたく、パワー12以上の統率者なら+3/-3モードを3回使うことで統率者ダメージ21点を狙うこともできます。 また、《意志を縛る者、ディハーダ》では《ちらつき》+《死の国からの脱出》によるセルフライブラリーアウトコンボが有名ですが、このカードでも2つ目のモード、3つ目のモード×2と選ぶことで《ちらつき》の代用が可能です。

《穢すもの、ウラモグ》

穢すもの、ウラモグ

コンボの多い統率者戦において、ライブラリー半分追放は勝ち筋がなくなる恐れがあるため見た目以上に強力。 重いカードがよく使われる統率者戦では滅殺の数も大きくなりやすく、追放領域にあれば自分のカードも参照するので《ウギンの迷宮》《血清の粉末》などで《大いなる歪み、コジレック》を追放すると19/19、滅殺12の化け物が誕生します!

《穢すもの、ウラモグ》が追放領域から直接戦場に出たなら、これは追放領域にあるカードの中でどれがマナ総量の最大値を持つかを決定するときに自身を見る。それが《穢すもの、ウラモグ》であったなら(その可能性は高い)、これの上に+1/+1カウンター10個が置かれた状態で戦場に出る。

『モダンホライゾン3』 リリースノートより引用

《エルドラージの合流点》でウラモグを追放して戻すとほかに10マナ以上がなければ自身を参照して17/17、滅殺10で帰ってくる小(?)テクも。

滅殺は攻撃相手を宣言した瞬間に誘発するので宣言前に誰かが率先して除去しなければなりませんが、護法が実質滅殺2なのが嫌らしい。「パーマネント生け贄にしたくないし、もしかしたら自分は殴られないかも…」と多人数ならではの駆け引きが生まれる面白いカードです。

逆にウラモグの護法を利用してサクリ台として使われる、という裏目もあり得るので注意しましょう。

《まばゆい肉掻き》

まばゆい肉掻き

無色デッキの強力なマナ加速になり得るカード。 単純な加速だけではなく《船砕きの怪物》+軽量マナアーティファクト2枚、《現実チップ》+《師範の占い独楽》《アシュノッドの供犠台》+《ガラクタ潜り》+《マイアの回収者》《精霊の魂、アニマー》+《祖先の像》といったアーティファクトを無限に出し入れする各種コンボを成立させやすくし、そのまま無限ダメージになります。

各対戦相手にダメージを与えるので、無限でなくとも《マイアの保育器》でデッキ内のアーティファクト全てを投げつけていく力技で40点削ることは可能です。《生体融合外骨格》を装備していれば全員に毒1個ずつとなりかなりのプレッシャーに。 今回登場の《崩壊した現実、コジレック》では落とし子・トークンが全員3/3になるので物量で制圧することもできますね。

《失われしものの砂時計》

失われしものの砂時計

統率者デッキより。マナアーティファクトとして使いながらリアニメイトもできるカード。

クラーク族の鉄工所光明の不可思議、タヤム

出て即起動で土地以外の0マナカードが全て戻ってくるので《クラーク族の鉄工所》を採用しているデッキでは怪しい動きができそうです。3マナなので《光明の不可思議、タヤム》からリアニメイトも可能。0マナカードはあまりありませんが、1ターン待てば1マナパーマネントがまとめて帰ってくるのは厄介そうです。

ローズ・タイラーケイト・スチュワート

時間カウンターを用いるので《ローズ・タイラー》は毎ターン強化され、《ケイト・スチュワート》ではマナを出すたびにトークンが生成されます。

《転移の福音者》

転移の福音者

あまりにも緩い条件で増殖が誘発します。

アトラクサの後継、イクセル無慈悲な魂、ミンタラダニー・ピンク

《アトラクサの後継、イクセル》で毒を増やしたり《無慈悲な魂、ミンタラ》で経験カウンターを増やしたりとやりたい放題。色さえ合えば《ダニー・ピンク》で大量ドローも狙えます。

光明の不可思議、タヤム失われた十手

《光明の不可思議、タヤム》ではクリーチャーが出るたびに警戒カウンターが無駄に2個置かれて周りも増えるのでカウンター切れの心配をしなくて済みそうです。《失われた十手》もあればマナ面も安心!

毒や経験以外にもエネルギーやRADカウンターなどを扱う新規カードは増え続けているので、今後に期待が持てる1枚です。

《静牢》

静牢

3ターン後に帰ってきますが、わずか1マナでなんでも追放できるのは便利。多人数戦では1ターン経つ頃には盤面が激変していることも多いので《遅延》などもよく使われていました。最序盤の《太陽の指輪》を追放するだけでもゲーム展開は大きく変わりそうです。《収穫の手、サイシス》などのエンチャントレスでは嬉しい1枚。

夢の巣のルールス封じ込める僧侶

エネルギーを払わなければ自動で壊れるので《夢の巣のルールス》ならまた別の対象を選び直すこともできます。ついでに《封じ込める僧侶》が横にいれば毎ターンの除去もできてお得です。

《オセロットの群れ》

オセロットの群れ

昇殿達成でこのターン生成したトークンが倍になります。《最深の基盤、オヘル・タク》ではほかにトークン生成されていなくても終了時に猫3体、さらにそれらのコピーが3体ずつ出て計12体生成されます。

意志を縛る者、ディハーダ波止場の恐喝者アカデミーの整備士

倍にできるのはクリーチャー・トークンに限らないので《波止場の恐喝者》《意志を縛る者、ディハーダ》などで生成された宝物・トークンも倍に。そこに《アカデミーの整備士》がいると……あーもう分からないわこれ。

離れられない二匹、リンとセリ宴の結節点、ジェトミアエドガー・マルコフ

せっかく猫なので《離れられない二匹、リンとセリ》や猫仲間の《宴の結節点、ジェトミア》で使ってあげたいですが、トークン生成が普通に強いので全く空気を読まずに《エドガー・マルコフ》でも使われるかもしれません。

《荒れ模様のストームドレイク》

荒れ模様のストームドレイク

統率者戦でよく見かける《金粉のドレイク》がリメイク!5マナ以上のクリーチャーはコントロールできませんが、謎の呪禁のおかげで《オークの弓使い》《波乱の悪魔》相手に強気に出していけるようになりました。

また、5マナ以上のクリーチャーも奪ったあと自爆させることは可能で、《エメリアのアルコン》のような誰がコントロールしていても邪魔なクリーチャーを除去できるようになったのは強化点。さらに対象不適正になった場合や、そもそも相手にクリーチャーがいなかった場合3/2飛行として生存するので使いやすくなったかもしれません。 謎の呪禁のせいで送り付けたこのカードは《運命を変える者、アミナトゥ》《完全化の杖》で対象にできないので注意。

《金粉のドレイク》あるあるですが、ゲームが終わったあとに持ち主に返し忘れがちなのでゲーム後はスリーブを裏面にして確認しましょうね。

《朦朧への没入》/《催眠の泉》

朦朧への没入催眠の泉

《天上都市、大田原》のような土地枠と妨害を兼任できるカード。《天上都市、大田原》自体は5月分の晴れる屋掲載分の青いデッキで30/41と高い採用率を誇ります。

《天上都市、大田原》と違ってまっとうな呪文なので、《堂々たる撤廃者》下では使えなかったり相手の打ち消しが当たる、と妨害としての信頼性は落ちますが、呪文もバウンスできるのと《否定の力》のようなピッチ呪文のコストにできるのが強み。地味なところでは《トリトンの英雄、トラシオス》の起動で捲れたときに勝手にタップインされず手札に加わるところも嬉しいです。

一長一短ですが別に片方しか使えないわけでもないので両方入れちゃいましょう!

《拒絶の閃光》

拒絶の閃光

新しく登場したピッチサイクルの青はやっぱり打ち消し。しかも《否定の力》と違い自分のターンでもピッチで唱えられ、クリーチャーでも打ち消せるのが強み。 ただピッチコストがトークンでない青のクリーチャーとやや厳しく、最序盤に唱えるとなると《フェアリーの黒幕》くらいしかない、なんてことも多そうです。そうなると《トリトンの英雄、トラシオス》《虎の影、百合子》などの青い軽量統率者でしか強みは活かしにくいかもしれません。

それでもコンボが揃ったときに攻めとして使う分には《否定の契約》感覚で唱えられますし、そもそも普通に3マナで唱えられるので別に弱いカードではありません。 これからは《金粉のドレイク》の送り付け先には気を付けましょう。

《大梟の小夜曲》

大梟の小夜曲

《白鳥の歌》ともいえる広範囲カウンター。1マナで統率者を打ち消せるカードはごく一部で、あまり実用的なものはありませんでした。これなら《太陽の指輪》《一つの指輪》《時を解す者、テフェリー》と厄介なものも打ち消せるのでそれなりに便利そうです。特に《波止場の恐喝者》《堂々たる撤廃者》《イーオスのレインジャー長》に触れるのは大きい。

インスタントは打ち消せないため自分が攻めるときには役立たないのが欠点。コントロールデッキ向けのカードと言えそうです。

《夢潮の鯨》

夢潮の鯨

統率者戦頻出の《堕落した庄察頭、ロソ》《帳簿裂き》と同様の緩い条件で増殖を行えます。放っておいても相手が勝手に条件を満たしてくれるのでなかなか死ななさそうです。

空想小僧、ピール空想の友人、トゥーシーダニー・ピンク

《空想小僧、ピール》《空想の友人、トゥーシー》では増殖で置かれる数が2個ずつになるためトゥーシーのドローをより強く使えます。もちろん《ダニー・ピンク》との相性も良好。

本体も3マナ7/5と異様なサイズなのでそのまま殴りにいけるのが強み。カウンターを扱う統率者なら即採用してもよさそうです。

《ネクロドミナンス》

ネクロドミナンス

あの《ネクロポーテンス》がリメイク!ただ本家が強すぎたのか大分弱体化されてますね。

①手札に加える→ドローへの変更:相手の《黙示録、シェオルドレッド》《オークの弓使い》が痛い。

②手札から捨てたカードが誘発で追放→盤面含めた全てのカードが追放置換への変更:《死の国からの脱出》を使うときは一旦どかさないといけない。

出現領域風に運ばれて

ほかにも手札上限5枚や誘発タイミングの違いがあって正直使いにくそうですが、それでもネクロはネクロ。39枚引いて《出現領域》《風に運ばれて》から繋がれば勝てます!

ウェザーライトの艦長、シッセイ統べるもの、ジョダー

本家にない強みとしては伝説になっているので《ウェザーライトの艦長、シッセイ》《統べるもの、ジョダー》の恩恵を受けれます。

《巣穴の魂商人》

巣穴の魂商人

あの《ファイレクシアの供犠台》がリメイク!打ち消されにくいクリーチャーになり、マナも宝物・トークンとなったため持ち越せるようになりました。ゾンビなので《墓所這い》がライフの続く限り行ったり来たりしますし、《オークの弓使い》ならオーク動員のたびにサクることでどんどんマナを増やしていけます。

汚らわしき者バルソーフェイに呪われた王、コルヴォルドリスの将軍、サワギバ

供犠台がクリーチャーになったことで《汚らわしき者バルソー》《死の頂点、ネスロイ》などの大量リアニメイトを得意とする統率者で使いやすくなりました。それ以外でも宝物・トークンを生成するので《フェイに呪われた王、コルヴォルド》では大量ドローが狙え、《リスの将軍、サワギバ》ではライフの続く限り宝物・トークンが出たりとやりたい放題。かなり危険なクリーチャーです。

《黄泉帰る悪夢》

黄泉帰る悪夢

あの禁止カードの《繰り返す悪夢》がリメイク!黒こんなのばっかりですね……

統率者戦で本家《繰り返す悪夢》が禁止の理由は「打ち消し以外でほぼ止まらない&墓地が溜まっていれば残りのゲームの間これしかプレイしなくなるから」と説明されているので、エネルギー発生タイミングで除去が当たり、エネルギーの制約があるこのカードは禁止にはならないでしょう。

波止場の恐喝者オークの弓使い

実際のところは《波止場の恐喝者》でいくらでも無限マナが狙え、《敵対工作員》《オークの弓使い》が何度でも戻ってくる悪夢のカード。適当な理由つけてやっぱり禁止になりませんか……?

《不死のさざ波》

不死のさざ波

黒い《森の知恵》のようなカード。 2マナで置けますが欲しいカードがあった場合は1マナ払わないといけないこと、手札に加わるカードは相手に見られるところがキツイですね。それでも《オークの弓使い》《黙示録、シェオルドレッド》が誘発せず、毎ターン勝手に切削3してくれるので《賢きモスマン》のような切削メインのデッキでは間違いなく強いでしょう。

誘発タイミングはよくあるアップキープではなく戦闘前メイン・フェイズなので、ドロー前に切削をやらないように注意しましょう。

《重複の閃光》

重複の閃光

0マナですぐに出せる《ロフガフフの息子、ログラクフ》系のデッキが大幅強化。1ターン目に《暗黒の儀式》をコピーして《むかつき》に繋げたり、相手ターンの《沈黙》や打ち消しに対して唱えることで事実上の打ち消しとしても機能します。

《Demonic Consultation》をコピーするとコピーで《タッサの神託者》をサーチ、オリジナルでライブラリー吹き飛ばしができるのでかなり強烈。

赤には《偏向はたき》もあるので《深淵への覗き込み》のような呪文を唱える前には、赤い統率者が盤面にいないかどうかちゃんと確認してから唱えるようにしましょう。

《噴火するヌルカイト、ヘリガスト》

噴火するヌルカイト、ヘリガスト

エルドラージ・ドラゴンと派手なクリーチャータイプを持つカード。欠色のため無色のカードですが赤マナシンボルを含んでいるので固有色は赤です。 統率者にする場合は《溶鉄の始源体》《忌まわしき監督官》などで現出用の餌を確保し、《山背骨のドラゴン》《砂岩の予言者》《遺跡掘削機》で手札を増やしながら各種エルドラージや《マイアの回収者》《ガラクタ潜り》あたりを出入りさせることになりそうです。

デッキ内に入れる分にはこれ自体が9マナの現出用の餌になるため《始祖ドラゴンの末裔》《鉤爪のジィーリィーラン》あたりで引っ張ってくると手札の高コストクリーチャーを軽く出せるので便利。

《相対》

相対

《相殺》のリメイク。《相殺》と異なり打ち消されるわけではないので、どうしても唱えたいカードならライブラリー上が見えていても唱える選択肢を取れてしまうのが特徴。多人数戦だと自分1人だけが展開できないのは圧倒的不利になるので、多少アドを取られてでも展開する人は多いです。相手にカウンターを握っていて欲しいのであえて同マナ総量のカードを唱えることもできますね。

《師範の占い独楽》があれば相手が1マナのカードを唱えるたび1ドロー。《無限のエルシャ》なら相手の呪文に反応してさらにデッキを掘り進められるようになるので強力。なんとしてでもすぐ除去しましょう。

《炎の踊り手、アシュリング》

炎の踊り手、アシュリング

少しややこしいテキストですが、魔技による逆ルーティングは2回目以降の解決時にも行われ、手札がない場合は「カード1枚を捨て」の部分は無視して1枚引きます。《苛まれし預言者、エルス》で出すと手札は増えないので延々と追放領域のカードが増えていきます。《親指なしのクラーク》でもコピーで魔技の誘発回数を増やせてお得。しれっとついている相手全体2点はかなりの制圧力があります。

炎の編み込み精霊の噴火炎の中の過去

統率者にする場合は《炎の編み込み》のマナを持ち越せるのでどんどん大型呪文を唱えられます。《精霊の噴火》から《炎の中の過去》《ミジックスの熟達》で再度唱えてトークンで蹂躙していきましょう。

《六番》

六番

墓地のパーマネントカード全てが回顧を持つ強烈な能力。《死の国からの脱出》と比べると土地を要求されるのとパーマネント限定なのでそこまで悪さはしにくいですが、それこそ墓地の《死の国からの脱出》が何度も何度も唱えられるのは悪夢。

ライオンの瞳のダイアモンド壌土からの生命平穏な茂み

緑限定だと《ライオンの瞳のダイアモンド》+《壌土からの生命》《平穏な茂み》《土地守》あたりが現実的な無限ですが、ほかの色と組んで《イーオスのレインジャー長》《波止場の恐喝者》《神秘的負荷》といった強力なパーマネントを釣り上げる方が無難に強そうです。

《コ―ヴェクダル、エラダムリー》

コ―ヴェクダル、エラダムリー

クリーチャー限定の《未来予知》能力を持つクリーチャー。過去にも《領界渡り》《秋の占い師》《生類の侍臣》などがいましたが、踏み倒し能力を持つのは初めてですね。《俗世の教示者》《ニクス咲きの古きもの》《落葉の道三》などを積み込んで安全に出せます。

相手ターン中には起動できませんが、自分のターンならインスタントタイミングで起動できるので《ワイアウッドの共生虫》を出して除去を躱す、なんてこともできます。

《橋仕掛けの戦い》/《絡み架かりの橋仕掛け》

橋仕掛けの戦い絡み架かりの橋仕掛け

緑のクリーチャー除去として格闘呪文は増えていますがそれでもまだ実用的なものは少ないのが現状。

これは除去呪文としては最底辺ですが、土地としても使えるなら無理なく森と差し替えられそうです。統率者戦はほかのフォーマットと比べてライフが倍の40点あるので、アンタップインの3点も許容しやすいです。

《フレイアリーズの信奉者》/《フレイアリーズの庭》

フレイアリーズの信奉者フレイアリーズの庭

《橋仕掛けの戦い》同様、無理なく入れられる土地。《激情の共感者》《自然の秩序》にも対応しているので《原初の飢え、ガルタ》やデカブツが多くなりがちな《野生の心、セルヴァラ》でも採用できそうです。森を削りすぎて《クウィリーオン・レインジャー》の起動ができない、なんてことにならないように注意。

《進化の証人》

進化の証人

+1/+1カウンターが置かれるたびにパーマネントの回収ができるクリーチャー。

水蓮の花びらタリアンの魂断ち帰還した王、ケンリスライオンの瞳のダイアモンドクロールの死の僧侶、マジレクトーモッドの墓所

《水蓮の花びら》+《タリアンの魂断ち》《帰還した王、ケンリス》+《ライオンの瞳のダイアモンド》《クロールの死の僧侶、マジレク》+生け贄にできる0マナカードなどで簡単に無限が狙えます。

特に《クロールの死の僧侶、マジレク》《日を浴びる繁殖鱗》でもお手軽無限パワーができるようになってかなり強化されました。 無限でなくとも《13代目ドクター》《賢きモスマン》などで何度も誘発が狙えるのは面白そうです。

多色

《有翼の叡智、ナドゥ》

有翼の叡智、ナドゥ

今回一番話題の統率者。「対象にとられるたびにライブラリー上を公開し、土地ならアンタップイン、そうでなければドロー」という能力を自分のクリーチャーすべてに与えます。

手甲天光を求める者アフェットの錬金術師

自軍のクリーチャー1匹ごとに2度誘発するので《手甲》を何度も装備したり《天光を求める者》《アフェットの錬金術師》で各ターンに自分をアンタップし続けることで最序盤から大量展開できます。

《トリトンの英雄、トラシオス》と異なり捲れた土地はアンタップインし、《硬鎧の大群》や今回収録される《春心のナントゥーコ》がいれば起点となるクリーチャーをさらに増やすことができます。《棘を播く者、逆棘のビル》がいればそこからまたナドゥが誘発したりともう滅茶苦茶。青緑にしてはかなり早いデッキです。土地が伸び続ける関係上、統率者への除去に対しても強いので周りのクリーチャーや装備品を除去した方が良いと言われていますね。

マナ基盤以外は比較的安価なカードが多い(《手甲》は手遅れになりましたが…)ため組みやすく、今後の統率者神やガチコマオープンでよく見かけることになりそうです。

《飢饉の祖、シルゲンガー》

飢饉の祖、シルゲンガー

自身がサクリ台で大量リアニメイトもできる豪快な白黒の統率者。

厳粛血の盗人霊の通り路
《厳粛》があれば最終カウンターは置かれず、《血の盗人》がいれば最終カウンターが全てなくなるので再度リアニメイトができます。最終カウンターの追放は墓地に置かれるとき限定なので《霊の通り路》《修復の天使》でなかったことにもできます。

ティアの戦天使ドラーナとリンヴァーラ背教の死神

血・トークン6個の用意が大変ですが《ティアの戦天使》が攻撃するだけで賄えますし《ドラーナとリンヴァーラ》《背教の死神》のような便利な天使もいるので、それらを使い潰していきましょう。

《葬儀人、コーラム》

葬儀人、コーラム

統率者デッキより。切削しながらこのターンライブラリーから墓地に置かれたカードを唱えられる統率者。《絶滅の王》《ヤーグルとムルタニ》を落として統率者ダメージ21点を狙いながら《納墓》《無名の墓》《死の国からの脱出》もいけます。パワーが高ければ《狂気の祭壇》に放り込んで出し直してもいいでしょう。土地も置けるのが地味に嬉しい。

精神潰しのハーピー多元宇宙の突破溶鉄の複製

相手のカードも唱えられるので《精神潰しのハーピー》《多元宇宙の突破》も一気に強くなります。1枚しか唱えられないので複数唱えたいときは《溶鉄の複製》でオリジナルを犠牲にしましょう。

アーティファクトと土地

《苛立たしいガラクタ》

苛立たしいガラクタ

最近の統率者戦はピッチ呪文をよく見かけ、《撹乱する群れ》を使うデッキまで出てくるほど。今回のセットでも強力なピッチ呪文が多く登場したので安心して攻めたい!というときには役に立つでしょう。

いざというときにはドローに変換できるので「カウンターしたいけど唱えられない!」という状況は回避できるのが優秀。《虚空の杯》X=0のような使い方も可能で最序盤に置くことで相手を減速できます。

《マダラの鉤爪門》

マダラの鉤爪門

統率者デッキより。どのデッキでも使える土地でありながら、4マナ払って出すことでちょっとだけ妨害ができます。《堂々たる撤廃者》下でも抵抗できるのが強み。《輪作》《エルフの開墾者》でインスタントタイミングで出せたりも。

攻めに使うときも、相手のブロッカーや《オークの弓使い》のような厄介なクリーチャーをどかしたり、統率者をどかして《激情の後見》《偏向はたき》をoffにしたりもできます。自分のクリーチャーも対象にとれるので、気軽に《落葉の道三》を唱えて次ターンまで安全に隠すことができます。 総じて便利な土地ではあるので1枚は持っておいていいでしょう。

《変容する森林》

変容する森林

昂揚達成で墓地のパーマネントになれる土地。何にでもなれるのが強烈で《ボーラスの城塞》にも《全知》にもなれて、ターン終了時までなので《一つの指輪》をアップキープのライフロスなしで使い回せます。狙うことはないでしょうが《触れられざる者フェイジ》に変身して殴られたら死にます。

相手ターンを《イーオスのレインジャー長》の起動で凌ぎ、自分のターンになったら《変容する森林》を墓地の《イーオスのレインジャー長》に変身させてもう1回、なんてことも可能。墓地が肥えてきたゲーム後半、このカードは正直どうしようもないので墓地対策はしっかりとりましょうね。

過去セットの注目カード

有翼の叡智、ナドゥ

今回のメインといったらやっぱり話題の《有翼の叡智、ナドゥ》。自分のクリーチャーを対象に取れるカードで何があるか調べてみました。

Tolaria卑怯

《Tolaria》で持ってないバンドを失わせてドローしたり、《卑怯》+装備コスト0の装備品+0マナクリーチャーで無限ドローする面白い構築も見られましたが、やはり大量ドローできる統率者なので1枚で大量に引きたいところ。

Sylvan ParadiseSea Kings' Blessing幻影の影響

そんな欲を満たしてくれるのが《Sylvan Paradise》《Sea Kings’ Blessing》《幻影の影響》の色変えカード達。クリーチャーの色を変えるだけのカードですが、好きな数のクリーチャーを対象に取れ、インスタントなので相手ターンにもまとめて誘発させることができます。

あまりにもニッチすぎて執筆段階で晴れる屋在庫0!今のうちどころか最近入荷した形跡さえなかったので、手遅れですらないカードです。正直ここで紹介していいのか悩みました。晴れる屋さん、入荷してください!

トレードに伝えてみました

というわけで編集のいってつがトレードチームの杉ちゃんに聞いてきました。

いってつ:……っていう要望が来てたんですけど、どう?

スギちゃん:ご要望いただきありがとうございます。 入荷は未定です。

いってつ:ほんとのほんとにどれも無理?

スギちゃん《幻影の影響》が一番チャンスある。 イタリア語版なら残りも出てきそうではあるけど……どれも手に入りにくくなってんなあ……

万物の姿、オルヴァール

スギちゃん:この手の「対象をとる」カードは《万物の姿、オルヴァール》が登場したときも上がったけど、今回は複数のクリーチャーを一気に対象にとることに意味あるから、一時のバブルですまないかも。

タイシン:就是现在!

いってつ:現場からは以上です。

展望

これで『モダンホライゾン3』カードレビューは以上となります。面白いカードが紹介しきれなかったので、みなさんもいろいろ試してみてください!

また、7月7日には東京でコマンドフェストが開催されます!参加者みんなで『モダンホライゾン3』のカードを楽しみましょう!

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