はじめに
お疲れ様です。てんさいチンパンジー(@tensai_manohito)です。
記事の寄稿も久々になります。みなさんお元気でしたでしょうか。私は『モダンホライゾン3』リリース以降はずっとモダンで遊んでました。
そんなこんなで、今回は直近の禁止改定や環境の変化に触れつつ、最近のお気に入りである「黒単ネクロ」のデッキガイドになります。
モダン環境振り返り
まずは直近の禁止改定と環境について振り返ります。
8月26日の禁止改定によって《有翼の叡智、ナドゥ》《悲嘆》が禁止に。これによってメタゲーム図は大きく変動しました。
直接の影響があったデッキたちについて簡単におさらいします。
ナドゥコンボ
《有翼の叡智、ナドゥ》を失い弱体化……では済まず。完全に消滅しました。これにより、これまでボロスエネルギーなどがピンポイント対策で採用していた《過酷な指導者》は不要になりました。
ラクドス想起
『モダンホライゾン3』環境ではすでにメタゲームの外に追いやられていたものの、追い打ちをくらって完全に消滅しました。《激情》とともに消滅し、デッキ名の”想起”の部分が完全になかったことに。お疲れ様でした。
リビングエンド
以前の改定で《暴力的な突発》を失い、相手の打ち消しを越えながらの仕掛けが難しくなっていました。そこに追い打ちを掛けるように《悲嘆》を失い、いよいよ相手の妨害を越えることが不可能なレベルに。ただ、《悲嘆》の有無が影響しない、たとえばフェアなクリーチャーデッキに対しては影響がなかったともいえるので、メタゲーム次第ではまだまだしぶとく生き残り続けそうです。
黒単ネクロ
《悲嘆》の禁止によって大幅に弱体化……となる予定でしたが、依然としてメタゲームに残り続けています。理由は明白で、《悲嘆》の有無がそこまでデッキに関係なかったからです。
たしかに、エルドラージトロンやルビーストームのようなアンフェアデッキに対しては《悲嘆》の有無は大きな差になります。ですが、現在のメタゲームはボロスエネルギーを筆頭にエネルギーデッキが最強!の大エネルギー時代。
エネルギーデッキに対しては《悲嘆》はそこまで強くなく、それよりは軽く相手と交換できるカードが求められます。《悲嘆》の抜けた穴にはそのような汎用除去や汎用手札破壊が採用されやすいため、結果としてエネルギーデッキへの耐性が上がっているのです。
この現象は昨年の《激情》が禁止された直後のラクドス想起に近いです。ラクドス想起も当初は《激情》の禁止によって弱体化を余儀なくされた……と思いきや、《激情》自体がそれなりにブレの激しいカードでした(対アグロでは明確に強いものの、対コントロールでは重いだけのクリーチャーなため)。それが抜けたことで爆発力は落ちたものの、結果として安定感がアップ。結局、環境最強デッキのポジションはそのままでした。
今回はそんな「黒単ネクロ」のデッキガイドです。
黒単ネクロとは?
「黒単ネクロ」とは、『モダンホライゾン3』が生んだぶっ壊れドローソース《ネクロドミナンス》と、『指輪物語:中つ国の伝承』が生んだ爆弾ドローソース《一つの指輪》を使ったコントロールデッキです。
性質的にはコントロールに分類されますが、《ネクロドミナンス》を絡めた動きは明らかにフェアの範疇を越えています。イメージとしてはティムール再生のような、コンボを擁したコントロールデッキです。
相性は五分に近い相手がほとんどです。手札破壊+軽量除去+ドローソース+コンボ内蔵という構造が、どんな相手に対してもそれなりに一貫するため、無理なマッチアップも少ないのが特徴です。
フェアにクリーチャーを唱えてフェアに攻めてくるようなデッキはやりやすいですが、かといって別段有利というほどでもないです。逆にエルドラージやストームといったビッグマナ・コンボデッキは理屈の上では苦手ではありますが、そういった相手には手札破壊が効果的で、意外となんとかなったりもします。
ただし、クリーチャーを使わないでライフを削る方法を持ったデッキは大の苦手です。特にバーンやドメインズーはかなり厳しい戦いになります。
デッキ解説
採用カード:メインボード
《ロークスワイン城》
黒単色デッキのため、バリューランドにはいくつか選択肢がありますが、採用しているのはこの《ロークスワイン城》のみです。《死の溜まる地、死蔵》《見捨てられたぬかるみ、竹沼》もリスクは小さいですが、ほとんどの場合において起動することがなく、《沼》の劣化になりがちなので不採用です。その点、《ロークスワイン城》は追加のドローソースとして起動することも多いです。
《ボガートの獲物さらい》《不敬者破り》
《魂の撃ち込み》《不憫な悲哀の行進》のための黒カウントを兼ねる土地枠です。《アガディームの覚醒》《カザド=ドゥームのトロール》も採用候補ですが、今回は呪文としても価値の高いものに絞っています。
理由は2点あります。
1点目は《悲嘆》の禁止。以前は《魂の撃ち込み》《不憫な悲哀の行進》に加えて《悲嘆》も採用されていたので、手札コストにできる土地枠は価値が高かったです。しかし、《悲嘆》の禁止によってそこまで手札コストを要求されることは少なくなりました。
2点目は《血染めの月》系への耐性です。黒単ネクロは黒単でありながら両面ランドの枚数が多く、《沼》自体の枚数はそこまで多くないリストが主流でした。現在はボロスエネルギーの《血染めの月》、ディミーアコントロールの《海の先駆け》など、メインから”土地ハメ”が採用されるケースが増えてきています。両面ランドの枚数が多くなると、この”土地ハメ”にハマりやすくなってしまうのです。《死の溜まる地、死蔵》や《見捨てられたぬかるみ、竹沼》を採用せずに《沼》を優先しているのも同じ理由です。
以上の2点の理由から、《アガディームの覚醒》《カザド=ドゥームのトロール》の枠はすべて《沼》に差し替えています。黒カウントが減ることで《ネクロドミナンス》設置後の大量ドロー→《魂の撃ち込み》連打のタイミングで手札コストに困ることはありますが、それ以上に序盤の土地ストレスの低減、そして“土地ハメ”に対する耐性のほうが重要と考えてこの配分にしています。
《思考囲い》《コジレックの審問》
序盤を支える軽量手札破壊たち。《思考囲い》はライフコストが痛いものの、それでも対応範囲が広いのがウリです。ライフを詰めてこない相手にはノーリスク……と言いたいところですが、《ネクロドミナンス》の設置後はライフ1点が1枚ドローになるので、序盤の2点といえど馬鹿にはできません。
序盤に引いたからといってすべて唱えるのではなく、相手の手札次第では2枚目以降は唱えず、《魂の撃ち込み》《不憫な悲哀の行進》のコストにあてることもあります。逆にライフを詰めてくる相手に対してはあまり引きたくないのでサイドアウト候補です。
《コジレックの審問》は範囲こそ《思考囲い》に劣るものの、ライフコストが不要&序盤の動きが妨害できればよいという黒単ネクロの思想に合っています。最近のモダンのデッキは全体的に軽いので、どのマッチアップでもサイドアウトしません。
《致命的な一押し》《不憫な悲哀の行進》《オークの弓使い》
序盤を支える軽量除去たち。《不憫な悲哀の行進》は序盤に唱えようとすると手札コストが掛かりますが、《ネクロドミナンス》《一つの指輪》ですぐリソースは取り戻せます。手札コストを温存することよりも、初手に出てきた《オセロットの群れ》《敏捷なこそ泥、ラガバン》《魂の導き手》を放置しているほうがよっぽど不味いです。遠慮せず手札をコストにして唱えましょう。
《致命的な一押し》はフェッチランドを採用していないので「紛争」することはほとんどありません。それでも、1-2ターン目の脅威を捌きたいだけならこれで十分でしょう。「少しだけフェッチランドを入れるのであればリスクは小さいのでは?」と思われるかもしれませんが、《ネクロドミナンス》設置後はライフ1点はカード1枚分と等価になります。その1点のライフすら惜しいので、個人的にはフェッチランドは不採用を推奨します。
《オークの弓使い》は相手の《オークの弓使い》を倒すためのベストクリーチャー。オークが戦場に残っていると《ネクロドミナンス》《一つの指輪》も思い通りに起動できないため、絶対に除去しましょう。
《ネクロドミナンス》
ぶっ壊れカード。設置するだけでゲームが壊れます。単体でのカードパワーは『モダンホライゾン3』内でも《有翼の叡智、ナドゥ》や《火の怒りのタイタン、フレージ》《超能力蛙》などに引けを取らないレベルです。
高いライフで《ネクロドミナンス》を設置できたらほぼ勝ちです。残りのゲームが一瞬にして作業になります。ただ、ライフをコストにカードを引く・自身の通常ドローが飛ぶという特殊な性質から、設置するタイミングや何枚引くかなど、意外と悩ましいカードです。詳細は後述します。
《一つの指輪》
性質は若干異なりますが、こと黒単ネクロにおいては《ネクロドミナンス》の追加のようなイメージです。《魂の撃ち込み》《不憫な悲哀の行進》《黙示録、シェオルドレッド》などの大量ライフ回復によって重荷カウンターがいくら乗っても維持できるため、ほかのデッキよりも強く使えます。
基本的には《ネクロドミナンス》よりも優先度は低いですが、《ネクロドミナンス》を対策するカードでは対処されないことがあるのが強みです。
《一つの指輪》は破壊不能なので《摩耗/損耗》で触れず、《天界の粛清》では対象に取れませんし、逆に《記憶への放逐》は《ネクロドミナンス》を打ち消せません(誘発を消すことはできますが、一時凌ぎでしかないのであまり効きません)。なので、手札破壊で相手の手札を確認した内容次第では、あえて《ネクロドミナンス》を置かずに《一つの指輪》を維持して戦うことも多いです。
《黙示録、シェオルドレッド》
フィニッシャーその1。黒単ネクロの数少ない相手のライフを削る手段で、《ネクロドミナンス》とのコンボが強烈です。ライフが1になるまでドローすることで、ライフを約2倍に増やせます。
上図の状況で、終了ステップの開始時に《ネクロドミナンス》誘発。9点支払って9枚ドロー。残りライフ1点。9枚ドローしたので《黙示録、シェオルドレッド》が誘発。18点ゲインしてライフは19点。
これによって増えた大量のライフ&手札からさらにドロー&《不憫な悲哀の行進》や《魂の撃ち込み》でライフを得ることで、単純にライフを削るデッキを一気に詰ませられます。また、《黙示録、シェオルドレッド》が戦場に残り続けている限りは、《一つの指輪》の重荷カウンターによるダメージよりも、起動してドロー&ライフ回復量のほうが多いため、無限に維持することができます。
恒久的なライフ回復源かつ相手を蓋する性能も高く、被っても《魂の撃ち込み》《不憫な悲哀の行進》で手札コストにしやすいので、伝説のクリーチャーであることを加味しても強気の4枚採用を推奨します。試合に絶対に絡むので、被ることより引けないことのリスクのほうが大きいです。
《魂の撃ち込み》
フィニッシャーその2。黒単ネクロが成立しているのはこのカードのおかげです。《ネクロドミナンス》で大量に引き増した手札をライフ&ダメージに変換する唯一の手段になります。《ネクロドミナンス》+《黙示録、シェオルドレッド》のコンボでライブラリーをすべて引き切り、デッキ内の《魂の撃ち込み》をすべて唱えることで16点ダメージ+そのほかの方法で残り4点を削るのが黒単ネクロの最もメジャーな勝ち手段です。
また、通常のマナコストで唱えるのはほぼ不可能です。ピッチで唱える運用が前提となるため、《ネクロドミナンス》《一つの指輪》がない状態ではアンプレイアブルカードに成り下がります。なので、デッキのキーカードではあるものの、ドローソースが通りづらい対コントロールではサイドアウト候補になります。
採用カード:サイドボード
サイドカードは特定の相手へのヘイトカードが大部分を占めています。黒単色なので取れるカードに限界があるため、対象はせまい代わりに効果が大きいものに絞って採用しています。
《氷砕き》
対エルドラージトロン用。「超過」で唱えることがゴールになります。エルドラージランプにもサイドインはしますが、あまり効果的ではないです。
《絶望の力》
対エルドラージブリーチ用。このマッチでのベストサイドカードです。ただし、ほかのマッチではサイドインしません。
《ダウスィーの虚空歩き》
対コントロール、対コンボなどなど、幅広いマッチでサイドインします。メインの弱いカードをとりあえずで差し替えたい場合は、大体《ダウスィーの虚空歩き》と交換になります。
《食肉鉤虐殺事件》
対アグロ用ですが、環境に存在するアグロデッキ筆頭がエネルギーデッキくらいなので、ほぼエネルギーデッキ用です。《オセロットの群れ》《オークの弓使い》《色めき立つ猛竜》《ナカティルの最下層民、アジャニ》を並べられても安心です。設置後は《ゴブリンの砲撃》にも強いのが嬉しいポイント。
《虚無の呪文爆弾》
対ルビーストーム、エスパー御霊など。墓地を使うデッキであればアグロ・コントロール問わず広くサイドインします。《未認可霊柩車》は2マナが重く、戦場に置いておくことで《虹色の終焉》や《空の怒り》で対処されるのがイマイチ。《ネクロドミナンス》が置かれていると墓地に落ちないので、カードを引けなくなる点は注意が必要です。
《魂なき看守》
対ルビーストーム、エスパー御霊用。「続唱」系などにもサイドインします。無色かつアーティファクトかつクリーチャーで対処されやすいですが、黒単色(無色)で取れる対策カードの中では破格の性能です。
プレイアドバイス
本項ではプレイ指針などについて解説します。
マリガン判断
マリガン判断は非常にシンプルです。
■マリガン判断
①適切な土地枚数
②序盤にカードを交換できること
③ドローソースがある
基本的には①②を満たしていればキープです。具体的には土地が2枚~5枚、《思考囲い》《コジレックの審問》《オークの弓使い》《致命的な一押し》《不憫な悲哀の行進》の序盤を支えるカードから2枚ほどがあればおおむねキープです。
③は加点要素なので、③のみでキープすることはありえません。ただし、③を満たしている場合は②に《魂の撃ち込み》もカウントします。逆にドローソースがない状態での《魂の撃ち込み》はほぼ撃てないのでマリガン基準になります。
いくつか例を紹介します。
キープ例①
理想的な手札です。序盤は相手とカードを交換し、ライフが残った状態で《ネクロドミナンス》が設置できればベストです。
キープ例②
《ネクロドミナンス》《一つの指輪》こそありませんが、序盤を捌くカードは十分にあるのでキープします。スムーズにカードが消化できれば、《ロークスワイン城》もドローソースとしてカウントできます。
キープ例③
《ネクロドミナンス》で消化した手札をカバーできるので、序盤から《魂の撃ち込み》を除去として使っても問題ありません。この場合、《ボガートの獲物さらい》《不敬者破り》のどちらかは《魂の撃ち込み》のコスト用に手札に残しておきましょう。
マリガン例①
極端な例ですが、さすがにこれがマリガンということは伝わると思います。キープした場合、下手すれば何も唱えられずに負ける可能性すらあります。
マリガン例②
序盤は捌けますが、ここからゲームに勝つために引かなければいけないカードが多いためマリガンします。土地、ドローソースとピンポイントで引く必要があるので、要求値が高いです。
《ネクロドミナンス》で引く枚数は?
考え方として、大きく分けて4パターンあります。
■引くパターン
①手札が5枚になるように引く
②ライフが1になるように引く
③引かない
④任意の枚数を引く
①手札が5枚になるように引く
現状の手札で十分なプランが立っており、かつ無駄なドローによってライフ損失がリスクになるような展開はこのパターンになります。もしくは毎ターン、ドローしてセットランド+手札破壊+適当な脅威を投げるくらいはしたい。そんなときは5枚になるまで引きましょう。
②ライフが1になるように引く
基本的に《黙示録、シェオルドレッド》が戦場に出ている場合はこのパターンになります。ライフ1点でカードが1枚引けて、カードを1枚引くとライフが2点増える。つまり、ライフが増えます。凄い!(テキストを読み上げただけ)
③引かない
次のターンの行動が確定している(たとえば、セットランド+《黙示録、シェオルドレッド》が確定しているなど)場合は、わざわざこのターン中に引く必要はありません。次のターンに《黙示録、シェオルドレッド》が出してから引いたほうが、より多くのライフをドローに変換できます。
④任意の枚数を引く
これが一番理由をつけるのが難しいです。最初に言ってしまうと答えは”ありません”。何枚引いたときに特定のカードを引く確率を出すことはできますが、それは決定の材料にはならないからです。
「60%で《魂の撃ち込み》を引けるから?」
「80%で何でもよいから《魂の撃ち込み》のピッチコストである黒いカードをN枚引けるから?」
「もう1枚引けば5%上がるから?」
「95%を越えるように引くには……」
などなど。
それが何%だったらよいのでしょうか。そこに答えはありません。70%ならダメなのでしょうか。95%ならよいのでしょうか。残ライフとの相談もありますし、デッキ枚数も有限です。デッキというリソースを消費しているので、引けるなら引くというのが正しいということでもありません。
私の基準をお話しすることはできますし、考え方のヒントを出すことはできます。が、できれば鵜呑みにしないでほしいです。「こういう考え方もあるのか」という一例として受け取ってください。
例1
《ネクロドミナンス》を設置したターン。次のターンに《ネクロドミナンス》が触られないかつ、セットランド+《黙示録、シェオルドレッド》を唱えてターン終了前に除去されなければほぼ勝ちです。黒単ネクロの必勝パターンとして、まずはこの状況を目指してください。といってもハードルは意外と低く、《ネクロドミナンス》を設置さえできればすぐにそろいます。
例1の場合、4枚引くことを推奨します。この状況では《一つの指輪》や《魂の撃ち込み》《黙示録、シェオルドレッド》も必要ないです。必ずしも引けなければ負けという状況でもない限りは、無理をする必要はありません。
《沼》が引ければ次のターンに《黙示録、シェオルドレッド》が唱えられるので、そのときに一気にカードを引きましょう。仮に《沼》が引けなかったとしても、その場合は手札がすべて呪文ということになるので、そこで除去なり手札破壊なりで相手とカードを交換して、手札が減った分だけまた引けばよいです。
例2
例1に加えて、《魂の撃ち込み》がある場合です。《魂の撃ち込み》を唱えることが確定している場合、最低でも「手札上限の5枚」+「手札の《魂の撃ち込み》1枚につき追加で3枚」になるように引きます。たとえば、手札の《魂の撃ち込み》が1枚なら8枚、2枚なら11枚になるように引きます。
ただし、手札から呪文が3枚消えることになるため、手札の土地が多い状態で次のターンを迎えることになります。なので、もともと手札にある土地は捨てる前提で、その分だけ追加で引くことをオススメします。この例の場合、「土地を抜いて5枚になるよう3枚引く」+「《魂の撃ち込み》が1枚あるので3枚」なので私は6枚引くようにしています。
《ネクロドミナンス》が設置されている限り手札の上限が減るため、手札にカードをキープするのが難しいです。なので、次の《魂の撃ち込み》を見つけるためにも、いま手札にある《魂の撃ち込み》はさっさと消化して新しいカードを引きましょう。
例3
一度、《ネクロドミナンス》+《黙示録、シェオルドレッド》がそろって、大量にカードを引いた後に《黙示録、シェオルドレッド》が除去されたケース。そのため、ライフは大量にあるという状況です。ライブラリーや手札、ライフは分かりやすいようにしていますが、まったく同じ状況はないと思います。あくまで例です。
この場合、《黙示録、シェオルドレッド》の有無にかかわらず、デッキのカードをすべて引ききることで、《魂の撃ち込み》をすべて手札に加えることができます。なので、相手のライフ次第では確殺です。つまり、ここは39枚引きます。4枚の《魂の撃ち込み》を相手にぶつけてゲームセットです。
両面土地を「呪文」として使う
当たり前ですが、《ボガートの獲物さらい》《不敬者破り》はどちらも呪文として唱えることができます。これらは呪文として使っても十分な活躍が見込めるので、手札でキープしたほうがよいケースもあります。特に、ライフが関係ないマッチではセットランドは後回しにしたほうがよいです。
とはいえ、3点支払う=3枚ドロー分の価値でもあるため、あきらかに土地として置きそうな場合(たとえば、土地は3枚あるが《ボガートの獲物さらい》《不敬者破り》《沼》のような内訳の場合)、迷わず最初から土地として置いてください。あくまで中盤に引いた際の選択肢として……という話です。
両面土地を「土地」として使う
当たり前ですが、《不敬者破り》《ボガートの獲物さらい》はどちらも土地として置くことができます。手札破壊してきそうな相手との対戦では、先に置いたほうがよい場合が多いです。手札にある限りは呪文なので、変に後ろにずらした結果、手札破壊によって土地が落とされるという最悪の事態になりかねません。特に先攻1ターン目では、戦場に逃がしておいたほうがよいです。
TIPS
本項では黒単ネクロを扱う上でのTIPSを紹介します。といっても採用カードがシンプルなため、ほとんど紹介できるようなことはありませんが……
《ネクロドミナンス》
ドロー・ステップにドローできなくなるということは、自らの意思でカードを引かない限りはライブラリーアウトしなくなります。デッキ全部を使って戦うことも多いので、この展開は意外と起きます。覚えておきましょう。
ただし、ライブラリーが0枚でも負けないので安心!と油断していると《静牢》で剥がされて返しのターンで敗北するので、適当な引きすぎは禁物です。
《ネクロドミナンス》の能力が誘発した時点では、引く枚数を宣言する必要はありません。解決に際して、引く枚数の決定→そのままライフ支払い&引くので、引く枚数を聞いてから《オークの弓使い》を唱えたり《記憶への放逐》で無効化したりといったことはできないので注意してください。
《ネクロドミナンス》の設置後は墓地に送られるカードがすべて追放されるため、自分の墓地が一切貯まりません。自身に影響のあるカードはほとんどないですが、相手の《タルモゴイフ》が育たなかったり、《湖での水難》を撃たれなくなったりと、相手視点では多少は影響します。
《致命的な一押し》
今回、紹介したリストではフェッチランドを採用していないため、「紛争」で唱えることは難しいです。どうしても能動的に紛争させたい場合は、《オークの弓使い》を自爆させる方法が最も手っ取り早いです。
戦場に出たときの能力を自身に当てることで「紛争」を達成できますし、軍団・トークンも残ります。ただ、当たり前ですがそんな積極的にやりたいわけではありません。念のため覚えておくと役に立つ日が来るかもしれない……程度に考えてください。
マッチアップガイド&サイドボーディング
本項では、主要アーキタイプごとにマッチアップガイドとサイドボーディングについて解説します。
ボロスエネルギー
vs. ボロスエネルギー
世の評価はどちらかというとボロスエネルギーが有利という認識に寄っていますが、私の感想としてはそこまで差がないどころか、若干黒単ネクロのほうが有利とすら思っています。
このマッチで勝つために必要なカードは、序盤の干渉手段とドローソース。この2種類だけです。要するにキープ基準です。序盤を軽量除去で乗り越えて《ネクロドミナンス》か《一つの指輪》のどちらかを設置する。ただそれだけです。
《火の怒りのタイタン、フレージ》は対処必須です。いくらこちらがライフを回復していても、《フレージ》に動かれ続けると相手のライフが増え続けてしまい、ライフを削り切れなくなってしまいます。メイン戦は《ボガートの獲物さらい》で墓地追放が有効です。サイド後は《虚無の呪文爆弾》も追加して対抗します。
また、《ゴブリンの砲撃》が定着するとライフを得る手段が限られてしまいます。《不憫な悲哀の行進》をクリーチャーに唱えても、対応してその対象を生け贄に捧げられてしまうのです。《ナカティルの報復者、アジャニ》であれば安全なので、《不憫な悲哀の行進》を唱える場合はそこを狙います。手札破壊では優先的に落としつつ、いざ戦場に出てしまった場合はゲームを素早くたたむことを意識しましょう。
サイド後は《思考囲い》がイマイチです。クリーチャーはどれも同じくらいの脅威で、何を抜いても同じなので手札破壊で対応するのはあまり有効ではありません。カードを唱えさせて、それらが出てきたところを除去で対処する形にしたいです。
マルドゥエネルギー
vs. マルドゥエネルギー
基本的にはボロスエネルギーと同じですが、《オークの弓使い》の存在がネックです。《オークの弓使い》が定着していると《ネクロドミナンス》のドロー枚数が大きく制限されてしまいます。なので、こちらの《オークの弓使い》は相手の《オークの弓使い》を倒すために使いたいです。相手のターン終了時に適当に唱えるのは絶対にNGです。本当にやめましょう。
相手の《思考囲い》を考慮すると、《ネクロドミナンス》《一つの指輪》は手札に多めにキープしたいです。たとえばマリガンのときに《ネクロドミナンス》《一つの指輪》《黙示録、シェオルドレッド》と持ってた場合、相手が不明であれば自分都合を優先して《一つの指輪》を戻しますが、相手が《思考囲い》を擁するデッキなら《黙示録、シェオルドレッド》を戻します。リスト公開性なら正確に判断できますが、リスト非公開性の場合でも「相棒」などからも多少は判断できます。
ルビーストーム
vs. ルビーストーム
メイン戦は《ルビーの大メダル》を置かれたらほぼ負けです。一切触れません。逆に《モンスーンの魔道士、ラル》であれば《致命的な一押し》《魂の撃ち込み》でピッチ妨害も可能です。
ただし、ダラダラしていると《レンの決意》《無謀なる衝動》でリソースを稼がれてしまい、手札破壊で稼いだ時間が無駄になってしまいます。《炎の中の過去》も手札破壊するだけでは意味がないので、基本的にはこちらから攻めないと勝てません。かといって《ネクロドミナンス》で適当に引きすぎると、少ない「ストーム」から適当に唱えられた《ぶどう弾》で負けかねないので、塩梅は悩ましいところですが……
サイド後は《ダウスィーの虚空歩き》《魂なき看守》が加わって、多少は干渉できる方法が増えます。《虚無の呪文爆弾》も《炎の中の過去》をけん制できるので追加します。どれも単体で物凄く効くというわけではないですが、黒+無色のカードで有効なカードが少ないので致し方ありません。我慢してください。
相手にはサイド後に《夏の帳》という最強のメタカードを追加されますが、これを越えるのは無理です。気分は悪いですが撃たせて使わせていくしかありません。
ジェスカイコントロール
vs. ジェスカイコントロール
黒単ネクロは、大量の手札破壊と定着すれば非常に影響力のあるパーマネントを組み合わせたデッキなので、実はこの手のコントロールはかなりやりやすいマッチアップです。《空の怒り》《電気放出》《記憶への放逐》《天界の粛清》など、当たるカードはあるけど当たらないカードもある……といったカードの組み合わせで対応してくるため、そういう構造に対しては手札破壊が強いです。
打ち消しを抜いて《ネクロドミナンス》を通したり、《一つの指輪》を抜いてダラダラ待ったりなど。基本的にはこちらがゲームプランを選べます。“穴”を作ってそれに合わせた展開に持ち込みましょう。
サイド後は《魂の撃ち込み》を減らします。デッキのキーカードではあるものの、序盤では唱えづらく、直接ライフを削る以外に役割を持たない《魂の撃ち込み》は、ゲームが長引きやすい対コントロールではあまり引きたくありません。《ネクロドミナンス》か《一つの指輪》が通るのであれば、《オークの弓使い》《ボガートの獲物さらい》などの適当なクリーチャーで十分戦えます。
《ダウスィーの虚空歩き》や《虚無の呪文爆弾》はカード1枚分の働きはしてくれます。相手のカードと交換できれば御の字です。サイドアウトするカードよりはマシというだけなので、このマッチだから強い!というわけではないです。
ディミーアマークタイド
vs. ディミーアマークタイド
ディミーアマークタイドもジェスカイコントロール同様、手札破壊で”穴”を空けるのが有効です。ディミーアマークタイドはリソースを稼ぐ手段・ゲームに勝つ手段が限られているので、そこを狙うのが良いです。
序盤に《超能力蛙》が通って殴られ続けるのが最も負けやすいため、最初の手札破壊はなんとしてでも《超能力蛙》を落としましょう。いざ戦場に出てしまうと《致命的な一押し》くらいでしか対処できません。《不憫な悲哀の行進》や《魂の撃ち込み》では耐えられてしまう可能性が高いので、除去としては信用できません。
また《濁浪の執政》にも注意です。《超能力蛙》以上に除去に当たりません。コストもなしで1枚で倒せるのは《不敬者破り》しかありません。なので、すぐに《濁浪の執政》を唱えさせないように=墓地が貯まらないように意識してプレイします。
たとえば手札破壊。《超能力蛙》を抜くための1-2ターン目の手札破壊は仕方ないにせよ、3-4ターン目に仕掛けるわけでもないのに適当に唱えるのは避けましょう。カードを交換した結果、《濁浪の執政》のコストが墓地に貯まるだけです。
たとえば《一つの指輪》《ネクロドミナンス》。適当に唱えたところで、適当に《対抗呪文》に当たるだけです。その結果、墓地に呪文が貯まって《濁浪の執政》が出てきて、慌てて《不敬者破り》や《一つの指輪》を唱えるも《否定の力》で打ち消されて、次のターンに《濁浪の執政》に殴られてライフが減り、《ネクロドミナンス》が機能しなくなる……という展開が目に見えます。
ディミーアマークタイドが能動的に唱えられる呪文は限られています。特に軽量のインスタント・ソーサリーは《定業》《考慮》《塵へのしがみつき》くらいしかありません。なので、こちらから動かなければ、それらの能動的な呪文を複数枚引かれない限りすぐに墓地にカードが貯まることもありません。
そうなれば《濁浪の執政》がすぐに出てくることもないです。仮に早期に出てきたとしても、フェッチランドやクリーチャーを追放しているのであればサイズが小さいので、《不憫な悲哀の行進》で対処できる可能性が高いです。ゲームを遅らせて手札をため込んでいれば、いざ《濁浪の執政》が出てきても返しで手札破壊で打ち消しを抜いてから、除去なり《一つの指輪》なりで対応することができます。
サイド後は《魂の撃ち込み》を減らします。ジェスカイコントロール同様、対コントロールでは弱いというのは共通です。
エルドラージ系(トロン、ブリーチ、ランプ)
vs. エルドラージ系(トロン、ブリーチ、ランプ)
(ブリーチ系には追加で《絶望の力》を2枚サイドインし、《一つの指輪》をもう2枚サイドアウトします)
干渉手段が手札破壊に寄っているので、ダラダラ土地を伸ばされて、いつかトップしてきた脅威が通って負けてしまう……そんな展開になりやすいです。なのでメイン戦はかなり厳しい戦いになります。手札破壊のあとは脅威を引かれないことを祈りつつ、こちらは最速で攻めるしかありません。
ライフを攻めてこないので、《ネクロドミナンス》さえ設置できれば《魂の撃ち込み》×4枚で16点は確約されます。しかし、逆に言うと16点しか与えられません。フェッチランドやショックランドなどの土地からのダメージも期待できません。なので、《オークの弓使い》や《黙示録、シェオルドレッド》で残りの4点を削ることを意識しましょう。
サイド後の追加の干渉手段は、土地そのものを破壊する《氷砕き》がベストです。《減衰球》では普通に土地を伸ばして《一つの指輪》を置かれてしまうので、意外と効きません。
ただ、《氷砕き》も相手がランプ型の場合は効かない展開も多いです。《楽園の拡散》や《衝動のタリスマン》でマナを伸ばされ、《まき散らす菌糸生物》で《エルドラージの寺院》をサーチされた返しに土地を破壊しても手遅れなことが多いです。とはいえ無痛ということもないので、展開によっては十分有効ではあります。
どうしても勝ちたいなら、タッチ青で《記憶への放逐》を入れるしかありません。何度も言っていますが、黒単色ではサイドに限界があります……
実は最も簡単な勝ち方があります。それは《ダウスィーの虚空歩き》+《思考囲い》のコンボです。《ダウスィーの虚空歩き》がいる状態で《思考囲い》から相手の《引き裂かれし永劫、エムラクール》《絶え間ない飢餓、ウラモグ》を追放し、そのまま《ダウスィーの虚空歩き》でそれらを奪えれば100点満点。その場で勝ちです。
実際には《世界を壊すもの》《約束された終末、エムラクール》でも十分です。相手のデッキには3ターン目に出てきたらゲームが終わる連中しかいません。
黒単ネクロ:サイドインアウトなし
単純なような複雑なような、運ゲーのような腕の出るゲームのような、イマイチ掴みどころのないゲームになります。大前提として《ネクロドミナンス》が最強です。置いたほうが圧倒的に有利になります。ただし、《オークの弓使い》に睨まれてドローできないこともあります。《オークの弓使い》に強いカードもまた《オークの弓使い》なので、これも多く引けたほうが有利です。
そのうえで、次は《魂の撃ち込み》を何枚引けるかになります。相手より多く引いたほうがその分だけライフを得てドローできる枚数を確保できますし、相手のライフが減ればその分だけ相手のドローできる枚数を制限できます。
そして《黙示録、シェオルドレッド》。定着すれば最強です。《オークの弓使い》よりも影響力があります。《ネクロドミナンス》も《一つの指輪》も紙切れも同然に。一気に無力化できます。ただ、4マナと重く、除去されたときのリスクも大きいので、可能であれば手札破壊で相手の除去を抜いてから唱えたいところ。無策で飛び込んでも適当に除去されて終わる可能性が高いです。自分のデッキの除去の枚数、数えてみてください。
サイド後も特に有効なカードはありません。《ダウスィーの虚空歩き》がいれば《魂の撃ち込み》をけん制できますが、《致命的な一押し》で交換されるのがあまりにもしょうもないので、個人的にはサイドインするのはあまりお勧めしません。
黒単ネクロ対策
最後に黒単ネクロの対策を紹介します。「黒単ネクロに勝てない!」「黒単ネクロ用になんか取りたいけど、何が良いのかよく分からない」といった方は参考にしてください。
《夏の帳》
構えられるとどうやっても回避不能。迂回することもできません。確定で0:1交換させられます。唱えられるとゲンナリします。幸い、現環境ではルビーストームくらいでしか採用されていないため、まだ耐えています。
《乱動する渦》
ライフゲインを咎められ、コストの踏み倒しもペナルティの5点が重すぎてほぼ機能停止になります。要するに《魂の撃ち込み》が一気に意味不明なレベルのアンプレイアブルカードに。《荒地》のほうがマシです。幸い、ほとんどのデッキで採用されていないので耐えています。使われはじめたら終わりです。
《部族の炎》
とにかくライフを攻めるのが有効です。1点でも多く削りましょう。そのなかでも特にダメージの大きい《部族の炎》が厳しいです。ほかにも《火の怒りのタイタン、フレージ》や《稲妻》も本質は同じです。ライフが減れば《ネクロドミナンス》で引ける枚数も減りますし、カードが引けないと《魂の撃ち込み》が引けずにライフも増えない……という負のループが形成されてしまいます。こうなると大体負けです。
《ゴブリンの砲撃》
《不憫な悲哀の行進》でクリーチャーを対象にした際、必ず対象不適正になってしまいライフを回復できなくなります。《魂の撃ち込み》も同様です。黒単ネクロは基本的に置き物には触れないため、出されると付きあうしかありません。そうなると《黙示録、シェオルドレッド》にすべてを託すことになるので、ここに除去を貰うと大体ゲームセットです。
《覆いを割く者、ナーセット》
《ネクロドミナンス》は《ネクロポーテンス》と違ってカードを引いているので、この手の対策にちゃんと引っかかります。採用しているデッキが少ないこと、《不憫な悲哀の行進》や《オークの弓使い》《魂の撃ち込み》で倒せるのでまだなんとかなるレベルではあります。
《オークの弓使い》《黙示録、シェオルドレッド》
《黙示録、シェオルドレッド》はともかく、《オークの弓使い》は《覆いを割く者、ナーセット》とは比にならないくらいさまざまなデッキ採用されています。いずれも定着してしまったら何もできないレベルの影響力を持っています。
幸い、これらに触れるカードはそれなりの枚数が入っているので、ただ出されてハイ終わりです!とはなりづらいです。ほかの干渉手段とセットで使われると途端に厳しくなりますが……
『ダスクモーン:戦慄の館』からの新戦力
最後に『ダスクモーン:戦慄の館』からの新戦力について。可能性がありそうなものをいくつか紹介します。
《除霊用掃除機》
使いやすい墓地対策。《大祖始の遺産》や《ひっかき爪》と異なり、1マナで墓地のカードを選んで追放でき、最終的にはフィニッシャーとしても運用できます。一度で良いから《偉大なる統一者、アトラクサ》を追放して出してみたいですね。
《萎縮させる責め苦》
ついに、黒でもインスタントでエンチャントを対象にとって破壊できるカードが!?とはいっても、《大群への給餌》がそこまで使われない以上、そこまで革命かといわれると、そうでもないかもしれません。そもそも3マナが重すぎる・2点のライフコストすら払いたくないので、黒単ネクロ的にはあまり合わなそうです。選択肢として頭の片隅に覚えておく程度でしょう。
仮に《たい肥》レベルの対策(それこそ《乱動する渦》のような)が流行るなら検討の余地はありますが、そのレベルで対策されているときには、そもそも黒単ネクロを使わないことオススメします。
境界ランドサイクル
最初から黒マナが出るパターンのものは、タッチカラーとして2色目を採用する場合に使いやすいです。フェッチランド+ショックランドはライフが痛いので、《ネクロドミナンス》と相性が悪いです。現状では黒→赤の組み合わせである《ブレイズマイアの境界》しかありませんが、今後、各色・各組み合せで出た場合はほかの色も検討可能です。
おわりに
黒単ネクロのデッキガイドは以上になります。
黒単ネクロはかなり特殊な挙動をするデッキであり、また使用するカードもこのデッキ固有のものが多いため、とっつきにくいデッキだと思います。そのハードルの高さが本記事で少しでも低くなって、手に取るきっかけになれば幸いです。
今までは敬遠してた方や興味がなかった方も、これを機に黒単ネクロに挑戦してみるのはいかがでしょうか。
増田 勝仁(X)
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