《奇怪な具現》 サンプルリスト
デッキの動き
戦場にあるエンチャントを《奇怪な具現》によって生け贄に捧げ、状況に適したクリーチャーをライブラリーから呼び出して戦う、ボードコントロールよりのミッドレンジデッキです。
エンチャント
あなたの終了ステップの開始時に、あなたは他のエンチャント1つを生け贄に捧げてもよい。そうしたなら、あなたのライブラリーから点数で見たマナ・コストがその生け贄に捧げたエンチャントの点数で見たマナ・コストに1を足した値に等しいクリーチャー・カード1枚を探し、戦場に出し、その後あなたのライブラリーを切り直す。
「生け贄に捧げたエンチャントのマナ・コストより1高いコストのクリーチャーをライブラリーから探せる」という能力を最大限に活かすため、様々な能力を持ったクリーチャーをシルバーバレット(1枚ずつ採用)する構築が一般的です。
「マナ・コスト自体は高めなのに、実際には軽いコストでプレイできるエンチャント」は特に強く使うことができ、例えば《力線の束縛》であれば1マナでプレイして、7マナのクリーチャーに変換できるため、強力な踏み倒しコンボとなります。
また、このデッキにおける各種エンチャントは「最終的に生け贄に捧げる」、あるいは《空を放浪するもの、ヨーリオン》で戦場に出し直すことを想定しながら採用されているため、有用な出たとき能力を持つものがほとんどです。
4マナとやや重い《奇怪な具現》を着地させてから本領を発揮するデッキですので、除去など時間稼ぎができるエンチャントや、ドロー&ルーティングで《奇怪な具現》を探すことができるエンチャントは特に重宝されます。
序盤
《奇怪な具現》との相性だけを考えるならば、なるべく序盤からエンチャントをたくさんプレイしたいところです。
しかし、強力なアグロデッキが多く存在するパイオニア環境では1マナ除去は必須であるため、軽い除去となるエンチャント以外のカードを採用せざるを得ません。
また、多色&「版図」を強く使いたいデッキであるゆえにトライオーム(3色)土地を多く採用しており、「これらのタップインを処理しながら除去をする」となると、採用できるカードの選択肢は限られてきます。
一応、《岩への繋ぎ止め》や《咆哮する焼炉》といった、エンチャントでありながら1-2マナの軽い除去となるカードもないわけではありません。
これらのカードを駆使して、序盤の脅威を取り除いていきます。
余裕があるなら、ドローやルーティングができるエンチャントをどんどんプレイしていきましょう。特に《豆の木をのぼれ》は《力線の束縛》や《ホーントウッドの大主》と相性が良く、序盤に出しておけばたくさんのカードを引ける可能性が高くなります。
中盤
このデッキでもやはり3ターン目の《鏡割りの寓話》はベストな動きとなります。
ゴブリン・シャーマン・トークンの対処を押しつけながらルーティングによって《奇怪な具現》を探しにいけるほか、生け贄に捧げて4マナのクリーチャーに繋げても良いですし、出たとき能力を持つクリーチャーが満載のこのデッキにおいて、《キキジキの鏡像》は間違いなく大暴れすることでしょう。
《ホーントウッドの大主》はマナを伸ばしながら《奇怪な具現》用のタネとなる優秀なカードです。しかも、生成する「偏在地」土地・トークンはすべての基本土地タイプを持っており、これ1枚で「版図」5種類を達成することができます。
また、《ホーントウッドの大主》は「3マナでプレイできる5マナのカード」であるため、《奇怪な具現》で生け贄にすることで6マナの強力なクリーチャーを呼び出すことができます。
《力線の束縛》ほどではありませんが、「兆候」を持つクリーチャーはこのデッキにおいて唱えたコスト以上のバリューがあるカードです。
《奇怪な具現》で生け贄に捧げる用のエンチャントとしてはもちろん、ときには「サーチして戦場に出すクリーチャー」としても活躍が期待できます。
《月恵みのクレリック》は採用されたりされなかったりするクリーチャーですが、《奇怪な具現》を確実にサーチできる優秀なカードです。3ターン目に《月恵みのクレリック》、4ターン目に《奇怪な具現》と綺麗に繋げることができるため、デッキの安定性を高めたい方は採用しても良いかもしれません。
終盤
終盤、《奇怪な具現》が通るようであれば、このデッキの真の力が発揮されます。
シルバーバレットしたクリーチャーをライブラリーからどんどん呼び出すことができるため、《奇怪な具現》さえあれば、わりとなんでもできるデッキです。適切なクリーチャーをサーチし、盤面の不利を覆していきましょう。
また、「相棒」の《空を放浪するもの、ヨーリオン》はもう一つの必殺技です。《奇怪な具現》にたどり着けなかったり、破壊されてしまった場合でも《空を放浪するもの、ヨーリオン》によって「すべてのパーマネントを出し直す」ことで逆転の目が生まれるかもしれません。
ちなみに《空を放浪するもの、ヨーリオン》にかかれば、兆候でプレイした大主たちはすぐさまクリーチャーとなって戻ってきます。
余談ですが、このデッキにおいて採用が考えられるエンチャントやクリーチャーは無尽蔵です。「そこそこ強い戦場に出たとき能力」を持つカードであれば、どんなカードでも採用を検討する余地があります。
また、《奇怪な具現》とのシナジーを考慮すると、同じような能力のカードであってもマナ・コストが異なるだけでそれぞれの評価が変わってきます。これといった正解もないため、メタゲームに合わせて柔軟にデッキを組み上げましょう。
各種エンチャントとシナジーがあるカードを採用しても、また違った面白さが生まれます。