最新のスタンダード大会結果!
こんにちは。晴れる屋メディアの紳さんです。
先日、MTGアリーナにて『アリーナ・チャンピオンシップ7』が開催されました。
MOの『Standard Challenge』と合わせて、最新のスタンダード大会結果をチェックしていきましょう!
12/15(日)『アリーナ・チャンピオンシップ7』
『アリーナ・チャンピオンシップ』は予選ウィークエンドを突破した48名の強豪プレイヤーたちが、賞金総額250,000ドルと世界選手権への出場権利を懸けて戦う超ハイレベルな大会です。
プロプレイヤーも多く参加したこの大会の結果は、今週末に開催される『The Last Sun 2024』のメタゲームにも影響を与えることになりそうですね!それでは早速、チェックしていきましょう。
開催日:2024年12月15日(土)
優勝 グルール果敢
準優勝 ディミーアミッドレンジ
トップ4 ジェスカイ召集
トップ4 ディミーアミッドレンジ
トップ8 シミックテラー
トップ8 グルール果敢
トップ8 ジェスカイ召集
トップ8 ディミーアミッドレンジ
さすがに厳しい予選を勝ち抜いた精鋭たちの競演ということもあり、ガチデッキが集結する修羅の大会となりました。
激戦を制したのは強豪プレイヤーである佐藤 啓輔 選手のグルール果敢で、日本人としては3人目のアリーナ・チャンピオンシップ制覇となり、世界選手権への切符も手に入れております。
グルール果敢
こちらが優勝したグルール果敢のリストです。説明不要の最強アグロデッキですね。
アグロデッキの定番クリーチャーである《僧院の速槍》の採用枚数が2枚に抑えられています。現スタンダードの赤いクリーチャーの充実ぶりには驚くばかりです。
《僧院の速槍》が抜けた穴にはスッポリと2枚の《ショック》が入りました。2点火力6枚体制にすることにより《叫ぶ宿敵》の能力を誘発させやすくするほか、アグロミラーやディミーアミッドレンジ相手に先手を打たれた際の対応力が上がっているようです。
また、サイドに《脚当ての陣形》を4枚フル採用できるのはグルール型の強みですね。天敵の《幽霊による庇護》を破壊できるほか、《忌まわしき眼魔》や《ドロスの魔神》といった厄介なクリーチャーも対処することができ、かなりユーティリティに溢れています。
今、一番メタられているデッキではありますが、それを乗り越えての優勝は素晴らしいですね!
12/13(金)『Standard Challenge 32』#1
つづいて、MOの大会結果をチェックしていきましょう。12/13(金)は『Standard Challenge 32』が2回開催されました。まずは32名が参加した1回目の結果から。
開催日:2024年12月13日(金)
優勝 ボロスハツカネズミ
準優勝 オーバーロード
3位 オーバーロード
4位 ディミーアミッドレンジ
5位 ボロスハツカネズミ
6位 ディミーアミッドレンジ
7位 ボロスハツカネズミ
8位 セレズニアアグロ
この大会では《岩山炎の後継者、メイブル》を採用したボロスハツカネズミが大活躍し、優勝を含め3名がトップ8に入賞するなど好成績を収めました。ライフ回復が狙える《幽霊による庇護》と《稲妻のらせん》はメタゲーム的に強そうですね。
ここでは8位に入賞した、少し珍しいセレズニアアグロに注目してみたいと思います。
セレズニアアグロ
こちらが入賞したセレズニアアグロのリストです。
- 2024/12/11
- Just Nowスタンダード!vol.40 – 《威厳あるバニコーン》が大活躍!スタンダード神のメタゲーム
- 紳さん
採用されているカードを見ると、先週紹介したアゾリウスアグロとコンセプト的にかなり似通ったデッキであることが伺えます。
《ひよっこ捜査員》や《名もなき都市の歩哨》のようなアーティファクト・トークンを生成するクリーチャーは《生歯の子ワーム》《内なる空の管理人》《威厳あるバニコーン》と相性がよく、早期ターンから優秀なスタッツのクリーチャーで攻撃することが可能です。
《堅いクッキー》は《生命ある象形》のようにアーティファクトをクリーチャー化する役割をこなし、《鋼の熾天使》は巨大に成長した《威厳あるバニコーン》に飛行や絆魂を付与する動きが強力です。
アゾリウスアグロに比べると《喝破》のような打ち消しはない代わりに、サイドのカードを含めて除去がとても充実しています。
さて、3枚採用の《不穏な大草原》。あなたはこのミシュラランドに殴られたことはありますか?攻撃時に全体+1/+1修正をすることができ、横並びしたときの爆発力には迫力があります。
全体除去を回避する手段がないことは気になりますが、現在はメタゲーム的に全体除去が間に合うゲームスピードではないことが功を奏し、あまり気にならないかもしれません。今後の動向が気になるアーキタイプですね。
12/13(金)『Standard Challenge 32』#2
つづいて、68名が参加した2回目の『Standard Challenge 32』の結果です。
開催日:2024年12月13日(金)
優勝 ディミーアミッドレンジ
準優勝 グルール果敢
3位 ゴルガリミッドレンジ
4位 グルール果敢
5位 ジェスカイ召集
6位 オーバーロード
7位 ディミーアミッドレンジ
8位 ゴルガリミッドレンジ
この大会ではディーミーアミッドレンジが優勝、グルール果敢が準優勝と、順当な結果となりました。
ここでは3位に入賞したゴルガリミッドレンジに注目します。
ゴルガリミッドレンジ
こちらが3位に入賞したゴルガリミッドレンジのリストです。
《切り崩し》ではなく《見栄え損ない》がメインから3枚採用されています。《心火の英雄》を安全に処理できる点は《切り崩し》よりも優れていますし、ブロックとの合わせ技で色んなクリーチャーを対処できる可能性のあるカードです。
《黙示録、シェオルドレッド》はアグロ対策になりつつ、大量ドローを狙ってくるディミーアミッドレンジを牽制することもできます。《苦難の収穫者》のメイン採用はジェスカイ召集へのガードを上げた結果でしょうか。
全体的に少しコストが重めの構成となっていますが、1ターン目に《ラノワールのエルフ》が定着すれば問題はありません。2ターン目に3マナ域のカードを唱えられる上振れを見越し、《グリッサ・サンスレイヤー》や《分派の説教者》を3枚ずつと多めの採用となっています。《ラノワールのエルフ》採用型のゴルガリには夢がありますね!
ちなみに《不浄な別室/祭儀室》も強力なカードですが、今回は意外にも不採用。デーモンを用意できなかった場合の2点ライフルーズを少し気にしているようです。
サイドに2枚採用された《沈黙を破る者、スラーン》は今、かなりアツいカードかもしれません。
先述しましたが、「メタゲーム的に全体除去が間に合うゲームスピードではない」ことから《審判の日》や《太陽降下》を採用したデッキが少なくなっています。
《沈黙を破る者、スラーン》は全体除去さえ喰らわなければほぼ無敵であるため、定着すればもっとも信頼できるアタッカーとなりそうです。
12/14(土)『Standard Challenge 64』
最後に、83名が参加した『Standard Challenge 64』の結果をチェックしていきましょう。
開催日:2024年12月14日(土)
優勝 カワウソコンボ
準優勝 ゴルガリミッドレンジ
3位 オーバーロード
4位 シミックテラー
5位 オーバーロード
6位 アゾリウスアグロ
7位 セレズニアミッドレンジ
8位 オーバーロード
この大会はカワウソコンボ(ティムール果敢)が優勝しました。トップ8入賞のデッキを見ると赤系のアグロデッキがおらず、コンボデッキが本領発揮する舞台となっていたようです。
ここでは7位に入賞したセレズニアミッドレンジに注目したいと思います。
セレズニアミッドレンジ
こちらが入賞したセレズニアミッドレンジのリストです。かなり独創的な構成のデッキですね。
《砂嵐の回収者》はかなり面白いカードで、《血滾りの福音者》や《ミストムーアの大主》によって生成された飛行クリーチャー・トークンを強化する動きが強力です。
その脅威をチラつかせた結果、《砂嵐の回収者》が除去されてしまったとしても、3/3のゴーレムが残ります。3マナでプレイした本体が除去と1:1交換になり、3/3が残ると考えれば驚異的なパフォーマンスですね。
《空騎士の従者》は『ファウンデーションズ』で登場した新カードです。ほかのクリーチャーが1体戦場に出るたびに+1/+1カウンターが置かれていくという能力は地味ですが、「1ターンに1回まで」といった制限もなく、やがて飛行まで手に入れるという油断ならないアタッカーとなります。
《収集家の檻》による踏み倒しを目指し、クリーチャーをどんどん並べるデッキなので、成長スピードは速そうです。
《加護をもたらす戦乙女》は自身が絆魂を持っているほか、賛助によってほかのクリーチャーに飛行、先制攻撃、絆魂を付与させる能力(一時的ですが)があります。おもに絆魂がアグロデッキ対策となるでしょう。
単体強化と横並び、どちらの戦略も強力な「フェアデッキに強いフェアデッキ」といった立ち位置のデッキとなりそうです。やはり全体除去で大損害を受けそうなデッキではありますが、「メタゲーム的に全体除去が間に合うゲームスピードではない」(本日3回目の主張)ので、追い風は吹いています。
おわりに
現状、果敢系アグロデッキとディミーアミッドレンジの2つが優位ながらも、《幽霊による庇護》を擁するボロスハツカネズミのようなメタゲームを意識したデッキが台頭してきています。
そのほか、《永遠の策謀家、ズアー》が機能すればあらゆるデッキをねじ伏せるパワーがあるオーバーロードや、パーツさえ揃えば盤面を無視して勝利できるカワウソコンボも有力です。混戦模様ですが、勝ち続けているデッキは大体おなじみのものばかりで、メタゲームはかなり固まってきた印象があります。
さあ、いよいよ今週末は2024年の総決算、『THE LAST SUN 2024』が開催されます!
トップメタのデッキが勝つのか、それともメタ外から予想外の活躍をするデッキが登場するのか。晴れる屋メディアではカバレージも更新いたしますので、お楽しみに!