『霊気走破』登場!新環境スタート
こんにちは。晴れる屋メディアの紳さんです。
新環境が始まりました!!
早速、各フォーマットで『霊気走破』のカードが暴れまわっているようですね。
今回は、先日に行われた『ジャパンスタンダードカップ』の結果を振り返りながら、入賞デッキと新規採用カードについて紹介します!
2/9(日)『ジャパンスタンダードカップ』
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新環境直後に開催されたオープンイベントの『ジャパンスタンダードカップ』には、477名と多くのプレイヤーが参加しました。
新しいカードについては試す機会も少なく、また、デッキに入れるカードを入手するのも大変だったのではないかと思われますが、しっかりと新カードを採用したデッキが活躍しておりました。それでは結果をチェックしていきましょう!
開催日:2025年1月11日(木)
優勝 アゾリウス眼魔
準優勝 グルール昂揚
3位 オーバーロード
4位 ディミーアエンチャント
5位 エスパーピクシー
6位 ボロスハツカネズミ
7位 ディミーアミッドレンジ
8位 オーバーロード
オーバーロードが2名入賞するなど、どっしりとしたデッキが活躍するなか、優勝したのはアゾリウス眼魔でした。また、準優勝のグルール昂揚には新カードがメインから12枚も採用されています。
6位入賞のボロスハツカネズミには、新カード《サンビロウの境界》が4枚採用され、マナベースがより安定しました。また、サイドボードには《ガスタルの激ヤバ車》と《灯を追う者、チャンドラ》が採用され、ロングゲームにも強い構成となっております。
ユニークなことに、《ガスタルの激ヤバ車》と《灯を追う者、チャンドラ》はアグロ対策として《領事の権限》を置かれたとしても、なんと、問題なく速攻クリーチャーを用意して攻撃できてしまいます。かなり予想外の一撃を喰らわせることができそうですね!
それでは、注目の入賞デッキを紹介してまいります。
アゾリウス眼魔
優勝したアゾリウス眼魔のリストです。最近では墓地対策されても戦える《僧院の導師》をメインに採用する型が主流でしたが、こちらのリストでは《傲慢なジン》を優先しています。
切削やルーティングによって《忌まわしき眼魔》や《傲慢なジン》を墓地に落とし、《救いの手》でリアニメイトを狙います。フィニッシュまでの動きがすべて軽いアクションのため、大きな隙ができにくいことが強みのデッキです。
注目の新カードとしては、《跳ね弾き》と《呪文貫き》が採用されています。《跳ね弾き》は《送還》のほぼ上位互換となるカードで、厄介なクリーチャーや機体を1マナでバウンスできるほか、いざとなれば《忌まわしき眼魔》や《傲慢なジン》をバウンスして除去から守るといった使い方も可能です。
《呪文貫き》は何度も再録されているおなじみの打ち消しですが、軽いアクションで攻めきることが信条のアゾリウス眼魔では、ほかのデッキよりも強く使うことができるでしょう。
サイドボードには追加の打ち消しや置き物も対処できる追放除去、墓地を使わずに盤面を作ることができる《僧院の導師》など、「墓地対策の対策」ができています。
地味ながら《呪文貫き》がスタンダードに帰ってきたことは大きなポイントとなりそうです。今後もアゾリウス眼魔の動向から目が離せませんね!
グルール昂揚
準優勝したグルール昂揚のリストです。メインから12枚もの新カードが採用されており、ほとんど新デッキといえる構築ではないでしょうか。
切削やルーティングによって墓地を肥やし、素早く「昂揚」の達成を狙います。新戦力の《浚渫機の洞察》はライフ回復手段にもなる優れもの。
昂揚すれば《継ぎ接ぎのけだもの》や《逸失への恐怖》による強力なビートダウンが始まりますが、このデッキには、さらに強力な新兵器が搭載されていました。
それが、《アフターバーナーの専門家》です。
このクリーチャーは自分のことを《復讐蔦》かなにかだと思い込んでいるゴブリンで、「消尽」能力を起動するたびに墓地から戦場へ出ます。
《竜航技師》とは特に相性がよく、を支払うだけで相方の《アフターバーナーの専門家》が墓地から蘇り、速攻で殴り始めるのは脅威です。しかも《アフターバーナーの専門家》は伝説ではないため、2体、3体、4体と出てくる可能性があります。
強すぎでは?
このデッキの恐ろしいポイントは、対策のしにくさにあります。同じ墓地活用デッキでも、アゾリウス眼魔のように墓地を追放すれば沈黙するデッキと違い、デフォルトがビートダウン軸のデッキであるため、対戦相手からすれば墓地対策をしながらクリーチャーを除去しなければ解決策にならないのです。
ロングゲームにも強く、《竜航技師》はもう一つの消尽能力で飛行4/4クリーチャー・トークンを生成。《探索するドルイド》は息切れ防止のリソース獲得手段。《レンと次元壊し》は土地を3/3クリチャーに変えることができ、全体除去にも耐性があります。
以前のグルール昂揚に比べると速度は落ちていますが、デッキパワーは各段に高くなっていると感じます。新環境のトップメタデッキとなるかもしれませんね!
ディミーアミッドレンジ
それでは最後に、7位に入賞したディミーアミッドレンジを紹介させていただきます。ベースは前環境までのデッキとほぼ変わっていないのですが、とある新カードが4枚採用されている点が見逃せません。
オイルディープ・ギアハルクを強気にフル採用です。
すでに《永劫の好奇心》《悪夢滅ぼし、魁渡》など4マナ域のカードを多めに採用しているのに、《油浸の機械巨人》を4枚も投入するのは意外でした。
絆魂持ちの4/4というボディが、アグロデッキを相手にしても十分に巻き返せる性能ということでしょうか。
《大洞窟のコウモリ》は除去が少ないデッキには効果抜群の追放ハンデスとなります。そこに《油浸の機械巨人》や《マネドリ》によるコピーが加われば、手札をズタボロにして勝つことも難しくないのかもしれません。
最低でも、「対戦相手の手札」という情報が手に入るのが大きそうです。
《フラッドピットの溺れさせ》は《悪夢滅ぼし、魁渡》の「忍術」で戻して使い回す動きが強力無比です。テンポよく「忍術」によって出すことができるなら実質的に《悪夢滅ぼし、魁渡》は3マナという計算になり、《油浸の機械巨人》とマナ域が被らなくなります。
相手の手札がそこまで脅威に感じない場合は、《大洞窟のコウモリ》を「忍術」のタネにする選択肢もあるでしょう。終盤、改めて登場する《大洞窟のコウモリ》もなかなかに味わい深いクリーチャーとなります。
ディミーアながら、サイドボードにはエンチャント破壊も多めに用意されていました。オーバーロードのような《強迫》で対処できないエンチャントに対しても目一杯、対抗する構えのようです。
まだ真価のほどは見えていませんが、今回の活躍をきっかけに《油浸の機械巨人》が大ブレイクするかもしれませんね!
今環境もディミーアの快進撃は続くのでしょうか?要注目です!
『霊気走破』環境は始まったばかり!
早くも《油浸の機械巨人》が結果を残したことで、ほかのギアハルクたちにも注目が集まりますね!
個人的には《激浪の機械巨人》はコントロール界のニューモンスターだと感じており、メタゲームに絡んでくる確率はかなり高いと考えています。
- 2025/02/06
- 新デッキ紹介!Hareruya Wayfinder『霊気走破』編
- 晴れる屋メディアチーム
そのほか、プロプレイヤーたちが注目するカード、アーキタイプの活躍にも期待が持てます。
今回の大会で活躍する以前に、《アフターバーナーの専門家》と《竜航技師》のシナジーはカニスターことピオトル・ゴロゴゥスキが「Hareruya Wayfinder」で紹介しておりました。
記事をまだ読んでいないという方は、ぜひ、チェックしてみてくださいね!新たな発見があるかもしれません。
さて、『霊気走破』環境は始まったばかり。新しいアーキタイプ、新しい発想のデッキとの出会いが待っています!みなさんもぜひ、新デッキの構築にチャレンジしてみてくださいね!
次回の「Just Nowスタンダード!」もお楽しみに!それでは、また。