宴の支度
2013年より始まった年末のビッグイベント『THE LAST SUN』。同大会は今年で12回目となるわけですが、これまで11名の王者が誕生してきました。
毎年異なる2フォーマットで開催されるため、勝ち抜くのは至難の技。権利をかけた予選にはじまり、本戦用のフォーマットの鍛錬も怠ることはできません。
本稿ではこのイベントにおける王者11名の中から、再度優勝を目指さんとする4名にインタビューを行いました。THE LAST SUNの魅力と意気込みについて語っていただきました。
『THE LAST SUN 2023』優勝:高橋 亮
──「THE LAST SUNの魅力について教えてください」
高橋「招待性の大会であり、みんなが参加してみたいと思えるような、いろんな人にとって付加価値がある大会だと思います。なおかつ予選を1回抜ければ本戦へと参加できるため、手に届きやすいですね。それでいて特別感もあると」
──「確かに予選から本戦までのロードマップがわかりやすいですね」
高橋「要は1回勝てばいいので、やろうと思ってすぐに参加でき、本戦参加への可能性が高いのは魅力です。また、混合フォーマットはなかなか遊ぶ機会がないですが、ラウンドごとに”味変”ができてダレることなく1日遊べるのもいいと思います。例えばスタンを0-4したとしても、次からはモダンだと切り替えられますから」
──「今大会への意気込みをお願いします」
高橋「THE LAST SUNを2回勝ったプレイヤーはいないですよね。今回勝つことで初の2回優勝、そして4階級制覇を達成して名を残したいと思います(前回優勝時のフォーマットはパイオニアとレガシー)」
『THE LAST SUN 2022』優勝:吉森 奨
──「THE LAST SUNの魅力について教えてください」
吉森「2種目以上の競技マジックを楽しめるのが個人的に好きですね。昔あった大型構築大会を彷彿とするお祭り感もあるし、楽しいです。昔語りになりますが、LMCCやLoM(過去に開催されていた非公式大型イベント)といった年一の大会と共通点がありますよね。お祭り感があってかつレベルが高い。予選の優勝者しか抜けられないから対戦相手が強くて、毎ラウンド楽しめるんですよね」
──今大会への意気込みをお願いします
吉森 奨「2年優勝したときと同じフォーマットなのでいい結果を出して、友達にいいところを見せたいです」
「それと、先日参加したイベントで対戦相手の方から、“配信されていた自分の決勝を見て競技マジックを始めた”と教えてもらって、改めて優勝して良かったと思いました。マジックやっていてよかったと喜びもひとしおです」
『THE LAST SUN 2021』優勝:山方 裕樹
──「THE LAST SUNの魅力について教えてください」
山方「THE LAST SUNの魅力は、2種類の構築フォーマットを高いレベルでプレイしないといけない2日間ということに尽きます。予選を超えてきたわけですからプレイヤー層のレベルは高く、異なった2つのデッキを同じレベルで維持しなければなりません。高いレベルでマジックを体験できる2日間といえます」
山方「特に今年のフォーマットであるスタンダードは環境の変遷が早く、追いかけるのが大変です。もちろん先日禁止改定が行われたモダンに関しても同じではありますが。今回に関してはモダンのほうが大変でしたね」
──「今大会への意気込みをお願いします」
山方「正直、モダンの調整時間はありませんでした。そのためモダンの自信はありませんが頑張ります!」
『THE LAST SUN 2018』:岡 洋介
──「THE LAST SUNの魅力について教えてください」
岡「2フォーマットを跨ぐため、普段特定のフォーマットしか遊ばないプレイヤーが、新しいフォーマットに触れるきっかけになります。その人のマジックの幅が広がることになり、マジック人生が豊かになりますよね」
岡「また、全国津々浦々から参加者が集まるという意味では、忘年会的な楽しさもありますね。友人達と集まってワイワイできるのはよいですし、コンベンションなど公式の大型イベントでしか会わない方とも再開の場になっています。大会後の忘年会も含めて2段階で楽しめます」
岡「THE LAST SUN 2018の決勝で対戦した山下 善旗とはその後縁があり、一緒に調整する仲間になっています。プレイヤーの輪が広がるのもTHE LAST SUNの魅力のひとつですね」
岡「現在1-2なのでここから1マッチでも多くとりたいなと思っています。できればもう1回優勝したいと。過去振り返って2回優勝したプレイヤーはいません。毎年のように優勝者は出ますが、2回優勝の記録は破られないはず。その高みへと到達したいと思っています。自分にとってもTHE LAST SUNは思い出深い大会なので、ぜひとも達成したい記録です」