神が選ぶ『霊気走破』注目カードトップ3!

晴れる屋メディアチーム

『霊気走破』へようこそ!

新セット『霊気走破』がまもなく発売されます!

魅力的なカードばかりの『霊気走破』を見ると、どんなカードやデッキが強いのか、どのカードを買えばいいのか、悩みますよね。

そこで、各構築フォーマットを代表する実力者である「神」のみなさんに、『霊気走破』で注目するカードトップ3!を聞いてみました!

■「神」とは?

晴れる屋が主催している、『神決定戦』という大会の暫定王者。スタンダード・パイオニア・モダン・レガシー・ヴィンテージ・パウパー・統率者・リミテッドの8フォーマットそれぞれで行われており、予選大会(挑戦者決定戦)と決勝大会(神決定戦)を勝ち抜いた者だけが「神」になることができる。

詳しくはこちらをご覧ください。→『神決定戦』特設ページ

各フォーマットを熟知した者ならではの視点から、鋭い意見が飛び交いました。「神」の目にはなにが映り、なにを考えたのでしょうか。

◆第29期スタンダード神:岡井 俊樹

岡井 俊樹

『霊気走破』カードセット全体の印象

ブリーチボーンの境界リバーパイアーの境界サンビロウの境界
ウェイストウッドの境界ウィローラッシュの境界

スタンダードへの影響という意味では、言わずもがな対抗色の「境界」土地5種は絶大なインパクトがあります。

『ファウンデーションズ』期のスタンダード環境、2トップを走り続けたグルールアグロ・ディミーアミッドレンジ系のデッキは、どちらも友好色にしか許されていなかった強固なマナベースを武器に、1ターン目からアンタップインを続けて素早くプレッシャーをかけることで優位に立っていました。

今回同じスタートラインに立った対抗色の組み合わせからも、間違いなくこの熾烈なレースに参戦するデッキが現れることでしょう。

一方、上記のようにスタンダードとしてはかなりの高速環境かつ、各デッキが継戦能力も十分にあるパワフルな環境なため、新カードにもシビアな選択眼が向けられます。デッキビルダー目線では、腕の見せどころですね。

『霊気走破』スタンダード注目カードトップ3!

3位:《恐血鬼》

恐血鬼

各種エターナルフォーマットで大活躍した実績のあるヴァンパイアが、初代『ゼンディカー』以来となるスタンダードでの再登場です。カードの強さに間違いはなく、今後スタンダードの墓地肥やしやシナジーデッキで選択肢となっていくでしょう。

略奪するアオザメ陰湿な根浚渫機の洞察

《略奪するアオザメ》を活用したディスカード軸のアグロデッキや、《陰湿な根》《浚渫機の洞察》といった墓地を離れると能力が誘発するドレッジ系のデッキなどで試してみたいです。

永劫の活力アガサの魂の大釜

基本的にはアグレッシブなデッキで不死身のアタッカーとして利用することが多いですが、《永劫の活力》を使ってマナ加速したり、《アガサの魂の大釜》の+1/+1カウンターの置き先に使ったりなど、墓地肥やしをするデッキ全般で検討の余地があるカードです。

2位:《浚渫機の洞察》

浚渫機の洞察

よくある切削+回収を行うカードの一種ですが、回収範囲はこのカードで切削した4枚の中のみかつ、エンチャントやプレインズウォーカーが対象外となっています。その部分だけを見ると《蓄え放題》《ベイルマークの大主》など、これより優れたオプションはすでに環境に存在しています。

このカードの注目点としては、アーティファクトやクリーチャーが墓地から離れたときに誘発するライフゲイン能力です。即座に1点ゲインするだけでなく、継続的に達成できるデッキで使えば、コンボデッキのアグロ耐性を支える屋台骨となり得ます。

斡旋屋一家の潜伏先貴顕廊一家の劇場舞台座一家の中庭

過去にも、《斡旋屋一家の潜伏先》などライフゲインできるフェッチランドを繰り返し使うティムールアナリストのようなコンボデッキもありました。

重ね貼りも強力で、クリーチャーやアーティファクト中心の墓地利用デッキではぜひ候補に入れたいカードです。

1位:《新たな夜明け、ケトラモーズ》

新たな夜明け、ケトラモーズ

アモンケット次元といえばやはり神!アモンケット次元初登場時のスタンダードでは、《熱烈の神ハゾレト》《スカラベの神》が天下を二分せんと大活躍していました。

苦痛ある選定

ドローエンジンとなる追放時の誘発型能力は、白黒カラーでは《苦痛ある選定》などの除去枠でも自然に狙うことができます。シナジーデッキにありがちな、「デッキ内にノイズとなる対処札をどこまで入れるか」というジレンマがないのは魅力的です。

一方、最初はシステムカードとしては3マナで盤面に干渉できない上に、ライフルーズドローという悠長な能力なため、巻き返していくためには追放領域のカード7枚以上で顕現するのをいかにスムーズに達成するかがキーとなります。

スタンダードでおすすめなのは、『カルロフ邸殺人事件』の「証拠収集」との組み合わせです。「証拠収集X」は追放するカードの合計マナ総量がX以上であれば、土地などのマナ総量0のカード含め好きなだけ一度に追放可能なため、墓地さえ十分に貯められていれば一発で顕現させられます。

花粉の分析死人に口無し

特にこのカードをサーチ可能な《花粉の分析》と、一度に複数回の追放イベントを発生させ、ケトラモーズ自身の破壊不能とも相性抜群な《死人に口無し》の2種は最高です。

◆第16期パイオニア神:齋藤 慎也

齋藤 慎也

『霊気走破』カードセット全体の印象

こんにちは、パイオニア神の齋藤です。

Skyseer's ChariotValor's FlagshipCryptcaller Chariot

『霊気走破』は機体やアーティファクトが中心となったセット。パイオニアでは《パルヘリオンⅡ》《勢団の銀行破り》といった機体が活躍しており、新たに登場した機体がどうなるか楽しみなところです。また、新しいメカニズムとして「エンジン始動!」や「消尽」などが登場しています。

『霊気走破』パイオニア注目カードトップ3!

3位:《勢い挫き》

勢い挫き

いろいろとオマケがついていて、特に除去が有効でない相手にも最低限の働きをしてくれるのは嬉しいところ。《この町は狭すぎる》を使ったセルフバウンス系のデッキがスタンダードで活躍中ですが、パイオニアでも台頭し始めており採用されそうなカードです。

2位:《恐血鬼》

恐血鬼

《恐血鬼》、パイオニアにいなかったんですね。《陰湿な根》デッキやドレッジが環境に登場するかも?パイオニアではフェッチランドが使えないため、本来の力を出しきれないのは残念ですが、墓地利用デッキのキーカードとして活躍が楽しみな1枚です。

1位:《忍耐の記念碑》

忍耐の記念碑

自身がディスカードするたびにボーナスを得られるアーティファクト。パイオニアでディスカードというと、《鏡割りの寓話》や血・トークンなどがパッと思い浮かびますが、できれば継続的に誘発させたいところ。

美術家の才能侵攻の伝令、ローナ太陽の執事長、インティ

一番の相方は、イゼットフェニックスで活躍中の《美術家の才能》でしょうか。ただ既存のイゼットフェニックスでは、ほかのディスカード手段が《稲妻の斧》《天上都市、大田原》くらいしかないので工夫が必要そう。ほかには、《侵攻の伝令、ローナ》《太陽の執事長、インティ》と使っても面白いかも。レジェンド系でまとめれば、「魂力」土地も多く採用できそうです。

◆第29期モダン神:内藤 圭佑

内藤 圭佑

『霊気走破』カードセット全体の印象

The Last Ride輝晶の機械巨人The Speed Demon

機体や機械、デーモンやドラゴン。いろいろなカッコイイが溢れていて、とてもワクワクするセットだと感じました!

また、新登場のシステム「エンジン始動!」もとても面白いですね!徐々に速度が上がっていき、最高速度に達すれば追加で能力を得られるので、デッキに「最高速度」を持つカードを多く採用していれば、より恩恵を受けられます。速度を上げる条件も、攻める力が強いモダンではそこまで難しくないので、上手くデッキを組めたら面白いかもしれません。

『霊気走破』モダン注目カードトップ3!

3位:《略奪するアオザメ》

略奪するアオザメ

アンコモンですが、一目見た瞬間に強過ぎると感じたのでランクインとなりました。

信仰無き物あさり通りの悪霊燃え立つ調査

まず、誘発条件がそこそこ簡単な上に、モダンには最近解禁されたばかりの《信仰無き物あさり》があり、とても相性が良いです。少なくとも、赤単ホロウワンには採用確定と言ってもいいでしょう。

《通りの悪霊》《燃え立つ調査》でもすぐにサイズが大きくなるので、一瞬でフィニッシャークラスのサイズになることも珍しくないはずです。《炎刃の達人》と比較すると、威迫こそないものの+1/+1カウンターでの永続的な強化は魅力的なので、《略奪するアオザメ》のほうが優秀だと思います。

2位:《忍耐の記念碑》

忍耐の記念碑

カードを捨てるたびに能力が誘発するアーティファクトですが、モダンであればカードを自ら捨てることはさほど難しいことではありません。それこそ、3位でも取り上げた赤単ホロウワンに入れてみても面白いかもしれませんし、継続的にカードを捨てるのであれば、最近は下火ですがリビングエンドというデッキもあります。

通りの悪霊秘法の管理者死せる生

一度サイクリングが始まれば、このカードのドロー能力とも相まって息切れすることは決してありません。墓地対策の上からリソース勝負で勝つこともできそうです。ただ、3点ライフを失わせる能力はアグロデッキのほうがより有効活用できますので、リビングエンドよりはライフを攻めるデッキのほうが活躍の場はあるかもしれません。

1位:《光輝の睡蓮》

光輝の睡蓮

ロマンです。このカードにはロマンが詰まっています。みんな大好き《Black Lotus》が大きくなって新登場です。マナコストも大きくなり過ぎた感は否めませんが、その分一度に大量マナを出すことが可能です。

オパールのモックス反発のタリスマン引き裂かれし永劫、エムラクール

このカード自体も、《オパールのモックス》や各種タリスマンなど、モダンではマナ加速も豊富なので比較的早く場に出せそうです。大量マナの使い道ですが、モダンにはさまざまな重くて強力なカードがあるので、使い道に困ることはないでしょう。とりあえず、《引き裂かれし永劫、エムラクール》でもいっときますか?

◆第27期レガシー神:大川 博史

大川 博史

『霊気走破』カードセット全体の印象

レガシー神の大川です。今回もよろしくお願いします。

ガスタルの激ヤバ車防壁の雄牛

『霊気走破』のカードは「機体」や「騎乗」などのユニークなキーワード能力を再び使える次元なので、面白そうなエキスパンションだなと思っています。

個人的に遊んでいる5000円ヒュージリーダーズでは内定しそうなカードが多々あり、レビューを見るのがとても面白かったです。ただレガシー級となると評価が難しく、3枚を選ぶのがとても難しかったです。

『霊気走破』レガシー注目カードトップ3!

3位:《霊気灯》

霊気灯

アーティファクトでありプレインズウォーカーであるカードです。初めてのデザインでどういう強さになるかは未知数ですが、レガシーでは《石鍛冶の神秘家》でサーチして、能力で場に出すことができるので面白そうです。

能力も、[+1]は盤面にクリーチャーがいれば強化しつつ自身を攻撃から守ることができ、[-5]ではアドバンテージを稼ぐことができます。奥義もレガシーで発動したらほぼ勝てます。装備するクリーチャーによっては、すぐに忠誠値も稼ぐことができるので楽しみなカードです。

2位:《ガイドライト、雲水核》

ガイドライト、雲水核

2マナと軽く《ウルザの物語》の構築物・トークンと同じパワーになれるクリーチャーです。みなさんも、アーティファクトデッキが使う構築物・トークンのサイズの大きさは把握していると思うので、侮れない数値のパワーになるでしょう。

新キーワード能力の「最高速度」に関しては、レガシーにおいては遅いのではないかと思っています。ただ《ガイドライト、雲水核》の効果は、「最高速度」まで行けたらゲームを素早くたためるほどの強さがありそうです。

色的にまだ存在しないデッキですが、新たなアーティファクトデッキが出てきたら楽しそうなのでこのカードを選ばせていただきました。

1位:《新たな夜明け、ケトラモーズ》

新たな夜明け、ケトラモーズ

追放領域にカードがないとただの置物になるクリーチャーです。まだどういうデッキに入るかは自分の中で定まっていませんが、《自然の怒りのタイタン、ウーロ》《死の飢えのタイタン、クロクサ》《火の怒りのタイタン、フレージ》などの「脱出」クリーチャーを使うコントロールデッキで使うと、大量のドローにつながるカードだと考えています。

自然の怒りのタイタン、ウーロ死の飢えのタイタン、クロクサ溌剌の牧羊犬、フィリアちらつき鬼火

現在は色の都合上、相性の良いタイタンはいませんが、今後白黒のタイタンが出れば莫大なアドバンテージを稼ぐカードになるでしょう。現在のデッキでも、デス&タックスに入れてブリンク能力と組み合わせればアドバンテージ手段になりそうです。

灯を追う者、チャンドラ

私自身では、今回の『霊気走破』で絶対にレガシーで使われると思ったカードを見つけられなかったのですが、先週行われた『日本レガシー選手権・冬』で《灯を追う者、チャンドラ》を使用されているプレイヤーも見かけたので、今後数多のデッキビルダーたちによって新カードがレガシー環境で暴れることを願っています。

◆第26期ヴィンテージ神:矢島 広道

矢島 広道

『霊気走破』カードセット全体の印象

みなさん、お久しぶりです!スタンダード神からヴィンテージ神に転生しました矢島です!またこの記事を書かせていただくことを嬉しく思います。

灯を追う者、チャンドラ棘甲羅の追い立て屋

やってきました『霊気走破』!「機体」がこれでもかと登場しており、機体マニアにはたまらないセットとなっています。また、レース関連のアニメやゲームのオマージュを散りばめたユーモラスな世界観も楽しむことができます。

構築目線でもアーティファクト関連でさまざまな活躍が見込め、以前のセットのカードたちとの組み合わせにも注目です!

『霊気走破』ヴィンテージ注目カードトップ3!

3位:《霊気灯》

霊気灯

《Mishra’s Workshop》から唱えられる初のプレインズウォーカーが登場です。同じ4マナのライバルとしては《一つの指輪》がありますが、向こうが守りに対してこちらは攻め向けの能力。アグロショップに採用してみると面白いかもしれません。《継ぎ接ぎ自動機械》などに装備してガシガシ殴りましょう!

2位:《光輝の睡蓮》

光輝の睡蓮

場のアーティファクトが、すべて《Black Lotus》になる夢のあるカード!ヴィンテージでは、アーティファクトであればデッキからコスト無視してだせる《修繕》があるので、将来的に何らかの悪さができそうです。思う存分マナを出しましょう!

1位:《再利用隔室》

再利用隔室

アーティファクト版《出産の殻》が登場!ヴィンテージのお手軽2枚コンボであるボルトキー(《Time Vault》+《多用途の鍵》)をそろえるのにうってつけの1枚です。余ったMoxなどをドンドンフィニッシャーに変えていけるので、いろんな面白いことができそうです。

◆第4期パウパー神:長谷川 翔一

長谷川 翔一

(※編注:現パウパー神・片山さんのご都合が合わなかったため、第4期パウパー神の長谷川さんに執筆していただきました)

『霊気走破』カードセット全体の印象

こんにちは、元パウパー神の長谷川です。

今回の『霊気走破』は3つの次元を舞台としたデスレースがテーマ。旧カラデシュことアヴィシュカー、アモンケット、そしてムラガンダ。それぞれの特色に合わせたキーワード能力が収録されており、コモンにもバリエーションや特徴が色濃く表れている印象があります。

改革派の貨物車遺棄地の恐怖

「機体」や「サイクリング」のような、テーマに沿いつつも過去の次元を思い返すようなキーワードが収録されているのも、非常に美しいセットデザインだと思いました。また、ムラガンダはようやくスタンダードセットで舞台となる次元なこともあり、セット自体に新鮮さを与えてくれていますね。

開幕式エンジン始動!+最高速度トークンエンジン始動!+最高速度トークン

本セットで特に注目しているのが「エンジン始動!」。「イニシアチブ」や「統治者」のように一度得た後は取り除くことも減速することもできないギミックであり、達成した際のリターン次第ではかなり強力な能力になりそうです。

アンコモン以上では1ターン目から「エンジン始動!」しやすいですが、コモンでは基本的に2マナスタートなのがやや惜しくはあります。今後『モダンホライゾン』のような特殊セットで再登場したときに、かなり強いカードが出そうな効果だなと感じました。

さて、ようやくエンジンも温まってきたので注目カードの紹介へ移りましょう!

『霊気走破』パウパー注目カードトップ3!

3位:《不気味なガラクタ》

不気味なガラクタ

最初に紹介するのは、「ブレードホーク」を大きく強化する要因になりそうな除去内臓のアーティファクト。シンプルながら強力な効果を持っています。

税血の刃きらめく鷹コーの空漁師

《税血の刃》も強力なカードですが、《きらめく鷹》などで繰り返し使用する際に1マナと2マナの差はかなり違います。もちろん確定除去とはいきませんが小回りが利きやすく、ほかのカードと合わせてプレイしやすいのはメリットだと感じます。《不気味なガラクタ》《税血の刃》を合わせて4〜5枚採用するような形でパウパーに馴染んでいきそうな気がしました。

また相手次第ですが、グリクシス親和がアグロ対策で採用できそうにも感じます。1マナで盤面にアーティファクトを置きながら除去できるというカードは意外となかったので、今後の動向に注目しています。

2位:《溶岩族の砲兵》

溶岩族の砲兵

すでに無限コンボが発見されている期待のカード。コンボ手順は以下の通り。

■コンボ手順

知恵の蛇の眼二人組の見張り番蛇の陰影

《溶岩族の砲兵》《知恵の蛇の眼》などのダメージを与えるとドローする効果を付与する。

・クリンナップ・ステップ時に手札が8枚あれば、ディスカード→ドローを繰り返せるのでデッキ枚数分だけダメージを与えて勝利。

2枚コンボではありますが、土地とコンボパーツの計5枚に加えて手札が8枚必要とややハードルは高く感じます。ですが、非常に緩い条件でダメージを与えられるので、これまで使われてこなかったカードとの組み合わせも期待できそうです。

ドラニスの刺突者

シンプルに「サイクリングストーム」で《ドラニスの刺突者》の2種類目としての運用も十分に強そうですし、カードパワーは十分でしょう。デッキビルダーの腕が試されそうなカードだと感じました。

1位:《アヴィシュカー・サーキット》

アヴィシュカー・サーキット

《僻地の灯台》!?《僻地の灯台》じゃないか!!!ついにコモンで土地の手札入れ替えができる時代がやってくるとは・・・!

僻地の灯台

もちろん簡単にそんなことを許してくれるわけではなく、「最高速度」のボーナスとしての能力にはなりますが、それでも破格の能力だと思います。アンタップインする点も嬉しく、デッキに採用しやすいデザインになっているのも非常にGood。また、コモンで唯一単体で1ターン目に「エンジン始動!」できるカードというのも見逃せません。

虹色の断片金切るときの声

現時点で使うデッキが何か、と考えるとパッとは思いつきませんが、ブラッドバーンに少し入れておくなどでも十分機能しそうな気がします。そのほかにも、白系アグロで《虹色の断片》《金切るときの声》を捨てたり、フェアリー系で構えながら手札入れ替えしたりもよさそうですね。

今後新たな「エンジン始動!」&「最高速度」が出る度に強くなりそうなので期待しています!!

◆第10期統率者神:福本 和樹

福本 和樹

『霊気走破』カードセット全体の印象

今回の『霊気走破』では①新メカニズム「最高速度」②アーティファクト(特に「機体」)、③ディスカード・サイクリング④エネルギーなどが主な強化アーキタイプですね。

開拓者、おたから開拓者、おたから

新規の統率者候補や汎用パーツとしても魅力的なカードが多く、1~3位と言わず10枚くらいは紹介させていただきたいところです。《開拓者、おたから》などはショーケース版のイラストも可愛い上に能力も強力なので、新しく組まれる方も多いのではないでしょうか。

かくいう私も、パイオニアEDH(パイオニア範囲のカードのみで構築する統率者戦)で組んでみようか考えているところです。

『霊気走破』統率者注目カードトップ3!

3位:《スカラベの拳、ハシャトン》

スカラベの拳、ハシャトン

新規の統率者候補として非常に有力です。《超能力蛙》などの共鳴者や《侵攻の伝令、ローナ》などのルーターがあればインスタントタイミングで生物を展開できるため、マナを立てて妨害を構えた状態でターンを回しても構え損になりづらいです。

タッサの神託者地ならし屋拷問生活パリンクロン

《ライオンの瞳のダイアモンド》によって《タッサの神託者》《地ならし屋》をそろえる、《拷問生活》《パリンクロン》のトークンを無限に生成し無限マナなど勝ち手段も充実していますし、単純な大型生物の踏み倒しでアドバンテージを得ることもできます。

できることが多いためデッキとして100枚にまとめるのが大変かもしれませんが、今後統率者の大会でもよく見かけるのではないかと期待しています。

2位:《運送の魔道士》

運送の魔道士

過去に登場していた特定のコストのアーティファクトをサーチする「〇〇の魔道士」メガサイクルの最後の1枚です。このカードの登場で、すべてのマナコストのアーティファクトが「魔道士」でサーチ可能になりました。

一つの指輪前兆の時計精霊の魂、アニマー

4-5マナのアーティファクトには強烈なドローソースである《一つの指輪》に加え、《前兆の時計》など多数のコンボパーツがあります。

影響が大きいのは《精霊の魂、アニマー》《祖先の像》がサーチ可能になった点です。もともと《帝国の徴募兵》からの1枚コンボが可能なデッキでしたが、本カードに加え《盾壁の歩哨》《幻の漂い》を相互に1枚初動にでき、安定感が増すのではないかと考えております。

1位:《再利用隔室》

再利用隔室

アーティファクト版の《出産の殻》です。アーティファクトをアーキタイプまたはコンボの中心にしているデッキは非常に多く、影響の大きさからこれを1位としました。

加工発明品の唸り白鳥の歌狼狽の嵐

アーティファクトのサーチ自体は《加工》《発明品の唸り》などすでに豊富にありますが、これはこれ自体がアーティファクトであり《白鳥の歌》《狼狽の嵐》などが当たらないというメリットがあります。

秘密売り、ティヴィット時の篩多用途の鍵

《秘密売り、ティヴィット》で使用する場合、《太陽の指輪》など1マナの種から《時の篩》をサーチできます。たとえ盤面に1マナのアーティファクトがなくても、手掛かり・トークンを生贄に《多用途の鍵》をサーチし、《再利用隔室》をアンタップすれば《時の篩》に辿り着くことができます。

◆第20期リミテッド神:矢田 和樹

鈴木 勇樹

『霊気走破』カードセット全体の印象

みなさん、初めまして。リミテッド神の矢田です。

『霊気走破』はアヴィシュカー(旧カラデシュ)、アモンケット、ムラガンダの三次元の混合レースということで、ある種、お祭り要素のある楽し気な印象のセットですね。どこかで見たことあるようなパロディ要素のあるカードも多く《棘甲羅の追い立て屋》《灯を追う者、チャンドラ》など思わずニヤリとさせられてしまいます。

棘甲羅の追い立て屋灯を追う者、チャンドラ

今回のリミテッド環境は、攻め手側が非常に有利となるメカニズムが複数収録されていることが特徴です。クリーチャーの頭数が重要な「機体・乗騎」、コンバットトリックのように機能する「消尽」、ライフを削る行為がそのままアドバンテージにつながる「エンジン始動!・最高速度」と攻めている側がより有利になるメカニズムとなっています。

ロケッティアの爆走バギーアラクリアの魂、ラゴリンガスタルのスリル探し

しかし、裏を返すとこれらのメカニズムは受け手側では機能しにくいので、デッキに入れすぎると先手を取れたときにしか勝率が出ない……ということになりがちです。いかに攻守のバランスを考えたデッキ構築ができるかが重要な環境でしょう。BO3形式では、特に先手後手で入れ替えるためのサイドカードを用意しておきたいですね。

『霊気走破』リミテッド注目カードトップ3!

3位:《稲妻の一撃》

稲妻の一撃

セット全体の印象でも述べたように、攻守両方で活躍できるカードがいつもより重要な環境です。そのなかでもわかりやすいのが、軽量コストの除去カードです。後手2ターン目で相手の3マナ域とトレードして先手後手を入れ替えるというのは、リミテッドでお馴染みの動きですね。

歴史的に見ても2コスト3点の火力はその色のトップコモンになることが多いですが、例にもれず今回のセットでも同じでしょう。本体にダメージが入る点も「最高速度」への到達という面で少なくないメリットとなります。

2位:《渡りをするケトラドン》

渡りをするケトラドン

《蜂蜜マンモス》の超上位互換。6/6・到達というサイズに4点のライフ回復は飛行地上問わず、ほぼすべてのクリーチャーをシャットアウトします。通常6マナのクリーチャーは唱えられないリスクと隣り合わせですが、「サイクリング」までついている現代仕様。明確にゲームのゴールとなるスペックです。

生半可なクリーチャーとコンバットトリックでは合わせ技でも突破できないサイズなので、デッキ全体でこのクリーチャーで詰まないか意識する必要がありますね。

1位:《略奪するアオザメ》

略奪するアオザメ

本セットで青赤に割り当てられたテーマは「カードを捨てることでメリットを得る」。主にサイクリングやルーティング(カードを引いて捨てる能力の総称)によって誘発させます。そのなかでも特に強力なのがこの1枚。

推進力強化帆船雷頭の砲手

1ターンに1回の制限もなく、捨てた”枚数”に対応するため、1マナ域とは思えないサイズに一瞬で成長することができます。特に《推進力強化帆船》《雷頭の砲手》といった繰り返し使えるルーティング手段との組み合わせが強力です。

しかも自身にサイクリングがついており、複数枚入れることが肯定されるという良デザイン。青赤のテーマは「機体・乗騎」や「消尽」と異なり、ほかの色とは完全に独立した能力であるため、特にドラフトでは独占しやすく強力なデッキになりやすいアーキタイプです。そのアーキタイプへの参入のきっかけとなるカードしても注目の1枚ですね。

新環境を楽しもう!

「神」ならではの柔軟な発想と鋭い着眼点から、各フォーマットの『霊気走破』の注目カードをレビューしてもらいました!

目を引くような強いカードが多く、どんなデッキを組むか考えるのが楽しいですね!彼らの意見を参考に新たな戦力とともに新環境へと踏み出しましょう!

『霊気走破』関連おすすめ記事

この記事内で掲載されたカード

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

晴れる屋メディアチーム 晴れる屋メディアチームの記事はこちら