エターナルチャンピオンシップ:メタゲームブレイクダウン
12月30日(月)、新たなエターナルフォーマットの祭典『エターナルチャンピオンシップ』が晴れる屋トーナメントセンター東京で開催された。
初開催となった今回のフォーマットは3人チームレガシー!3人チームでデッキを3つ用意し、同名カードはチーム内で1人しか使用できない特殊ルールだ。
例えばプレイヤーAのデッキに《意志の力》が入っている場合、チームメイトのBとCは《意志の力》をデッキに入れることができない。
通常のレガシーとは一味違う構築ルールのなか、どのようなデッキが選ばれたのか。総勢63チーム、189名のメタゲームブレイクダウンを見ていこう。
デッキ | 使用者数 | 使用率 |
---|---|---|
赤単プリズン | 26 | 11.71% |
エルドラージ | 15 | 6.76% |
クレイドルナドゥ | 12 | 5.41% |
The Spy | 11 | 4.95% |
ラクドスリアニメイト | 10 | 4.50% |
セファリッドナドゥ | 10 | 4.50% |
ナドゥコンボ | 9 | 4.05% |
ディミーアリアニメイト | 9 | 4.05% |
黒単リアニメイト | 7 | 3.15% |
カーンフォージ | 6 | 2.70% |
ジェスカイコントロール | 5 | 2.25% |
ANT | 4 | 1.80% |
黒単ネクロ | 4 | 1.80% |
デス&タックス | 4 | 1.80% |
グリクシスデルバー | 4 | 1.80% |
忍者 | 3 | 1.35% |
エルフ | 3 | 1.35% |
緑単ポスト | 3 | 1.35% |
オムニテル | 3 | 1.35% |
Doomsday | 3 | 1.35% |
赤単ペインター | 3 | 1.35% |
イゼットデルバー | 3 | 1.35% |
バーン | 2 | 0.90% |
ドレッジ | 2 | 0.90% |
アルーレン | 2 | 0.90% |
ダークデプス | 2 | 0.90% |
ネクロストーム | 2 | 0.90% |
スタイフルノート | 2 | 0.90% |
ディミーアテンポ | 2 | 0.90% |
グリクシステンポ | 2 | 0.90% |
クレイドルコントロール | 2 | 0.90% |
感染 | 1 | 0.45% |
8 Cast | 1 | 0.45% |
土地単 | 1 | 0.45% |
食物連鎖 | 1 | 0.45% |
ウィザード | 1 | 0.45% |
テゼレッター | 1 | 0.45% |
赤単スニーク | 1 | 0.45% |
マーフォーク | 1 | 0.45% |
マーベリック | 1 | 0.45% |
白単イニシアチブ | 1 | 0.45% |
エンチャントレス | 1 | 0.45% |
セレズニアデプス | 1 | 0.45% |
ティムールデルバー | 1 | 0.45% |
グルールイニシアチブ | 1 | 0.45% |
フェニックスアライブ | 1 | 0.45% |
合計 | 190 | 100% |
(※提出されたリストをすべて掲載しています)
《古えの墳墓》デッキ
エターナルフォーマットを代表するマナ加速である《古えの墳墓》や《裏切り者の都》を強く使えるデッキとして、赤単プリズンの人気が高かったようだ。
直近1年で《舷側砲の砲撃手》や《パイロゴイフ》といった飛び道具を獲得し、積極的にライフを詰められるようになっている。《舷側砲の砲撃手》で《一つの指輪》や《激情》を相手に投げつける図が最近のレガシーではよく見られる。
赤単色で他アーキタイプと採用カードが被りづらいため、今回のチーム戦のデッキとして選択しやすかったことも使用者数を押し上げただろう。
《有翼の叡智、ナドゥ》デッキ
アーキタイプ別の使用率ではトップに満たなかったが、《有翼の叡智、ナドゥ》を使用したプレイヤーは31名と全体で最も多かった。
《ガイアの揺籃の地》を使うクレイドルナドゥや《セファリッドの幻術師》のコンボと合体したセファリッドナドゥ、バント カラーの除去と打消しとドロースペルを入れたミッドレンジ型のナドゥなど、その種類は多岐にわたる。
《有翼の叡智、ナドゥ》と《コーの遊牧民》の2枚だけで膨大なアドバンテージを得られるため、ほかのスロットでコンボをしたりフェアなカードを増やしたりと構築の幅が広い。やはりモダンと統率者戦で禁止された実績は伊達ではないようだ。
The Spy
The Spyの使用者がなんと11名!
The Spyはデッキ内の土地を0枚にすることで《欄干のスパイ》や《地底街の密告人》でデッキをすべて切削し、《戦慄の復活》で《タッサの神託者》を釣り上げて特殊勝利するオールインコンボだ。
《暗黒の儀式》と《水蓮の花びら》が絡めば、相手にターンを渡さないまま最速1ターン目に勝利することができる。
《意志の力》を使うデッキがチームに1人しかいない今回の『エターナルチャンピオンシップ』において、The Spyのようなオールインコンボが勝ちやすいと判断したプレイヤーは少なくなかったようだ。
そのほかの注目デッキ
スタンダードのディミーアミッドレンジで大活躍している《悪夢滅ぼし、魁渡》が、レガシーでも活躍し始めている。
忍者……はもちろんだが、忍者を採用していないディミーア系のテンポデッキでも採用されている。
ディミーアテンポと言えば最近《超能力蛙》が禁止されたばかり。戦闘ダメージを与えるたびにアドバンテージを得られるという点では、《悪夢滅ぼし、魁渡》と《超能力蛙》は共通する点がある。
1マナ域の採用枚数が多いディミーアテンポでは《悪夢滅ぼし、魁渡》の忍術も起動しやすい。プレインズウォーカーがあまり使われていないレガシーにおいて、除去耐性を持つアドバンテージエンジンとして注目されているようだ。
以上、『エターナルチャンピオンシップ』のメタゲームブレイクダウンをお届けした。
今年のレガシー環境はディミーアリアニメイト1強状態が長く続いてきた。今大会のメタゲームブレイクダウンを見ると、《超能力蛙》の禁止でリアニメイトは突出した強さではなくなり、代わりにナドゥが頭角を現してきているようだ。
来年のレガシーのメタゲームがどのように変化していくのか、今後も注目していきたい。