『ファウンデーションズ』環境を振り返ろう!
こんにちは。晴れる屋メディアの紳さんです。
本日、未明より『霊気走破』のプレビュー期間がスタートします!約2週間後の2月7日(金)からはプレリリースも始まり、全フォーマットが新環境へと突入!ワクワクが止まりませんね!
まもなく『霊気走破』の新カードが徐々に発表されていくことでしょう。
今回の記事では新セットへの想いを馳せながらも、最新の大会結果と共に、スタンダード環境『ファウンデーションズ』期の振り返りをしていきます!
1/17(金)『Standard Challenge 32』#1
1/17(金)は『Standard Challenge』が2回開催されました。まずは32名が参加した1回目の結果から。
開催日:2025年1月17日(金)
優勝 エスパーピクシー
準優勝 アゾリウス眼魔
3位 ハツカネズミ
4位 グルール果敢
5位 ジェスカイ召集
6位 ゴルガリミッドレンジ
7位 ゴルガリミッドレンジ
8位 エスパーピクシー
アゾリウス眼魔との決勝を制し、優勝したのはエスパーピクシーでした。この大会ではフェアデッキがトップ8をほぼ独占しています。
ちなみに、ここ最近のゴルガリミッドレンジには《グリッサ・サンスレイヤー》が採用されていません。
エスパーピクシーやディミーアエンチャントの流行により、《逃げ場なし》と遭遇する確率が高く、現在はタフネスが4ある《名もなき都市の歩哨》や《分派の説教者》を優先的に採用するリストが主流となっております。
1/17(金)『Standard Challenge 32』#2
つづいて、1/17(金)2回目の大会結果です。58名が参加しました。
開催日:2025年1月17日(金)
優勝 赤単
準優勝 アゾリウス眼魔
3位 アゾリウスアグロ
4位 ディミーアエンチャント
5位 ディミーアエンチャント
6位 ディミーアエンチャント
7位 ゴルガリミッドレンジ
8位 アゾリウス眼魔
アゾリウス眼魔、ディミーアエンチャントなど展開が早めのデッキが多く入賞するなか、それらを上回る速度の赤単が優勝という結果となりました。
優勝したデッキには《叫ぶ宿敵》がフル投入されており、ライフ回復も苦にしない構成です。
トップ8に入賞したデッキには採用されていませんでしたが、仮に《幽霊による庇護》や《跳ねる春、ベーザ》を連打されたとしても、勝ちきれるゲームが多いのではないかと予想します。
1/18(土)『Standard Challenge 64』
つづいて、1/18(土)の大会結果です。76名が参加しています。
開催日:2025年1月18日(土)
優勝 エスパーピクシー
準優勝 ディミーアエンチャント
3位 エスパーピクシー
4位 グルール果敢
5位 グルール果敢
6位 アゾリウス眼魔
7位 ゴルガリミッドレンジ
8位 エスパーピクシー
グルール果敢などを抑え込み、ここでもエスパーピクシーが優勝となりました。準優勝のディミーアエンチャントも、デッキの系統としては同じです。
《嵐追いの才能》と《この町は狭すぎる》のパッケージが強力で、マナさえあれば何回でも相手の動きをバウンスで妨害しながら、1/1のカワウソを並べることができます。メインからあらゆるパーマネントに触ることができる点も、エスパーピクシーとディミーアエンチャントの勝率を安定させる要因となっていることでしょう。
1/19(日)『Standard Challenge 64』
最後に、1/19(日)の大会結果です。90名と多くの参加者が集まりました。
開催日:2025年1月19日(日)
優勝 ディミーアエンチャント
準優勝 ディミーアエンチャント
3位 グルール果敢
4位 ジェスカイ召集
5位 ディミーアミッドレンジ
6位 グルール果敢
7位 ゴルガリミッドレンジ
8位 エスパーピクシー
ここではディミーアエンチャントの1、2フィニッシュとなりました。軽いアクションが多く、アグロデッキ相手にはめっぽう強いデッキですね。
エスパーピクシー同様、各エンチャントとセルフバウンスのシナジーを活かしつつ、《フラッドピットの溺れさせ》や《永劫の好奇心》といったディミーアミッドレンジで強かったカードを取り入れています。
《養育するピクシー》がいない分、動きの再現度が少し下がっていますが、2色ゆえのマナベースの安定性と、《永劫の好奇心》による爆発的なドローが魅力です。
『ファウンデーションズ』期を振り返る
ご存じの通り、環境末期はエスパーピクシーとディミーアエンチャントがトップティアとなっておりますが、2024年11月中旬に『ファウンデーションズ』が登場して以降、スタンダードのメタゲームは激しく動いてきました。
少し気が早いかもしれませんが、今環境の締めくくりとしてこの2ヵ月間を振り返りたいと思います。
11月中旬、環境初期はボロスバーンや《ラノワールのエルフ》が話題に!
環境初期に話題となったのはボロスバーンでした。
『ファウンデーションズ』の新カード《稲妻波》はスタンダードで久々の登場となる1マナ3点火力として注目を集め、さらに《噴出の稲妻》や《ボロスの魔除け》が再録されたことにより、火力呪文を大量に採用したバーンデッキが成立。
これが口火となり、《心火の英雄》や《熾火心の挑戦者》のようなハツカネズミに加え、よりアグレッシブに直接ダメージを与える《雇われ爪》や、能力が誘発すれば以降はライフ回復を許さない《叫ぶ宿敵》などの強さが再評価されました。
結果的に《雇われ爪》と《叫ぶ宿敵》はボロスバーン以外にも赤単やグルール果敢にも採用されるようになります。
また、《ラノワールのエルフ》も『ファウンデーションズ』で注目の再録カードとなりました。
なんといっても、2ターン目に3マナ出せたときの爆発力が魅力です。ランプ系デッキの《ホーントウッドの大主》や、ゴルガリミッドレンジの《分派の説教者》や《名もなき都市の歩哨》に繋がる動きには今後も注目が集まることでしょう。
12月上旬 スタンダード神決定戦でアゾリウスアグロが優勝!
『第29期スタンダード神挑戦者決定戦』のメタゲームはグルール果敢とディミーアミッドレンジの2強となりました。
そんななか、「アグロデッキに強いアグロデッキ」として岡井 俊樹さんのアゾリウスアグロが快進撃を続け、見事に優勝。神決定戦ではディミーアミッドレンジを相手に勝利し、新しいスタンダード神の座に就いています。
《威厳あるバニコーン》と《マネドリ》のシナジーは強力無比です。また、アーティファクトに触りづらいディミーアミッドレンジに対して《生命ある象形》がいかに有効か、ということも学びました。
特定のデッキ相手に刺さる《幽霊による庇護》をサイドボードから4枚フル投入するプランの有用性も素晴らしかったですね。
グルール果敢とディミーアミッドレンジも優勝こそ逃しましたが、大会を通じて安定した成績を残しており、改めて存在感をアピールしています。
《多様な鼠》はいつの間にか、ハツカネズミ系のアグロデッキに必須の存在になりましたね。いまやスタンダードでは《精鋭射手団の目立ちたがり》より遥かに高い採用率を誇るカードとなっています。
12月中旬以降 《この町は狭すぎる》と《嵐追いの才能》が大爆発!あらゆるデッキに採用される。
2024年9月頃からチラホラと活躍を見せていたシミックテラー。軽量のドロー呪文やバウンス呪文を連打して、《トレイリアの恐怖》や《渦泥の蟹》を早期ターンからプレイする動きが強力でした。
そこに、《この町は狭すぎる》と《嵐追いの才能》が加わったことで、デッキが急激に強くなります。《豆の木をのぼれ》との相性も抜群で、シミックテラーが一躍人気デッキとなりました。
ちなみに、《この町は狭すぎる》と《嵐追いの才能》のパッケージはもともと、カワウソコンボがループコンボのパーツとして使用していたものでした。コンボパーツとなるクリーチャーをバウンスして守れるほか、《嵐追いの才能》を使い回せる点、どんなパーマネントも対処できる万能性が魅力です。
そして、この便利なパッケージは伝染するようにほかのデッキでも採用されはじめ、エスパーピクシーとディミーアエンチャントが誕生します。
12月中旬から現在にかけて、エスパーピクシーは爆発的な人気を獲得しました。《望み無き悪夢》を何度も使いまわし、手札とライフを同時に詰める動きはかなり強力です。
また、《養育するピクシー》を不採用にしたディミーアエンチャントもシェアを伸ばしています。バウンス用のカードが減ったものの、2色でマナベースが安定し、現在も最有力デッキの一つです。
12月末 『THE LAST SUN 2024』でメタ外の黒単デーモンが活躍!
年の瀬の大イベント、『THE LAST SUN 2024』はスタンダードとモダンの混合フォーマットで開催。集大成となる大会で、奥野 篤哉さんがまさかのメタ外デッキ、黒単デーモンを使用して初日全勝するなど話題を集めました。
- 2024/12/22
- デッキテク:『THE LAST SUN 2024』初日全勝者の「黒単デーモン」(スタンダード)
- 晴れる屋メディアチーム
マナベースに余裕がある単色デッキの特徴を活かし、『ファウンデーションズ』で初登場の新ミシュラランド、《魂石の聖域》が4枚フル採用されていました。クリーチャー・タイプのデーモンを参照する《不浄な別室/祭儀室》とも相性は抜群です。
再録カードの《精神迷わせの秘本》も採用されており、『ファウンデーションズ』の存在感を感じるデッキに仕上がっています。
1月上旬~現在。今後の展望。
1月上旬~中旬、墓地に落とした《全知》を《アブエロの覚醒》で釣り上げるアゾリウス全知が突如として現れ、『Standard Challenge』で2度の優勝するなど話題を集めました。
エスパーピクシー・ディミーアエンチャント・グルール果敢・赤単などフェアなデッキの活躍が続き、墓地対策の意識が少し下がっていたことも影響したと思われますが、今後も注目の新アーキタイプです。
苦戦が続いているランプ系のデッキも、少しづつ息を吹き返しているように感じます。「兆候」状態の各種オーバーロードを《永遠の策謀家、ズアー》の能力で無理やり動かすデッキ、「オーバーロード」は現スタンダードでも随一のカードパワーを誇るデッキです。
現スタンダードにはアグロデッキ相手に時間を稼ぐ《領事の権限》があり、大流行中のエスパーピクシーとディミーアエンチャントに対しては《望み無き悪夢》を逆手にとって《強情なベイロス》を戦場に出す動きが超強力です。アゾリウス眼魔やアゾリウス全知に対しては《安らかなる眠り》が有効となります。
メタゲーム的にアンチカードを多く採用できるということもあり、現在はセレズニアカラーのデッキの台頭も確認できています。
『$10K RCQ – Standard – SCG CON Atlanta』ではトークンシナジーを軸にしたセレズニアミッドレンジが優勝するなど、今後は徐々にシェアを伸ばしていくのではないでしょうか。
おっと、そういえば『霊気走破』で登場予定の新・機械巨人もセレズニアカラーですね。これは面白いことになってきました。
というわけで、駆け足でしたがスタンダード環境『ファウンデーションズ』期の振り返りをさせていただきました。『霊気走破』登場後の新環境はどのようなメタゲームになるでしょうか。新デッキの誕生にも期待できますね!
新環境後の『Just Nowスタンダード!』もお楽しみに!それでは、また。